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75章
元魔王様と納品と勧誘 5
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テーブルに出した大量のミスリル鉱石がユメノの持つ魔法道具の鞄に次々と収納されて消えていく。
王都のギルドともなると大量の取り引きに備えて、収納系の魔法道具の用意があるらしい。
「それではこちらがミスリル鉱石の代金となります。以前の買い取り金額と同じでいいとの事でしたのでそちらを参考にした額です。金額は多くなっていますので確認をお願いします。」
「一々数えるのは面倒だ。」
ジルはそう言って山積みにされたキラキラと光る大量の貨幣を収納する。
「宜しいのですか?」
「ああ、信用しているからな。我を騙す様な事をしてもギルドに得は無いだろう?」
「それはもう。金額の方も間違いが無いか何度も確認してありますから。」
ジルの信用を無くすのはギルドにとって大きな損失だ。
基本的な活動場所はセダンなのでセダンのギルドが利益にあやかれるが、冒険者ギルドと言う同じ組織なので足の引っ張り合いなんてくだらない真似はしない。
「それにしても凄い量だったな。小金貨や銀貨まであるとは。」
「細かくなってしまってすみません。一定の大金貨や金貨は残しておかないと他が回らなくなってしまいますから。」
全てを大金貨で支払えれば良かったのだが他の取り引きを考えると残しておかなければいけない分もあって、その額分は細かくなってしまった。
金額に違いは出ないし無限倉庫があって嵩張る事も無いのでジルは気にならない。
「王都ギルドの金庫を空にする事は出来無かったか。」
「これでもギルドの金庫は殆ど空になっていますよ。ギリギリ運営するのに支障が出ない様にはしてますけど。」
ジルの出したミスリル鉱石だって全て買い取れた訳では無い。
そんな事をしたら本当にギルドが回らなくなってしまっただろう。
「そんな状態で大丈夫なのか?」
「この国は王族が優秀ですからそれなりに裕福な国でお金も他の国に比べて沢山持っています。なのでミスリル鉱石がさばければ何も問題はありません。それに王都とは言え一ギルドの金庫一つ無くなっても本部に援助してもらえたら直ぐに元に戻りますよ。」
ジャミール王国は鉱山を大量に有しているだけで無く、金を生み出すスキル持ちなんてのも雇っている。
なのでジルの異世界通販のスキルに消えたり誰かが貨幣を独占したりしても市場から貨幣が消える事は無い。
それに万が一経営難になっても実績のあるギルドマスターであればギルドの本部に頼んで融資してもらう事も可能だと言う。
全てのギルドを束ねているだけあってお金なんて余りまくっているらしい。
「私がこのギルドのトップなんですから、誰にも文句は言わせません。」
「ん?ユメノがこのギルドのトップ?」
さらりと重要そうな発言が聞こえてきたので思わず聞き返す。
「はい、こう見えて私は王都のギルドのギルドマスターを任されているんですよ。」
少しだけ得意気にユメノが言う。
国の中心部である一番大きなギルドを任せられているのは有能な証だ。
「何でギルドマスターが受付嬢なんてしてるんだ?」
「趣味です。気軽に冒険者の方と接する事が出来て楽しいんですよ。ギルドマスターの業務ばかりだと交流の機会は殆どありませんからね。」
「我には分からない感覚だがそんなものか。」
「そう言うものなんです。」
意外な事実を聞いた後もユメノと軽く雑談をする。
ミスリル鉱石は小出しにしていくが、無くなったらまた頼むとも言われた。
情報を秘匿してくれつつ大金が一度に手に入るのでユメノとの取り引きは是非大切にしたい。
「さて、取り引きも終わったし帰るとするか。」
「せっかく再び王都までやってきたのにもう帰られるんですか?」
ユメノはジルがどうやって王都までやってきたか知らない。
身体強化系のスキルや魔装を使って馬より速く移動してきても十数日から数十日は掛かる距離なのだ。
それを一日も掛からず移動しているがこれは秘密だ。
「そう言われても特にやる事が無いからな。」
「それでしたら私がジルさんにとっておきのお店を紹介しますよ。」
「ほう、どんな店だ?」
「確かジルさんは食事が好きでしたよね?甘味は如何ですか?」
「当然好物だぞ。」
この世界はまだまだ甘味が発展していない。
なので異世界通販のスキルで異世界の甘味を堪能していた。
最近では美咲のダンジョンポイントで甘味を味わえるので助かっている。
「それでしたら福の味と言う甘味処に是非寄ってみて下さい。最近私も頻繁に訪れていてお勧めですよ。」
そう言ってユメノの表情が柔らかくなる。
その福の味と言う店の甘味の味を思い出しているのかもしれない。
「新しい店が出来たのか?」
「ジルさん達が帰られた後に出来ましたね。魔物から採取出来る食材を使って美味しい甘味を提供してくれるんです。ジルさんのおかげでハニービーの巣も復活しまして、極上蜂蜜もお店の料理で大活躍ですよ。」
「それは興味があるな。極上蜂蜜の新たな使い方に出会えるかもしれん。」
浮島で極上蜂蜜を入手出来る様になるまでまだ時間が掛かりそうだが土壌は整っている。
今の内に使い道を広げておくのもいいかもしれない。
「場所は大通りを真っ直ぐ進んでいけば人通りで分かると思います。」
「分かった、早速向かってみる。」
