金の野獣と薔薇の番

むー

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後日談

お正月 ①

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記憶が戻ってからの帰省はこれで2回目。

今回は年末年始で、如月の家族だけでなく、皇貴先輩や望月先輩、あと瑠可も一緒だ。

瑠可は11月の発情期に、楓兄と番になった。
発情期を終え寮に帰ってきた瑠可は、真っ先にオレに報告してくれて、そのまま部屋に泊まっていった。
意外に経験値が高い瑠可の詳細な報告にオレは赤面してしまったけど、最後泣きながら報告する瑠可についもらい泣きした。

そんな瑠可が「一緒に行きたい」と言い出し、お兄さんとお母さんを味方に父親を説得したらしい。
その際、楓兄も深月家に訪問したらしく、その時点で結果は決まっていたようだ。

因みに望月先輩は皇貴先輩に引っ張って来られたみたい。


❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎


「お兄ちゃん、瑠可さん。休憩行っていいって」
「ああ。瑠可、行こ」
「はぁーい」

慣れない袴と草履にも、だいぶ慣れた。

1月3日。
お正月三ヶ日の神社は大忙し。
毎年、沢山の巫女さんバイトが働いてくれ、帰省したオレたちはのんびり過ごす予定だったんだけど…。

バイトメンバーの半数がインフルエンザでダウンしてしまった。

まさかの事態に急遽バイトに入ってくれる人も見つけることができないため、オレたちが手伝うことになった。

バイト代を弾んでくれるから喜んで引き受け、普段着ることもない巫女装束に初めはテンション高かったけど、そんな気分は1時間も持たなかった。
兎に角、忙しい。
都市部から離れた所にあるにも拘らず、この時だけは異様に参拝客が多いそうだ。
特に今回は、年末に縁結びの神社としてテレビに取り上げられたらしく例年以上に多く、また女子率も高い。
だから、オレと瑠可が居る社務所にもお守りを買いに来るお客様が途絶えなかった。


「結季くん。楓兄たちのとこ行こ!」
「えっ、瑠可疲れてないの?」

スポドリ飲みながら一息ついていると、瑠可がオレの腕を引っ張って立たせようとした。

「うん、疲れてるよ。でも、会いたいんだもん」

瑠可は楓兄と一緒に年末年始を迎えられたことが相当嬉しいようで、ちょっとでも時間があると楓兄の所に行きたがった。
それに楓兄と番になった事で体質が変化して、発情期のオメガのフェロモンに充てられにくくなったようで、それも嬉しいみたいだ。

そんな瑠可も、つい5日前までは楓兄からの追加課題に、死にそうな顔して「ねぇ、結季くん。【スパダリ】って、『スパルタ・ダーリン』の略だったけ…?」なんてこと言ってたのに現金だな。

「ほら、行こーよー」
「分かったってぇ」

オレはズルズル引き摺られるように、瑠可と境内に向かった。


____________________


やっと書き上がりました。
これが本当の後日談です。
続きは21時公開予定です。

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