1 / 4
読み切り
しおりを挟む
「やばい、このままじゃあ死ぬ。」
はぁ、はぁ、と息を荒くしながら森の中を駆け抜ける3人の男女。
彼らは追われているのだ。
後ろからは家より大きな巨大なトカゲの姿をした怪物が向かってくる。
それは、血のように赤い6個の目玉で獲物を舐めるように凝視しながら、グジャッ、ベギベギ、と激しい音を立て木々を薙ぎ倒しながら少しずつ、少しずつ、その距離を詰めてくるのだ。
男女のうち1人の男は腕を負傷し、もう1人の女は頭から血を流し、意識が朦朧としている。
腕には皆、同じ色模様のスカーフが腕に巻かれている。
おそらく、彼らは助け合いながら苦難を乗り越えてきた心を許し合える仲間同士なのだろう。
2人目の男は決断を迫られる。
血の匂いでどこまでも追ってくる怪物を全員で協力して倒すか、仲間を見殺しにするか。
気がつくと全員はどうしようもない絶望的な状況を目の前に涙をボロッボロと流しながら喉が裂ける程の大きな声で血反吐を吐きながら助けを求めていた。
「誰か、助けてー‼︎ 誰か助けてくれーーーー‼︎」
瞬間、返答したかのように森の中を走り抜ける微かな足音が前から近づいて来る。
「ハガル様、あそこに。」
その声と同時に木と木の間から男が飛び出してきたのだ。
男は3人の頭上を軽々と飛び越えると、後ろの怪物の首を豪快にぶった斬るのだ。
そして、木の枝に顔をぶつけて「あ゛あ゛‼︎」と叫びながら無様に背中から落下した。
助かったのだ。
それを見た3人の男女は腰を抜かしぺたんと座りこむ。
20歳ぐらいの身長が180cm以上はある、光を通さない程の黒の鎧に深い海のように青く大きな剣を身につけた男だ。
男は頭を押さえながら土埃を払い3人に近づき「大丈夫か?」と声をかけた。
そうすると、怪物がいる方と反対側から身長が130cm以上の白い服を着たフードをかぶる少女が走ってくる。
「そちらの方はすぐに治療が必要そうですね。」
少女は気を失った血を流している女の傷口に手をかざすと少しずつ傷が治ってゆくのだ。
「魔法ってやつか? 初めて見た。」
追われていた男の2人は、助けてくれた恩人に感謝して名前を訪ねる。
「俺はハガル。」
「はじめまして、私はセチアです。ハガル様と旅をしております。」
「助かったよ、ありがとうな。 俺はコット、今治療してもらってるのがカトゥでもう1人がオラドだ。」
ハガルは怪物に指を刺しながら。
「それにしても災難だったみたいだな。 その傷は全部コイツにやられたのか?」
「あぁ、そうだ。 それにしてもあんなでかいトカゲを一撃とは、あんた相当強いんだな。」
「どうも。 何百回も人助けをしてたら俺みたいになれる。 それに、この化け物は人間の成れの果てだよ。」
「人間?」
「冗談だよ、本気にするな。」
ハガルは笑って誤魔化す。
そうこうしているとセチアが話しかけてくる。
「カトゥ様の治療が終わりました。応急処置なので後で病院に連れてあげてくださいまし。
オラド様は腕の怪我を見てもよろしいでしょうか。」
「すまない。」
「あとは腹一杯食わないとなぁ。ほら、ただの米だが力がつくぞ。」
ハガルは服のポケットからぐちゃぐちゃカピカピの米を取り出してみせる。
「今、その米ポケットから出さなかったか?」
「まだ食えるだろ?」
そう言うとハガルはその米を口に入れる。
「何だこの米は、クソまずっ‼︎
この前に食べたカラフルな虫と同じ味がする。」
「変な物を口に入れるのはやめてくださいまし、ハガル様。
昨日も謎のキノコを食べてみようと言って大変な事なりましたでしょう。」
「いや、あれはいけると思ったんだ。
食べてみて腹を壊さなければ食べれる物だと分かるだろ?」
「あんた、思ったより変な奴だったんだな。」
「ははは。 そういやこの近くに町はあるかい?」
「町? あるぞ。」
「俺達の命の恩人だしな、ついて来てくれ。」
こうしてハガル達は3人と共に町にたどり着いた。
「あんた、本当に何者なんだ?」
「悪い者にみえたかい?」
ハガルはとぼけたように応えた。
「すまん、なんでもない。
事情は人それぞれだ。」
「なあ、最後にこの印を見たことがあるか?」
ハガルは丈夫そうな紙を取り出して3人に見せた。
はぁ、はぁ、と息を荒くしながら森の中を駆け抜ける3人の男女。
彼らは追われているのだ。
後ろからは家より大きな巨大なトカゲの姿をした怪物が向かってくる。
それは、血のように赤い6個の目玉で獲物を舐めるように凝視しながら、グジャッ、ベギベギ、と激しい音を立て木々を薙ぎ倒しながら少しずつ、少しずつ、その距離を詰めてくるのだ。
