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たとえば、こんな出会い 2 吉川視点 R18 挿入表現なし
しおりを挟む定時を迎え、社員が一斉に動き始める。
今日は金曜。会社の方針で、『ノー残業デー』と決まっているのだ。
これから飲みに行く者、合コン、カラオケ、買い物、デートや家族サービス…様々な理由を持ち、会社のあちこちで待ち合わせをしたり、店で落ち合ったりするのだろう。
部署によってはフレックスタイム制のところもあるが、金曜だけは全社員が定時で帰宅するため、普段の出社時よりもものすごい大混雑となっている。
本当は、大声で言えない出会い方をしてしまったあの彼との待ち合わせ場所は別の場所が良いのではないかと思ったのだが、逆に目立たないのではないかと、俺とあの彼とはこの本社ビルエントランスにて待ち合わせていたのだった。
「お待たせしてしまいましたか?」
「いいえ。俺も今来たところです。」
「では、参りましょう。私の行きつけです。」
俺は彼と連れ立って会社を出ると、彼の案内のままに最寄り駅とは逆の方向へ歩き出した。
道すがら改めて名乗る。彼はルイと呼んで欲しいと言うので、俺も何か仮名を名乗ろうとしたのだが、
「確か吉川さんって、ウチの田上さんが言ってましたよね?」
「はい。吉川 ヒジリと言います。田上とは同期入社なんです。」
「そうなんですか。それなら、私の方が1年下ですね。」
「年下?」
「いや、1年休学して留学していたので、同い年ですよ。」
「うわぁ、留学なんて! すごいですね。」
「そうでもないです。あ、店はこの先です。」
で、何がどうなってこうなったんだったか。
気付けば俺と彼とは、とあるホテルの一室で揃いのバスローブに身を包み、窓際で夜景を見ながらグラスを合わせていた。
チンッ
──よく磨かれたシャンパングラスは流石に良い音が鳴るな…
グラスの縁と彼の唇が触れ、グラスが傾くと彼の喉が上下する。
「プハァ…」
小さな声と共に彼の唇が解放されると、頬がうっすらピンク色に染まる。
俺はその一連の動作がとても美しいと思った。
「「あの…」」
同時に発してしまい、同時に黙る。
「ルイからどうぞ。」
「では、お言葉に甘えて…
実はね。私は以前、ヒジリを見かけたことがあるんだ。」
ルイの言ったのは、俺の最寄り駅である各駅停車しか止まらない駅だ。
そして俺を見たという日時は、電車でイッてる男を見た、あの日だった。
俺は、その日に見た男の話をした。
すると、何とそれはルイだと言うのだ。
「私、実はあの電車で痴漢に遭うことが多くて…それで今朝は、今日こそ警察に突き出してやろうと動画を撮影していたのです。」
ルイは自分のスマホで今朝撮影した動画を再生し始めた。
「ホラ見てください。ヒジリ、期待した表情をしていますよね。」
それは、丁度俺が痴漢男の手に怯えているあたりだった。
でも、確かに言われてみればそうとも見えなくもない。
「ヒジリのこの表情で、うっかりイきそうになりました。
でも、あの日見た君は…」
ルイは、いつの間にかシャンパングラスを置いて俺の座る1人掛けソファの肘掛けに腰を下ろすと、自分の背中側に下ろした指先で、バスローブ越しに俺のイチモツを撫でた。
「私を、抱きたそうにしていましたね。」
ルイの視線が俺を誘う。
俺も慌ててシャンパングラスを置くと、ルイの右手を掴んで引く。
バランスを崩したように傾くルイの体を、背後から支えるように自分の膝に乗せると、ルイの顎を掴んで唇を奪った。
「ンッ…ふ…」
ルイは悦びの声を上げると自然に体を回転させる。
俺の膝を跨いで尻を突き出し、イチモツ同士を擦れさせれば、その動きに合わせてバスローブが開け、臨戦態勢の整った俺の…一般的な日本人に比べると大きく長く怒張したソレが露わになる。
ルイが離した唇の端から垂れた涎が俺の尖端を濡らすと、愛おしそうにモノを見下ろしながら、強めに握って扱き始める。
ルイの手技は素晴らしく、久々だった俺の尖端からは勢い良く白濁が噴射してルイの頬を汚せば、ルイは親指の腹でソレを拭うとそのまま舌で舐め取った。
にっこりと微笑むルイと視線が絡む。
もちろん、俺はルイの挑戦を受けて立つ。
俺はルイを抱き上げてベッドへ優しく下ろせば、待ち切れないとばかりにルイは自分で左右にバスローブを開いた。
挿入ではなく自身の絶頂までのメーターとして使う小振りなイチモツに、頭を上げて主張の激しい胸の尖端、印の目立ちそうな白い肌…
俺が舌舐めずりをすれば、ルイは期待して生唾を飲み込む。
夜はまだ、始まったばかりだ。
おしまい
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