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美雪編
研修の日 その1
数日後に学校から子供が、
研修について書いてあるお知らせを持って帰ってきた。
研修の会場は隣の市の大きなホテルらしい。
思ったより近いんだなというのが正直な感想だった。
現地に向かう電車代などは後日精算、
ホテルは教育委員会がすでに確保しているとのことで、
そのお知らせにはホテルの名前と予約された部屋番号が記載してあった。
当日の集合時間も書いてあったので、
副会長の美雪さんに早速連絡をした。
美雪さんの手元にもお知らせが届いたらしく、
どうせなら朝待ち合わせをして一緒に行きましょうと言う事になり、
当日駅で待ち合わせをすることになった。
会長としての仕事はこの研修が最初になるようで、
そこから研修の日までは特に何があるというわけでもなかった。
その週の週末留守にすることになるので、
家の事をあれこれ済ましておいたり、
家族との調整をあれこれしていると、
あっという間に過ぎていく。
そうこうしていると当日の朝になった。
スーツケースに1泊分の荷物を詰めこむ。
仕事の連絡があるかもしれないので、
PCなども用意しておく。
だいたいの準備が終わったところでホテル名などが書いてある
お知らせの紙を改めて確認し、手元のバッグに入れた。
朝、家族に見送られながら家をでて駅に向かった。
週末に一人で動くのも久しぶりのことだったので、
ちょっと新鮮な気持ちになったは正直なところだ。
ゆったりと駅へと歩いていくと駅に到着した。
約束の時間にはまだ少し時間があったので
美雪さんの到着を待つことにした。
駅の改札の近くからチャットアプリで、
先に到着していることを伝えると、
あと5分ぐらいで到着しますと連絡があった。
あまりこの駅で待ち合わせをすることもないよなと、
あたりをぼぉ~っと眺めながら駅の改札の前待っていると、
誰かがこちらに向かってくる。
ん?
なんだかものすごい美人さんがこっちにやってこないか?
こちらに向かって手を振っているところからするに、
恐らく美雪さんで間違いないだろう。
先日、学校で見たときも美人でスタイルがいいなとは感じていたが、
ちょっとオシャレをした感じの美雪さんはちょっとレベルが違った。
周りの人がかなりの人振り返るような、
ちょっとオーラを振りまくようなかんじでこちらにやってきた。
「お待たせしました!」
「いえいえ、しかしなんかすごいオシャレなんですね。ちょっとビックリしちゃいました。」
「そうですか?まぁ、子供連れじゃない外出なんて久しぶりなのでそれもあるかな?」
「そうなんですね。あっ、電車来ちゃうのでいきましょう。」
「はい!行きましょう。」
いきなり服装のことを言うのは、
ちょっと失礼だったかな?
と自分が言ったことを後悔しつつも、
特に機嫌を損ねた感じもないので、
よしとしようと自分に言い聞かせる。
そのまま二人でスーツケースを転がしながら電車に乗る。
ちょうど二人分の席が空いていたので、
隣に座って少しだけお話をしながら20分ほど電車に揺られた。
電車内ではそれぞれの家庭事情について少しだけ話をしたのだが、
どうやら美雪さんは3人子供がいるとのこと。
上の2人はすでに中学生とのことで、最後の1人が小学生。
上の二人の時には保護者会の役員にはここまで一度も選ばれなかったので、
今回役員に選ばれてついにきたか!という感想だったとのこと。
こちらは子供は1人だけで毎日てんやわんやしていることを話す。
毎日の子供たちがあんなことをしているということや、
こんなことを言っているというような、
なんでもないお互いの家庭事情を話していると、
最初寄りは少し打ち解けてきたように感じた。
そんな話をしているとあっという間に目的の駅に到着する。
電車を降りて目的のホテルへ向かおうとまずはお知らせを確認する。
駅の案内所でホテルの場所を確認してもらうったのだが、
ちょっと距離がある場所のようだ。
「少し距離がありますね。タクシーで向かいましょうか?」
「そうですね。でも、このタクシー代ってでるんですっけ?」
「後で確認しますが、最悪自分の会社の経費で落としますよ。」
「あら?会社経営されてるんですか?」
「副業用ですけどね。」
「そんなお話も夜聞かせてくださいね。」
そう言ってニコリと微笑む美雪さんは一体いくつなのだろう?
ということをふと考えてしまうぐらい、輝かんばかりの笑顔だった。
駅前にタクシープールがあったので荷物をもってそこに向かい、
タクシーに乗り込んだ。。
運転手さんに目的地となるホテルの名前を告げて現地に向かってもらう。
こうして色々と長くなる1日がはじまったのだった。
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