「はい、本日は有意義な取り引きをありがとうございました。」
ユメノに見送られてジルは話題の甘味処へと向かった。
王都のギルドともなると大量の取り引きに備えて、収納系の魔法道具の用意があるらしい。
「それではこちらがミスリル鉱石の代金となります。以前の買い取り金額と同じでいいとの事でしたのでそちらを参考にした額です。金額は多くなっていますので確認をお願いします。」
「一々数えるのは面倒だ。」
ジルはそう言って山積みにされたキラキラと光る大量の貨幣を収納する。
「宜しいのですか?」
「ああ、信用しているからな。我を騙す様な事をしてもギルドに得は無いだろう?」
「それはもう。金額の方も間違いが無いか何度も確認してありますから。」
ジルの信用を無くすのはギルドにとって大きな損失だ。
基本的な活動場所はセダンなのでセダンのギルドが利益にあやかれるが、冒険者ギルドと言う同じ組織なので足の引っ張り合いなんてくだらない真似はしない。
「それにしても凄い量だったな。小金貨や銀貨まであるとは。」
「細かくなってしまってすみません。一定の大金貨や金貨は残しておかないと他が回らなくなってしまいますから。」
全てを大金貨で支払えれば良かったのだが他の取り引きを考えると残しておかなければいけない分もあって、その額分は細かくなってしまった。
金額に違いは出ないし無限倉庫があって嵩張る事も無いのでジルは気にならない。
「王都ギルドの金庫を空にする事は出来無かったか。」
「これでもギルドの金庫は殆ど空になっていますよ。ギリギリ運営するのに支障が出ない様にはしてますけど。」
ジルの出したミスリル鉱石だって全て買い取れた訳では無い。
そんな事をしたら本当にギルドが回らなくなってしまっただろう。
「そんな状態で大丈夫なのか?」
「この国は王族が優秀ですからそれなりに裕福な国でお金も他の国に比べて沢山持っています。なのでミスリル鉱石がさばければ何も問題はありません。それに王都とは言え一ギルドの金庫一つ無くなっても本部に援助してもらえたら直ぐに元に戻りますよ。」
ジャミール王国は鉱山を大量に有しているだけで無く、金を生み出すスキル持ちなんてのも雇っている。
なのでジルの異世界通販のスキルに消えたり誰かが貨幣を独占したりしても市場から貨幣が消える事は無い。
それに万が一経営難になっても実績のあるギルドマスターであればギルドの本部に頼んで融資してもらう事も可能だと言う。
全てのギルドを束ねているだけあってお金なんて余りまくっているらしい。
「私がこのギルドのトップなんですから、誰にも文句は言わせません。」
「ん?ユメノがこのギルドのトップ?」
さらりと重要そうな発言が聞こえてきたので思わず聞き返す。
「はい、こう見えて私は王都のギルドのギルドマスターを任されているんですよ。」
少しだけ得意気にユメノが言う。
国の中心部である一番大きなギルドを任せられているのは有能な証だ。
「何でギルドマスターが受付嬢なんてしてるんだ?」
「趣味です。気軽に冒険者の方と接する事が出来て楽しいんですよ。ギルドマスターの業務ばかりだと交流の機会は殆どありませんからね。」
「我には分からない感覚だがそんなものか。」
「そう言うものなんです。」
意外な事実を聞いた後もユメノと軽く雑談をする。
ミスリル鉱石は小出しにしていくが、無くなったらまた頼むとも言われた。
情報を秘匿してくれつつ大金が一度に手に入るのでユメノとの取り引きは是非大切にしたい。
「さて、取り引きも終わったし帰るとするか。」
「せっかく再び王都までやってきたのにもう帰られるんですか?」
ユメノはジルがどうやって王都までやってきたか知らない。
身体強化系のスキルや魔装を使って馬より速く移動してきても十数日から数十日は掛かる距離なのだ。
それを一日も掛からず移動しているがこれは秘密だ。
「そう言われても特にやる事が無いからな。」
「それでしたら私がジルさんにとっておきのお店を紹介しますよ。」
「ほう、どんな店だ?」
「確かジルさんは食事が好きでしたよね?甘味は如何ですか?」
「当然好物だぞ。」
この世界はまだまだ甘味が発展していない。
なので異世界通販のスキルで異世界の甘味を堪能していた。
最近では美咲のダンジョンポイントで甘味を味わえるので助かっている。
「それでしたら福の味と言う甘味処に是非寄ってみて下さい。最近私も頻繁に訪れていてお勧めですよ。」
そう言ってユメノの表情が柔らかくなる。
その福の味と言う店の甘味の味を思い出しているのかもしれない。
「新しい店が出来たのか?」
「ジルさん達が帰られた後に出来ましたね。魔物から採取出来る食材を使って美味しい甘味を提供してくれるんです。ジルさんのおかげでハニービーの巣も復活しまして、極上蜂蜜もお店の料理で大活躍ですよ。」
「それは興味があるな。極上蜂蜜の新たな使い方に出会えるかもしれん。」
浮島で極上蜂蜜を入手出来る様になるまでまだ時間が掛かりそうだが土壌は整っている。
今の内に使い道を広げておくのもいいかもしれない。
「場所は大通りを真っ直ぐ進んでいけば人通りで分かると思います。」
「分かった、早速向かってみる。」
「はい、本日は有意義な取り引きをありがとうございました。」
ユメノに見送られてジルは話題の甘味処へと向かった。
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