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第42話
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「ロン、ワシについてこい!!遅れるな!」
「えっ?」
ボウゲン魔術師長は一言それだけ発し、静かに歩き始めました。しかしその速度はとても人についてこいといった人間の速さではなく、僕の本気のダッシュとさほど変わらない速度でした。
僕が必死に走ってついていくと、さらに速度を上げていきます。僕は離されまいと補助魔法のスピードアップまで使用し、何とかついていきました。
ボウゲン魔術師長は何故か通路を普通に進まず、障害物を乗り越えなければならないような場所を飛び越えながら王宮の庭を進んでいきます。僕も仕方ないのでその後を追ってジャンプし、飛び越えることができないところはよじ登って進んでいきました。
10分ほど追いかけっこが続き、ようやくボウゲン魔術師長は立ち止まりました。
「最後までついてこれたか。思っていたよりもやるではないか!魔術師にしては体力も速さもある。何より置いていかれまいとする気概を感じたぞ!さすがはソロで冒険者をしてるだけはある!!」
「ありがとうございます。しかし…ここは一体?」
「ここは兵や魔術師が訓練を行う場所だ!お前はフラムに会いに来たのであろう?奴は間もなくここに来る。ワシにしごかれにな!!」
ボウゲン魔術師長はニカッと満面の笑みを浮かべました。
その言葉の通り、ローブを纏っている人たちが次々とこの場に現れました。その中の1人が僕に気づいたようで駆け寄ってきます。
もちろんフラム師匠です。
「何でロンがここにいるんだ?それより行方不明って聞いてたが、無事だったんだな!?」
「はい!ご心配をお掛けしました。旧王都跡地でトラブルに巻き込まれて帰ることができなくなっていました。本日無事に帰還しました。それと、約束していたフラム師匠の特訓に行けなくてすいませんでした!!」
「無事だったんならいい!しかし、その分厳しい特訓になるからな!!」
「はい!分かりました!!」
「ロン、話は終わったか!?」
スッとボウゲン魔術師長が僕とフラム師匠の間に入ってきました。
「ボウゲン魔術師長!?何故ロンと面識があるのでしょうか…?」
フラム師匠はオロオロされています。
「今日謁見の間で知り合ったのだ!そして偶然王城前でお前を訪ねて来てたので、ここまで案内をしてやったのだ!!」
「そ、それは…ボウゲン魔術師長にそのようなお手間を取らせて申し訳ありませんでした!今後はそのようなことのないよう、きつく言っておきます!!」
「よい!面白い奴だ!ワシはこやつを気に入った!!
ところでロンはどの属性の魔法を得意とするのだ?やはり炎か?何せワイトキングをソロで討伐するくらいだからな!?」
「なっ?ワイトキングを討伐だと!?」
フラム師匠が驚いてるようだが、今は返事をする方がよいだろう…
「あっ…いえ、僕はフラム師匠からまだ魔法は学んでおりません。これから学び始めるところだったのです。
ワイトキングは回復魔法で浄化しました。」
「何!?ロンは回復魔法にも適正があるのか?しかし…ワイトキングを回復魔法で討伐するのは些か難しいと思うが!?ワイトキングは魔法に対して元々高い抵抗力を持っている。火属性か聖属性でなければそう易々と討伐できない筈だ!」
「はい。なかなか浄化しなかったので回数で押し込み浄化しました。ウルトラリジェネーションを掛けて、エクストラハイヒールを連発してました!確か15回くらいで浄化できたと思います。」
「おい、フラム!こいつは自分の言ってることが普通ではないことを理解してるのか?」
「俺も驚いてますが、おそらくこいつはそれが凄いことだということに欠片も気づいていないと思われます。」
「そうか…ロン、お前の回復魔法のレベルはいくつだ!?」
「今は34になりました。」
「やはりこやつはおもしろいな!何でもないことのように言う。」
ボウゲン魔術師長は再びニカッと笑いました。
「ロン、お前の若さでそのレベルになっていること自体が異常な上、お前は属性魔法にまで適正があるのだろう?
通常は複数の適正のあるジョブを授かると覚えることが多くなる分、それぞれのスキルレベルを上げることは困難となる。だがその若さで回復魔法をそこまで極めておれば、属性魔法も同じくらい極めることも可能となるだろう。
それがどういうことか分かるか?そんなことができた人間は周りからは特別な存在となる!
