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#2. 8月
【再会の午後】
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僕はこっそりと志帆の背後に回り込むと・・・
「わっ!!!」
「きゃ~~~!!!」
あの日と同じように志帆は
この世の終わりみたいな声で叫んだ。
「また!もう、原田くん!」
あの日と同じように志帆はぷんぷん怒っていた。
「ごめんごめん、やっぱ見かけたら挨拶しとかなきゃって思ってね」
「これのどこが挨拶なの!?もう!」
「そんなリアクションしてくれると驚かせ甲斐があるよ、ほんと」
「知らない!」
そんな捨て台詞を残して志帆は友達と帰って行った
少しでもコミュニケーションが取れたことが
何だかとても嬉しかったが
しばらくして背中越しに
「もぅ、やだっ!そんなのじゃないってば!」
たくさんの笑い声の中に紛れて
一際大きな志帆の声が聞こえた時、ふと後悔した。
もしかしたら友達に冷やかされたのだろうか?
だとしたら何だか悪いことしちゃったな…
二つの複雑な想いを抱えたまま
やはりこの日も僕は一人で帰ることになった。
その後、たまたまやってきたクラスメイトの男子と
しばらく話し込んだせいで
志帆から遅れること10分ほどで僕も駐輪場を後にした。
夏の太陽は数分前の出来事と共に虚しさを引き連れて
容赦なく僕の全身に照り付ける。
アスファルトに照り付ける日射しに目を細めながら
真っ青な空に浮かんだ入道雲を見上げた僕は
少し先のコンビニでジュースでも買って帰ろうと
自転車の速度を少し上げた…
するとその先を自転車を押しながら一人で歩く
女の子が視界に飛び込んできた。
「え?まさか、もう帰ってるはずだろ?」
後ろで束ねた背中まである長い髪が風に揺れている、
それは紛れもなくついさっきまで僕の目の前にいた
志帆の後ろ姿だった。
「わっ!!!」
「きゃ~~~!!!」
あの日と同じように志帆は
この世の終わりみたいな声で叫んだ。
「また!もう、原田くん!」
あの日と同じように志帆はぷんぷん怒っていた。
「ごめんごめん、やっぱ見かけたら挨拶しとかなきゃって思ってね」
「これのどこが挨拶なの!?もう!」
「そんなリアクションしてくれると驚かせ甲斐があるよ、ほんと」
「知らない!」
そんな捨て台詞を残して志帆は友達と帰って行った
少しでもコミュニケーションが取れたことが
何だかとても嬉しかったが
しばらくして背中越しに
「もぅ、やだっ!そんなのじゃないってば!」
たくさんの笑い声の中に紛れて
一際大きな志帆の声が聞こえた時、ふと後悔した。
もしかしたら友達に冷やかされたのだろうか?
だとしたら何だか悪いことしちゃったな…
二つの複雑な想いを抱えたまま
やはりこの日も僕は一人で帰ることになった。
その後、たまたまやってきたクラスメイトの男子と
しばらく話し込んだせいで
志帆から遅れること10分ほどで僕も駐輪場を後にした。
夏の太陽は数分前の出来事と共に虚しさを引き連れて
容赦なく僕の全身に照り付ける。
アスファルトに照り付ける日射しに目を細めながら
真っ青な空に浮かんだ入道雲を見上げた僕は
少し先のコンビニでジュースでも買って帰ろうと
自転車の速度を少し上げた…
するとその先を自転車を押しながら一人で歩く
女の子が視界に飛び込んできた。
「え?まさか、もう帰ってるはずだろ?」
後ろで束ねた背中まである長い髪が風に揺れている、
それは紛れもなくついさっきまで僕の目の前にいた
志帆の後ろ姿だった。
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