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番外編 瑠可/楓
番外編 Luka-13
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「ほら、顔冷やせ。しっかし、ひっでぇ顔だな。何発殴られたんだよ」
カフェのバックヤードで、楓兄は保冷剤を巻いたタオルを両頬に当ててくれた。
氷嚢は嵩張るし、持っていると疲れるからという理由らしい。
「ひ、酷い……。何発なんて分かんない、数えてなかったから」
「あークソッ。これなら、おっさんの顔一発殴っときゃ良かったわ」
「楓兄、物騒…ムギュ」
頬を押さえつけられたボクの顔を見て、楓兄はぷはっと笑った。
酷い…。
「……でも、頑張ったな。瑠可」
「………」
「楓兄」って呼びたかったけど、頬を挟まれて喋れなかった。
楓兄が眉をハの字にして微笑む顔に、ボクの視界が歪んでいった。
「おい、泣くなよ」
「ふぇ…」
頬を当ててるタオルで目尻を拭いてくれた。
「あのぉ…、そろそろいっすか?」
「ああ、紫陽。悪かったな、急に場所借りて」
「全然構わないっすよ。つか、貸したの店長だし。あと、これ店長からの差し入れ」
チャラそうな店員さんは楓兄にアイスコーヒー、ボクにケーキとホットのロイヤルミルクティーを置いていった。
「夏なのにホット…」
「しょうがないだろ、ウチの家系なんだから」
「あ、そういえば、ここの店長って…」
「そ、俺の従兄弟」
ここまで色々あり過ぎて、ボクの頭は完全についていかなくなった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「で、何でホテルなんだ?」
「あのっ、話たいことがあるんだけど、そのちょっと人がいるところでは話辛くて…。あぁ、ホテル代はボク払うかーー」
「いいよ。それくらい俺が出す」
「でもっ」
「いいから、もう少し顔冷やしとけ。あと、ちょうどいいから、俺シャワー浴びてくるわ」
楓兄は途中で買ったTシャツを持ってバスルームへ向かった。
15分ほどで楓兄はバスルームから出てきて、ベッドに座るボクの隣1人分空けて座る。
その髪はまだ濡れていて、ポタポタと雫が落ちて、それがすごく色っぽくて思わず顔を背けてしまう。
「楓兄、髪、ちゃんと乾かして!」
「えーめんどい…」
めんどいって子供⁉︎
「ダメ、ちゃんとして!」
強めにいうと渋々バスルームへ戻っていった。
それから5分後。
半乾きだけど雫が落ちない程度に乾かして戻ってきた。
やっぱり1人分空けて座る楓兄をチラッと見て深呼吸するけど、動悸がなかなか治らなくて何から話していいか分からない。
「わっ」
頭をわしゃわしゃされる。
「瑠可。急がなくていいし、順番に話さなくてもいい。話したくなったら話したいことから話して」
見上げると優しい目と合った。
ボクはもう一度深呼吸をして、1人分の空間に移動して、Tシャツの裾を掴んだ。
「るー」
「あ、あのねっ。楓兄に伝えたいことがあるんだけど……その前に長くなっちゃうけど……ボクのこと話していい?」
緊張でTシャツを掴む手が凍る様に冷たい。
もう一度深呼吸をする。
もう一度。
「あ、あの…」
「うん」
楓兄がTシャツを掴むボクの手を外した。
「あ…」
外された手を包み込む様に握られた。
膝の上に置いた反対の手も。
「うん。ちゃんと聞いてる」
手から温もりが注がれた。
カフェのバックヤードで、楓兄は保冷剤を巻いたタオルを両頬に当ててくれた。
氷嚢は嵩張るし、持っていると疲れるからという理由らしい。
「ひ、酷い……。何発なんて分かんない、数えてなかったから」
「あークソッ。これなら、おっさんの顔一発殴っときゃ良かったわ」
「楓兄、物騒…ムギュ」
頬を押さえつけられたボクの顔を見て、楓兄はぷはっと笑った。
酷い…。
「……でも、頑張ったな。瑠可」
「………」
「楓兄」って呼びたかったけど、頬を挟まれて喋れなかった。
楓兄が眉をハの字にして微笑む顔に、ボクの視界が歪んでいった。
「おい、泣くなよ」
「ふぇ…」
頬を当ててるタオルで目尻を拭いてくれた。
「あのぉ…、そろそろいっすか?」
「ああ、紫陽。悪かったな、急に場所借りて」
「全然構わないっすよ。つか、貸したの店長だし。あと、これ店長からの差し入れ」
チャラそうな店員さんは楓兄にアイスコーヒー、ボクにケーキとホットのロイヤルミルクティーを置いていった。
「夏なのにホット…」
「しょうがないだろ、ウチの家系なんだから」
「あ、そういえば、ここの店長って…」
「そ、俺の従兄弟」
ここまで色々あり過ぎて、ボクの頭は完全についていかなくなった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「で、何でホテルなんだ?」
「あのっ、話たいことがあるんだけど、そのちょっと人がいるところでは話辛くて…。あぁ、ホテル代はボク払うかーー」
「いいよ。それくらい俺が出す」
「でもっ」
「いいから、もう少し顔冷やしとけ。あと、ちょうどいいから、俺シャワー浴びてくるわ」
楓兄は途中で買ったTシャツを持ってバスルームへ向かった。
15分ほどで楓兄はバスルームから出てきて、ベッドに座るボクの隣1人分空けて座る。
その髪はまだ濡れていて、ポタポタと雫が落ちて、それがすごく色っぽくて思わず顔を背けてしまう。
「楓兄、髪、ちゃんと乾かして!」
「えーめんどい…」
めんどいって子供⁉︎
「ダメ、ちゃんとして!」
強めにいうと渋々バスルームへ戻っていった。
それから5分後。
半乾きだけど雫が落ちない程度に乾かして戻ってきた。
やっぱり1人分空けて座る楓兄をチラッと見て深呼吸するけど、動悸がなかなか治らなくて何から話していいか分からない。
「わっ」
頭をわしゃわしゃされる。
「瑠可。急がなくていいし、順番に話さなくてもいい。話したくなったら話したいことから話して」
見上げると優しい目と合った。
ボクはもう一度深呼吸をして、1人分の空間に移動して、Tシャツの裾を掴んだ。
「るー」
「あ、あのねっ。楓兄に伝えたいことがあるんだけど……その前に長くなっちゃうけど……ボクのこと話していい?」
緊張でTシャツを掴む手が凍る様に冷たい。
もう一度深呼吸をする。
もう一度。
「あ、あの…」
「うん」
楓兄がTシャツを掴むボクの手を外した。
「あ…」
外された手を包み込む様に握られた。
膝の上に置いた反対の手も。
「うん。ちゃんと聞いてる」
手から温もりが注がれた。
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