別にこれはいつも通りで

松葉 楓

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本編

1年生 秋 第18話

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帰り道にふと思いついたことを皆んなに言ってみた。


「試験が終わったら皆んなで駅前の図書館行ってみたい」


「駅前の図書館か、一回行ってみたかったのよね」

「実は私も行ったことなかったんだよね!」

私と彼は放課後たまに行くけど、この2人も1度連れて行きたかった。
いつも2人は忙しいからなかなか会うことができない。クラスも違うし。

「試験が終わったら秋休みだし、行こうよ」

「いいよ!」

「午前中は練習があるから、午後からなら」

「僕はいつでも」

高校は10月から新学期なので、試験が終わってから何日か休みになる。
だから、その時なら皆んなで行けそうだ。

「良かった、皆んな集まれそうだね」

「学校の図書室もまあまあ広いけど、学校の図書室よりもずっと広くていつ行っても飽きないんだよね」

「そう、それに庭もあるんだよ」

「庭があるの?」

「あ、前調べた事あるよ!」

「庭って言うか公園って感じかな」

「図書館の敷地自体が公園になってるんだよね」

「そうそう」

庭というか公園というか、とにかく広くて公園内には色々な植物が植えられている。
私も最初に行った時は感動した。
きっと2人も実際に見たら驚きそう。
楽しみだな。

「よし、お腹空いたし早く食べに行こう!」

「そうだね…って」

「えっ、実春ちゃん⁈」

「おい、また置いて行かれるのか…」

嬉しくて走り出していた。
駆け抜ける風は涼しくて、少し肌寒いくらいだけどこれはこれで心地よく感じる。
田んぼの広がる景色から、だんだんと建物が増えて行く。
遠くから見ても、やっぱり駅前は栄えていて町を明るく照らしている。


その後、駅についた数分後に3人が遅れてやってきた。
置いて来たことを叱られたけど、その分勉強をしっかり教えることにした。
今日は、ショッピングモールのレストランでも遅くまで皆んなで勉強をした。

「で、また食べるのね」

「いいでしょ、食べたい時に食べないと」

「まあ、実春が食べたいならいいんじゃない」

「僕は…もう止めないよ」

そう言う2人は半分呆れてるようだったけど、そんな私に呆れながらも笑っていた。

「あ、帰り遅くなるって連絡しないと」

「私も連絡しないとだ。忘れるところだった」

こんなに遅くなるのは普段の私からしたら珍しいから、心配されるだろうなと思いながらもこの時間が楽しくて、まだ帰りたくないなとか少し思ってしまう。


「実春ちゃんが食べてるの見てたら私も食べたくなってきた」

「愛川はいつも、美味しそうに食べるからね」

「私も少し食べようかな」

「おお、皆んなも食べなよ」

雪花が私も少し食べようかな、なんて言ってメニュー表に手を伸ばし、楽しそうにメニューを見ていた。
そんな雪花につられて晴夏ちゃんもメニューを眺め始める。

「雪花ちゃんも食べるんだね、じゃあ今日くらいは私も食べようっと」

「えっと、僕は…」

「ん?食べないの?」

「えっ…」

「…食べないの?」

私に続いて晴夏ちゃんも同じ事を言う。

「え…っと、うーん」

「食べなよ、たまには」

「でも…」

「えっ、まさか体型とか気にしてるの…?」

なんとなく食べて欲しくて、冗談ぽく言ってみたら見事に引っ掛かった。

「してないよ!……僕も食べる」

よしと心の中で喜び、ガッツポーズをする。


結局全員でデザートを食べることになって、なんだかんだ言いながらも皆んなとても嬉しそうな表情で食べていた。

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