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合流ー作戦。

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「ここか、例の基地ってのは。」俺は、周りを見渡してそう呟く。
「そうここが基地の場所さ。」頭の中で返答が響く
そう、精霊もそう言うんだ。間違いないはず、、
だが、そこに広がるのは変わらず森の景色のみ、
さーてどうしましょ。そう悩んでいると目の前に見覚えのある顔が見える。
「ネロ!無事だったか。」俺はそうネロに吠える。
「カイト何故君がここに!」
「ミサが何者かにさらわれた!精霊と契約してここから魔術反応があるって言われてここにきた。」
「なんだと!?ここにミサがいるのか!」ネロは地面を見てそう言う。
「話はあとだ!お前なら、ここの基地に侵入する方法わかるか!」
「無茶言うな!確かにここの地下からミサの魔術反応はある。だがな、間違いなく基地にはあの化け物も大量にいる!だから今は一刻も早く王国に伝えるのが先なんだよ!!」
ネロはそう言い、俺の腕を掴み引っ張ろうとする。俺はそれを振り払った。
「ミサを諦めろってか。」俺はそう呟いた、体が諦めを拒絶している。確かにネロの言う通り、誰かに頼るのも答えなのかもしれない。
「そうは言ってねぇだろうが、あいつは仮にも魔術の名家の出身だ!そう直ぐに殺されはしない。軽く見積もっても3日は猶予がある。わかったらさっさと、」それを言い終わる前に俺はその合理主義者を
思いきり殴り飛ばした。自分でも何故したか、分からなかった。だが、自然と体が動いたように感じた。
「何しやがるカイト!いきなり殴りやがって!」
「ネロ、状況がわかってないようだな。確かにお前の言う通り猶予はある。だが、たかが名家のガキ一人の為に王国の騎士が動くと思うか?それにお前はさっき俺がここに来たとき「何故君がここに」って言ったよな。お前はどこまでこのことを知ってる?」俺はネロに炎の槍を突き付けそう問いかける。もし王国が関与していることなら、間違いなくミサは助からない。さっきのマダラとの会話で急に口ごもったことと何かしら関係はあるはずだ。
「知らねぇよ!それに君は魔術探知できないはずなのにミサのいる基地の位置まで来てたから驚いたんだ!それであの発言の答えになるだろ!わかったらさと槍をどけてくれ!」
「その通り、俺に魔術探知はできない。だがな、お前は何を頼りにここにたどり着いた?」 ネロは何か隠している何故なら魔術の適正がそもそもないのだから、俺以上に知識を持ち技術もある。それでもここにたどり着ける道理なんてないのだから。
俺がそう言うとネロは懐からガジェットを取り出し手渡してきた。
「これは?」そのガジェットには白と青の点が写っており点滅し続けている。
「そいつはインカムを追跡、操作できる探知機だ白が僕で青がミサを指す。とりあえず盗聴モードに切り替えといた。」
「なるほど、こいつでわかったってことか。」
「ああそれでここらに出入り口があると思ったら全くの更地だったってわけだ。わかったら槍をおろせ」
「わかった。疑って悪かったな。」俺は槍を下ろし、そう応えた。
「気にするな。僕は王国に戻る。君は?」
「夜に侵入してミサだけを取り戻す。」
「やれやれ君は、本当に君一人で何とかなると思っているのかい?」
「なに策ならあるさ。お前の技術があればな。」
俺はネロに拳銃をなげそう言い放った。
「何か思い付いたのかい?」
「ああ、俺の勘が正しければだが、奴らの狙いはミサの腕輪だと思う。」
「ああ、あの古びた石ついてるやつか。ちょうどお前がつけてるみたいな。」
「そうだ。この石はあの化け物と何か絶対ある。」
「君の考察はわかった。で、どうミサを助けるんだい?」そう、今までのは奴らの目的の考察にすぎない。だが、勿論この伝説精霊術師メーンな俺はちゃんとそこまで考えてるぜ。
「地下水路だ。」
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