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幼馴染の王子のチート魔法がもろもろ発動したようだ
しおりを挟む移動したそこは、眩しい程の月明かりと瞬く星空の下だった。
肌寒いなと思えば、俺もヨニも何も着ていない。
目に見えない、何かフカフカとしたモノに背を凭れた俺は、腹の上にヨニを乗せている。
ヨニは俺に覆い被さるように、俺の胸に耳をあてる。
ドクドクドク…
もちろん動悸がする。
「ちょっと早いんじゃないか?」
男にしては高めのヨニの声が、俺の胸の骨を震わせる。
「緊張してるの?」
ヨニは言いながら顔を上げる。
上目遣いみたいになって、大層かわいい。
「かわい…」
「僕はかわいくなんてないよ。かわいいのは、ティティ。」
ヨニは言い切ると俺にニコッと笑いかけた。
確かにその笑顔は、いつも俺が叔父の忘れ物を届けた時に見せるかわいいだけの笑顔ではなかった。
ちゅっ
ヨニが一度キスを落とすが、何だか小っ恥ずかしくて顔を背けてしまう。
「嫌だった? でも逃さないよ。」
ヨニの両腿がしっかりと俺の腰に絡められ、完全に囚われてしまった俺は顔を上げた。
臍に捩じ込むようにヨニの硬くなった欲望が俺を煽ってくるが、俺はその欲をどうしてやれば良いのかわからないし、勃ち上がりつつある自分の欲もどう逃がしてやればいいのかわからない。
「大丈夫だよ。任せて。」
ヨニの手のひらが俺の頬を優しく撫で、少し安心して体から力が抜ける。
そのままヨニの顔が近付いてきて、それが激しいキスへと移行した。
「ン…ん、ふ……」
咽まで蹂躙されている…
俺の頭は既に真っ白で、享受されることに必死に付いて行っている。
腹から腰へ体をずらしたヨニが、自分のモノと俺のを俺等の腹で挟みながら腰を振るのも気持ちいい。
指先で胸の尖りをつまんで弄る小さな刺激も、全身に響いては俺の体を無意識に撥ねさせた。
やっと唇が解放され、息も絶え絶えになっていると、
「それじゃ、行くよ。」
徐ろに俺の両足を抱えたヨニは、後孔に押し当てたモノで強引に割り入って来た。
痛みより違和感より快楽しか感じなくなっていることに、俺の理性はドン引きだ。
けれど、その空きスペースに入り込んだ本能は、ヨニの侵入を歓迎した。
そこからは、ヨニの腰の動きに声が枯れるまで喘ぎ…
「「ぁあああああぁぁぁぁあぁーーーーーー………」」
同時に、果てた。
ある日突然、僕の頭の中は前世の記憶で溢れた。
前世の僕は、自分に自信がなかったようだ。
神様?と相談して、課金すると望んだ魔法を得られ、一度得られた魔法はそのまま使い続けられるというチートを貰った。
ただし、使えば使うほどヤンデレになるから注意しろと言っていた……けど、《ヤンデレ》ってなんだっけ?
ステータスを見られるようになって、でもその魔法のせいか欄の殆どは空白だった。
「どうしましたか、殿下。」
魔法が苦手で、文官として宰相の元で補佐をしていた僕は、今が仕事中だったことに、持っていた書類を落としたことで気付いた。
目の前で心配顔をする宰相は国の歴史などの知識も豊富だ。
そこで、前世の記憶が戻ったことだけ話した。
…はずが、得た魔法のことも話してしまい、結果「協力しましょう」と宰相執務室の装飾品である壺を抱えながら、僕が卿の義理の息子であるティティに告白するシチュエーションを整えてくれたのだった。
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