正義に動けば英雄だ!!悪に動けばただの危険人物だ!!お前はどっちになりたい!?」
「正直、僕には自分が凄いとはとても思えないです。僕はそんな強くはないですし、今回のことだって回復魔法があったからアンデットモンスターをいくらでも倒すことができただけだったので…運が良かっただけです。
ただ思うのは、僕は決して英雄になりたい訳ではありません!でも逆に犯罪を犯すような人間には死んでもなりたくありません!!
だから僕は先のことは考える余裕はまだありません。これからも目の前にあることを全力でこなしていくつもりです!」
「そうか…お前はそれでいい!しかし、お前が凄いかどうかはお前が決めることじゃねー!他人様が決めることだ!!少なくともお前の回復魔法はワシから見てもスゲーぞ!
そして、将来お前がどう思われるかもお前が決めることじゃねー!お前の行動を見て勝手に他人様が決めることだ!!
フラム、お前はどうしてこいつに魔法を教えようと考えた?」
「はい。こいつは自分が敵うはずもない魔物を相手にその日出会ったばかりの女の子の為だけに命を張ったんです!しかも1度のみならず2度もです。
そしてこいつは2時間以上ただ攻撃を受けきることだけに集中し、見事生き残っただけに留まらず、疲れた相手の隙を付き討伐まで果たしたのです。
その場に居合わせた俺と友人たちは、こいつの未来に英雄の姿を見ました!だから俺たちが英雄を育てたいと思い、俺は魔法を教えることにしました!!」
「ほらな!ロン、その助けた女はお前を英雄だと称えなかったか?」
「確かに言われましたが…」
「それが答えだ!!お前の行動と存在はまだ狭い範囲でしかねーが、確実に英雄として認められてるんだ!
周りのその期待に応えていき続ければおのずと個人の英雄から国の英雄になる!さらには世界の英雄になるのさっ!!
俺もお前に期待してるぞ!!
フラムしっかりとこいつを鍛えてやれ!!何かあれば俺も手伝ってやるから相談しろ!!」
「はい!!」
僕が英雄…全く実感がない。。でも認められるのも期待されるのは嫌な気分じゃない。期待に応えられるかは分からないけど、できればそれに応えられるように頑張っていきたい!!
どちらにしても僕にできることは同じだ!目の前のことに全力で取り組むこと。頑張るしかないんだ!!
こうして、僕はフラム師匠から本格的に魔法を学び始めました。
「えっ?」
ボウゲン魔術師長は一言それだけ発し、静かに歩き始めました。しかしその速度はとても人についてこいといった人間の速さではなく、僕の本気のダッシュとさほど変わらない速度でした。
僕が必死に走ってついていくと、さらに速度を上げていきます。僕は離されまいと補助魔法のスピードアップまで使用し、何とかついていきました。
ボウゲン魔術師長は何故か通路を普通に進まず、障害物を乗り越えなければならないような場所を飛び越えながら王宮の庭を進んでいきます。僕も仕方ないのでその後を追ってジャンプし、飛び越えることができないところはよじ登って進んでいきました。
10分ほど追いかけっこが続き、ようやくボウゲン魔術師長は立ち止まりました。
「最後までついてこれたか。思っていたよりもやるではないか!魔術師にしては体力も速さもある。何より置いていかれまいとする気概を感じたぞ!さすがはソロで冒険者をしてるだけはある!!」
「ありがとうございます。しかし…ここは一体?」
「ここは兵や魔術師が訓練を行う場所だ!お前はフラムに会いに来たのであろう?奴は間もなくここに来る。ワシにしごかれにな!!」
ボウゲン魔術師長はニカッと満面の笑みを浮かべました。
その言葉の通り、ローブを纏っている人たちが次々とこの場に現れました。その中の1人が僕に気づいたようで駆け寄ってきます。
もちろんフラム師匠です。
「何でロンがここにいるんだ?それより行方不明って聞いてたが、無事だったんだな!?」
「はい!ご心配をお掛けしました。旧王都跡地でトラブルに巻き込まれて帰ることができなくなっていました。本日無事に帰還しました。それと、約束していたフラム師匠の特訓に行けなくてすいませんでした!!」
「無事だったんならいい!しかし、その分厳しい特訓になるからな!!」
「はい!分かりました!!」
「ロン、話は終わったか!?」
スッとボウゲン魔術師長が僕とフラム師匠の間に入ってきました。
「ボウゲン魔術師長!?何故ロンと面識があるのでしょうか…?」
フラム師匠はオロオロされています。
「今日謁見の間で知り合ったのだ!そして偶然王城前でお前を訪ねて来てたので、ここまで案内をしてやったのだ!!」
「そ、それは…ボウゲン魔術師長にそのようなお手間を取らせて申し訳ありませんでした!今後はそのようなことのないよう、きつく言っておきます!!」
「よい!面白い奴だ!ワシはこやつを気に入った!!
