12 / 20
その壱.幼少期編
【見てはいけない景色】
しおりを挟む
小学校低学年の頃だっただろうか?
それは家族でドライブしていた時のこと
信号待ちか何かで停車した時だっただろうか
それとも駐車場でのことだっただろうか、
窓の外の景色を見ていた私に向かって父親が
「あ、これは見たらあかん!隠せ隠せ」
父の言葉を聞いた母親は
私に外を見させないようにした。
まだ幼くて素直だったのだろう、
私も親の言い付け通り目を塞いだ。
再び車が動き始めるまでの数秒間のことだったが
外で何が起きたのか、何が起きているのか
全く予測すらつかない。
気が付くと車は走り出していた。
父親は苦笑いしながら
「あれは見たらあかんから」
母親も同様のリアクションだった。
結局、"見てはいけない景色"の正体は
わからないままうやむやにされ
それから数10年の月日は流れて私も人の親となった。
そしてまだ私の子供たちが小さい頃
家族で動物園に向かっていた時のことだった
信号待ちで右折レーンに停まっていた男女が
突然いちゃいちゃし始めた
信号が変わるまでの間、
何とも言えない空気感が車内に流れていた。
妻は「何やってるんやろね」と苦笑い
その時ふと思った…
もしかしてあの日、私に見せさせなかったのは
このような光景だったのではなかろうか?と。
その話を車内ですると
「よくそんな昔の話を覚えてるね」
と、爆笑になり微妙な空気感が無くなったのだが
あの時の両親の不可解な言動は
私の親なりに息子を気遣っての
行為だったのかも?と考えてみた。
もうひとつの説として
動物の亡骸が非常に無惨な状態だったため
グロテスクな光景を見せなくなかったのでは?
とも考えたが
それならば両親があのような意味ありげな
苦笑いはしないであろう、と。
動物の憐れな亡骸については
親になった私がその体験をして
「かわいそうだから見ないであげよう」と
子供たちに話した記憶がある。
他にも外で誰かが排泄していた?とか
怖い人たちが言い争いをしていた?とか
様々な説を考えたが
いずれにせよそのような節操のない大人たちの行為は
子供心に妙な疑問を永年に亘って抱かせてしまうものだ。
それならば私たちの家庭のように
オープンにして笑い飛ばす方が良いのかも知れない。
それは家族でドライブしていた時のこと
信号待ちか何かで停車した時だっただろうか
それとも駐車場でのことだっただろうか、
窓の外の景色を見ていた私に向かって父親が
「あ、これは見たらあかん!隠せ隠せ」
父の言葉を聞いた母親は
私に外を見させないようにした。
まだ幼くて素直だったのだろう、
私も親の言い付け通り目を塞いだ。
再び車が動き始めるまでの数秒間のことだったが
外で何が起きたのか、何が起きているのか
全く予測すらつかない。
気が付くと車は走り出していた。
父親は苦笑いしながら
「あれは見たらあかんから」
母親も同様のリアクションだった。
結局、"見てはいけない景色"の正体は
わからないままうやむやにされ
それから数10年の月日は流れて私も人の親となった。
そしてまだ私の子供たちが小さい頃
家族で動物園に向かっていた時のことだった
信号待ちで右折レーンに停まっていた男女が
突然いちゃいちゃし始めた
信号が変わるまでの間、
何とも言えない空気感が車内に流れていた。
妻は「何やってるんやろね」と苦笑い
その時ふと思った…
もしかしてあの日、私に見せさせなかったのは
このような光景だったのではなかろうか?と。
その話を車内ですると
「よくそんな昔の話を覚えてるね」
と、爆笑になり微妙な空気感が無くなったのだが
あの時の両親の不可解な言動は
私の親なりに息子を気遣っての
行為だったのかも?と考えてみた。
もうひとつの説として
動物の亡骸が非常に無惨な状態だったため
グロテスクな光景を見せなくなかったのでは?
とも考えたが
それならば両親があのような意味ありげな
苦笑いはしないであろう、と。
動物の憐れな亡骸については
親になった私がその体験をして
「かわいそうだから見ないであげよう」と
子供たちに話した記憶がある。
他にも外で誰かが排泄していた?とか
怖い人たちが言い争いをしていた?とか
様々な説を考えたが
いずれにせよそのような節操のない大人たちの行為は
子供心に妙な疑問を永年に亘って抱かせてしまうものだ。
それならば私たちの家庭のように
オープンにして笑い飛ばす方が良いのかも知れない。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
真実の愛は水晶の中に
立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。
しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。
※「なろう」にも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる