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趣味
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トイレから出たところで笹倉に手招かれ、雪季は無言で近付いた。
廊下に置かれた観葉植物に隠れるようにしているから、目立ちたくはないのだろう。今は廊下には誰もいないが、何を警戒しているのか。
そのまま、雪季は屋上へと引っ張って行かれた。正確には、屋上へ出るドアの前。解放されていないが、ちょっとしたスペースのそこでは、たまに誰かが休憩していたりする。
「雪季君、最近、真紀ちゃんに何か訊かれたりした?」
「…山本さん、ですか?」
「うん、そう。変なこと訊かれてない?」
心配するような調子で訊かれ、はてと内心で首を傾げる。
山本は、葉月と同様に一切外回りはしない情報部の所属だ。やや引きこもり気味なところがあるせいか、いまだに、雪季はあまり交流がない。
だから、記憶を浚うまでもなく思い浮かぶ。
「先日、社長のどこが好きかと訊かれました」
「あああ…」
額に手を当て、天を仰ぐ。元演劇部の中原ではないが、いくらか演技がかっている。
そして、ちらりと視線だけで雪季を見た。
「…ちなみに、なんて答えた?」
「好き嫌いではないですが人を惹きつけるところのある人ですね、と」
「んー…微妙…」
「はい?」
一体これは何の話だと困惑ばかりが募る。
何とも煮え切らないが、束の間頭を抱えていた笹倉は、携帯端末を出して何かやり取りしていたかと思うと、覚悟を決めたかのように顔を上げた。何にそんなにも決意が必要なのか。
「雪季君って、サブカル詳しい? アニメとか漫画系」
「は……?」
現役漫画家の結愛を通して知らないではないが、詳しいというほどではない気がする。
聞かされればそこそこ覚えてはいるが、そこから調べるということもしない上に周囲にそういった話をする者が他にいないので、雪季の知識がどの程度かを知る術がない。
そのあたりを説明すべきか言う必要もないか、悩むうちに知らないものと捉えたのか、笹倉が言葉を継ぐ。
「BLってわかる? ボーイズラブ」
「は…あ…?」
「要は、男同士の恋愛もの。漫画とか小説とか、アニメもあるし、最近はドラマでもあったりするし。実際のゲイの人たちの話っていうかよりは大体少女漫画な内容で」
「ああ、はい、まあ、多分読んだことはないですけど、知ってる、と思います。それが…?」
「真紀ちゃん、そういうのが凄く好きらしくてね。しかも、読むだけじゃなくて自分でも小説書いてたりするの」
「はあ」
人の趣味嗜好を語られても、何とも言いようがない。陰口の類ではないようだが、何故そんな話をされるのかがさっぱりわからない。
「ネットで載せてたり、同人誌、ってわかる?」
「文芸結社…ではなくて、一般流通に乗る出版物じゃなくて、私家版とか自費出版に近い方のやつですよね? たまに、ニュースで見ます。コミックマーケットとか」
「うん、そうそれ。そういうのも出してるらしくて。あの子が有給取るときは大体、原稿がーとか呟いてる」
「なんだか大変そうですね…?」
「いやー本人は楽しそうよ? むしろそのためだけに働いてるみたいだから、趣味って偉大よねえ」
まあ、人間、生きる理由は様々だ。本人が幸せで周囲にさほどの迷惑が及ばないのであれば、外野がどうこう言うようなことではない。
そんなことを考えて、まさかと気付く。
どういった形でかはわからないものの、何かしらの迷惑が及びかねないからこそ、笹倉はこうやって話をしているのではないか。しかし、どういった形で。
とりあえず続きを待つ。雪季が見つめたことで話が逸れたのに気付いたのか、笹倉は「ああごめん」と言って、手を前に突き出した。
「真紀ちゃんが最近書いてたのが、アキラ君と三浦さんがモデルでね」
「……はあ」
「あからさまに言うと、アキラ君と三浦さんが熱々のカップル」
法務関係をメインで担当している三浦は、妻子持ちの子煩悩だったはずだが。
いや、モデルであれば関係はないのか、と、モデルを取りながらもまず本人にすら気付かれないほどに改変する結愛の漫画の描き方を思い浮かべて自己完結する。
が、それは結愛の特性だったようだ。
「もちろん名前そのままは出してないし、会社だって通販会社ってことで置き換えられてはいるんだけど、うちの内情を知ってればまあ、誰を書いてるのかは判っちゃう感じ。通販会社はあの子の前職で、細かいとこが妙にリアルだし心情描写細やかだしで面白いんだけどねえ」
「…読んでるんですか」
「あ。いや、あのね? リナがネットで見つけちゃって。通販で買って、貸してくれたの。…アキラ君も読んでる。雪季君も読みたかったら、リナの部屋にあるから言ったら貸してくれるよ」
「遠慮しときます。ちなみに社長の反応は?」