男女のうち1人の男は腕を負傷し、もう1人の女は頭から血を流し、意識が朦朧としている。
腕には皆、同じ色模様のスカーフが腕に巻かれている。
おそらく、彼らは助け合いながら苦難を乗り越えてきた心を許し合える仲間同士なのだろう。
2人目の男は決断を迫られる。
血の匂いでどこまでも追ってくる怪物を全員で協力して倒すか、仲間を見殺しにするか。
気がつくと全員はどうしようもない絶望的な状況を目の前に涙をボロッボロと流しながら喉が裂ける程の大きな声で血反吐を吐きながら助けを求めていた。
「誰か、助けてー‼︎ 誰か助けてくれーーーー‼︎」
瞬間、返答したかのように森の中を走り抜ける微かな足音が前から近づいて来る。
「ハガル様、あそこに。」
その声と同時に木と木の間から男が飛び出してきたのだ。
男は3人の頭上を軽々と飛び越えると、後ろの怪物の首を豪快にぶった斬るのだ。
そして、木の枝に顔をぶつけて「あ゛あ゛‼︎」と叫びながら無様に背中から落下した。
助かったのだ。
それを見た3人の男女は腰を抜かしぺたんと座りこむ。
20歳ぐらいの身長が180cm以上はある、光を通さない程の黒の鎧に深い海のように青く大きな剣を身につけた男だ。
男は頭を押さえながら土埃を払い3人に近づき「大丈夫か?」と声をかけた。
そうすると、怪物がいる方と反対側から身長が130cm以上の白い服を着たフードをかぶる少女が走ってくる。
「そちらの方はすぐに治療が必要そうですね。」
少女は気を失った血を流している女の傷口に手をかざすと少しずつ傷が治ってゆくのだ。
「魔法ってやつか? 初めて見た。」
追われていた男の2人は、助けてくれた恩人に感謝して名前を訪ねる。
「俺はハガル。」
「はじめまして、私はセチアです。ハガル様と旅をしております。」
「助かったよ、ありがとうな。 俺はコット、今治療してもらってるのがカトゥでもう1人がオラドだ。」
ハガルは怪物に指を刺しながら。
「それにしても災難だったみたいだな。 その傷は全部コイツにやられたのか?」
「あぁ、そうだ。 それにしてもあんなでかいトカゲを一撃とは、あんた相当強いんだな。」
「どうも。 何百回も人助けをしてたら俺みたいになれる。 それに、この化け物は人間の成れの果てだよ。」
「人間?」
「冗談だよ、本気にするな。」
ハガルは笑って誤魔化す。
そうこうしているとセチアが話しかけてくる。
「カトゥ様の治療が終わりました。応急処置なので後で病院に連れてあげてくださいまし。
オラド様は腕の怪我を見てもよろしいでしょうか。」
「すまない。」
「あとは腹一杯食わないとなぁ。ほら、ただの米だが力がつくぞ。」
ハガルは服のポケットからぐちゃぐちゃカピカピの米を取り出してみせる。
「今、その米ポケットから出さなかったか?」
「まだ食えるだろ?」
そう言うとハガルはその米を口に入れる。
「何だこの米は、クソまずっ‼︎
この前に食べたカラフルな虫と同じ味がする。」
「変な物を口に入れるのはやめてくださいまし、ハガル様。
昨日も謎のキノコを食べてみようと言って大変な事なりましたでしょう。」
「いや、あれはいけると思ったんだ。
食べてみて腹を壊さなければ食べれる物だと分かるだろ?」
「あんた、思ったより変な奴だったんだな。」
「ははは。 そういやこの近くに町はあるかい?」
「町? あるぞ。」
「俺達の命の恩人だしな、ついて来てくれ。」
こうしてハガル達は3人と共に町にたどり着いた。
「あんた、本当に何者なんだ?」
「悪い者にみえたかい?」
ハガルはとぼけたように応えた。
「すまん、なんでもない。
事情は人それぞれだ。」
「なあ、最後にこの印を見たことがあるか?」
ハガルは丈夫そうな紙を取り出して3人に見せた。
0
あなたにおすすめの小説
復讐を誓う少年と蒼き魔族の女将軍 ~人類を裏切った俺が、異界の救世主になるまで~
M_mao
ファンタジー
少年は全てを失った。残されたのは、骨の髄まで染みた憎悪だけ。
復讐のためならば、彼は悪魔にでもなろう。たとえそれが、己が属する人類を裏切ることであっても。
彼の前に現れたのは、氷のように冷徹で、神のように美しい魔族の女帝。 利用する者と、利用される者。二つの魂が交差する時、世界の運命は動き出す。
これは、最も孤独な復讐者と、最も気高き征服者が織りなす、ダーク・ファンタジー戦記。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる