51 / 77
幼なじみの団結
しおりを挟む
クリスside
目の前で微笑む二人に僕は過去最大の恐怖を覚えた。
「あ、あなたたち。なにをした?」
「魔猫を放ちました。私たちは憎んでいます。特別な名前をつけられ、今となってはクリス様に愛される棟にもなり。」
「レミン様が恨む気持ちもわかります。そこで、私とカナは...」
「もういい。それ以上しゃべるな。」
アリアが、アリアが傷ついたら僕はどうすればいいんだ...!
「クリス様...!?」
「ステラ、早く行くぞ!」
「もちろんですわ!」
そこにいる女なんてどうでもいい。そいつらが犯人だろうが構わない。
だが、僕の一番大切な人を傷つけたら許さない。
庶民棟
セシルside
目の前に突如として魔猫が現れた。
「キャァァァァ!!」
「みんな、避難しろ!貴族棟に向かって構わない!」
キールがみんなの指揮を取る。少しは時間稼ぎになるだろう。
しかし。この大きさのものは込められている魔力もまた大きい。逃げるだけではダメだ。かつて。各地で起きていた暴動という名の僕らの父による侵略がこうだったように。
「キール。私とセシールで引き付けるから。みんな、逃げて?」
「キールもリクトもカナタもエミリも。」
「でも...」
ガチャ。
誰、?
「...構いませんよ。キール、リクト、カナタ、エミリ。魔猫はターゲットをあなたたち庶民にしぼっています。だ。だから、アリーナと、セシールに、残ってもらいましょう。」
クリス王子...!
『わかりました!ありがとうございます!』
この王子にしては息切れがひどい。相当走ってきたのだろう。
「この大きさは厄介ですね。二人とも下がってください。」
「あんた、行けるんですか?」
「あなたたちの手を煩わせるわけにはいきませんよ。バレてしまうでしょう?そろそろ、ステラとカルムも来ますし。」
「クリス様...!」
ガチャ。
「クリス様!大丈夫ですか!?」
「あんた、どれだけ焦ってるんですか。早すぎですよ。」
「少々焦るの仕方ないことですよ。庶民は魔法が使えないんですから。」
嘘バレバレだよ。クリス王子。
他の人ならまだしも昔からあんたを見ている僕らにはバレてるよ。クリス王子もそのことわかってるよね?
「なるほど。なら、それは私たちが守らなきゃなりませんわね。」
そうステラが言った瞬間だった。
『ニャァァァァァン!』
魔猫は突如方向転換をし、庶民たちを避難させた方向を向く。
そのまま魔猫が大きく息を吸う。
猫が、魔力を放出する。
「おい、色が赤だ。」
「すなわち、火ってことですね。」
「相性最悪ですわね。なら、仕方ありませんわ。」
ステラは魔猫の前に立ちふさがった。
「草の盾で大炎上させますわよ!」
「バカか!?おい、焼けるぞ。」
「...大丈夫ですわ。そのときはそのときで仕方ありませんもの。庶民を守るが私の勤め。アリア様を一目見れないのは寂しいですが、やるしかありませんわ!」
要するに自爆。ステラはなんてことをしようとするのだろう。。
「駄目です!ステラ様!」
「あ、アリーナ!?」
ステラの自爆を防ぐためにアリア姉様がさらに前に立ち塞がる。
「お前らなぁ!!」
カルムがそのまた前に立ち塞がる。
もう、口から火の魔力が放出されるのも時間の問題だ。
「傷付けてたまるもんですか!僕がその火受け止めますよ!セシールも後ろに下がってください。」
全く。この王子は。
僕にも後ろに並べというのか?この、庇い合い合戦の一番後ろに居ろとでもいうのか?
「断りますよ。バカ王子。」
「...セシル!!」
魔猫は火の魔力を放出する。
最前列のクリス様が風の魔法を放つ。
でも、僕は。
ドシャァァァァーン!!
いつかの魔法実技会の時のように滝を放つよ。
だって、火には水なんだから。
「それに、あんたが焼け死んだら僕困りますからね?」
「過去最高のデレとして受け取りますよ。」
「別に、あんたを気にしてるんじゃなくて周りを気にしてるんだよ!この猫放ったやつ許せないけど、死罪は胸くそ悪くて嫌だし。」
そう僕は目の前の王子を睨み付けた。
側のステラとカルムにお構い無しに。
声なんてさっきからずっと作っていなかった。作ることすら忘れかけていた。
「ふっ。なら、あなたの力借りようじゃないですか。」
「魔猫。ぶっ飛ばしましょうか!」
そう目の前の魔猫に向かって僕とクリス王子が魔力を貯めているときだった。
「ちょ、ちょっと。セシール君。君だけ目立ってズルい。私もなんかやるよ?」
震える声を形にしたのはバカなことを口走る僕の姉だった。
「下がっててよ。ここは僕とクリス王子に任せて?」
「嫌ですわ。ね!アリーナ。応戦しますわよ!」
「当たり前です!セシールだけに任せられませんからね!」
「火に火も悪くないだろ?」
「まったく、あなたたちって人は。。」
僕の大切な人たちはバカが多い。でも、そんなバカな僕たちは目の前の魔猫に負ける気はさらさらない!!
目の前で微笑む二人に僕は過去最大の恐怖を覚えた。
「あ、あなたたち。なにをした?」
「魔猫を放ちました。私たちは憎んでいます。特別な名前をつけられ、今となってはクリス様に愛される棟にもなり。」
「レミン様が恨む気持ちもわかります。そこで、私とカナは...」
「もういい。それ以上しゃべるな。」
アリアが、アリアが傷ついたら僕はどうすればいいんだ...!
「クリス様...!?」
「ステラ、早く行くぞ!」
「もちろんですわ!」
そこにいる女なんてどうでもいい。そいつらが犯人だろうが構わない。
だが、僕の一番大切な人を傷つけたら許さない。
庶民棟
セシルside
目の前に突如として魔猫が現れた。
「キャァァァァ!!」
「みんな、避難しろ!貴族棟に向かって構わない!」
キールがみんなの指揮を取る。少しは時間稼ぎになるだろう。
しかし。この大きさのものは込められている魔力もまた大きい。逃げるだけではダメだ。かつて。各地で起きていた暴動という名の僕らの父による侵略がこうだったように。
「キール。私とセシールで引き付けるから。みんな、逃げて?」
「キールもリクトもカナタもエミリも。」
「でも...」
ガチャ。
誰、?
「...構いませんよ。キール、リクト、カナタ、エミリ。魔猫はターゲットをあなたたち庶民にしぼっています。だ。だから、アリーナと、セシールに、残ってもらいましょう。」
クリス王子...!
『わかりました!ありがとうございます!』
この王子にしては息切れがひどい。相当走ってきたのだろう。
「この大きさは厄介ですね。二人とも下がってください。」
「あんた、行けるんですか?」
「あなたたちの手を煩わせるわけにはいきませんよ。バレてしまうでしょう?そろそろ、ステラとカルムも来ますし。」
「クリス様...!」
ガチャ。
「クリス様!大丈夫ですか!?」
「あんた、どれだけ焦ってるんですか。早すぎですよ。」
「少々焦るの仕方ないことですよ。庶民は魔法が使えないんですから。」
嘘バレバレだよ。クリス王子。
他の人ならまだしも昔からあんたを見ている僕らにはバレてるよ。クリス王子もそのことわかってるよね?
「なるほど。なら、それは私たちが守らなきゃなりませんわね。」
そうステラが言った瞬間だった。
『ニャァァァァァン!』
魔猫は突如方向転換をし、庶民たちを避難させた方向を向く。
そのまま魔猫が大きく息を吸う。
猫が、魔力を放出する。
「おい、色が赤だ。」
「すなわち、火ってことですね。」
「相性最悪ですわね。なら、仕方ありませんわ。」
ステラは魔猫の前に立ちふさがった。
「草の盾で大炎上させますわよ!」
「バカか!?おい、焼けるぞ。」
「...大丈夫ですわ。そのときはそのときで仕方ありませんもの。庶民を守るが私の勤め。アリア様を一目見れないのは寂しいですが、やるしかありませんわ!」
要するに自爆。ステラはなんてことをしようとするのだろう。。
「駄目です!ステラ様!」
「あ、アリーナ!?」
ステラの自爆を防ぐためにアリア姉様がさらに前に立ち塞がる。
「お前らなぁ!!」
カルムがそのまた前に立ち塞がる。
もう、口から火の魔力が放出されるのも時間の問題だ。
「傷付けてたまるもんですか!僕がその火受け止めますよ!セシールも後ろに下がってください。」
全く。この王子は。
僕にも後ろに並べというのか?この、庇い合い合戦の一番後ろに居ろとでもいうのか?
「断りますよ。バカ王子。」
「...セシル!!」
魔猫は火の魔力を放出する。
最前列のクリス様が風の魔法を放つ。
でも、僕は。
ドシャァァァァーン!!
いつかの魔法実技会の時のように滝を放つよ。
だって、火には水なんだから。
「それに、あんたが焼け死んだら僕困りますからね?」
「過去最高のデレとして受け取りますよ。」
「別に、あんたを気にしてるんじゃなくて周りを気にしてるんだよ!この猫放ったやつ許せないけど、死罪は胸くそ悪くて嫌だし。」
そう僕は目の前の王子を睨み付けた。
側のステラとカルムにお構い無しに。
声なんてさっきからずっと作っていなかった。作ることすら忘れかけていた。
「ふっ。なら、あなたの力借りようじゃないですか。」
「魔猫。ぶっ飛ばしましょうか!」
そう目の前の魔猫に向かって僕とクリス王子が魔力を貯めているときだった。
「ちょ、ちょっと。セシール君。君だけ目立ってズルい。私もなんかやるよ?」
震える声を形にしたのはバカなことを口走る僕の姉だった。
「下がっててよ。ここは僕とクリス王子に任せて?」
「嫌ですわ。ね!アリーナ。応戦しますわよ!」
「当たり前です!セシールだけに任せられませんからね!」
「火に火も悪くないだろ?」
「まったく、あなたたちって人は。。」
僕の大切な人たちはバカが多い。でも、そんなバカな僕たちは目の前の魔猫に負ける気はさらさらない!!
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
鳥籠の花嫁~夫の留守を待つ私は、愛される日を信じていました
吉乃
恋愛
美しさと華やかさを持ちながらも、「賢くない」と見下されてきたカタリーナ。
格式ある名門貴族の嫡男との結婚は、政略ではないはずだった。
しかし夫はいつも留守、冷たい義家族、心の通わない屋敷。
愛されたいと願うたび、孤独だけが深まっていく。
カタリーナはその寂しさを、二人の幼い息子たちへの愛情で埋めるように生きていた。
それでも、信じていた。
いつか愛される日が来ると──。
ひとりの女性が静かに揺れる心を抱えながら、
家族と愛を見つめ直しながら結婚生活を送る・・・
******
章をまたいで、物語の流れや心情を大切にするために、少し内容が重なる箇所があるかもしれません。
読みにくさを感じられる部分があれば、ごめんなさい。
物語を楽しんでいただけるよう心を込めて描いていますので、最後までお付き合いいただけたら光栄です。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる