524 / 1,122
61章
元魔王様と旅の報告 1
しおりを挟む
ジル達がいない間に随分と報告内容が溜まっていたがやっと全部聞き終える事が出来た。
なので次は王都に行っていたジル達の番だ。
「では次は我の方からの報告か。」
「ジル様達も沢山ありそうなのです。」
「いや、我の方はお前達程では無いと思うぞ?そうだな、一先ずは先程も見たと思うがハニービーについて話そうか。」
仲間になったきっかけは極上蜂蜜を手に入れる為に王都のギルドで依頼を受けた事だった。
ハニービーを狙う魔物の巣を壊滅させた後で、外敵から身を守ってもらう為に一部のハニービーがジルに庇護を求めた。
「成る程のう、助けて懐かれたと言う事じゃな。友好的な魔物とは珍しいのう。」
「ナキナ、これはもっと感激する様な事なのです!そんなしょぼい感想じゃ駄目駄目なのです!」
「しょ、しょぼい…。」
興奮したシキの言葉に少しショックを受けている。
しかしそんな事には気付かずシキの言葉は続く。
「ハニービーは定着して巣作りをすると好みの花の蜜から蜂蜜を作って巣の中に蓄えてくれるのです。」
「世間では極上蜂蜜と呼ばれている。王都でもかなり需要のある物だったな。」
「そうなのです!極上蜂蜜はとっっっても美味しいのです!それが幾らでも手に入る様になるのは素晴らしい事なのです!」
需要の高い極上蜂蜜の価値をよく分かっている。
しかもセダンではあまり出回っていないので王都よりも価値が上がるだろう。
「そんなに良い物なのか。妾はまだ食べた事が無いから味わってみたいのう。」
「王都の巣から極上蜂蜜は貰ってきている。後で何か甘味を作って食べてみるといい。」
「おおお、感謝するのじゃ。」
極上蜂蜜の入った瓶を手渡してやると嬉しそうに抱き抱えている。
ナキナも甘味は大好物なのだ。
「主様!」
「ホッコ、戻ったか。」
「ハニービー達に浮島を案内してきたの。」
「そうか、気に入りそうか?」
「早速ハニービー達がお気に入りの木を見つけたの。巣作りを始めたいらしいから許可を貰いにきたの。」
ハニービーを連れていないと思ったら既に巣にしたい木が決まって待機しているとの事らしい。
「早速なのです!?それは素晴らしい事なのです!巣作りは直ぐにでも取り掛かってもらうべきなのです!」
極上蜂蜜を量産するには巣を完成させる必要がある。
時間が掛かるのでシキとしては早めに取り掛かってもらいたい。
「そうだな、極上蜂蜜の安定した供給が望める様になったら自分達で食べる以外にも使い道は多そうだ。それでどこに作りたいと言ってるんだ?」
「案内するの。こっちなの。」
ホッコに案内されて向かうと一本の巨木の周りを嬉しそうに飛び回るハニービー達を見つけた。
「成る程、この木か。」
「げっ、この木なのです?」
シキはその木を見て少しだけ嫌そうな表情を浮かべている。
「確かこれは王都出発前に異世界通販で購入していた果物の木だったか?」
「はいなのです。欲した果物を実らせてくれる異世界植物なのです。この木のおかげでドライフルーツの量産は順調に進んでいるのです。」
ハニービー達が気に入って巣を作りたいと選んだのは、異世界通販で購入したこの世界には存在しない木であった。
「この木を気に入ったのか。」
「本当にこの木で間違い無いのです?」
「間違い無いの。同じ姿に変化して聞いたの。」
ホッコは変化のスキルでハニービーの姿になる事で意思疎通が可能となる。
直接聞いたのならば間違いは無いだろう。
「ならばハニービー達がこの木を気に入ったのは事実だろうな。ところでシキは何故悩ましい顔をしているのだ?」
「この木はこの世界には無い植物なのです。ハニービーの巣作りとなると木の中に巨大な空間が作られて大量の蜂蜜が貯蓄されるのです。」
「知っているぞ、実際に見てきたからな。」
「甘々な幸せ空間だったの。」
王都のハニービーの巣は木の中が極上蜂蜜で満たされていた。
あれを再現するとなればこの果物の木の中も空洞が作られる事になるだろう。
「その巣が出来上がったら果物の木が正常に機能するか分からないのです。本来の姿から大分変わっちゃうのです。」
異世界の特殊な植物なので手を加えた後にどうなるか分からない。
異世界通販のスキルで手に入れた高い買い物なので躊躇しているのだろう。
「確かに果物が生成出来無くなる可能性もあるか。まあ、その場合は追加で果物の木を購入すればいいだけだ。金ならまだあるから購入に当ててもいいし、植える場所もあるだろう?」
「それなら問題無いのです。高い買い物だから追加は悩んでたのですがジル様が許可するなら遠慮無く使ってほしいのです。」
「やったの!ハニービー達も喜んでいるの!」
ホッコの言葉を肯定する様にジル達の頭上をハニービー達が嬉しそうにクルクルと回っていた。
なので次は王都に行っていたジル達の番だ。
「では次は我の方からの報告か。」
「ジル様達も沢山ありそうなのです。」
「いや、我の方はお前達程では無いと思うぞ?そうだな、一先ずは先程も見たと思うがハニービーについて話そうか。」
仲間になったきっかけは極上蜂蜜を手に入れる為に王都のギルドで依頼を受けた事だった。
ハニービーを狙う魔物の巣を壊滅させた後で、外敵から身を守ってもらう為に一部のハニービーがジルに庇護を求めた。
「成る程のう、助けて懐かれたと言う事じゃな。友好的な魔物とは珍しいのう。」
「ナキナ、これはもっと感激する様な事なのです!そんなしょぼい感想じゃ駄目駄目なのです!」
「しょ、しょぼい…。」
興奮したシキの言葉に少しショックを受けている。
しかしそんな事には気付かずシキの言葉は続く。
「ハニービーは定着して巣作りをすると好みの花の蜜から蜂蜜を作って巣の中に蓄えてくれるのです。」
「世間では極上蜂蜜と呼ばれている。王都でもかなり需要のある物だったな。」
「そうなのです!極上蜂蜜はとっっっても美味しいのです!それが幾らでも手に入る様になるのは素晴らしい事なのです!」
需要の高い極上蜂蜜の価値をよく分かっている。
しかもセダンではあまり出回っていないので王都よりも価値が上がるだろう。
「そんなに良い物なのか。妾はまだ食べた事が無いから味わってみたいのう。」
「王都の巣から極上蜂蜜は貰ってきている。後で何か甘味を作って食べてみるといい。」
「おおお、感謝するのじゃ。」
極上蜂蜜の入った瓶を手渡してやると嬉しそうに抱き抱えている。
ナキナも甘味は大好物なのだ。
「主様!」
「ホッコ、戻ったか。」
「ハニービー達に浮島を案内してきたの。」
「そうか、気に入りそうか?」
「早速ハニービー達がお気に入りの木を見つけたの。巣作りを始めたいらしいから許可を貰いにきたの。」
ハニービーを連れていないと思ったら既に巣にしたい木が決まって待機しているとの事らしい。
「早速なのです!?それは素晴らしい事なのです!巣作りは直ぐにでも取り掛かってもらうべきなのです!」
極上蜂蜜を量産するには巣を完成させる必要がある。
時間が掛かるのでシキとしては早めに取り掛かってもらいたい。
「そうだな、極上蜂蜜の安定した供給が望める様になったら自分達で食べる以外にも使い道は多そうだ。それでどこに作りたいと言ってるんだ?」
「案内するの。こっちなの。」
ホッコに案内されて向かうと一本の巨木の周りを嬉しそうに飛び回るハニービー達を見つけた。
「成る程、この木か。」
「げっ、この木なのです?」
シキはその木を見て少しだけ嫌そうな表情を浮かべている。
「確かこれは王都出発前に異世界通販で購入していた果物の木だったか?」
「はいなのです。欲した果物を実らせてくれる異世界植物なのです。この木のおかげでドライフルーツの量産は順調に進んでいるのです。」
ハニービー達が気に入って巣を作りたいと選んだのは、異世界通販で購入したこの世界には存在しない木であった。
「この木を気に入ったのか。」
「本当にこの木で間違い無いのです?」
「間違い無いの。同じ姿に変化して聞いたの。」
ホッコは変化のスキルでハニービーの姿になる事で意思疎通が可能となる。
直接聞いたのならば間違いは無いだろう。
「ならばハニービー達がこの木を気に入ったのは事実だろうな。ところでシキは何故悩ましい顔をしているのだ?」
「この木はこの世界には無い植物なのです。ハニービーの巣作りとなると木の中に巨大な空間が作られて大量の蜂蜜が貯蓄されるのです。」
「知っているぞ、実際に見てきたからな。」
「甘々な幸せ空間だったの。」
王都のハニービーの巣は木の中が極上蜂蜜で満たされていた。
あれを再現するとなればこの果物の木の中も空洞が作られる事になるだろう。
「その巣が出来上がったら果物の木が正常に機能するか分からないのです。本来の姿から大分変わっちゃうのです。」
異世界の特殊な植物なので手を加えた後にどうなるか分からない。
異世界通販のスキルで手に入れた高い買い物なので躊躇しているのだろう。
「確かに果物が生成出来無くなる可能性もあるか。まあ、その場合は追加で果物の木を購入すればいいだけだ。金ならまだあるから購入に当ててもいいし、植える場所もあるだろう?」
「それなら問題無いのです。高い買い物だから追加は悩んでたのですがジル様が許可するなら遠慮無く使ってほしいのです。」
「やったの!ハニービー達も喜んでいるの!」
ホッコの言葉を肯定する様にジル達の頭上をハニービー達が嬉しそうにクルクルと回っていた。
17
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる