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第1章 レッツスローライフ
薬剤師的ポジション (3)
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翌日。
「もはやお約束だよチクショーーー!!!」
もう安心安定の結果だ。私は森でサーベルタイガー×2と逃走中です。
前日に、逃走がてら回復薬の材料を探そうと思って、実際翌日に森に出てきてきたところまではよかったんだ。
「なんでまた出てきて早々サーベルタイガーに追い回されるんだーー!!!」
今回はちゃんと方位磁石の片割れを家に置いてきましたからもう迷いませんよ!だからと言って縦横無尽に逃げるのが良しってことじゃないんだよ?
「えーい!!飛んじゃえ!!」
私だって30匹近いサーベルタイガーに追いかけ回されれば学習しますよ。飛んでしまえば早いもんね!
「私は雲になるーーー!!!」
別に叫ぶ必要はありませんけど、なんとなく叫びたかったんです。
すると私の体一気にふわっと浮き上がり、私が空中でステップを踏むと、一気に10mぐらい飛び上がった。
逆に地面に降りたいときは重いものを想像すればいい。最初はどうやって降りればいいのかさっぱりわからなかったんだが、人生何事も経験だよ。切実に思う。
ちょうどいい木の枝を見つけ、私はバスケットボールを想像して降り立った。
いや、あまり重いものを想像したら、着地した時に下手したら枝が折れちゃうんですよ。
下ではいきなり消えた(ように見えたんだろう)私の姿を見失い、サーベルタイガー×2キョロキョロぐるぐるあたりを回っている。
私がそのまま息を潜めていると、サーベルタイガーたちは私に気づかず、さらに先に向かって歩いて行った。
その姿が完全に消えるまで見送り、私は地面に降りる。ふぅ……最近私も回避がプロってきたね。
え?倒せばいいのに、だって?私はこれ以上レベル上がってバグになりたくないんです!
この世界の人たちのステータス平均って、1000~3000なんだそうです。それと比べて私はレベルアップごとに全ステータス×10だよ?やってられるか!!
私は再び素材採集に戻る。今のところ黒粉花は見つけた。あとはメロップの蜜もとい花とトカゲ草だ。
黒粉花は、名前の通り真っ黒で、触ると手も黒くなるというひじょーに傍迷惑な一品です。
「メロップの花は、確か木に生える花だって書いてあったっけ………?」
木に生える花とか、寄生みたいでちょっと面白い。
「どーこにあるのっかなぁ~」
もうね、ここまでモンスターに追いかけ回されたら一周回って平常運転に戻れるっていう。
「あ!!あれかな?」
首をあげながらキョロキョロしていると、ある一本の木にお目当ての花がひっそりと咲いているのを見つけた。楓みたいな花びらの茶色い花だ。
もちろんショコラブーツの飛行能力でその高度まで飛び上がる。まさかもう木登りはしませんよ。
ちなみに空飛ぶようになって思ったこと。飛ぶのってめっちゃ気持ちいい!
「蜜の採取だよね………?」
私は木の枝を分解再構築して作った即席入れ物を取り出し、メロップの花の蜜を受け止める。やっぱり分解と再構築がチートすぎるよ。
「花も一緒に持って帰ろう」
回復薬作るってなった時には、必要になるだろうしね。
「あとはトカゲ草かな?」
えっとね………トカゲ草は確か木々に裏とか樹冠の中とかによく生えているんだったかな?木の裏とかだったらあっさり見つかるんじゃないかな?
「とか言った矢先に見つけた!!」
トカゲ草は、メロップの花を手に入れた木の裏に生えていた。
「しかしなんつー気持ち悪い草だ!!」
トカゲ草は、文字通りトカゲみたいな形の草だった。はっきり言って趣味悪いし、気持ち悪い。しかも妙に形がリアル。嫌がらせか何かか?
「それでも持って行きますけどね!!」
やや、やけくそになって、私はパッとトカゲ草を引っこ抜き、サッと異次元収納に放り込む。
ていうか、そこそこ歩いてるのに、モンスターにあまり会わないね。ついに私の時代到来か?
「グルルルルル………」
「……………」
わかっていた。不運の神がそんなうまく行くはずないって。
私は無言で踵を返し、懐中時計を取り出す。方位磁石は、まっすぐに私から見て北東の方角をさしている。
材料も手に入ったし、さっさと家に戻りますよ虎ちくしょうめーーーー!!!
「もはやお約束だよチクショーーー!!!」
もう安心安定の結果だ。私は森でサーベルタイガー×2と逃走中です。
前日に、逃走がてら回復薬の材料を探そうと思って、実際翌日に森に出てきてきたところまではよかったんだ。
「なんでまた出てきて早々サーベルタイガーに追い回されるんだーー!!!」
今回はちゃんと方位磁石の片割れを家に置いてきましたからもう迷いませんよ!だからと言って縦横無尽に逃げるのが良しってことじゃないんだよ?
「えーい!!飛んじゃえ!!」
私だって30匹近いサーベルタイガーに追いかけ回されれば学習しますよ。飛んでしまえば早いもんね!
「私は雲になるーーー!!!」
別に叫ぶ必要はありませんけど、なんとなく叫びたかったんです。
すると私の体一気にふわっと浮き上がり、私が空中でステップを踏むと、一気に10mぐらい飛び上がった。
逆に地面に降りたいときは重いものを想像すればいい。最初はどうやって降りればいいのかさっぱりわからなかったんだが、人生何事も経験だよ。切実に思う。
ちょうどいい木の枝を見つけ、私はバスケットボールを想像して降り立った。
いや、あまり重いものを想像したら、着地した時に下手したら枝が折れちゃうんですよ。
下ではいきなり消えた(ように見えたんだろう)私の姿を見失い、サーベルタイガー×2キョロキョロぐるぐるあたりを回っている。
私がそのまま息を潜めていると、サーベルタイガーたちは私に気づかず、さらに先に向かって歩いて行った。
その姿が完全に消えるまで見送り、私は地面に降りる。ふぅ……最近私も回避がプロってきたね。
え?倒せばいいのに、だって?私はこれ以上レベル上がってバグになりたくないんです!
この世界の人たちのステータス平均って、1000~3000なんだそうです。それと比べて私はレベルアップごとに全ステータス×10だよ?やってられるか!!
私は再び素材採集に戻る。今のところ黒粉花は見つけた。あとはメロップの蜜もとい花とトカゲ草だ。
黒粉花は、名前の通り真っ黒で、触ると手も黒くなるというひじょーに傍迷惑な一品です。
「メロップの花は、確か木に生える花だって書いてあったっけ………?」
木に生える花とか、寄生みたいでちょっと面白い。
「どーこにあるのっかなぁ~」
もうね、ここまでモンスターに追いかけ回されたら一周回って平常運転に戻れるっていう。
「あ!!あれかな?」
首をあげながらキョロキョロしていると、ある一本の木にお目当ての花がひっそりと咲いているのを見つけた。楓みたいな花びらの茶色い花だ。
もちろんショコラブーツの飛行能力でその高度まで飛び上がる。まさかもう木登りはしませんよ。
ちなみに空飛ぶようになって思ったこと。飛ぶのってめっちゃ気持ちいい!
「蜜の採取だよね………?」
私は木の枝を分解再構築して作った即席入れ物を取り出し、メロップの花の蜜を受け止める。やっぱり分解と再構築がチートすぎるよ。
「花も一緒に持って帰ろう」
回復薬作るってなった時には、必要になるだろうしね。
「あとはトカゲ草かな?」
えっとね………トカゲ草は確か木々に裏とか樹冠の中とかによく生えているんだったかな?木の裏とかだったらあっさり見つかるんじゃないかな?
「とか言った矢先に見つけた!!」
トカゲ草は、メロップの花を手に入れた木の裏に生えていた。
「しかしなんつー気持ち悪い草だ!!」
トカゲ草は、文字通りトカゲみたいな形の草だった。はっきり言って趣味悪いし、気持ち悪い。しかも妙に形がリアル。嫌がらせか何かか?
「それでも持って行きますけどね!!」
やや、やけくそになって、私はパッとトカゲ草を引っこ抜き、サッと異次元収納に放り込む。
ていうか、そこそこ歩いてるのに、モンスターにあまり会わないね。ついに私の時代到来か?
「グルルルルル………」
「……………」
わかっていた。不運の神がそんなうまく行くはずないって。
私は無言で踵を返し、懐中時計を取り出す。方位磁石は、まっすぐに私から見て北東の方角をさしている。
材料も手に入ったし、さっさと家に戻りますよ虎ちくしょうめーーーー!!!
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