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アンナとメイ
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捕えた捕虜、アンナとメイの元へ向かう。
前まで辿り着くと看守役のスクワイアがオレに平伏す。
それに手を上げ答えると牢屋へと視線を移す。
姉妹だと思われる二人だが、杖持ちのメイは既に目覚めておりオレの姿を見て少し震えていた。
装備は剥がし無地の上下と毛布を与えている。
年の頃は大体17か18、オレより四つはしただろう。
正直北欧系の顔は年齢が分からない。ビクビクと震えるメイに声をかけた。
「ご機嫌ようお嬢さん。オレはアラシ、少し話をしよう?」
年下は苦手なんだが…ホストやってて良かったかも知れない。
「うぇッ…お、お姉ちゃーん!」
「大丈夫、少し話をするだけさ。別に取って食おうなんて思ってないさ。そうだな、腕の縄を解いてあげよう。ピクシー、縄を解いて彼女達を回復させろ。」
召喚したピクシーが格子の間から中へ入り腕の縄を解く。
猿轡をしていないのはDPにて自殺禁止の効果が付与されているからだ。
回復すると姉…アンナが目を覚ます。目が合うとオレを警戒してメイを角にやり庇った。
「あ、あんたは…何者なの?!私達をどうするつもり?!」
「別に何もしないさ。オレは少し話がしたいだけ。死にかけていた所を助けてやったんだから感謝される事はあっても警戒されるのは傷付くなぁ。」
「うっ…ご、ごめんなさい…それと、命を助けて頂き…有り難うございます…」
「まぁオレ、ダンジョンマスターなんだけどねえ。」
「嘘!私達より幼いじゃない!こんな子供がダンジョンマスターなんて信じられない!」
「…少し待ってくれ」
ん?幼い…オレは手鏡をCPと交換して自分の顔を見る。
「嘘!何もない所から物が出てきた?!」
そこには前世の面影はあるもののあどけなさの残る左瞳だけ赤い中高生くらいの顔が有った。
「ん?鏡が気になるのか?」
ボーっとオレの手に持つ鏡を見る妹のメイ。
「何でそんな綺麗な鏡が?あんた何者?」
「失礼、何分この世界で目覚めて色々あったから自分の顔なんか見る暇なんか無かったものでね。話を戻そうか。そうだな、オレの質問に一つ答える度に欲しい物を一つ与えよう。この鏡は後ろの君にプレゼントしよう。そうだな、権限でもいい、牢屋から出てダンジョン内なら好きな所を見回る権利とかな。」
「お姉ちゃん…!」
「私が受け取るわ。メイはそこに居なさい。」
アンナがオレの方へ警戒しながら近付いて来る。
格子越しに対面し、手を差し出す。
「改めて初めましてアンナ。オレはアラシ、このダンジョンのマスターだ。握手を知らないのか?」
「…知ってるわよ!ーーーえ?」
握手に応えた瞬間、魅了を発動する。
「アラシ…様…!何なりとお申し付けください。」
「お姉…ちゃん?」
怪しがるメイを無視してアンナは目が虚になり、従順になったアンナはオレに傅いた。
魅了の発動条件ーー身体の一部が触れ合いオレが対象の名、対象がオレの名を知っている事。
見事条件は達成した。
妹メイは反抗しないだろうし、面倒だったのは姉アンナの方だった。
オレはアンナから情報を収集し褒美に食料や衣服を与え、魅了を解いてから牢屋から去った。
前まで辿り着くと看守役のスクワイアがオレに平伏す。
それに手を上げ答えると牢屋へと視線を移す。
姉妹だと思われる二人だが、杖持ちのメイは既に目覚めておりオレの姿を見て少し震えていた。
装備は剥がし無地の上下と毛布を与えている。
年の頃は大体17か18、オレより四つはしただろう。
正直北欧系の顔は年齢が分からない。ビクビクと震えるメイに声をかけた。
「ご機嫌ようお嬢さん。オレはアラシ、少し話をしよう?」
年下は苦手なんだが…ホストやってて良かったかも知れない。
「うぇッ…お、お姉ちゃーん!」
「大丈夫、少し話をするだけさ。別に取って食おうなんて思ってないさ。そうだな、腕の縄を解いてあげよう。ピクシー、縄を解いて彼女達を回復させろ。」
召喚したピクシーが格子の間から中へ入り腕の縄を解く。
猿轡をしていないのはDPにて自殺禁止の効果が付与されているからだ。
回復すると姉…アンナが目を覚ます。目が合うとオレを警戒してメイを角にやり庇った。
「あ、あんたは…何者なの?!私達をどうするつもり?!」
「別に何もしないさ。オレは少し話がしたいだけ。死にかけていた所を助けてやったんだから感謝される事はあっても警戒されるのは傷付くなぁ。」
「うっ…ご、ごめんなさい…それと、命を助けて頂き…有り難うございます…」
「まぁオレ、ダンジョンマスターなんだけどねえ。」
「嘘!私達より幼いじゃない!こんな子供がダンジョンマスターなんて信じられない!」
「…少し待ってくれ」
ん?幼い…オレは手鏡をCPと交換して自分の顔を見る。
「嘘!何もない所から物が出てきた?!」
そこには前世の面影はあるもののあどけなさの残る左瞳だけ赤い中高生くらいの顔が有った。
「ん?鏡が気になるのか?」
ボーっとオレの手に持つ鏡を見る妹のメイ。
「何でそんな綺麗な鏡が?あんた何者?」
「失礼、何分この世界で目覚めて色々あったから自分の顔なんか見る暇なんか無かったものでね。話を戻そうか。そうだな、オレの質問に一つ答える度に欲しい物を一つ与えよう。この鏡は後ろの君にプレゼントしよう。そうだな、権限でもいい、牢屋から出てダンジョン内なら好きな所を見回る権利とかな。」
「お姉ちゃん…!」
「私が受け取るわ。メイはそこに居なさい。」
アンナがオレの方へ警戒しながら近付いて来る。
格子越しに対面し、手を差し出す。
「改めて初めましてアンナ。オレはアラシ、このダンジョンのマスターだ。握手を知らないのか?」
「…知ってるわよ!ーーーえ?」
握手に応えた瞬間、魅了を発動する。
「アラシ…様…!何なりとお申し付けください。」
「お姉…ちゃん?」
怪しがるメイを無視してアンナは目が虚になり、従順になったアンナはオレに傅いた。
魅了の発動条件ーー身体の一部が触れ合いオレが対象の名、対象がオレの名を知っている事。
見事条件は達成した。
妹メイは反抗しないだろうし、面倒だったのは姉アンナの方だった。
オレはアンナから情報を収集し褒美に食料や衣服を与え、魅了を解いてから牢屋から去った。
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