僕とあの娘

みつ光男

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第15章.  シングルベッド

【危険なふたり】

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ーもう、みなみんと会うこともないのかな?

鴻一は今もまだ肌に残る数ヶ月前に触れ合った
美波の体の名残を思い出していた。

普段はあどけなくておっとりした美波が
ベッドの上ではあんなにも大胆に豹変する、

女子ってなかなか凄いな…

それは舞も…同じなんだろうか?

ー深く考えるのはやめとこう
最近睡眠不足だから、少し休もう…

と、ベッドに潜り込んでうとうとしかけた時

コンコンッ…

あれ?誰か来たのかな?
みなみんならさすがにもう来ないだろうし
ノックの仕方も穏やかで全然違うな?

まさか…舞が?
こんな雨の中を、しかも体調が良くないのに

無理して会いに来たんだったら
ちょっと説教でもしなきゃな…

いや、夢だなこれは…

コンコンッ…!

あれ?

やっぱり誰かドアの前にいるな?

「はい」
 
部屋のドアを開けるとそこには…

「…舞だよ、来ちゃった」

「舞!どうしたの?体調は?大丈夫?」

「コウイチくぅ~ん!会いたかったよー」

そう言うと舞はそのままもたれかかるように
抱きついてきた

舞に押し込まれるような形で
二人して部屋の中へなだれ込んだ。

僕はしがみついたままの舞の頭を撫でながら

「どしたの?具合悪いんだからおとなしくしてなきゃ」

「うん、ありがとう、でも大分よくなったの」

「そっか、よかった」

「で、寮でウジウジしてたら咲良に『それなら会いに行きなよ、見てるこっちが体調悪くなっちゃうよ』って言われて、ふふ」

「元気ならいいんだよ」

「でもね、の2日目は眠くなるから…」

そう言って当然のように
僕のベッドに潜り込んだ舞はこう言った

「ね、一緒にお昼寝しよっ」

「やっぱりまだ体調良くないんだから安静にしてなきゃ」

「だ~いじょうぶ!」

「もう仕方ないな」

僕も舞の隣に寝転がった。

僕は仰向きになり隣の舞に腕枕をするような感じで
二人並んで小さなシングルベッドに横になっていた。

「腕、痺れない?大丈夫?」

「うん、大丈夫だよ」

「何か雨のせいかな?寒くなってきちゃった」

ー後ろから抱っこしてほしいな…

「あ、うん、いいけど」

「じゃお願い…」

それはそれでいいとして…

そうすると僕の下半身が舞に密着してしまう
ただでさえこんな状況で体が敏感に反応してるのに

これ以上の密着は…危険だ。

「あ、コウイチくん…あったかい」

「そう、よかった」

「あったかいのが…当たってる」

「え!ごめんごめん!体が素直すぎたかな?はは」

そうごまかしながら密着した舞の体から
離れようとしたその時

「凄く硬いよ…」

そう言ってちょうど舞の臀部でんぶ辺りに
当たっている僕の股間に手をそっと添えた。

「あ、舞…そこは…」

「ねえ?触ってもいい?」

「あ、ちょっと…待っ…て!…って」

「すごーい!動いてる!」

もうされるがままだった

一 舞…どうした?
体調が悪くなりすぎて熱でも出たのだろうか?

いや、舞はやはり結ばれる決心をして
この日を待っていたのだろう

それを察した僕の期待感を裏切ってしまった
残念さと申し訳なさで
きっとこの部屋を訪ねてきたのだ。

「ねえ…さっき岸田さんと会ったよ、玄関で」

「あ、そうそうCD返しに来たんだよ、昔オレが貸してたの一枚だけ返すの忘れたって、今頃になって」

「そっかぁ、よかった、ホントにそうだったんだ」

「え?」

「ほら?有香の友達じゃない?よく遊んだりしてたのかな?…なんて、ね」

「そうだね、舞と出会う前は…音楽の話とかしてたね」

「今は…もう?」

「ないよ、舞と付き合ってんのも知ってるみたいだし」

「そうなんだぁ、よかったぁ」

「え?そんな心配…してたの?」

「だってコウイチくん…優しいから」

「大丈夫だよ、心配しなくても」

こんな会話の最中もずっと舞は
僕の下半身をくまなくさすり続けている。
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