父逮捕のため、王子との婚約破棄を望みます!

メル

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幼なじみの団結

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クリスside

目の前で微笑む二人に僕は過去最大の恐怖を覚えた。

「あ、あなたたち。なにをした?」
「魔猫を放ちました。私たちは憎んでいます。特別な名前をつけられ、今となってはクリス様に愛される棟にもなり。」
「レミン様が恨む気持ちもわかります。そこで、私とカナは...」
「もういい。それ以上しゃべるな。」

アリアが、アリアが傷ついたら僕はどうすればいいんだ...!

「クリス様...!?」
「ステラ、早く行くぞ!」
「もちろんですわ!」

そこにいる女なんてどうでもいい。そいつらが犯人だろうが構わない。

だが、僕の一番大切な人を傷つけたら許さない。




庶民棟

セシルside

目の前に突如として魔猫が現れた。

「キャァァァァ!!」
「みんな、避難しろ!貴族棟に向かって構わない!」

キールがみんなの指揮を取る。少しは時間稼ぎになるだろう。

しかし。この大きさのものは込められている魔力もまた大きい。逃げるだけではダメだ。かつて。各地で起きていた暴動という名の僕らの父による侵略がこうだったように。

「キール。私とセシールで引き付けるから。みんな、逃げて?」
「キールもリクトもカナタもエミリも。」
「でも...」

ガチャ。

誰、?

「...構いませんよ。キール、リクト、カナタ、エミリ。魔猫はターゲットをあなたたち庶民にしぼっています。だ。だから、アリーナと、セシールに、残ってもらいましょう。」

クリス王子...!

『わかりました!ありがとうございます!』

この王子にしては息切れがひどい。相当走ってきたのだろう。 

「この大きさは厄介ですね。二人とも下がってください。」
「あんた、行けるんですか?」
「あなたたちの手を煩わせるわけにはいきませんよ。バレてしまうでしょう?そろそろ、ステラとカルムも来ますし。」
「クリス様...!」

ガチャ。

「クリス様!大丈夫ですか!?」
「あんた、どれだけ焦ってるんですか。早すぎですよ。」
「少々焦るの仕方ないことですよ。庶民は魔法が使えないんですから。」

嘘バレバレだよ。クリス王子。
他の人ならまだしも昔からあんたを見ている僕らにはバレてるよ。クリス王子もそのことわかってるよね?

「なるほど。なら、それは私たちが守らなきゃなりませんわね。」

そうステラが言った瞬間だった。

『ニャァァァァァン!』

魔猫は突如方向転換をし、庶民たちを避難させた方向を向く。

そのまま魔猫が大きく息を吸う。
猫が、魔力を放出する。

「おい、色が赤だ。」
「すなわち、火ってことですね。」
「相性最悪ですわね。なら、仕方ありませんわ。」

ステラは魔猫の前に立ちふさがった。

「草の盾で大炎上させますわよ!」
「バカか!?おい、焼けるぞ。」
「...大丈夫ですわ。そのときはそのときで仕方ありませんもの。庶民を守るが私の勤め。アリア様を一目見れないのは寂しいですが、やるしかありませんわ!」

要するに自爆。ステラはなんてことをしようとするのだろう。。

「駄目です!ステラ様!」
「あ、アリーナ!?」

ステラの自爆を防ぐためにアリア姉様がさらに前に立ち塞がる。

「お前らなぁ!!」

カルムがそのまた前に立ち塞がる。

もう、口から火の魔力が放出されるのも時間の問題だ。

「傷付けてたまるもんですか!僕がその火受け止めますよ!セシールも後ろに下がってください。」

全く。この王子は。

僕にも後ろに並べというのか?この、庇い合い合戦の一番後ろに居ろとでもいうのか?

「断りますよ。バカ王子。」
「...セシル!!」

魔猫は火の魔力を放出する。

最前列のクリス様が風の魔法を放つ。

でも、僕は。

ドシャァァァァーン!!

いつかの魔法実技会の時のように滝を放つよ。

だって、火には水なんだから。

「それに、あんたが焼け死んだら僕困りますからね?」
「過去最高のデレとして受け取りますよ。」
「別に、あんたを気にしてるんじゃなくて周りを気にしてるんだよ!この猫放ったやつ許せないけど、死罪は胸くそ悪くて嫌だし。」

そう僕は目の前の王子を睨み付けた。

側のステラとカルムにお構い無しに。

声なんてさっきからずっと作っていなかった。作ることすら忘れかけていた。

「ふっ。なら、あなたの力借りようじゃないですか。」
「魔猫。ぶっ飛ばしましょうか!」

そう目の前の魔猫に向かって僕とクリス王子が魔力を貯めているときだった。

「ちょ、ちょっと。セシール君。君だけ目立ってズルい。私もなんかやるよ?」

震える声を形にしたのはバカなことを口走る僕の姉だった。

「下がっててよ。ここは僕とクリス王子に任せて?」
「嫌ですわ。ね!アリーナ。応戦しますわよ!」
「当たり前です!セシールだけに任せられませんからね!」
「火に火も悪くないだろ?」
「まったく、あなたたちって人は。。」

僕の大切な人たちはバカが多い。でも、そんなバカな僕たちは目の前の魔猫に負ける気はさらさらない!!
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