「馬鹿笑いした上に、リナに『これって応援してますとか直接言っちゃっていいと思う?』って言って、何も言わずにひっそり見守るのが一番だって助言されてた。匿名か偽名で感想送るなら喜ぶだろうけど、とか。送ったかどうかは知らない」
想像がつく。
「それ…三浦さんは?」
「知らない。もし法的に訴えられることにでもなったら誰も勝てなそうだし言わなきゃきっと気付かないから」
「それがいいと思います」
無駄に心労を増やすこともないだろう。そしてできれば雪季も、知りたくはなかった。
「そのことを知ってるのは、笹倉さんと葉月さんと社長と、他の人は?」
「四十万さんは知ってる。めちゃくちゃひいてた。中原君は教えたら三浦さんまで筒抜けになりそうだから話してない。四十万さんにも話すつもりはなかったんだけど、うっかり知られちゃって」
お互いに気の毒に。
山本も知られたくはなかっただろうし、四万十も知りたくはなかっただろう。不幸な出会いだ。そして、それで四万十が山本をやや避け気味だった理由がわかった。
うっすらと同情をした雪季だったが、続く言葉に額を押さえた。
「で、次に書こうとしてるのがアキラ君と雪季君の話。正確には、新刊の発行が決まってるらしいからもう書き始めてるんだと思う」
「…あの俺それ別に知りたくなかったです。三浦さんみたいに放置しといてもらえた方がありがたかった」
「だってきっとアキラ君が話しちゃうでしょ」
「ああ…」
嬉々として読ませに来て、反応を伺っていそうだ。納得した。したくもなかったが。
深々とため息をついて、雪季は、色々と呑み込んだ。のろりと、笹倉を見る。
「教えてくれてありがとうございます。心構えができました」
「…いいの?」
「はい?」
「最悪、真紀ちゃんに文句言いに行っちゃうかな、と」
「……熱中してる趣味を取り上げるのも忍びないですから。余程の害が出なければ関わらないことにしておきます」
「大人ねえ、雪季君」
そんなことを言われると学生かのような気分になるなと、雪季は肩をすくめた。
「そろそろ戻ります。…できるなら、俺は知ってるから読ませるとか時間の無駄だってあいつに伝えておいてもらえると助かります」
「それで諦めるかどうかはわからないけど、善処します」
「よろしくお願いします」
一足先に階段を下りながら、そもそも購入しないか英に貸さなければ一番問題がないような気がするのだがと思ったものの、それに関しては先ほど笹倉に言ったのと同じだ。楽しんでいるものを取り上げるのは忍びない。
しかしもやもやは残るので、後で結愛に電話してみよう、と決める雪季だった。
廊下に置かれた観葉植物に隠れるようにしているから、目立ちたくはないのだろう。今は廊下には誰もいないが、何を警戒しているのか。
そのまま、雪季は屋上へと引っ張って行かれた。正確には、屋上へ出るドアの前。解放されていないが、ちょっとしたスペースのそこでは、たまに誰かが休憩していたりする。
「雪季君、最近、真紀ちゃんに何か訊かれたりした?」
「…山本さん、ですか?」
「うん、そう。変なこと訊かれてない?」
心配するような調子で訊かれ、はてと内心で首を傾げる。
山本は、葉月と同様に一切外回りはしない情報部の所属だ。やや引きこもり気味なところがあるせいか、いまだに、雪季はあまり交流がない。
だから、記憶を浚うまでもなく思い浮かぶ。
「先日、社長のどこが好きかと訊かれました」
「あああ…」
額に手を当て、天を仰ぐ。元演劇部の中原ではないが、いくらか演技がかっている。
そして、ちらりと視線だけで雪季を見た。
「…ちなみに、なんて答えた?」
「好き嫌いではないですが人を惹きつけるところのある人ですね、と」
「んー…微妙…」
「はい?」
一体これは何の話だと困惑ばかりが募る。
何とも煮え切らないが、束の間頭を抱えていた笹倉は、携帯端末を出して何かやり取りしていたかと思うと、覚悟を決めたかのように顔を上げた。何にそんなにも決意が必要なのか。
「雪季君って、サブカル詳しい? アニメとか漫画系」
「は……?」
現役漫画家の結愛を通して知らないではないが、詳しいというほどではない気がする。
聞かされればそこそこ覚えてはいるが、そこから調べるということもしない上に周囲にそういった話をする者が他にいないので、雪季の知識がどの程度かを知る術がない。
そのあたりを説明すべきか言う必要もないか、悩むうちに知らないものと捉えたのか、笹倉が言葉を継ぐ。
「BLってわかる? ボーイズラブ」
「は…あ…?」
「要は、男同士の恋愛もの。漫画とか小説とか、アニメもあるし、最近はドラマでもあったりするし。実際のゲイの人たちの話っていうかよりは大体少女漫画な内容で」
「ああ、はい、まあ、多分読んだことはないですけど、知ってる、と思います。それが…?」
「真紀ちゃん、そういうのが凄く好きらしくてね。しかも、読むだけじゃなくて自分でも小説書いてたりするの」