ところでロンはどの属性の魔法を得意とするのだ?やはり炎か?何せワイトキングをソロで討伐するくらいだからな!?」
「なっ?ワイトキングを討伐だと!?」
フラム師匠が驚いてるようだが、今は返事をする方がよいだろう…
「あっ…いえ、僕はフラム師匠からまだ魔法は学んでおりません。これから学び始めるところだったのです。
ワイトキングは回復魔法で浄化しました。」
「何!?ロンは回復魔法にも適正があるのか?しかし…ワイトキングを回復魔法で討伐するのは些か難しいと思うが!?ワイトキングは魔法に対して元々高い抵抗力を持っている。火属性か聖属性でなければそう易々と討伐できない筈だ!」
「はい。なかなか浄化しなかったので回数で押し込み浄化しました。ウルトラリジェネーションを掛けて、エクストラハイヒールを連発してました!確か15回くらいで浄化できたと思います。」
「おい、フラム!こいつは自分の言ってることが普通ではないことを理解してるのか?」
「俺も驚いてますが、おそらくこいつはそれが凄いことだということに欠片も気づいていないと思われます。」
「そうか…ロン、お前の回復魔法のレベルはいくつだ!?」
「今は34になりました。」
「やはりこやつはおもしろいな!何でもないことのように言う。」
ボウゲン魔術師長は再びニカッと笑いました。
「ロン、お前の若さでそのレベルになっていること自体が異常な上、お前は属性魔法にまで適正があるのだろう?
通常は複数の適正のあるジョブを授かると覚えることが多くなる分、それぞれのスキルレベルを上げることは困難となる。だがその若さで回復魔法をそこまで極めておれば、属性魔法も同じくらい極めることも可能となるだろう。
それがどういうことか分かるか?そんなことができた人間は周りからは特別な存在となる!
正義に動けば英雄だ!!悪に動けばただの危険人物だ!!お前はどっちになりたい!?」
「正直、僕には自分が凄いとはとても思えないです。僕はそんな強くはないですし、今回のことだって回復魔法があったからアンデットモンスターをいくらでも倒すことができただけだったので…運が良かっただけです。
ただ思うのは、僕は決して英雄になりたい訳ではありません!でも逆に犯罪を犯すような人間には死んでもなりたくありません!!
だから僕は先のことは考える余裕はまだありません。これからも目の前にあることを全力でこなしていくつもりです!」
「そうか…お前はそれでいい!しかし、お前が凄いかどうかはお前が決めることじゃねー!他人様が決めることだ!!少なくともお前の回復魔法はワシから見てもスゲーぞ!
そして、将来お前がどう思われるかもお前が決めることじゃねー!お前の行動を見て勝手に他人様が決めることだ!!
フラム、お前はどうしてこいつに魔法を教えようと考えた?」
「はい。こいつは自分が敵うはずもない魔物を相手にその日出会ったばかりの女の子の為だけに命を張ったんです!しかも1度のみならず2度もです。
そしてこいつは2時間以上ただ攻撃を受けきることだけに集中し、見事生き残っただけに留まらず、疲れた相手の隙を付き討伐まで果たしたのです。
その場に居合わせた俺と友人たちは、こいつの未来に英雄の姿を見ました!だから俺たちが英雄を育てたいと思い、俺は魔法を教えることにしました!!」
「ほらな!ロン、その助けた女はお前を英雄だと称えなかったか?」
「確かに言われましたが…」
「それが答えだ!!お前の行動と存在はまだ狭い範囲でしかねーが、確実に英雄として認められてるんだ!
周りのその期待に応えていき続ければおのずと個人の英雄から国の英雄になる!さらには世界の英雄になるのさっ!!
俺もお前に期待してるぞ!!
フラムしっかりとこいつを鍛えてやれ!!何かあれば俺も手伝ってやるから相談しろ!!」
「はい!!」
僕が英雄…全く実感がない。。でも認められるのも期待されるのは嫌な気分じゃない。期待に応えられるかは分からないけど、できればそれに応えられるように頑張っていきたい!!
どちらにしても僕にできることは同じだ!目の前のことに全力で取り組むこと。頑張るしかないんだ!!
こうして、僕はフラム師匠から本格的に魔法を学び始めました。
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