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83章
元魔王様と元魔王軍最強の魔族 4
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「うわーん!すみませんー!」
意志の弱いフォルトゥナは手から紙切れを離してしまう。
それが床に落ちた瞬間に部屋全体に巨大な魔法陣が浮かび上がった。
「フォルトゥナ、一旦引くが必ずまた来る。」
「逃しちゃ駄目だよ。必ず殺すんだ。」
「悪いが殺されてはやれんな。」
ジルは空間置換を使用して大部屋の中から倉庫の外へと自分と三人を脱出する。
フォルトゥナが再び陣形魔法を発動させる事を考慮して、直ぐに魔法を発動出来る様にしておいた甲斐があった。
「ここは建物の外!?」
「ジル様の空間置換ですね!」
「…あぁ、後は…任せる…。」
気力だけでなんとか意識を保っていたがさすがに限界がきた。
一先ず外へと脱出出来た安堵でジルは意識を手放した。
「「ジル様!?」」
地面に倒れる前に二人が支えてくれる。
「魔力切れと出血多量による気絶ですね。手当して安静にしていれば直ぐに良くなるかと。」
「そ、そうですね。」
「よ、良かった~。」
ミネルヴァの言葉に二人が大きく息を吐く。
だが出血はまだ続いているので急いで治療する必要はある。
「ですがまだ安心は出来ません。一先ずここを離れましょう。」
「そうね、ジル様を安全な場所に避難させないと。」
「先行します。」
倉庫の近くである事には変わらないので三人はジルを連れて急いで移動した。
黒幕が直ぐに追っ手を放ってきたが、その前に離脱して隠れる事が出来た。
「…ん。ん?」
暫くしてジルが目を覚ますと知らない天井が見える。
身体が怠くて中々思う様に起き上がれない。
「ここは…。確か我はフォルトゥナの攻撃を受けて…。」
「っ!?お目覚めですかジル様!」
気を失う前の事を思い出そうとしているとミネルヴァが駆け寄ってくる。
「ミネルヴァか。少し記憶が曖昧でな。フォルトゥナに攻撃を受けた後の事を教えてもらってもいいか?」
「畏まりました。」
気力だけで意識を保っていたので記憶が少し抜け落ちている。
それをミネルヴァに教えてもらって補完していく。
「成る程、空間置換でギリギリ離脱は出来たか。」
使用したところまでは覚えていたが、その直後に出血に加えて魔力切れの症状まで現れて気絶したらしい。
そして無事に脱出した後は三人が見つけてくれた空き家でジルの身を隠したそうだ。
そこから数時間程意識を失っていたらしい。
「ジル様の魔法が無ければ我々も危ないところでした。」
「だがお前達がいなければ我も危ないところだった。助かったぞ。」
「いえ、それはレイア様とテスラ様へ。今もジル様の為に出払っておられますので。」
確かに部屋の中に二人の姿は無い。
「二人は何をしているんだ?」
「先程の黒幕が追手を放った様でして、お二人はその攪乱へ出向いています。魅了魔法を使って少しでも時間を稼ぐとの事です。」
「成る程、では悠長にはしていられんな。」
時間を稼ぐと言っても相手の数が多ければ限界がきてしまう。
その前にこちらも動ける準備はしておいた方がいいだろう。
「ですがジル様の魔力はまだ回復していません。治療の方も傷が深くて完治はしておらず、その腕で再び戦うのは難しいかと。」
フォルトゥナに傷付けられた腕を見ると確かに傷跡が残っている。
ポーションでは回復し切れない程の深い傷だった様で、血は止まっているが痛みも少し残っている。
「魔力は自前のポーションがあるから問題無い。傷もこれを使えば大丈夫だろう。」
ジルは無限倉庫の中から極上蜂蜜で作られた甘いポーションの他にもう一つ綺麗な薄緑色の液体が入ったポーション瓶を取り出した。
「それもポーションですか?」
「これは世界樹の雫と言う魔法道具だな。」
「世界樹の雫!?あらゆる欠損状態を癒すと言うあの!?」
この薄緑色の液体の正体を知ってミネルヴァが驚愕している。
世界最高峰の薬品である万能薬やエリクサーに並ぶ魔法道具だ。
万能薬はどんな病や呪いも治す事が出来る丸薬だ。
超級神聖魔法のディスペルと効果は似ているが、魔法だと解呪は出来ても病に効果は無い。
故に万能薬の需要は高く、世界最高峰の薬の一つと言われている。
エリクサーは服用した者の体力や魔力を万全な状態に戻す事が出来るポーションだ。
軽い病気くらいなら一緒に治るレベルの薬だ。
ポーションの中で最も優れた効果を持っており、世界最高峰の薬の一つと言われている。
そしてそんな二つの薬と並ぶ世界最高峰の薬の一つが世界樹の雫だ。
超級神聖魔法のパーフェクトヒールと同じ部位欠損を治す効果を持っている。
加えて魔力量を少し増やすと言うとんでもない副次的効果も持ち合わせていたりする。
なので世界樹の雫の需要は高く、世界樹の素材も高値で取り引きされるのだ。
「世界樹の素材を贅沢に使うから価値が高いが幸い素材は大量に持っているから問題無いだろう。」
前にエルフの里を救った時に大量に貰っている。
作るのは少し手間が掛かるが使わないで置いておいても意味が無い。
「長い間籠城する事になると思っていましたが、これならば直ぐにでも行動出来そうです。」
「ああ、もう少ししたらまたこちらから打って出る。だがその前に二人をここへ連れてきてくれ。」
「何か用事でも?」
「いや、血を失い過ぎて腹が減ったのでな。せっかくだから全員で食事をしようかと思ったのだ。」
無限倉庫の中には各地で買った大量の食事が入っている。
微量だが魔力回復にもなるので、ジルはポーションよりも食事による魔力回復を好んでいる。
「現状で食事ですか?」
ミネルヴァが驚いた様に尋ねる。
そんな事をしている余裕があるとは思えない。
「こんな状況だからこそだ。次で全てを終わらせる。安心しろ、もう遅れはとらん。」
「ジル様がそう仰るのであれば分かりました。お二人を連れて参ります。」
自信満々に宣言するジルの言葉に頷いてミネルヴァが呼び戻しに向かってくれる。
「フォルトゥナ、もう少しだけ待っていろ。」
ジルは三人が戻ってくるのを食事の準備をして待っているのだった。
意志の弱いフォルトゥナは手から紙切れを離してしまう。
それが床に落ちた瞬間に部屋全体に巨大な魔法陣が浮かび上がった。
「フォルトゥナ、一旦引くが必ずまた来る。」
「逃しちゃ駄目だよ。必ず殺すんだ。」
「悪いが殺されてはやれんな。」
ジルは空間置換を使用して大部屋の中から倉庫の外へと自分と三人を脱出する。
フォルトゥナが再び陣形魔法を発動させる事を考慮して、直ぐに魔法を発動出来る様にしておいた甲斐があった。
「ここは建物の外!?」
「ジル様の空間置換ですね!」
「…あぁ、後は…任せる…。」
気力だけでなんとか意識を保っていたがさすがに限界がきた。
一先ず外へと脱出出来た安堵でジルは意識を手放した。
「「ジル様!?」」
地面に倒れる前に二人が支えてくれる。
「魔力切れと出血多量による気絶ですね。手当して安静にしていれば直ぐに良くなるかと。」
「そ、そうですね。」
「よ、良かった~。」
ミネルヴァの言葉に二人が大きく息を吐く。
だが出血はまだ続いているので急いで治療する必要はある。
「ですがまだ安心は出来ません。一先ずここを離れましょう。」
「そうね、ジル様を安全な場所に避難させないと。」
「先行します。」
倉庫の近くである事には変わらないので三人はジルを連れて急いで移動した。
黒幕が直ぐに追っ手を放ってきたが、その前に離脱して隠れる事が出来た。
「…ん。ん?」
暫くしてジルが目を覚ますと知らない天井が見える。
身体が怠くて中々思う様に起き上がれない。
「ここは…。確か我はフォルトゥナの攻撃を受けて…。」
「っ!?お目覚めですかジル様!」
気を失う前の事を思い出そうとしているとミネルヴァが駆け寄ってくる。
「ミネルヴァか。少し記憶が曖昧でな。フォルトゥナに攻撃を受けた後の事を教えてもらってもいいか?」
「畏まりました。」
気力だけで意識を保っていたので記憶が少し抜け落ちている。
それをミネルヴァに教えてもらって補完していく。
「成る程、空間置換でギリギリ離脱は出来たか。」
使用したところまでは覚えていたが、その直後に出血に加えて魔力切れの症状まで現れて気絶したらしい。
そして無事に脱出した後は三人が見つけてくれた空き家でジルの身を隠したそうだ。
そこから数時間程意識を失っていたらしい。
「ジル様の魔法が無ければ我々も危ないところでした。」
「だがお前達がいなければ我も危ないところだった。助かったぞ。」
「いえ、それはレイア様とテスラ様へ。今もジル様の為に出払っておられますので。」
確かに部屋の中に二人の姿は無い。
「二人は何をしているんだ?」
「先程の黒幕が追手を放った様でして、お二人はその攪乱へ出向いています。魅了魔法を使って少しでも時間を稼ぐとの事です。」
「成る程、では悠長にはしていられんな。」
時間を稼ぐと言っても相手の数が多ければ限界がきてしまう。
その前にこちらも動ける準備はしておいた方がいいだろう。
「ですがジル様の魔力はまだ回復していません。治療の方も傷が深くて完治はしておらず、その腕で再び戦うのは難しいかと。」
フォルトゥナに傷付けられた腕を見ると確かに傷跡が残っている。
ポーションでは回復し切れない程の深い傷だった様で、血は止まっているが痛みも少し残っている。
「魔力は自前のポーションがあるから問題無い。傷もこれを使えば大丈夫だろう。」
ジルは無限倉庫の中から極上蜂蜜で作られた甘いポーションの他にもう一つ綺麗な薄緑色の液体が入ったポーション瓶を取り出した。
「それもポーションですか?」
「これは世界樹の雫と言う魔法道具だな。」
「世界樹の雫!?あらゆる欠損状態を癒すと言うあの!?」
この薄緑色の液体の正体を知ってミネルヴァが驚愕している。
世界最高峰の薬品である万能薬やエリクサーに並ぶ魔法道具だ。
万能薬はどんな病や呪いも治す事が出来る丸薬だ。
超級神聖魔法のディスペルと効果は似ているが、魔法だと解呪は出来ても病に効果は無い。
故に万能薬の需要は高く、世界最高峰の薬の一つと言われている。
エリクサーは服用した者の体力や魔力を万全な状態に戻す事が出来るポーションだ。
軽い病気くらいなら一緒に治るレベルの薬だ。
ポーションの中で最も優れた効果を持っており、世界最高峰の薬の一つと言われている。
そしてそんな二つの薬と並ぶ世界最高峰の薬の一つが世界樹の雫だ。
超級神聖魔法のパーフェクトヒールと同じ部位欠損を治す効果を持っている。
加えて魔力量を少し増やすと言うとんでもない副次的効果も持ち合わせていたりする。
なので世界樹の雫の需要は高く、世界樹の素材も高値で取り引きされるのだ。
「世界樹の素材を贅沢に使うから価値が高いが幸い素材は大量に持っているから問題無いだろう。」
前にエルフの里を救った時に大量に貰っている。
作るのは少し手間が掛かるが使わないで置いておいても意味が無い。
「長い間籠城する事になると思っていましたが、これならば直ぐにでも行動出来そうです。」
「ああ、もう少ししたらまたこちらから打って出る。だがその前に二人をここへ連れてきてくれ。」
「何か用事でも?」
「いや、血を失い過ぎて腹が減ったのでな。せっかくだから全員で食事をしようかと思ったのだ。」
無限倉庫の中には各地で買った大量の食事が入っている。
微量だが魔力回復にもなるので、ジルはポーションよりも食事による魔力回復を好んでいる。
「現状で食事ですか?」
ミネルヴァが驚いた様に尋ねる。
そんな事をしている余裕があるとは思えない。
「こんな状況だからこそだ。次で全てを終わらせる。安心しろ、もう遅れはとらん。」
「ジル様がそう仰るのであれば分かりました。お二人を連れて参ります。」
自信満々に宣言するジルの言葉に頷いてミネルヴァが呼び戻しに向かってくれる。
「フォルトゥナ、もう少しだけ待っていろ。」
ジルは三人が戻ってくるのを食事の準備をして待っているのだった。
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