「はあ」
人の趣味嗜好を語られても、何とも言いようがない。陰口の類ではないようだが、何故そんな話をされるのかがさっぱりわからない。
「ネットで載せてたり、同人誌、ってわかる?」
「文芸結社…ではなくて、一般流通に乗る出版物じゃなくて、私家版とか自費出版に近い方のやつですよね? たまに、ニュースで見ます。コミックマーケットとか」
「うん、そうそれ。そういうのも出してるらしくて。あの子が有給取るときは大体、原稿がーとか呟いてる」
「なんだか大変そうですね…?」
「いやー本人は楽しそうよ? むしろそのためだけに働いてるみたいだから、趣味って偉大よねえ」
まあ、人間、生きる理由は様々だ。本人が幸せで周囲にさほどの迷惑が及ばないのであれば、外野がどうこう言うようなことではない。
そんなことを考えて、まさかと気付く。
どういった形でかはわからないものの、何かしらの迷惑が及びかねないからこそ、笹倉はこうやって話をしているのではないか。しかし、どういった形で。
とりあえず続きを待つ。雪季が見つめたことで話が逸れたのに気付いたのか、笹倉は「ああごめん」と言って、手を前に突き出した。
「真紀ちゃんが最近書いてたのが、アキラ君と三浦さんがモデルでね」
「……はあ」
「あからさまに言うと、アキラ君と三浦さんが熱々のカップル」
法務関係をメインで担当している三浦は、妻子持ちの子煩悩だったはずだが。
いや、モデルであれば関係はないのか、と、モデルを取りながらもまず本人にすら気付かれないほどに改変する結愛の漫画の描き方を思い浮かべて自己完結する。
が、それは結愛の特性だったようだ。
「もちろん名前そのままは出してないし、会社だって通販会社ってことで置き換えられてはいるんだけど、うちの内情を知ってればまあ、誰を書いてるのかは判っちゃう感じ。通販会社はあの子の前職で、細かいとこが妙にリアルだし心情描写細やかだしで面白いんだけどねえ」
「…読んでるんですか」
「あ。いや、あのね? リナがネットで見つけちゃって。通販で買って、貸してくれたの。…アキラ君も読んでる。雪季君も読みたかったら、リナの部屋にあるから言ったら貸してくれるよ」
「遠慮しときます。ちなみに社長の反応は?」
「馬鹿笑いした上に、リナに『これって応援してますとか直接言っちゃっていいと思う?』って言って、何も言わずにひっそり見守るのが一番だって助言されてた。匿名か偽名で感想送るなら喜ぶだろうけど、とか。送ったかどうかは知らない」
想像がつく。
「それ…三浦さんは?」
「知らない。もし法的に訴えられることにでもなったら誰も勝てなそうだし言わなきゃきっと気付かないから」
「それがいいと思います」
無駄に心労を増やすこともないだろう。そしてできれば雪季も、知りたくはなかった。
「そのことを知ってるのは、笹倉さんと葉月さんと社長と、他の人は?」
「四十万さんは知ってる。めちゃくちゃひいてた。中原君は教えたら三浦さんまで筒抜けになりそうだから話してない。四十万さんにも話すつもりはなかったんだけど、うっかり知られちゃって」
お互いに気の毒に。
山本も知られたくはなかっただろうし、四万十も知りたくはなかっただろう。不幸な出会いだ。そして、それで四万十が山本をやや避け気味だった理由がわかった。
うっすらと同情をした雪季だったが、続く言葉に額を押さえた。
「で、次に書こうとしてるのがアキラ君と雪季君の話。正確には、新刊の発行が決まってるらしいからもう書き始めてるんだと思う」
「…あの俺それ別に知りたくなかったです。三浦さんみたいに放置しといてもらえた方がありがたかった」
「だってきっとアキラ君が話しちゃうでしょ」
「ああ…」
嬉々として読ませに来て、反応を伺っていそうだ。納得した。したくもなかったが。
深々とため息をついて、雪季は、色々と呑み込んだ。のろりと、笹倉を見る。
「教えてくれてありがとうございます。心構えができました」
「…いいの?」
「はい?」
「最悪、真紀ちゃんに文句言いに行っちゃうかな、と」
「……熱中してる趣味を取り上げるのも忍びないですから。余程の害が出なければ関わらないことにしておきます」
「大人ねえ、雪季君」
そんなことを言われると学生かのような気分になるなと、雪季は肩をすくめた。
「そろそろ戻ります。…できるなら、俺は知ってるから読ませるとか時間の無駄だってあいつに伝えておいてもらえると助かります」
「それで諦めるかどうかはわからないけど、善処します」
「よろしくお願いします」
一足先に階段を下りながら、そもそも購入しないか英に貸さなければ一番問題がないような気がするのだがと思ったものの、それに関しては先ほど笹倉に言ったのと同じだ。楽しんでいるものを取り上げるのは忍びない。
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