57 / 77
爵位アップ作戦
しおりを挟む
クリスside
僕らは国王との話をリア様に伝えようと再びカナ様とリア様の屋敷へ戻ってきた。
「ただいま戻りました。国王からの判決を言います。」
二人は顔を見合わせ手をギュッと繋いだ。
「できれば俺にほとんどの罪を被せてくれよな?」
「はい。サクはアウトです。アリアに触れたので私的な理由でアウトです。」
「ヒッ。」
「ですが、あの魔猫は野良だったようですし。国王はこう言っておりました。庶民棟復旧において最も活躍した者の爵位を1つあげる。とね。」
二人は唖然とした顔でこっちを見ている。
「魔猫を放ったのは私とリアです!どんな罰でも受けると言ったはずですよ?」
「残念ながら、証拠が不十分なのですよ。証拠探しに庶民棟を閉鎖するより僕はアリーナに幸せな生活を送ってほしいですから。」
「だからって!」
「それに、罰は二人の爵位の剥奪と逮捕ですよ?家族との別れは辛いし寂しい。そう言っている人を僕は側で見たことありました。」
『辛いです。お父様がそんなことに手を染めていたのも。もう会えないのも。寂しいです。慰めてもらえなくなっちゃうなんて。』
そう涙を流していたアリアを思い出す。
「ですから、同じところに並んでほしいんです。姉と妹の関係は僕が壊してしまいましたが、カナ様とリア様は別の関係でも仲良くできる。そう思います。」
「クリス様...!ありがとうございます。。」
「わかったら、リア様を最も活躍させる復旧を行いましょうか!」
僕はそう微笑んだ。
「ステラ。僕と先周りして庶民棟の復旧を請け負いますよ。」
「既にロック様とライン様がついてるんじゃ?」
「それでもです。さ、ステラ。あなたの交渉術が試されますよ。」
ステラは誰よりもきっぱりとものを言う。そんな力があるんですから。
「わかりましたわ。アリーナ、いえ。アリア様!向こうで待っていますわね!」
「うん!」
アリアside
「じゃあ、こっちは庶民棟にゆっくり向かうってことで。カナ様。リア様。行きましょうか。」
「もう十分です。アリア様。このゴムと眼鏡...」
「セシル様もウィッグと眼鏡...」
カナ様とリア様が私たちのものを差し出してきた。
「「まだダメですよ。」」
私がそういった言葉はなぜか二重に聞こえた。
いや、セシルもそう言ったのだ。
「爵位が上がったら返してください。」
「それまで持っててってことです!」
そう私とセシルは無意識に微笑んだ。
「どうですか?あの腹黒陰険圧力王子のことちょっとは信じてみようとか思いませんか?」
「カルム、めっちゃ言うじゃん。」
「...はい。あの時とは違うってわかりました。こんなにも素敵な方に出会えたのならそのことも納得がいきます。アリア様、本当にありがとうございます。」
「リアのことよろしくお願いします。」
「はい!あとは、サクさんですね。」
「んー、あいつは僕のアリア姉様連れ去ったやつだからダメだよ。」
「ご乱心なクリス様生み出したしお前連れ去ったしダメだな。」
え、なにが!?
「プリンセス、助けてくれよ。」
「と、とりあえずダメ!サクさん悪くないからね?そのままそっとしてあげて?ねぇ、セシル。お姉ちゃんにサクさんを助ける方法教えて?」
「僕??」
「カルムでもいいよ。」
『身支度整えて、王城から逃げるようにしてダッシュ。国境越えて半月待機。』
「うわぁ、ひでぇ条件だな。まぁ、わかったよ。じゃあ、雇い主に幸せをもたらしてくれ。」
「サク。やっぱり、この罪はサクのものじゃないですよ!」
リア様はそう悲痛に叫んだ。
辛そう、、どうにかしなきゃ。
「じゃあ、こうしよう。私、アリーナは庶民の少ない知識のせいで自らついていった。サクさんはアリーナを連れてくるつもりなんてなかった。って、どう?」
「どうって。」
「クリス様だってそう言えば許してくれるでしょ?」
「アリアならそうなるかもな。まぁ、この件やあれこれ。全部片付いたらゆっくり話そうぜ。じゃあ、カナ様。リア様。まず、森の中の魔猫を封印してください。俺らもついていきますから。」
「わかりました。」
「リア、頑張ろうね。」
森の中
森の中では魔猫が目を回して倒れていた。
「木屑に火傷。それなのにびしょびしょ。それなのに風で乾いている。皆さんはすごいですね。」
リア様はそう目を細めた。
「可愛い猫さん。私とカナの魔力を込めてごめんなさい。あなたは少し封印されてしまいます。身勝手な話ですよね。もちろん、封印されている間毎日通います。ただの猫に戻れたときは私とカナの架け橋になってください。私のわがままを聞いてください。カナリア。」
リア様はそう魔猫の前に座って静かに封印の儀式を始めた。
「しばらくの静かに眠れ。カナリア。」
目の前の猫の名前はカナリアになった。
「カナリアっていい名前ですね!」
「鳥とかの名前っぽいですけど私とリアらしいですかね...?」
「パッと思い付いたのがそれだったんです!!」
「まぁ、いい名前だと思いますよ。」
「絆の証の猫になるわけですしね。じゃ、クリス王子とステラがキープしている仕事へ向かいましょうか。やればやるほど確率アップですからね。」
「はい!せっかくのチャンスを無駄にしないよう頑張ります。」
リア様はそう微笑み、庶民棟の方へと走っていった。
僕らは国王との話をリア様に伝えようと再びカナ様とリア様の屋敷へ戻ってきた。
「ただいま戻りました。国王からの判決を言います。」
二人は顔を見合わせ手をギュッと繋いだ。
「できれば俺にほとんどの罪を被せてくれよな?」
「はい。サクはアウトです。アリアに触れたので私的な理由でアウトです。」
「ヒッ。」
「ですが、あの魔猫は野良だったようですし。国王はこう言っておりました。庶民棟復旧において最も活躍した者の爵位を1つあげる。とね。」
二人は唖然とした顔でこっちを見ている。
「魔猫を放ったのは私とリアです!どんな罰でも受けると言ったはずですよ?」
「残念ながら、証拠が不十分なのですよ。証拠探しに庶民棟を閉鎖するより僕はアリーナに幸せな生活を送ってほしいですから。」
「だからって!」
「それに、罰は二人の爵位の剥奪と逮捕ですよ?家族との別れは辛いし寂しい。そう言っている人を僕は側で見たことありました。」
『辛いです。お父様がそんなことに手を染めていたのも。もう会えないのも。寂しいです。慰めてもらえなくなっちゃうなんて。』
そう涙を流していたアリアを思い出す。
「ですから、同じところに並んでほしいんです。姉と妹の関係は僕が壊してしまいましたが、カナ様とリア様は別の関係でも仲良くできる。そう思います。」
「クリス様...!ありがとうございます。。」
「わかったら、リア様を最も活躍させる復旧を行いましょうか!」
僕はそう微笑んだ。
「ステラ。僕と先周りして庶民棟の復旧を請け負いますよ。」
「既にロック様とライン様がついてるんじゃ?」
「それでもです。さ、ステラ。あなたの交渉術が試されますよ。」
ステラは誰よりもきっぱりとものを言う。そんな力があるんですから。
「わかりましたわ。アリーナ、いえ。アリア様!向こうで待っていますわね!」
「うん!」
アリアside
「じゃあ、こっちは庶民棟にゆっくり向かうってことで。カナ様。リア様。行きましょうか。」
「もう十分です。アリア様。このゴムと眼鏡...」
「セシル様もウィッグと眼鏡...」
カナ様とリア様が私たちのものを差し出してきた。
「「まだダメですよ。」」
私がそういった言葉はなぜか二重に聞こえた。
いや、セシルもそう言ったのだ。
「爵位が上がったら返してください。」
「それまで持っててってことです!」
そう私とセシルは無意識に微笑んだ。
「どうですか?あの腹黒陰険圧力王子のことちょっとは信じてみようとか思いませんか?」
「カルム、めっちゃ言うじゃん。」
「...はい。あの時とは違うってわかりました。こんなにも素敵な方に出会えたのならそのことも納得がいきます。アリア様、本当にありがとうございます。」
「リアのことよろしくお願いします。」
「はい!あとは、サクさんですね。」
「んー、あいつは僕のアリア姉様連れ去ったやつだからダメだよ。」
「ご乱心なクリス様生み出したしお前連れ去ったしダメだな。」
え、なにが!?
「プリンセス、助けてくれよ。」
「と、とりあえずダメ!サクさん悪くないからね?そのままそっとしてあげて?ねぇ、セシル。お姉ちゃんにサクさんを助ける方法教えて?」
「僕??」
「カルムでもいいよ。」
『身支度整えて、王城から逃げるようにしてダッシュ。国境越えて半月待機。』
「うわぁ、ひでぇ条件だな。まぁ、わかったよ。じゃあ、雇い主に幸せをもたらしてくれ。」
「サク。やっぱり、この罪はサクのものじゃないですよ!」
リア様はそう悲痛に叫んだ。
辛そう、、どうにかしなきゃ。
「じゃあ、こうしよう。私、アリーナは庶民の少ない知識のせいで自らついていった。サクさんはアリーナを連れてくるつもりなんてなかった。って、どう?」
「どうって。」
「クリス様だってそう言えば許してくれるでしょ?」
「アリアならそうなるかもな。まぁ、この件やあれこれ。全部片付いたらゆっくり話そうぜ。じゃあ、カナ様。リア様。まず、森の中の魔猫を封印してください。俺らもついていきますから。」
「わかりました。」
「リア、頑張ろうね。」
森の中
森の中では魔猫が目を回して倒れていた。
「木屑に火傷。それなのにびしょびしょ。それなのに風で乾いている。皆さんはすごいですね。」
リア様はそう目を細めた。
「可愛い猫さん。私とカナの魔力を込めてごめんなさい。あなたは少し封印されてしまいます。身勝手な話ですよね。もちろん、封印されている間毎日通います。ただの猫に戻れたときは私とカナの架け橋になってください。私のわがままを聞いてください。カナリア。」
リア様はそう魔猫の前に座って静かに封印の儀式を始めた。
「しばらくの静かに眠れ。カナリア。」
目の前の猫の名前はカナリアになった。
「カナリアっていい名前ですね!」
「鳥とかの名前っぽいですけど私とリアらしいですかね...?」
「パッと思い付いたのがそれだったんです!!」
「まぁ、いい名前だと思いますよ。」
「絆の証の猫になるわけですしね。じゃ、クリス王子とステラがキープしている仕事へ向かいましょうか。やればやるほど確率アップですからね。」
「はい!せっかくのチャンスを無駄にしないよう頑張ります。」
リア様はそう微笑み、庶民棟の方へと走っていった。
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
鳥籠の花嫁~夫の留守を待つ私は、愛される日を信じていました
吉乃
恋愛
美しさと華やかさを持ちながらも、「賢くない」と見下されてきたカタリーナ。
格式ある名門貴族の嫡男との結婚は、政略ではないはずだった。
しかし夫はいつも留守、冷たい義家族、心の通わない屋敷。
愛されたいと願うたび、孤独だけが深まっていく。
カタリーナはその寂しさを、二人の幼い息子たちへの愛情で埋めるように生きていた。
それでも、信じていた。
いつか愛される日が来ると──。
ひとりの女性が静かに揺れる心を抱えながら、
家族と愛を見つめ直しながら結婚生活を送る・・・
******
章をまたいで、物語の流れや心情を大切にするために、少し内容が重なる箇所があるかもしれません。
読みにくさを感じられる部分があれば、ごめんなさい。
物語を楽しんでいただけるよう心を込めて描いていますので、最後までお付き合いいただけたら光栄です。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる