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しおりを挟むアイシャ嬢とは、彼女の身請け先との対応と並行して、《番》への報復についても考えて貰っていた。
最終的に、《番》が私と番うことになる訳だが、彼女にはそれまでの13年間の婚約者生活の不満が蓄積していたようだ。
私としては、ただの婚約解消をすればいいだろうと考えていたのだが………
やっぱり、本気になった女は怖いな…
そう思った。
彼女の希望は、これ以上、ヤられては捨てられる女をこの国に増やさないこと。
だから求めるのは、《番》の幽閉、それから脱走した時に女を襲わないための雌化。
王になる者は、本能のままに《番》を求める。
それは、男も女も関係なく……
だからあるのだ。
雌化させるための魔法、雌化させるための秘技、雌化させるための技術、雌化させるための禁書が。
そこで《番》への処分が決まってからこっち、《番》の雌化のための研究が始まった。
で、準備が整った。
・媚薬注射
・胎内で雌化を促す座薬
・雌化を促す内服薬
・前戯触手魔植物
王室の専門家を公爵家に派遣し、立ち会う予定が、予定が狂い…………
しかし、やっと私のターンがやって来た。
王族に伝わる魔法を駆使して公爵家にやって来た私は、むせ返るような《番》の匂いに誘われてとある窓に近付いた。
「フフフフフ………出来上がったようだね。」
そのまま、嬉しさと興奮に周りが見えていないまま、《番》の横たわるベッドに近付いた。
慌てて駆け付けて暑いので、服はベッドに向かう前に脱いだ。
──早く、《番》に触れたい………
その欲求だけだった。
ベッドに上がる。
《番》は気を失っているようだが、暴れられて傷をつけてしまうよりいい。
私は《番》の顎を掴むと、ずっとずっとずっと我慢してきた唇へのキスを付けた。
ついでに口内の甘い汁も貪る。
ふと、背後に気配を感じて振り返ると、そこには隠された王子がいた。
王子の名前は確か………
「素晴らしいプレゼントをありがとう♪ フィッテ。」
それから、私の《番》を奪われないよう、私は《番》と自分とベッドだけに結界を張った。
もう邪魔はされたくない。
けれど、私室へ運ぶまで待ち切れない。
私は、一刻も早く、私だけの《番》と、待ちに待った交合をしたかったのだ。
2人きりになった私と《番》。
頬に舌を這わせれば、《番》の証である刻印が浮かび上がった。
再び唇を合わせる。
私に比べて少し薄い唇を喰めば、
「……ん…」
《番》から声が漏れる。
──早く目覚めよ。
そして、私にその声を聞かせておくれ。
私は、その瞼に想いをのせてキスを落とした。
「……うっ」
そして《番》は、声と共にその瞼を持ち上げた。
さあ、私とお前との初夜の、幕が上がるよ。
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