父逮捕のため、王子との婚約破棄を望みます!

メル

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カナとリアの過去

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リアside

昔、私とカナは姉妹だった。

行き場のない捨て子の私をカナのお父様が拾ってくれた。お母様もカナも優しく受け入れてくれ、血は繋がってないけどたしかに私は伯爵令嬢カナの妹だった。 

ある日、カナとお父様は第二王子に会うと言っていた。

「リアはここに隠れててね?」
「なんで...?」
「それは、、。」

捨て子だった私をお父様は国王に報告することができなかったそうだ。
いわゆる、隠し子。

「お父様とカナのためなら。」
「ありがとう。リア。大好きよ。」
「今日の話し合いがうまくいったらお前をうちに正式に養子にする。そうしたら、周りにも誇れる家族になれるからな。」

その言葉に私は舞い上がっていた。
ここに隠されることも苦じゃない。本当にそう思っていたのだ。




「ようこそ。クリス様。ここまでご足労ありがとうございます。」
「お招きいただきありがとうございます。ガントル様。」
「はじめまして、クリス様。」
「はじめまして。可愛らしい方ですね。カナ様。」

隠れているクローゼットの目の前が挨拶の会場だった。
クローゼットが開いてしまえば私の存在はバレてしまう。

他の部屋に行くことも考えた。が。クリス様はいろんな部屋を回ろうとすることもあるらしい。

灯台もと暗しということで目の前に隠れた。

「挨拶も終わったことですし、ガントル様は僕へなにかお話でもあったのでしょう?そのために呼んだわけでしょうし。」

クローゼットの奥から感情のない声が聞こえてくる。

「うちのカナをだな、クリス様の婚約者にしてもらえませんか?」
「僕の、ですか。挨拶と言われたので来てみれば結局これなんですね。わかりました。国王が良いと言うのなら僕はそれに従いましょう。」
「く、クリス様!少し、散歩をしませんか?」
「いいですよ。時間の許す限りなら。」

結論からいうとクリス様が気に入らなかった。
私に良くしてくれたカナをお父様をあんな冷酷に扱わなくてもいいのに。クローゼットの中で一人そう思っていた。

「その前にこちらの洋服をプレゼント致します。」
「あ、ありがとうございます!」
「カナ、大切にしろよ。」
「おや?クローゼットの中に入れてくれて構いませんよ?」
「クリス様から貰ったものなので大切に出しておこうかと。。」
「それは国王からこの家へのプレゼントです。外交の仕事を頑張っているからということらしいです。そうとわかれば、その服クローゼットに入れてください。」

クリス様はなにやら厳しい口調でクローゼットを開け放った。
その瞬間。

「これはなんですか?」

私とクリス様の目があってしまった。

「ヒッ!」
「り、リア!」
「ガントル様。この子は誰ですか?」
「り、リアっていいます。元々は捨て子で今。家で。」
「そんなの聞いたことありませんでしたね。」

クリス様は圧力を放った笑みを浮かべる。

「国王に隠し事とは失敬ですね。その上、こんな捨て子に爵位を持たせる。そしてそのことを報告しない。これは、伯爵家としてだけでなく、国民として駄目なことなはずです。」
「どうか、どうかお許しください!」
「リアは悪くない。私が責任をとります。この子の父として。」
「ならば、今すぐ爵位を剥奪しましょうか。」
「...なっ!」
「当然でしょう?国王はきっとそうおっしゃるはずです。」

クリス様の発言はあまりにも冷酷だった。
クリス様の後ろに控えている使用人すらも目をそらす。

この人は本当に4歳なのか?

「もしくは。」
「え?」
「報告してないことならもみ消せばいいのです。今から僕が告発して爵位を取られるか。今すぐここでリアという少女を手放すことを誓うか。どちらかお選びください。」
「なっ。そ、それは。」
「ガントル様。どちらをお選びなさいますか?」
「り、リアは。」
「私が家を出ます。だから、カナとお父様にはなにもしないでください!」
「そうですか。ならば決まりですね。すみませんが、婚約の話は無かったことにしましょう。」

そう端的に告げ、クリス様は有りもしない婚約話の破棄を理由に帰っていった。

「すまない、リア。」
「ごめん、姉として守れなくて。ごめん。」
「大丈夫だよ。私、また会いに来るから。」
「せめてでも、カナと友達になれるよう、貴族の養子になってくれ。俺たちのために申し訳ない。」
「お母様によろしくね。今までありがとうございました。」

王族の言ったことは絶対服従。

その日から私を受け入れてくれる家をお父様とお母様とカナで一生懸命探してくれた。

そして、数日後。
私は今の子爵の家に引き取られた。




「と、いうわけなんです。って、アリア様?」
 
目の前のお姫様は大号泣していた。

「リア"様とカナ様を引き裂くなんて酷いです""!」
「おいおい、あんたの婚約者の話だぜ?」
「す、すみません。アリア様。そんな泣かないでください。」

そう憎悪すら忘れかけ一生懸命目の前のアリア様を慰めていたときだった。

ガチャ。

「そこまでですよ。それ以上アリアに触れないでください。」

泣いている理由の王子筆頭にお姫様を奪還しに来た人たちが勢いよく入ってきた。
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