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secret club
chapter.18 Another epilogue
しおりを挟む私が仕組んだこととも知らず、
secret clubに足を踏み入れた夫。
そしてその初めての相手を自分がするという、
とても面白い提案をするsecret club。
全てsecret clubの手のひらの上で転がされているのかもしれない。
でも、それが結果として自分の幸せになっているとするならば、
これは悪いことではない。
そんな気がしている。
今日はいままで感じたことのない、あっという間の快楽の時間だったが、
そんな時間はあっという間に終わり、夫よりも一足先に元の姿に戻る。
もちろん私には今日の記憶はしっかりと残っている。
夫と思われる美女に、たっぷりと中出しをした快楽の記憶ももちろん。
部屋を出る際に、案内からこんなことを言われた。
恐らく今日のあなたが感じた快楽を共有された相手の方は、
ものすごく性欲が高まった状態になるはずであり、
その後、どうするかはあなたが決めてくださいと。
それを聞き終えて退場の手続きをしてビルを出た。
少しひんやりとする夜風に吹かれて家路につく。
そういえば、もう何年も夫とは肌を合わせていない。
それどころか女性としての快楽も、もう数年感じていないかもしれない。
ここのところ男性の快楽に酔いしれてばかりいたので、
それはそれでちょっと面白いかな?と夜道を歩きながら考えていた。
そして、駅にたどり着いたので、いつものように電車に乗って自宅に向かった。
自宅に到着して玄関のカギを開ける。
電気のついていない玄関に灯りをつけて、夫の靴を確認する。
まぁ、いうまでもなく自宅には夫の靴はない。
それを確認して部屋の電気をつける。
とりあえず部屋着に着替えをすることにした。
この後のこともあるので少しラフな感じのものをわざと選ぶ。
そういえば食事をとっていないことに気が付いた。
夫は恐らく食事は済ませてくるだろうということで、
簡単に食べられるものを作って食べておくことにした。
そんなことをしながら、リビングで夫の帰りを待つことにした。
食事も終わり、1時間ほどして夫が帰宅した。
ただいまと声をかけてくる夫を見ると、
なんともいえない清々しい顔をしている。
これは間違いないなと確認した。
そして夫がすぐに「疲れた。」とリビングの椅子に座った。
「どうしたの?」と話しかけてみる。
「いや?特にかわったことはないよ?」という夫。
しかし、明らかにいつもの夫ではない。
何とも言えない男の匂いを感じる。
いつぶりかに、こちらをムラムラとさせてくる匂いだ。
今日違う性別でセックスしたばかりだが、
逆の立場でちょっと試してみたくなった。
そこでわざとラフな服装を選んだこともあり、
少し胸元を緩めにしたり、のぞき込むような話し方をしたり、
それとなく夫を誘ってみる。
あの快楽が深層意識に刷り込まれている夫は、
あっさりとセックスをしようと言い出した。
本当に単純ね・・・と、感じながらも
久しぶりに女性として男に抱かれてみた。
ここのところ、男性として女性を支配するように、
自分勝手な挿入をしてきたんだなぁと、
夫がすぐに挿入しようとしてくることから、
改めて自分の行いを考えてしまう。
恐らくというべきか、今日のあの興奮と快楽が
深層意識に刷り込まれている夫だから、
ちょっと野性的なセックスになっている。
恐らく付き合ってからこんなことは一度もなかった。
ある意味で自分勝手なセックス。
でも、実はそういうほうが、
自分には合っていたのかもしれないと感じるほど、
久しぶりに味わう女性としての快楽は、
悪くないなと感じるものだった。
射精することで激しい絶頂を迎える男と違って、
いつまでも気持ちよさが持続するような、
絶頂を迎えてもまだそれが続くような感覚。
男性としての快楽を知ったからこそ気が付く女性としての快楽の良さ。
次は全く違う女性になって違う男に抱かれてみるのも面白いかも?
夫に年度もイカされながらそんなことを考えていた。
ちなみに夫はなんとも言えない複雑な表情をしている。
まだあの場所の記憶を明確に持っていないのだから、
今日の体験のうっすらとした快楽と、
今の快楽の違和感に戸惑っているのだろう。
そんな夫がちょっと可愛く見えたのは内緒の話。
結局、その日は2回夫に中出しをされた。
何かが流れ込んでくる感覚の気持ちよさを少し思い出した。
もしかしてこれで子供ができちゃったらどうしよう?
なんてふと不安がよぎったけど、
それはそれでいいかと深く考えないことにした。
そのあとはいつぶりかに二人でお風呂に入ってから眠りについた。
こうして普通であれば体験することのない立場が違う、
夫婦の関係ができあがった1日が終わった。
今回のお話で私と夫の最初の時のお話の全てをお話できたかな?
ちなみにこれから夫は恐らくsecret clubに通うことになるのだろう。
そして、全てを知る日が遠からずくるはず。
その時どんな反応をするのかちょっと楽しみであるかな。
もしもその時がきたらまたここで報告させてもらうね。
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