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オナホール2
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「え……?♡えっ♡佐久間さん……?♡♡」
瞳の上に跨った瑛は、その頭を抱えて唇を塞いだ。もごもご言っていた口が大人しくなり、舌が絡まり合う。
唇を離して戸惑った表情の瞳を見下ろすと、ちょっと気が晴れた。
「お前は疲れてるから頑張らなくていい。今日は俺がやる」
瞳に好き勝手させたら、何をされるかわからない。このままでは、どんどん自分の体が変えられてしまう。積極的に責めるのは苦手だが、主導権を握っておきたかった。
マグロが好きだという瞳にとって、好みのプレイではないかもしれないが、普通は好きな相手が積極的だったら嬉しいはずだ。
性癖が好きか俺を好きか試してやる、という気持ちもあった。
もう一度キスをしようと顔を寄せた瑛は、ボロっと涙をこぼす瞳にギョッとして固まった。
いきなり性癖に負けてしまった。
え? 泣くほど嫌か?
「……何の涙?」
瞳は両手で顔を覆ってしくしく泣きながら、佐久間さん……と呟いた。
「ほ、他にお付き合いしている人がいるとかですか?」
……どんな思考回路してんだ?
「どういう話の流れだよ」
瞳のことがわからなすぎて不気味に思いながらも、努めて冷静な声で尋ねる。
「だって、突然こんなことするなんて、その……浮気した罪悪感か? とか思うじゃないですか」
思うか?
いろんな思惑があるのは確かだが、一応、お疲れの彼氏を癒そうっていう恋人の好意だぞ。
「……浮気しても罪悪感とかないから」
「で、ですよね!!」
ディスで急に元気になるのやめろ。
「佐久間さんは浮気くらいで悪びれないだろうな~とは思ったんですけど、ずっと連絡できなかったから、あ、飽きられちゃったのかなとか思ったりして……」
泣きながらへらへらしようとする瞳へ、瑛はため息をついた。
「そんなふうに卑屈になるのやめろよ。浮気なんてするわけないだろ。でも、お前が浮気したら即別れるからな」
半分冗談のつもりで言ったのに、瞳はわかりやすくギクッと顔をこわばらせた。え、なにこの反応。
「あ、違っ……あの、エイジで抜くのは浮気になるのかなって気になっちゃって……」
浮気とは思わないが、いい気はしないし普通に恥ずかしい。
「まあ……それは好きにすれば」
それでも、他の動画をオカズにされるよりはマシだ。というか、本体が目の前にいるだろ。
「それより、今でもあのビデオ観るってことは、お前こそ俺に不満があるんじゃないの? マグロで無反応が好きなんだろ」
いろいろ面倒くさくなった瑛は直球で訊いた。
「積極的じゃない方が好きって言うなら、それはなるべくそうするけど、反応がいいか悪いかはお前のせいでもあるんだから──」
ほぼ、瞳とのセックスで感じていると言っているようなものでは?
そう気がついて、顔が赤くなる感覚に思わず下を向いてしまう。瞳がじっと黙ったままでいるので、チラッと上目で見ると、ポカンとした顔で見つめられた。
「あ、えと……エイジの好きなところはそうですけど、それは観賞用としてのことで、佐久間さんには普通に気持ちよくなって欲しいって思ってます!」
思わず、は? という乾いた声が漏れた。俺の悩んだ時間を返せ。
「不満なんてあるわけないです。こんなことできるのが、今でも信じられないくらいなんで……。だから、頑張ってくれるのはすごく嬉しいんですけど、俺が佐久間さんを気持ちよくしたいなって思ってて、佐久間さんから責められるとドキドキしすぎて落ち着かないっていうか、全然保たないので……」
瞳はおずおずと瑛の体を抱き寄せた。
「だからあの、本当に無理しなくていいんで!」
無理じゃないし、気持ちよくなって欲しいって思ってるのは瑛も一緒だ。
割と好きアピールしてるつもりなのに、全然伝わってないのは何なんだ。単純に『好きだ』と言っても、瞳はきっと信じないだろう。
瞳の胸に引き寄せられた瑛は口を開きかけたが、何も言えずにその胸に顔を埋めた。
瞳は、瑛の頬を両手で挟んで顔を上に向けると、
「キスしてもいいですか?」
と尋ねる。
そんなの一々確認しなくてもいいのにと思いながら、瑛は顔を傾けて唇を重ねた。
背中を撫でていた瞳の手がゆっくりと下に降りて、アナルの縁をなぞる。もっと触れて欲しくて、ねだるようにキスが深くなる。
期待でひくひく震える穴へ、ようやく指先が浅く出入りし始めた途端、瞳が動きを止めた。
「あ、えと……」
「……俺が自分で準備したんだよ。浮気とかじゃないから!」
柔らかい感触に違和感があったのか、わかりやすく顔を曇らせる瞳に説明した。
「えっ! あ、そっか……佐久間さんが自分で……?」
真っ赤な顔になる瞳を見て、瑛まで顔に血が上る。
遠慮がちに入ってくる指の感覚に、背中が反り返った。中をかき混ぜられて、腰が勝手に揺れる。
瞳は瑛を抱えたまま体を起こすと、ちょっと待って、と床に手を伸ばした。瞳の肌が離れて、中途半端に熱を持った体が冷める。
「せっかくなんで、これ使いますか?」
瞳の手に握られた『トロまん生極』に、思わず、は!? と声を上げた。
「佐久間さんのここ、淋しそうなんで」
射精の快感を求めて無意識に腰を振ってしまうが、別に挿入したいわけじゃない。淋しくさせてるのはむしろお前だろうが。
「いや、要らな──」
瞳は、女性器を模したピンク色の割れ目にローションを入れると、瑛の後ろに回って陰茎を掴み、ぐぼっと挿入した。
「ひっ……! や、やめっ……!」
吸い込まれるような強烈な快感に、思わず腰が引けた。その腰を瞳が掴んで、オナホを上下に動かす。
「気持ちいいですか?」
じゅぼじゅぼと下品な音を立てるオナホを肩越しに見つめられて、恥ずかしさで耳まで熱くなった。
ぞりぞりとした感触の内部が、ぎゅっと陰茎に絡みついてくる。気持ちいいというよりも、強制的にイカされるみたいな感覚だ。
「嫌だ……」
瑛は瞳の腕を掴んで振り返った。
「……こんなのじゃなくて、瞳がいい」
目が合うと、戸惑った瞳の顔が赤く染まって、その手からボトッとオナホが落ちた。
瞳はしばらくぼうっと瑛を見つめていたが、
「瞳の手がいい。前だけじゃなくて、後ろも……瞳がいい」
と呟くと、
「え、あっ……! うん……」
と、慌ててベッドボードに置いていたゴムに手を伸ばした。
ゴムのパウチを開ける瞳の手は震えていた。
「やば……ごめん、緊張して……」
「早く……」
焦らすだけだとわかっていても、急かさずにはいられなかった。
いつもなら、挿れますね、とか、平気? と訊いてくる瞳が、ゴムを付けるといきなり奥まで挿入してきた。
後ろから突っ込まれて、ベッドに倒れ込む瑛の体を、瞳が抱き起こす。背面座位の姿勢で腰を揺らされると、自重のせいで深いところまで入ってきた。瑛が胸を仰け反らせると、勃ち上がった乳首をカリカリと引っ掻かれる。
「そこ……お、奥、開くのやめ、……」
奥がぐぽぐぽと音を立てている。入ったらダメなところだと無意識に逃げる腰を、瞳がぎゅっと抱き締めて、引き寄せる。ぐぽんと音がして、奥に亀頭が嵌まる感覚がした。
衝撃で声も出ずに射精してしまった瑛の陰茎を、瞳が扱く。
瑛は、許容量を超えた快感にぽろぽろと涙を溢しながら、瞳を振り返った。
「ごめん佐久間さん、優しくできなくて……」
瑛は顔を傾けて、キスをねだる。
「……いい、瞳の好きにしていい。気持ちいいから」
瞳は、瑛の体を反転させてベッドに横たえると、片脚を肩に担いで一番奥までゆっくりと挿入する。瑛はピンと爪先まで硬直したまま、トプっと精液を漏らした。
言葉にならない声を漏らす瑛の奥を揺すって、気持ちいいね? と訊く瞳へ、何度も頷く。
「ここ、好き?」
奥の襞に擦り付けるように、瞳が腰を動かす。
「す、好き……。好き、大好き」
瑛が手を伸ばして瞳を抱き寄せると、さらに奥まで挿入される。
「俺も、大好きです」
瞳は、覆い被さるように瑛を抱きしめると、何度も『好き』と言いながらキスを重ねた。
目を覚ました瑛は、起きあがろうとして再びベッドに倒れ込んだ。
腰に力が入らず、ぺしゃっとうつ伏せになった瑛を、瞳がおろおろと見つめている。
「す、すみません、俺、興奮し過ぎちゃって……」
瑛は、困ったような瞳の顔を見て、ごろっと寝返りを打った。
「あの、えと……どうしよう……」
別に怒ってるわけじゃない。好きにしていいと言ったのは瑛だ。
「あの、佐久間さん、こっち向いて欲しいです……」
しょんぼりした声に、ゆっくりと振り返る。
怒ってるわけじゃない。ただ、髪の毛をぐちゃぐちゃに乱して、弱りきった表情の瞳がかわいくて、目が合うとまたしたくなるから顔を背けただけだ。
瞳は、はあーっとため息をついてうなだれた。
その瞳を見て、瑛も心の中でため息をつく。
本気で嫌なら蹴り飛ばしてるし、怒ってたら無理してでも帰るわ。
「髪の毛ぐちゃぐちゃ」
瑛は手を伸ばして、瞳の髪を撫でた。
くすぐったそうに首をすくめる瞳に、瑛は絶対伝わってないだろうなと思いながら、まあいいかと呆れたように笑った。
瞳の上に跨った瑛は、その頭を抱えて唇を塞いだ。もごもご言っていた口が大人しくなり、舌が絡まり合う。
唇を離して戸惑った表情の瞳を見下ろすと、ちょっと気が晴れた。
「お前は疲れてるから頑張らなくていい。今日は俺がやる」
瞳に好き勝手させたら、何をされるかわからない。このままでは、どんどん自分の体が変えられてしまう。積極的に責めるのは苦手だが、主導権を握っておきたかった。
マグロが好きだという瞳にとって、好みのプレイではないかもしれないが、普通は好きな相手が積極的だったら嬉しいはずだ。
性癖が好きか俺を好きか試してやる、という気持ちもあった。
もう一度キスをしようと顔を寄せた瑛は、ボロっと涙をこぼす瞳にギョッとして固まった。
いきなり性癖に負けてしまった。
え? 泣くほど嫌か?
「……何の涙?」
瞳は両手で顔を覆ってしくしく泣きながら、佐久間さん……と呟いた。
「ほ、他にお付き合いしている人がいるとかですか?」
……どんな思考回路してんだ?
「どういう話の流れだよ」
瞳のことがわからなすぎて不気味に思いながらも、努めて冷静な声で尋ねる。
「だって、突然こんなことするなんて、その……浮気した罪悪感か? とか思うじゃないですか」
思うか?
いろんな思惑があるのは確かだが、一応、お疲れの彼氏を癒そうっていう恋人の好意だぞ。
「……浮気しても罪悪感とかないから」
「で、ですよね!!」
ディスで急に元気になるのやめろ。
「佐久間さんは浮気くらいで悪びれないだろうな~とは思ったんですけど、ずっと連絡できなかったから、あ、飽きられちゃったのかなとか思ったりして……」
泣きながらへらへらしようとする瞳へ、瑛はため息をついた。
「そんなふうに卑屈になるのやめろよ。浮気なんてするわけないだろ。でも、お前が浮気したら即別れるからな」
半分冗談のつもりで言ったのに、瞳はわかりやすくギクッと顔をこわばらせた。え、なにこの反応。
「あ、違っ……あの、エイジで抜くのは浮気になるのかなって気になっちゃって……」
浮気とは思わないが、いい気はしないし普通に恥ずかしい。
「まあ……それは好きにすれば」
それでも、他の動画をオカズにされるよりはマシだ。というか、本体が目の前にいるだろ。
「それより、今でもあのビデオ観るってことは、お前こそ俺に不満があるんじゃないの? マグロで無反応が好きなんだろ」
いろいろ面倒くさくなった瑛は直球で訊いた。
「積極的じゃない方が好きって言うなら、それはなるべくそうするけど、反応がいいか悪いかはお前のせいでもあるんだから──」
ほぼ、瞳とのセックスで感じていると言っているようなものでは?
そう気がついて、顔が赤くなる感覚に思わず下を向いてしまう。瞳がじっと黙ったままでいるので、チラッと上目で見ると、ポカンとした顔で見つめられた。
「あ、えと……エイジの好きなところはそうですけど、それは観賞用としてのことで、佐久間さんには普通に気持ちよくなって欲しいって思ってます!」
思わず、は? という乾いた声が漏れた。俺の悩んだ時間を返せ。
「不満なんてあるわけないです。こんなことできるのが、今でも信じられないくらいなんで……。だから、頑張ってくれるのはすごく嬉しいんですけど、俺が佐久間さんを気持ちよくしたいなって思ってて、佐久間さんから責められるとドキドキしすぎて落ち着かないっていうか、全然保たないので……」
瞳はおずおずと瑛の体を抱き寄せた。
「だからあの、本当に無理しなくていいんで!」
無理じゃないし、気持ちよくなって欲しいって思ってるのは瑛も一緒だ。
割と好きアピールしてるつもりなのに、全然伝わってないのは何なんだ。単純に『好きだ』と言っても、瞳はきっと信じないだろう。
瞳の胸に引き寄せられた瑛は口を開きかけたが、何も言えずにその胸に顔を埋めた。
瞳は、瑛の頬を両手で挟んで顔を上に向けると、
「キスしてもいいですか?」
と尋ねる。
そんなの一々確認しなくてもいいのにと思いながら、瑛は顔を傾けて唇を重ねた。
背中を撫でていた瞳の手がゆっくりと下に降りて、アナルの縁をなぞる。もっと触れて欲しくて、ねだるようにキスが深くなる。
期待でひくひく震える穴へ、ようやく指先が浅く出入りし始めた途端、瞳が動きを止めた。
「あ、えと……」
「……俺が自分で準備したんだよ。浮気とかじゃないから!」
柔らかい感触に違和感があったのか、わかりやすく顔を曇らせる瞳に説明した。
「えっ! あ、そっか……佐久間さんが自分で……?」
真っ赤な顔になる瞳を見て、瑛まで顔に血が上る。
遠慮がちに入ってくる指の感覚に、背中が反り返った。中をかき混ぜられて、腰が勝手に揺れる。
瞳は瑛を抱えたまま体を起こすと、ちょっと待って、と床に手を伸ばした。瞳の肌が離れて、中途半端に熱を持った体が冷める。
「せっかくなんで、これ使いますか?」
瞳の手に握られた『トロまん生極』に、思わず、は!? と声を上げた。
「佐久間さんのここ、淋しそうなんで」
射精の快感を求めて無意識に腰を振ってしまうが、別に挿入したいわけじゃない。淋しくさせてるのはむしろお前だろうが。
「いや、要らな──」
瞳は、女性器を模したピンク色の割れ目にローションを入れると、瑛の後ろに回って陰茎を掴み、ぐぼっと挿入した。
「ひっ……! や、やめっ……!」
吸い込まれるような強烈な快感に、思わず腰が引けた。その腰を瞳が掴んで、オナホを上下に動かす。
「気持ちいいですか?」
じゅぼじゅぼと下品な音を立てるオナホを肩越しに見つめられて、恥ずかしさで耳まで熱くなった。
ぞりぞりとした感触の内部が、ぎゅっと陰茎に絡みついてくる。気持ちいいというよりも、強制的にイカされるみたいな感覚だ。
「嫌だ……」
瑛は瞳の腕を掴んで振り返った。
「……こんなのじゃなくて、瞳がいい」
目が合うと、戸惑った瞳の顔が赤く染まって、その手からボトッとオナホが落ちた。
瞳はしばらくぼうっと瑛を見つめていたが、
「瞳の手がいい。前だけじゃなくて、後ろも……瞳がいい」
と呟くと、
「え、あっ……! うん……」
と、慌ててベッドボードに置いていたゴムに手を伸ばした。
ゴムのパウチを開ける瞳の手は震えていた。
「やば……ごめん、緊張して……」
「早く……」
焦らすだけだとわかっていても、急かさずにはいられなかった。
いつもなら、挿れますね、とか、平気? と訊いてくる瞳が、ゴムを付けるといきなり奥まで挿入してきた。
後ろから突っ込まれて、ベッドに倒れ込む瑛の体を、瞳が抱き起こす。背面座位の姿勢で腰を揺らされると、自重のせいで深いところまで入ってきた。瑛が胸を仰け反らせると、勃ち上がった乳首をカリカリと引っ掻かれる。
「そこ……お、奥、開くのやめ、……」
奥がぐぽぐぽと音を立てている。入ったらダメなところだと無意識に逃げる腰を、瞳がぎゅっと抱き締めて、引き寄せる。ぐぽんと音がして、奥に亀頭が嵌まる感覚がした。
衝撃で声も出ずに射精してしまった瑛の陰茎を、瞳が扱く。
瑛は、許容量を超えた快感にぽろぽろと涙を溢しながら、瞳を振り返った。
「ごめん佐久間さん、優しくできなくて……」
瑛は顔を傾けて、キスをねだる。
「……いい、瞳の好きにしていい。気持ちいいから」
瞳は、瑛の体を反転させてベッドに横たえると、片脚を肩に担いで一番奥までゆっくりと挿入する。瑛はピンと爪先まで硬直したまま、トプっと精液を漏らした。
言葉にならない声を漏らす瑛の奥を揺すって、気持ちいいね? と訊く瞳へ、何度も頷く。
「ここ、好き?」
奥の襞に擦り付けるように、瞳が腰を動かす。
「す、好き……。好き、大好き」
瑛が手を伸ばして瞳を抱き寄せると、さらに奥まで挿入される。
「俺も、大好きです」
瞳は、覆い被さるように瑛を抱きしめると、何度も『好き』と言いながらキスを重ねた。
目を覚ました瑛は、起きあがろうとして再びベッドに倒れ込んだ。
腰に力が入らず、ぺしゃっとうつ伏せになった瑛を、瞳がおろおろと見つめている。
「す、すみません、俺、興奮し過ぎちゃって……」
瑛は、困ったような瞳の顔を見て、ごろっと寝返りを打った。
「あの、えと……どうしよう……」
別に怒ってるわけじゃない。好きにしていいと言ったのは瑛だ。
「あの、佐久間さん、こっち向いて欲しいです……」
しょんぼりした声に、ゆっくりと振り返る。
怒ってるわけじゃない。ただ、髪の毛をぐちゃぐちゃに乱して、弱りきった表情の瞳がかわいくて、目が合うとまたしたくなるから顔を背けただけだ。
瞳は、はあーっとため息をついてうなだれた。
その瞳を見て、瑛も心の中でため息をつく。
本気で嫌なら蹴り飛ばしてるし、怒ってたら無理してでも帰るわ。
「髪の毛ぐちゃぐちゃ」
瑛は手を伸ばして、瞳の髪を撫でた。
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