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episode 01. 失恋工作
【模索の末】
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「タツくんごめん…私やっぱり生まれ変わっても旦那とまた一緒がいいかも」
せりなの突然の告白に俺はただ狼狽えていた
え、彼女は何を言ってるんだ?
ここは夜景の見えるレストランではない
ましてや誰もいない夕暮れの海でもない
風俗店の1室だぞ?
どう考えてもこの場で交わされる会話ではない。
俺たちは恋人同士でも不倫カップルでもない
ひとりの客とひとりのキャスト
ここはあんなことやこんなことをして楽しむ場所。
それでも敢えて言うとすれば俺たちの関係
それは“疑似恋愛”
それ以上でもそれ以下でもないんだよ
もう終わりしよう、せりな…
それは数ヶ月前に遡る、ある冬の午後のこと
俺は途方に暮れていた。
寒さが骨身に凍みる程の2月半ば
車を停めてふと考え込んでいる
そんな俺の名前は桐島辰哉
既婚者でアラフォーな二児の父
趣味で楽曲制作とWeb小説を書いている。
が、ここ最近面白いネタや構想が浮かばず
ありきたりな内容しか作れなくなっていた。
ラブソングを歌うなら、恋愛小説を書くなら
実際に誰かと恋をしてなきゃ無理な話だよな…
俺の悩みはそこまで切迫していたが立場上、
妻子ある身で誰かと恋に落ちることは出来ない。
と、なると恋愛の感覚だけでも体感したい
それはドラマや映画を観ただけでは体得できない
で、あるならば
俺は一大決心をして“悪魔に魂を売る”決意をした。
気づけばたくさんの女性のパネルが微笑む
とある風俗店の受付の前に立っていた。
“優しげなMrs”
別に何か意図があったわけではないが
案内所で黒服のお兄さんに紹介されたのがこの店
いわゆる人妻系のお店らしい。
「お客さま、好みの女の子はどんなタイプで?」
まさか疑似恋愛が目的で、などとは言えない。
「そ、そうですねぇ…話してて楽しい…でも…」
「でも…の先は承知いたしました、それではどなたか指名されますか?」
「あ、おまかせでお願いします」
「例えば…見た目の好みとかは?スリムな女の子とかぽっちゃりがお好きとか…?」
過去の拙い経験上、ここまで聞かれることはなかった
指名もしないのにこんなに注文が多くて
大丈夫なのだろうか?
「え…基本、細い方が、で、年齢は気にしません」
「かしこまりました、女の子の準備が整うまでこちらで…」
俺が通されたのは少し広めの優雅な待合室
お茶や冷水、コーヒーまでも飲めるようになっている。
待つこと数分、受付の電話がにぎやかに鳴っている
この電話こそ準備が出来た合図なのは
さすがの俺でも知っている。
「7番の番号札お持ちのお客さま…」
「はいはい、あ…痛ててて」
はやる気持ちを抑えつつもそんな思いと裏腹に
俺は落ち着きなくテーブルの角に足をぶつける。
受付のお兄さんに誘導されカーテンの前に立つと
「それではカーテンの向こう女の子立ってますので…」
そっと開かれたカーテンの先
そこに立っていたのはすらりとしたスタイル
俺より少し低いくらいだが女性にしては高身長
そして何よりもビジュアルが俺の好み
少しだけ明るい色のロングヘアー
ほどよい感じの猫目にぱっちりとした瞳
笑顔を浮かべながら立っている女性
年齢は20代後半と言ったところか…
それがせりなとの初対面だった。
「え…こんなにかわいくていいの?」
フリーで指名なしなのにこんなストライクな女の子
このお店のポテンシャルはかなり高いのか?
そんなことを考えるひますら与えられず
「じゃ行こう」
せりなは俺の手を取ると
廊下の奥にある一室へと誘った。
せりなの突然の告白に俺はただ狼狽えていた
え、彼女は何を言ってるんだ?
ここは夜景の見えるレストランではない
ましてや誰もいない夕暮れの海でもない
風俗店の1室だぞ?
どう考えてもこの場で交わされる会話ではない。
俺たちは恋人同士でも不倫カップルでもない
ひとりの客とひとりのキャスト
ここはあんなことやこんなことをして楽しむ場所。
それでも敢えて言うとすれば俺たちの関係
それは“疑似恋愛”
それ以上でもそれ以下でもないんだよ
もう終わりしよう、せりな…
それは数ヶ月前に遡る、ある冬の午後のこと
俺は途方に暮れていた。
寒さが骨身に凍みる程の2月半ば
車を停めてふと考え込んでいる
そんな俺の名前は桐島辰哉
既婚者でアラフォーな二児の父
趣味で楽曲制作とWeb小説を書いている。
が、ここ最近面白いネタや構想が浮かばず
ありきたりな内容しか作れなくなっていた。
ラブソングを歌うなら、恋愛小説を書くなら
実際に誰かと恋をしてなきゃ無理な話だよな…
俺の悩みはそこまで切迫していたが立場上、
妻子ある身で誰かと恋に落ちることは出来ない。
と、なると恋愛の感覚だけでも体感したい
それはドラマや映画を観ただけでは体得できない
で、あるならば
俺は一大決心をして“悪魔に魂を売る”決意をした。
気づけばたくさんの女性のパネルが微笑む
とある風俗店の受付の前に立っていた。
“優しげなMrs”
別に何か意図があったわけではないが
案内所で黒服のお兄さんに紹介されたのがこの店
いわゆる人妻系のお店らしい。
「お客さま、好みの女の子はどんなタイプで?」
まさか疑似恋愛が目的で、などとは言えない。
「そ、そうですねぇ…話してて楽しい…でも…」
「でも…の先は承知いたしました、それではどなたか指名されますか?」
「あ、おまかせでお願いします」
「例えば…見た目の好みとかは?スリムな女の子とかぽっちゃりがお好きとか…?」
過去の拙い経験上、ここまで聞かれることはなかった
指名もしないのにこんなに注文が多くて
大丈夫なのだろうか?
「え…基本、細い方が、で、年齢は気にしません」
「かしこまりました、女の子の準備が整うまでこちらで…」
俺が通されたのは少し広めの優雅な待合室
お茶や冷水、コーヒーまでも飲めるようになっている。
待つこと数分、受付の電話がにぎやかに鳴っている
この電話こそ準備が出来た合図なのは
さすがの俺でも知っている。
「7番の番号札お持ちのお客さま…」
「はいはい、あ…痛ててて」
はやる気持ちを抑えつつもそんな思いと裏腹に
俺は落ち着きなくテーブルの角に足をぶつける。
受付のお兄さんに誘導されカーテンの前に立つと
「それではカーテンの向こう女の子立ってますので…」
そっと開かれたカーテンの先
そこに立っていたのはすらりとしたスタイル
俺より少し低いくらいだが女性にしては高身長
そして何よりもビジュアルが俺の好み
少しだけ明るい色のロングヘアー
ほどよい感じの猫目にぱっちりとした瞳
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それがせりなとの初対面だった。
「え…こんなにかわいくていいの?」
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このお店のポテンシャルはかなり高いのか?
そんなことを考えるひますら与えられず
「じゃ行こう」
せりなは俺の手を取ると
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