目が覚めたら、棺の中でした!〜大賢者、生き返って再びこの世界を謳歌する〜

チョココロネ

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大賢者、怖くなる

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★★★

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……おかしい。
俺はついにおかしくなってしまったみたいだ。

まさか、額にとはいえども、憎きネクロマンサーにキスをしてしまうとは……!!

いや、だがあれは、あの時のあいつの姿が悪い!
スライムに服を溶かされてところどころ艶々とした肌が見えていて、はっきりいってエロかった。いや、ところどころってよりは、もはや殆ど見えていたが。ち、ちち、乳首、とか……。

し、しかもだな、助けて、とこちらを潤んだ瞳で見上げながら懇願していた彼の姿は、はっきりいって、扇情的すぎて、鼻から血が吹き出そうだった。まあ、実を言うと、恥ずかしながら、俺のアソコもたちあがってたんだ、はは、俺の許可も無く……。

よ、要するに、エロかった!………うん、認めよう。エロかったんだ。

それでいて、少しかわいかっ………

「ちょっとイケメン、焚き火するから手伝えよー!」

「おわぁぁぁぁっ!?わ、わかったから近づくな!!!!!」

「もう!!手伝ってくれないから近づいてるんだろっ!考え事でもしてたのかー?」

「な、なななななんでもないっ!
そ、それにお前!俺にイケメン、などと珍妙なあだ名をつけてるんじゃない!この無礼者が!」

「え?まじか口に出てた?わーごめん、名前知らないもんだから、つい……!」

「ま、まあ許してやる!こ、これからはカラムと呼べっ!!」

「カラムっていうんだねイケメン!これからはちゃんと呼ぶよ!」

そう言い、にぱっ!と笑うネクロマンサー。

くっ………なぜ名前を教えただけでそんなにも輝いた笑顔を向けるのだっ……!?

し、心臓が持たない……しかも、軽々しくネクロマンサーに名前まで教えてしまうとは……俺はとんだ腑抜けになってしまったみたいだ………。



……うん?ネクロマンサー…………?


ふむ、そういえばこいつがネクロマンサーだということを、すっかり忘れていた。しかし、ネクロマンサーだというのに先程の洞窟では魔法が使えない様子だったな……どういうことだ?

何か魔力に支障が出ているのか?それとも、もしかすると、本当はネクロマンサーでは無い、などということが有り得るのだろうか………?


まあ、悩んでいても仕方がないな。これは明日、調べに行くとしよう。


そう、心に決め、焚き火でほかほかあったまっているアルバートと共に、イケメン、もといカラムも焚き火でほかほかするのであった。



★★★




洞窟でスライム地獄にあった次の日、急にカラムに

「俺に着いてこい!」

とか言われて今、文字通り引き摺られている俺。

いや、ちゃんと説明してくれないかな!?

カラムが何がしたいのか知らないけど、俺は毎日依頼を受けないと、その日食っていくことすら出来ないんだぜ!?って言いたい。声を大にして言いたい!!!!

でも言ったら俺に逆らうなあぁ!とか言って絶対キレるんだよなぁ……。うん、想像できるわ。

まー、何かカラムにも考えがあるんだと思うし、仕方がなくついてってやんよ!

なーんて器の大きい俺は思っちゃうわけですよ!!

……ってのは建前で、実際思いっきり腕を掴まれて引き摺られてる状況だから、抗うことも出来ないんだけどね~ははは~……。

……この人力強すぎない!?全く離してもらえないんだけどぉ!?


その後も、カラムに文句をぶつくさいいながらも歩く、いや、引き摺られること数十分、ついに目的地に着いた。

目の前には、とてつもなく大きい真っ白い建物。窓から中をのぞくと、そこには何やら見覚えのある女神像。前、俺が見たやつよりうんと大きいけど。

「おい、ここで魔力の適性検査が無料でできるんだ、やってこい!」

「検査?前、ギルドでやってもらったけど……」

「いや、ギルドのは大雑把に出るからあまり信用出来るもんじゃねえぞ。神殿だとな、無料で誰でも適正検査をしてくれるから便利なんだぞ!しかも魔力の流れを正確に読み取るから、結果も正確に出る。」

「なるほど~!!」

ということは、もしかしたらゾンビになった俺でもまだ、魔法が使える希望が残ってるというわけか!それに、顔を変える魔道具なんてつけてなくっても、また変身魔法使えちゃうのかも……!?

ギルドだと、俺がゾンビ(?)だから魔力が読み取れなかっただけで、本当は俺、魔法の才能が大ありなのかもしれないしな……っ!
へへっ。
まあ、無料だって言うし、とりあえず受けてみよう!

なんていうかるーいノリでうけにいった俺、結果は、


なんと、


「おおおお!貴方には!ぜ、全属性の魔法の才能があります!い、生きていて初めて見ましたよ、こんなの……………うん?うーーーん?な、何!?魔力無しだとぉ!?」

との事だ。

つまり、全属性使える魔法の天才のくせに、魔力が皆無なせいで、魔法が使えないらしい。


ひ、酷いよなこんなの…………。結局魔法使えないんかーい…………。


基本、魔力は誰にでもあるらしいから、魔力が皆無なのもおかしいし、魔法が全属性使えるってのも普通に有り得ないことなんですっ!って、神官さんが言ってた。しかも、なんと魔力は生命力でもあるそうで、魔力が枯渇している、ということは、生命の危機に瀕している、ということでもあるらしい。

だから、魔力無しってことは、生きてるのがおかしい、ってこと……。

まあ、多分アレだよな、俺、死んでるから……魔力ないのはトーゼン……

ていうか、この検査で俺が本質的にゾンビだってことになっちゃったよな!?や、やだなぁ!やっぱ俺死んでたんだね!?
まあ、1回死んだ記憶もあるわけだし、普通に考えたらゾンビなんだろう、とは思ってたけど、こう、なんていうか、検査としてちゃんと出されちゃうと、受け止めきれない、っていうか……。

ちょっと、怖いな、なんて。
だって、本当にゾンビってことは、またいつ死んじゃうかもわからないってことだろ……?

もう、死ぬのはやだよ……。

意味不明な結果が出てあたふたしている神官さんの前で、俺は1人泣きそうだった。



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