54 / 77
カナとリアの過去
しおりを挟む
リアside
昔、私とカナは姉妹だった。
行き場のない捨て子の私をカナのお父様が拾ってくれた。お母様もカナも優しく受け入れてくれ、血は繋がってないけどたしかに私は伯爵令嬢カナの妹だった。
ある日、カナとお父様は第二王子に会うと言っていた。
「リアはここに隠れててね?」
「なんで...?」
「それは、、。」
捨て子だった私をお父様は国王に報告することができなかったそうだ。
いわゆる、隠し子。
「お父様とカナのためなら。」
「ありがとう。リア。大好きよ。」
「今日の話し合いがうまくいったらお前をうちに正式に養子にする。そうしたら、周りにも誇れる家族になれるからな。」
その言葉に私は舞い上がっていた。
ここに隠されることも苦じゃない。本当にそう思っていたのだ。
「ようこそ。クリス様。ここまでご足労ありがとうございます。」
「お招きいただきありがとうございます。ガントル様。」
「はじめまして、クリス様。」
「はじめまして。可愛らしい方ですね。カナ様。」
隠れているクローゼットの目の前が挨拶の会場だった。
クローゼットが開いてしまえば私の存在はバレてしまう。
他の部屋に行くことも考えた。が。クリス様はいろんな部屋を回ろうとすることもあるらしい。
灯台もと暗しということで目の前に隠れた。
「挨拶も終わったことですし、ガントル様は僕へなにかお話でもあったのでしょう?そのために呼んだわけでしょうし。」
クローゼットの奥から感情のない声が聞こえてくる。
「うちのカナをだな、クリス様の婚約者にしてもらえませんか?」
「僕の、ですか。挨拶と言われたので来てみれば結局これなんですね。わかりました。国王が良いと言うのなら僕はそれに従いましょう。」
「く、クリス様!少し、散歩をしませんか?」
「いいですよ。時間の許す限りなら。」
結論からいうとクリス様が気に入らなかった。
私に良くしてくれたカナをお父様をあんな冷酷に扱わなくてもいいのに。クローゼットの中で一人そう思っていた。
「その前にこちらの洋服をプレゼント致します。」
「あ、ありがとうございます!」
「カナ、大切にしろよ。」
「おや?クローゼットの中に入れてくれて構いませんよ?」
「クリス様から貰ったものなので大切に出しておこうかと。。」
「それは国王からこの家へのプレゼントです。外交の仕事を頑張っているからということらしいです。そうとわかれば、その服クローゼットに入れてください。」
クリス様はなにやら厳しい口調でクローゼットを開け放った。
その瞬間。
「これはなんですか?」
私とクリス様の目があってしまった。
「ヒッ!」
「り、リア!」
「ガントル様。この子は誰ですか?」
「り、リアっていいます。元々は捨て子で今。家で。」
「そんなの聞いたことありませんでしたね。」
クリス様は圧力を放った笑みを浮かべる。
「国王に隠し事とは失敬ですね。その上、こんな捨て子に爵位を持たせる。そしてそのことを報告しない。これは、伯爵家としてだけでなく、国民として駄目なことなはずです。」
「どうか、どうかお許しください!」
「リアは悪くない。私が責任をとります。この子の父として。」
「ならば、今すぐ爵位を剥奪しましょうか。」
「...なっ!」
「当然でしょう?国王はきっとそうおっしゃるはずです。」
クリス様の発言はあまりにも冷酷だった。
クリス様の後ろに控えている使用人すらも目をそらす。
この人は本当に4歳なのか?
「もしくは。」
「え?」
「報告してないことならもみ消せばいいのです。今から僕が告発して爵位を取られるか。今すぐここでリアという少女を手放すことを誓うか。どちらかお選びください。」
「なっ。そ、それは。」
「ガントル様。どちらをお選びなさいますか?」
「り、リアは。」
「私が家を出ます。だから、カナとお父様にはなにもしないでください!」
「そうですか。ならば決まりですね。すみませんが、婚約の話は無かったことにしましょう。」
そう端的に告げ、クリス様は有りもしない婚約話の破棄を理由に帰っていった。
「すまない、リア。」
「ごめん、姉として守れなくて。ごめん。」
「大丈夫だよ。私、また会いに来るから。」
「せめてでも、カナと友達になれるよう、貴族の養子になってくれ。俺たちのために申し訳ない。」
「お母様によろしくね。今までありがとうございました。」
王族の言ったことは絶対服従。
その日から私を受け入れてくれる家をお父様とお母様とカナで一生懸命探してくれた。
そして、数日後。
私は今の子爵の家に引き取られた。
「と、いうわけなんです。って、アリア様?」
目の前のお姫様は大号泣していた。
「リア"様とカナ様を引き裂くなんて酷いです""!」
「おいおい、あんたの婚約者の話だぜ?」
「す、すみません。アリア様。そんな泣かないでください。」
そう憎悪すら忘れかけ一生懸命目の前のアリア様を慰めていたときだった。
ガチャ。
「そこまでですよ。それ以上アリアに触れないでください。」
泣いている理由の王子筆頭にお姫様を奪還しに来た人たちが勢いよく入ってきた。
昔、私とカナは姉妹だった。
行き場のない捨て子の私をカナのお父様が拾ってくれた。お母様もカナも優しく受け入れてくれ、血は繋がってないけどたしかに私は伯爵令嬢カナの妹だった。
ある日、カナとお父様は第二王子に会うと言っていた。
「リアはここに隠れててね?」
「なんで...?」
「それは、、。」
捨て子だった私をお父様は国王に報告することができなかったそうだ。
いわゆる、隠し子。
「お父様とカナのためなら。」
「ありがとう。リア。大好きよ。」
「今日の話し合いがうまくいったらお前をうちに正式に養子にする。そうしたら、周りにも誇れる家族になれるからな。」
その言葉に私は舞い上がっていた。
ここに隠されることも苦じゃない。本当にそう思っていたのだ。
「ようこそ。クリス様。ここまでご足労ありがとうございます。」
「お招きいただきありがとうございます。ガントル様。」
「はじめまして、クリス様。」
「はじめまして。可愛らしい方ですね。カナ様。」
隠れているクローゼットの目の前が挨拶の会場だった。
クローゼットが開いてしまえば私の存在はバレてしまう。
他の部屋に行くことも考えた。が。クリス様はいろんな部屋を回ろうとすることもあるらしい。
灯台もと暗しということで目の前に隠れた。
「挨拶も終わったことですし、ガントル様は僕へなにかお話でもあったのでしょう?そのために呼んだわけでしょうし。」
クローゼットの奥から感情のない声が聞こえてくる。
「うちのカナをだな、クリス様の婚約者にしてもらえませんか?」
「僕の、ですか。挨拶と言われたので来てみれば結局これなんですね。わかりました。国王が良いと言うのなら僕はそれに従いましょう。」
「く、クリス様!少し、散歩をしませんか?」
「いいですよ。時間の許す限りなら。」
結論からいうとクリス様が気に入らなかった。
私に良くしてくれたカナをお父様をあんな冷酷に扱わなくてもいいのに。クローゼットの中で一人そう思っていた。
「その前にこちらの洋服をプレゼント致します。」
「あ、ありがとうございます!」
「カナ、大切にしろよ。」
「おや?クローゼットの中に入れてくれて構いませんよ?」
「クリス様から貰ったものなので大切に出しておこうかと。。」
「それは国王からこの家へのプレゼントです。外交の仕事を頑張っているからということらしいです。そうとわかれば、その服クローゼットに入れてください。」
クリス様はなにやら厳しい口調でクローゼットを開け放った。
その瞬間。
「これはなんですか?」
私とクリス様の目があってしまった。
「ヒッ!」
「り、リア!」
「ガントル様。この子は誰ですか?」
「り、リアっていいます。元々は捨て子で今。家で。」
「そんなの聞いたことありませんでしたね。」
クリス様は圧力を放った笑みを浮かべる。
「国王に隠し事とは失敬ですね。その上、こんな捨て子に爵位を持たせる。そしてそのことを報告しない。これは、伯爵家としてだけでなく、国民として駄目なことなはずです。」
「どうか、どうかお許しください!」
「リアは悪くない。私が責任をとります。この子の父として。」
「ならば、今すぐ爵位を剥奪しましょうか。」
「...なっ!」
「当然でしょう?国王はきっとそうおっしゃるはずです。」
クリス様の発言はあまりにも冷酷だった。
クリス様の後ろに控えている使用人すらも目をそらす。
この人は本当に4歳なのか?
「もしくは。」
「え?」
「報告してないことならもみ消せばいいのです。今から僕が告発して爵位を取られるか。今すぐここでリアという少女を手放すことを誓うか。どちらかお選びください。」
「なっ。そ、それは。」
「ガントル様。どちらをお選びなさいますか?」
「り、リアは。」
「私が家を出ます。だから、カナとお父様にはなにもしないでください!」
「そうですか。ならば決まりですね。すみませんが、婚約の話は無かったことにしましょう。」
そう端的に告げ、クリス様は有りもしない婚約話の破棄を理由に帰っていった。
「すまない、リア。」
「ごめん、姉として守れなくて。ごめん。」
「大丈夫だよ。私、また会いに来るから。」
「せめてでも、カナと友達になれるよう、貴族の養子になってくれ。俺たちのために申し訳ない。」
「お母様によろしくね。今までありがとうございました。」
王族の言ったことは絶対服従。
その日から私を受け入れてくれる家をお父様とお母様とカナで一生懸命探してくれた。
そして、数日後。
私は今の子爵の家に引き取られた。
「と、いうわけなんです。って、アリア様?」
目の前のお姫様は大号泣していた。
「リア"様とカナ様を引き裂くなんて酷いです""!」
「おいおい、あんたの婚約者の話だぜ?」
「す、すみません。アリア様。そんな泣かないでください。」
そう憎悪すら忘れかけ一生懸命目の前のアリア様を慰めていたときだった。
ガチャ。
「そこまでですよ。それ以上アリアに触れないでください。」
泣いている理由の王子筆頭にお姫様を奪還しに来た人たちが勢いよく入ってきた。
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
鳥籠の花嫁~夫の留守を待つ私は、愛される日を信じていました
吉乃
恋愛
美しさと華やかさを持ちながらも、「賢くない」と見下されてきたカタリーナ。
格式ある名門貴族の嫡男との結婚は、政略ではないはずだった。
しかし夫はいつも留守、冷たい義家族、心の通わない屋敷。
愛されたいと願うたび、孤独だけが深まっていく。
カタリーナはその寂しさを、二人の幼い息子たちへの愛情で埋めるように生きていた。
それでも、信じていた。
いつか愛される日が来ると──。
ひとりの女性が静かに揺れる心を抱えながら、
家族と愛を見つめ直しながら結婚生活を送る・・・
******
章をまたいで、物語の流れや心情を大切にするために、少し内容が重なる箇所があるかもしれません。
読みにくさを感じられる部分があれば、ごめんなさい。
物語を楽しんでいただけるよう心を込めて描いていますので、最後までお付き合いいただけたら光栄です。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる