父逮捕のため、王子との婚約破棄を望みます!

メル

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番外編② ~婚約者を迎えるお年頃~

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僕、セシル・ベルトンはお母様からここ最近しつこく言われることがある。

「あんたはここの跡取りなのよ?頼むから、婚約者をそろそろ見つけてちょうだい。この際、爵位はなんでもいいわ。」
「はーい。とりあえずお見合い今日も2件くらい頼むよ。」
「えぇ。しっかりするのよ。」

こうして僕はまた婚約者を探すため、お見合いを始めた。




「ミキと申します。」

ミキ様。たしか、伯爵家の人か。

「よろしくお願い致します。」
「セシル様、ご趣味はなんですか?」
「趣味、、ですか。」

姉のそばにいることって言ったらこの話破談になるかな。

「友達と遊ぶことです。」
「それは!素晴らしいご趣味ですわね。」

本当にそう思ってるのだろうか。。
所詮は家柄目的なんだろうし。

「はぁ。これだから僕は...」

あの王子と同等に婚約に興味ないんだな...。アリア姉様たちみたいな運命の出会いがほしいよ。。 

「大丈夫ですか?」
「あぁ、はい。」
「セシル様が追い求める婚約者の条件ってなんですか?特になしって書いてありますが...私気になりますわ。」
「王子に噛みつける人材がほしいですね。。」
「....というと?」

あぁ、地雷を踏んだのか。
こりゃダメだ。

「先程のはなかったことにしてくれていいです。」
「そ、そうですか。」

え、待って。お見合いってこんな憂鬱なものなのだろうか。

「私のことお気に召さない感じ...ですよね?」
「ほっんとうにそういう訳じゃないんです。これは恐らく僕に原因があって。本当にごめんなさい。」
「だ、大丈夫ですよ。他の皆様もそう仰ってました。ありがとうございました!」

そういってミキ様は足早に去っていった。



「うわぁぁぁぁ!僕って本当にバカ!!」
「セシル、大丈夫?」
「大丈夫。次の人呼んで!!」
「無理しなくてもいいのよ?流石にさっきのを続けられちゃ。。」

ベルトン家に傷がついてしまう。だよね。

「そもそも、私に人を選ばせるってどうなの?興味ないなによりの証拠じゃないかしら。」
「...確かに。でも、まぁ。次からは僕が選ぶから最後に選んでよ。お母様。」
「うん。わかった。じゃあこの人で私が選ぶのは最後ね。」




お母様が選んだ最後の人。
その人に僕は意外性を感じた。

「リア様...!」
「お久しぶりです。セシル様。」
「お見合い、しに来たんですか?」
「あからさまに気分を落とさないでください。私は形こそお見合いに申し込みましたがあなたと話をしたかっただけです。」
「それは!にしても、どうしてリア様をお母様は選んだんだろう。。」
「あなたの都合のいい人間になれそうなこと書きましたから。そういうことなんでしょう。それに、嘘はついてませんし!」
「なるほど。嘘はついてないと?クリス王子に噛みつく気あるんですね。」
「い。いや、そういうわけではなく...!!」

リア様なら話すのも楽しいかもしれない。
婚約が目的じゃないってのがこうも僕の心を軽くするんだな。

「ところでこのお見合い合戦アリア様はご存じなんですか?」
「いえ、姉様はこのことを知りません。知ってたら怒られてしまいますよ。えっと今月に入って10件ですね。」
「なにがですか?」 
「失敗したお見合いです。」
「な、なるほど?にしても、さすがセシル様。たくさんの話が舞い込むのですね!」
「はぁぁぁ。そうなんだよな。その中から一人選べってさ?僕の唯一無二はアリア姉様なのに。って、また敬語を忘れましたすいません。」
「いえ、身分的には問題ありませんし。にしても、そんなにアリア様が大好きなんですね。どうしてそこまで?」
「アリア姉様は昔からずっと僕を守ってくれたんです。辛いことがあったり怖いことがあったりそんなときいつでも支えてくれました。そのおかげで今の僕がいます。」
「アリア様ならきっと本当に大事にしてくれたんでしょう。つまり、セシル様はアリア様のことがあるからお見合いに集中できないってことですか?」
「割りとずかずか来ますね...!!」
「す、すみません!!」
「いえ、大丈夫ですよ。リア様なら。別にアリア姉様のせいって訳じゃありません。そもそも、僕はただの弟にすぎませんからね。ずっと一緒にいることはできないんです。」
「できますよ。アリア様が結婚してもセシル様が結婚しても二人は離れませんよ。」
「そうですね。そう信じてますよ。だからこそ?あの王子にしっかりやってほしい、ですね!」

僕が婚約話に乗り気になれない理由。
それは恐らくあの王子のせいだ。

アリア姉様を見守るついでにあの王子の心の変化も見守った。あんな婚約者に出会いたい。そう理想が高くなっているんだ。

この人は僕を変えてくれない。
誰を見てもそう思ってしまう僕はたぶん今は婚約に向いてないんだろう。

「リア様と話したお陰で自分の心に気づけました。ありがとうございました。もう少し、様子を見ることにします!」
「おぉ!解決できそうですか?」
「はい。なにもかもクリス王子のせいってわかりました!」
「そ、それはそれでな気もしますが解決したならなによりですね!気が向いたときが来ればきっとセシル様は良い出会いがありますよ!」
「はい。ありがとうございます!」

僕は珍しくお見合いを本当の意味で笑っていられた。
まぁ、これはただの友人同士の談笑だったからだろうけど。




「お母様。」
「どうだった?セシル。」
「しばらくはお見合いやめるね。」
「そう。それがあなたの選択なのね。」
「そして、いつか。お見合いしたいって思えたとき。そのときはとびきりの婚約者を見つけてみせるよ!」
「えぇ。期待してるわ。」

決死の僕のわがままをお母様は優しい笑みで受け入れてくれた。

ごめん。お母様。あの二人を見てるとどうも自分もあんな婚約がしたいって思ってしまうんだ。
だから、長い時間をかけて。僕の運命の人を見つけるね。
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