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Ⅷ 寄り添って
⑥※
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「ルカ。ありがとう。大好きだ」
蓮がルカのうなじを嗅いで舌を這わせる。その刺激にルカのオメガフェロモンが反応する。背筋がゾワリとする。ルカの体の中を熱が暴れる! オメガの甘い香りが広がる。
「蓮、れん、それ、やめっ。う~~、あぁ、早く、早くしてぇ」
久しぶりの発情にルカの心が悲鳴をあげる。蓮に奥まで満たしてほしい! たまらなくてルカから蓮にキスをする。
途端に蓮のアルファフェロモンがブワっと広がる。ルカの脳みそが痺れる。絶対的なものに包み込まれて抗えなくなる。
「ルカ、噛むぞ」
獣のような目をした蓮がルカを見下ろしている。その強い瞳に囚われる。ルカの心臓がこれ以上なくらいにバクバクと鳴り響く。
「うん。噛んで」
そっとうなじを差し出す。蓮の息が首にかかる。蓮が興奮しているのが息遣いで分かる。ルカも同じだ。緊張でぎゅっと目をつむる。
「うぁあ!」
うなじを噛まれる衝撃にルカが声を上げる。ぐっと蓮が力をこめる。ルカの身体がビクビクと跳ねる。そのまま脱力してベッドに沈み込む。引かない発情の熱と口噛の衝撃で涙が流れる。
「ルカ、俺のルカ。やっとお前を番にできた」
蓮がラットに入り、貪るようにルカに重なってくる。ふと見れば、蓮も涙を流していた。
それから獣のような発情期を二人で過ごした。激しさの中で『愛している』『俺だけのルカ』と何度も蓮が言っていた。その言葉がルカの心にキラキラと残っていた。
発情期明け。ホテルのキングサイズベッドに裸のまま二人でまったりしている。発情期の後は『アフターケアだ』と蓮が言い張りルカを甘やかしてくる。アフターケアなどと言わなくても普段からルカに甘いくせに。
「ルカ、すまない。ラットに入ったせいで激しくしてしまった。身体は大丈夫か?」
「う~~ん、今日は起きられないかも」
「わかった。歩くこともしなくていい。全部俺がやる。首は痛くないか? 興奮して強く噛んでしまった」
「噛まれているから痛いには痛い。だけど中学の時に噛まれたような激痛ではないかな」
「それはルカの心が受け入れているかどうかの違いかもしれないな。お前には本当に申し訳ない事をした」
「もういいよ。それより、蓮。俳優賞、主演映画での特別賞だよな?」
ルカを腕の中に閉じ込めている蓮の顔を見つめる。
「そうだ。オーストラリアの映画祭で先月表彰されたやつだ」
「じゃ、ダメだな」
ルカの声に心底驚いた顔をする蓮。表情が前より分かりやすい。クスリとルカが笑う。
「特別賞で甘んじるなよ。トップをとれって言ったじゃないか」
ポカンとしていた蓮が声を出して笑い出す。
「ははは。なるほど。俺のオメガは手厳しい」
ベッドで笑い転げる蓮の上に乗っかる。おっと、と声に出しながら落ちないようにルカを支える蓮。触れ合う肌が艶めかしくて気持ちいい。互いの心臓の音が重なり合う。
「まぁ、隣で俺が見守ってやるからトップとってみせろよ」
楽しそうに笑っていた蓮が真顔になる。その頬をルカが手で包み込む。触れるだけのキスをして互いに微笑む。
「もちろんだ。ルカがパートナーとして歩んでくれるのなら、どんな事でも成し遂げられる自信がある。ルカは最高な俺のオメガだ」
「俺、結構スパルタオメガかも、な。頑張れよ、俺のアルファ様」
何となく二人で吹きだして笑った。互いの心が肌を介して伝わって来た。幸せな時間だ。こんな時間をずっと過ごしていきたい。この想いはきっと蓮と同じだ。
苦しかった時期だってルカの中の宝だ。そこを乗り越えて自分の足で立つことが出来たからこそ蓮と肩を並べていられる気がする。オメガであることはマイナスではない。そう思えた。蓮が番で良かった。蓮と共に歩むこれからの人生を想い、微笑みが溢れた。
〈完〉
蓮がルカのうなじを嗅いで舌を這わせる。その刺激にルカのオメガフェロモンが反応する。背筋がゾワリとする。ルカの体の中を熱が暴れる! オメガの甘い香りが広がる。
