至高のオメガとガラスの靴

むー

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アカリちゃんの誕生日

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登校日から数日後。

アカリちゃんの誕生日当日は、僕の家でパーティーをした。
出席者は僕とアカリちゃん、僕の両親とアカリちゃんの両親、マサキとトーマ。
ほぼ身内だけだけど楽しいパーティーだ。

アカリちゃんの両親からのプレゼントは、アカリちゃんのお母さんがアカリちゃんのためだけにデザインした洋服。
僕の両親からはプラチナのカフス。何かあるといけないのでGPSチップが搭載しているとお父さんが言っていた。
僕は花束。
マサキとトーマはパーティーの料理。
といっても、作ったのは僕で2人はお手伝い。
「もうネタ切れ無理」とトーマが根を上げて、それならとパーティーの準備と調理の手伝いをしてくれることになった。
アカリちゃんも「来てくれただけで十分だよ」と喜んでくれた。


マサキとトーマが帰った後、僕はアカリちゃんを部屋に誘った。

クッションに並んで座るアカリちゃんは、まだ興奮冷めやらぬ様子ではしゃいでいる。

「ヒロ、今日はありがと。ケーキすっごく美味しかった」
「アカリちゃんに喜んでもらえて僕も嬉しいよ」

えへへ、と笑い合う。

少しの沈黙の後、僕はローテーブルに付いている引き出しを開け、小さな箱を取り出す。

「ヒロ?」

大きく深呼吸をしてアカリちゃんに向き合い、その箱を差し出す。

「これ」
「えっ?」
「誕生日プレゼント」
「えっ、だってお花、料理も」
「うん、そう……だけど」

珍しく何が起きているか状況を飲み込めていないアカリちゃん。

「開けてもらってもいい?」

アカリちゃんは箱を受け取り丁寧にリボンを外してそっと開ける。

「これ……」
「うん、ピアス。アカリちゃんの誕生石のペリドット」

小さいけど綺麗な緑の石が埋め込まれたシンプルなピアス。

「あまり高価なものじゃないし、GPSも付いていないんだけどーー」

朝、お父さんたちからプレゼントの中身を聞いて、あの場で渡すことができなかった。
お父さんたちからのカフスに比べたらデザインも価格もかなり見劣りするけど、一目見てアカリちゃんに似合うと衝動的に買ってしまったものだからどうしても渡したかった。

ピクリとも動かなくなったアカリちゃんの反応が怖くて、なんとなく視線を逸らし俯いていると鎖骨の辺りにコツンと何かが当たりフワリとお花の香りがした。
目線を動かすと、僕の胸に頭をつけたアカリちゃんのつむじが見えた。
アカリちゃんはずっと息を止めていたのかフゥと息を吐き「嬉しい」と呟いた。


「どう?似合う?」
「うん、すごく似合う!」

アカリちゃんはその場でピアスを着けてくれた。
想像以上に似合っていて僕まで嬉しくなった。

「ありがとう…ヒロ」

「お誕生日おめでとう、アカリちゃん」


眼に吸い込まれるように触れるだけのキスをした。

__________________

次回、短い話を差し込むため、6時更新予定です。
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