父逮捕のため、王子との婚約破棄を望みます!

メル

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誕生会開催

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外からキールの声が聞こえ、庶民棟に緊張がはしる。

「失礼致します。今日は招待していただき感謝します。」
「は、はい!あ、えと。」
「お誕生日おめでとうございますだよ。リクト。」
「お誕生日おめでとうございます!!」
「ふふ、つまずいてますね?そんなに緊張しなくてもいいのに。後ろのセシールのようにくつろいでくれて構いませんよ。」

ん?セシル、ケーキの準備って言ってたよね?

「え?セシール、サボってないよね??」
「なーに言ってんのさ。エミリ。もちろんサボるわけないでしょ。ほら、王子様来てるんだよ?僕もちょっとは緊張するよ。」
「うんうん。セシールの言う通りだと思う!!」
「とか言うわりには平気そうだな。」
「それはもう、リクトがガチガチなだけじゃん。...わかったよ。クリス王子、お誕生日おめでとうございます。僕らからささやかなお誕生日プレゼントです。こちら、みんなで作ったケーキでございます。」
「エミリ、運ぶよ!!」
「うん!!」

私とエミリはゆっくりとケーキを運び、クリス様の前においた。

「ろうそく!立てますか?クリス様に吹いてほしいです!」
「ちょ、アリーナ!そんなお願いして良いの?」
「アリーナが刺してくれるなら良いですよ。ろうそくも悪くないですからね。さ、センスが問われますよ?刺してみてください!」

ど、どこに刺そう。。

「...どうすればいい?誰か助けて。。」
「王冠にぶっ刺せば?」

セシル、あんたやっぱり口悪くなってるよ。。

「いや、それはない!あ、ここと。ここにしよ!!」
「お、なかなかいいセンスしてますね!」
「ですよね?私、スゴいかもしれないです!!じゃ、エミリ!火をつけて!」
「うん!!」
 
エミリがろうそくに火を灯す。

綺麗だなぁ。。

「どうぞ!クリス様!思いっきりやっちゃってください!」
「わかりました。」

クリス様は楽しそうに微笑み火を吹き消した。
よかったぁ。これは本当に楽しいときの笑い方だよ!!

『お誕生日おめでとうございます!』
「ありがとうございます。凝ったケーキ感謝しますよ。」
「飾り付けもみんなで頑張りました。ていうか、セシール。味変のココアパウダーかけすぎだぞ?」
「あ、ねー!キール。アリーナもここばっかにイチゴ乗っけてる。もー。二人とも~!!」
「ご、ごめんね!エミリ。少なくとも私のは偶然で...」
「のはってなに?僕がなんか込めてるみたいじゃん。」
「まぁまぁ。ココアパウダーもいいと思いますよ。僕。このメーカーのものとても好きですし。」
「え、セシールすご!」
「イチゴも可愛いですよ。表面ばかりになってはいますが僕を喜ばせようという思いが伝わってきます。他にも王冠は決め細やかで素敵ですし、下地から凝ってるのがわかります。」

珍しく誉めてくれるクリス様にみんなが多種多様な顔をする。

「...また、自然に笑ってた。。では、頂きましょうか!」

クリス様今なんか言ってたような。。
なんだろう。

「俺、切り分けるね。」 
「頼むぞ、カナタ。綺麗に。」
「そんなにプレッシャーかけないでよ。キールも少し肩の力抜いたら?」
「それもそうだな。どうぞ!クリス様。」
「ありがとうございます!これもまたいい誕生日になりますよ。」
「今年は一段とお世話になったのでステラ様の許可を取り、今回の誕生日会を開かせていただきました。」
「クリス様とお近づきになれるかなとか思ったりもしてます。」
「エミリ、もう君のことはよく認知してますよ。ほら、報告会でアリーナがよく口にしますから。」
「な、なるほど!!アリーナ、気が利くじゃん!!」
「う、うん。」

ちなみに私、そんなことほぼ言ったことないよ。エミリ。。

「まぁ、とりあえず。頂きますね。」

クリス様はケーキをゆっくりと口に運んだ。

「程よい甘さだ。僕の好みよくわかっていますね。」
「ステラ様に聞いたんです。好みでよかったです。」 

キールはひとまず安心したようで胸を撫で下ろしていた。




数分後

「ごちそうさまでした。美味しかったですよ。」
「それは、よかったです。作ってよかったです。では、庶民棟を代表してアリーナから一言あります。」

...え?
ねぇ、キール!そんなの聞いてないけど!? 

「...う、あ、えと。クリス様お誕生日おめでとうございます!今年の誕生日はいかがでしたか?まだまだ誕生日は続きますので今日という日を楽しんでくださいね。私も残り数時間!全力でお祝い致しますので!」
「アリーナ、夜は王族のパーティーだよ?」
「まぁ、心の中でってことでしょ。ですからね?クリス王子!」
「はい。わかっていますよ。」

クリス様は私にニコッと微笑んでくれた。
珍しく黒くない笑みで。
 
「今日の放課後。アリアのことを待っています。ぜひ、生徒会室に来てくださいね。」
「は、はい。」
 
そう言い残してクリス様は庶民棟から出ていった。

「アリーナ?イケメンオーラを間近で浴びて顔が赤いぞ?惚れたか?惚れた?」
「ほ、惚れるわけないでしょ!」 
「思うだけならタダだから安心しろ。」
「ち、違うって!あんな、腹黒で冷徹でえと、でも優しくて?あれ、ちょっとセシール助けて。」
「あんな腹黒冷徹最低最悪心激狭圧力王子なんて好きなわけないってさ。信じてあげてよ。」
「お、おう。セシールがそこまで言うなら。」
「漢字だけで悪口完成した。。その悪口の作り方ってステラ様やカルム様と似てるよね。クリス様を貶すときは全世界共通で漢字で言わなきゃ?」
「カナタはなんでも難しく考えるなぁ。俺はこう見たぞ!セシールの中に眠る黒くて強がりな一面が見えてきてるってな!!」

リクトが結構当てはまっていることを言う。

「ち、違うよ!僕は冷静な優等生だよ?」
「今さらそれは無理だね。」
「な、なんでぇ!!」

そのままセシルはしばらくいじられていた。

そろそろ、放課後。私は、バックに入っているクリス様への誕生日プレゼントをチラリと横目で見た。
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