「蓮、れん、それ、やめっ。う~~、あぁ、早く、早くしてぇ」
久しぶりの発情にルカの心が悲鳴をあげる。蓮に奥まで満たしてほしい! たまらなくてルカから蓮にキスをする。
途端に蓮のアルファフェロモンがブワっと広がる。ルカの脳みそが痺れる。絶対的なものに包み込まれて抗えなくなる。
「ルカ、噛むぞ」
獣のような目をした蓮がルカを見下ろしている。その強い瞳に囚われる。ルカの心臓がこれ以上なくらいにバクバクと鳴り響く。
「うん。噛んで」
そっとうなじを差し出す。蓮の息が首にかかる。蓮が興奮しているのが息遣いで分かる。ルカも同じだ。緊張でぎゅっと目をつむる。
「うぁあ!」
うなじを噛まれる衝撃にルカが声を上げる。ぐっと蓮が力をこめる。ルカの身体がビクビクと跳ねる。そのまま脱力してベッドに沈み込む。引かない発情の熱と口噛の衝撃で涙が流れる。
「ルカ、俺のルカ。やっとお前を番にできた」
蓮がラットに入り、貪るようにルカに重なってくる。ふと見れば、蓮も涙を流していた。
それから獣のような発情期を二人で過ごした。激しさの中で『愛している』『俺だけのルカ』と何度も蓮が言っていた。その言葉がルカの心にキラキラと残っていた。
発情期明け。ホテルのキングサイズベッドに裸のまま二人でまったりしている。発情期の後は『アフターケアだ』と蓮が言い張りルカを甘やかしてくる。アフターケアなどと言わなくても普段からルカに甘いくせに。
「ルカ、すまない。ラットに入ったせいで激しくしてしまった。身体は大丈夫か?」
「う~~ん、今日は起きられないかも」
「わかった。歩くこともしなくていい。全部俺がやる。首は痛くないか? 興奮して強く噛んでしまった」
「噛まれているから痛いには痛い。だけど中学の時に噛まれたような激痛ではないかな」
「それはルカの心が受け入れているかどうかの違いかもしれないな。お前には本当に申し訳ない事をした」
「もういいよ。それより、蓮。俳優賞、主演映画での特別賞だよな?」
ルカを腕の中に閉じ込めている蓮の顔を見つめる。
「そうだ。オーストラリアの映画祭で先月表彰されたやつだ」
「じゃ、ダメだな」
ルカの声に心底驚いた顔をする蓮。表情が前より分かりやすい。クスリとルカが笑う。
「特別賞で甘んじるなよ。トップをとれって言ったじゃないか」
ポカンとしていた蓮が声を出して笑い出す。
「ははは。なるほど。俺のオメガは手厳しい」
ベッドで笑い転げる蓮の上に乗っかる。おっと、と声に出しながら落ちないようにルカを支える蓮。触れ合う肌が艶めかしくて気持ちいい。互いの心臓の音が重なり合う。
「まぁ、隣で俺が見守ってやるからトップとってみせろよ」
楽しそうに笑っていた蓮が真顔になる。その頬をルカが手で包み込む。触れるだけのキスをして互いに微笑む。
「もちろんだ。ルカがパートナーとして歩んでくれるのなら、どんな事でも成し遂げられる自信がある。ルカは最高な俺のオメガだ」
「俺、結構スパルタオメガかも、な。頑張れよ、俺のアルファ様」
何となく二人で吹きだして笑った。互いの心が肌を介して伝わって来た。幸せな時間だ。こんな時間をずっと過ごしていきたい。この想いはきっと蓮と同じだ。
苦しかった時期だってルカの中の宝だ。そこを乗り越えて自分の足で立つことが出来たからこそ蓮と肩を並べていられる気がする。オメガであることはマイナスではない。そう思えた。蓮が番で良かった。蓮と共に歩むこれからの人生を想い、微笑みが溢れた。
〈完〉
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古代人さま
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あすか様
ご感想、ありがとうございます(^^♪
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あすか様、ともに駆け抜けてくださり励みになっています!ありがとうございます!
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