12 / 79
普通科の彼女と特進科の彼。
疑問と森宮家の秘宝
しおりを挟む
この間の芸術鑑賞会の時に私は確信した。
私と悠木君が食事をしていたところに声をかけてきた彼女…桐生礼奈はきっと……私に牽制を仕掛けてきたのだろうと。あの時は反射的に逃げたけど、私の判断は間違っていなかったと思う。
正直私は、悠木君とどうこうなりたいと考えているんじゃないから誤解されるのは困るなぁ。
「ねぇ、森宮さん、だっけ?」
下駄箱で靴を履き替えていると、知らない女子生徒に声をかけられた。……ネクタイの色からして同じ学年だけど…普通科の違うクラスの人だな。
彼女は馴れ馴れしく私に話しかけると、私の都合などお構いなしに話し始めた。
「生徒会役選のときも悠木君を弁護したりしてたけど、芸術鑑賞会でも一緒にいたよね?」
「…たまたまかな。あと鑑賞会のときは別に示し合わせたわけじゃなくて…」
一緒に行動しているみたいになったのは午後の博物館見学のときだ。ボッチ悠木君は一人になるのが嫌みたいで私についてきたんだよ。
私は人混みが好きじゃないので、人が少ない展示室をぐるぐる回っていたんだけど、勝手に後ろからついてきたのは悠木君だ。休憩スペースに座って余っていたパンを食べながら休憩しているときも、彼は隣でコーヒーとか飲んでくつろいでいた。
一緒に行動しようと誘ったわけでも、誘われたわけでもない。そこを勘違いしないでほしい。
「いや、偶然にしては親しそうに見えるし。あの悠木君だよ? …下心とかあるんでしょ?」
「ないよ」
私にもわからんよ。本命の桐生礼奈のことを放置しててもいいのかって聞いても、彼は曖昧な返事しか返さないし。
集合時間に各々のバスに戻るときも、ふつーにメガネと桐生礼奈と合流していたし。そん時彼女からガン見された私の気持ちがわかるかね。美人に探るような興味津々の目で見られてみなさいよ。とても怖いよ。
「どうやったら親しくなれるの?」
私としては別に普通にしているつもりだし……多分エンカウント率が高いせいかな。この女子にしてみたら悠木君はレアモンスター扱いなんだろう。
「うーん、私が物珍しいんじゃないかな。あっちで私は少し名前が広まってるみたいでね」
変な噂になってるんだ。と言うと彼女はにぱっと笑顔になる。
「え、じゃあさ紹介してよ、別に好きとかそんなんじゃないんでしょ?」
紹介ねぇ。
紹介以前に問題があるぞ。
「ていうか桐生さんって存在がいるでしょ? 悠木君と少し会話しただけで牽制されたもん」
同じクラスじゃないから一日一回遭遇するかしないかなんだけど、すれ違うと彼女の視線を感じるんだ。私めちゃくちゃ観察されてるのよ。
悠木君に近づこうとしたら間違いなく目をつけられるぞ。それでもいいのか?
「やっぱりあのふたり付き合ってるんだ!」
「付き合うっていうか……両片思いとかそんなんじゃない? 悠木君のそばに彼女がいる限り、難しいと思うなぁ」
それに面倒くさいので人の恋愛ごとには関わりたくない…とは言わない。
「そっかーマドンナじゃ勝ち目ないよねー」
その人はそれであっさり諦めてくれた。相手が悪いと悟ったのであろう。
みんなライバルがあの美女となると腰が引けちゃうんだろうなぁ。どんな着飾っても天然物の美女には勝てないってことよね。
□■□
もうすぐ2学期中間テストが行われるということで、学校中がピリ付き始めた。図書室や自習室は満員で、廊下を行き交う生徒らもなにか生き急いでいる風に見えた。
皆がテスト勉強に勤しんでいるところだが、私は今日もバイトである。今日はお弁当屋さんだ。今日のまかない弁当はなんだろうな。少しウキウキ気分で下駄箱に向かっていると、「森宮さん」と呼び止められた。
なんだ、また悠木君との関係性を疑う女子か? 面倒くさいけど呼ばれたので振り返ると、特進科の女子が3名ほどそこに立っていた。あぁ……私達特進科の王子様に近づかないで的なこと言われちゃうの?
「ちょっといい? 聞きたいことがあるの」
その「ちょっと」がちょっとじゃないのが女子の呼び出しなんだよね。ちょっとと言ったからには5分程度で終わらせてほしいな。
「…この後バイトだから手短にお願いしてもいいかな」
「バイト!?」
試験前なのに!? と誰かが恐怖におののいていた。大丈夫、勉強は普段からきちんとしてるから点数を落とすことはないさ。
「それで用件って何?」
「え、あ…えっと……森宮さん、普通科でいつもトップで、9月の学力テストでは1学年の中でも10位以内だったでしょ?」
てっきり悠木君のことかなと思ったら違った。試験のことか。
「…そうだけど、それがなにか?」
生意気だから点数落とせ! 特進科に華を持たせろ! とでも言いたいのだろうか。
「…たくさんバイト掛け持ちしてるのに……どうして成績維持できるのかなぁって」
「塾に通ってるの? どこの塾?」
「教科ごとの時間配分はどうしてる?」
あ、そっち……学年主任からの刺客ではないよね? 私の秘密を暴いてこいって命令されたってオチじゃないよね?
私は彼女たちの勢いに腰が引けつつも、別に隠していることじゃないので教えてあげる。
「塾には通ってないよ、自力で勉強してる」
「!?」
3人のうちの1人が口元を抑えてよろけている。顔色が悪いが大丈夫だろうか。
でも嘘じゃないよ。塾に行く暇なんてないもの。
「私のお姉ちゃんがここの特進科の卒業生なんだ」
私のお姉ちゃんは高校時代、学校の勉強とは別にいろんな勉強をしていた。学校の勉強も大事だけど、医者を志す彼女には学びたいことがたくさんありすぎた。
勉強時間を節約するために、彼女はある手段に出た。
「お姉ちゃん、当時の先輩たちから過去問もらってテストの出題傾向研究して対策を練ってから試験を受けてたの」
お姉ちゃんは私がバイトをする理由を理解しているので、その過去問や出題傾向を研究したノートを快くプレゼントしてくれた。特進科だけでなく、普通科のテスト範囲まで研究した資料はものすごい情報量なのだ。それを当てにして毎回勉強している。
「それを私にも伝授してくれて…」
今でもかなり重宝してるよ。
先生なりに毎年の出題範囲を変えてはいるだろうけど、やっぱりワンパターンと言うかね、先生の癖が出てくるんだなこれが。
……これはカンニングじゃない。勉強で得た結果なのでずるじゃないぞ。
これで疑問には答えられたかな、と思って彼女たちの顔を見比べると、彼女たちはハイパーバイブレーションタイムに移行したようだ。ガクガク震えて何事だろうかと私は後ずさる。
「もっ、もっ…森宮さん!!」
「ひぃ!」
ガッと手を握られた私はらしくもなく悲鳴を上げた。
だって彼女たちの顔が必死過ぎて怖かったんだもん。
「お願い! それを私達に伝授して!」
その言葉に私は口をへの字にした。
私のそれを悪い方に受け取ったのか、彼女たちは慌てて気を取り直す。
「もちろん、お姉さんの血と涙の結晶だもの、タダとは言わない!」
「コピー一部1000円でどうだ!」
「うーん…」
そんな事言われてもなぁ。
お姉ちゃんに聞かなきゃわかんないし、それが広まったら後々テスト対策が練りにくくなるかもしれないし……できれば黙っていてほしいし、大げさにしないでほしい。
「困る。それとバイト遅れるからもういい?」
「そこをなんとかぁ」
「森宮家の秘宝のことは誰にも言いませんからぁ」
「お情けを」
秘宝とは大げさな。
相当勉強に行き詰まっているらしい彼女らはそのまま泣いてしまいそうであった。もしかしたら成績が停滞して先生になんか言われたとかそんな感じなんだろうか。
私はワシワシと後頭部をかいてうーんと唸る。
「…普通科にランク下がっても別に死ぬわけじゃないよ?」
「嫌だー怒られるー!」
「うちの親にまたネチネチ言われる!」
「私は一生懸命にやってるのにー!」
特進科の生徒の成績が水準以下まで落ちたら、普通科に編入させられることになるが、別に普通科は怖い場所じゃないぞ。そう教えたけど、彼女たちが恐れているのはそれじゃないらしい。
…親に怒られる…だと。
勉強に関しては放任な両親に育てられた私には考えられない、スパルタな家庭で育ったらしい彼女たちは、親のお怒りに触れたくないがために意を決して私に救いを求めてきたようだ。
私は腕を組んでう~んと唸り、そして答えた。
「……明日の朝、返事する。まずはお姉ちゃんに許可もらわないと」
「! ホント!?」
「だめな場合もあるから期待はしないで。それと、この研究は外部に漏らしたくないからここだけの話にしてね。噂が広まったら先生に目をつけられて今後のテスト対策が取れなくなっちゃう」
私の言葉に彼女たちは赤べこのようにブンブン首を振っていた。
人の数だけドラマがある……目的があって勉強するのと、親に怒られるから死にもの狂いで勉強をする……やることは同じだけどなんとも切ないことである。
私と悠木君が食事をしていたところに声をかけてきた彼女…桐生礼奈はきっと……私に牽制を仕掛けてきたのだろうと。あの時は反射的に逃げたけど、私の判断は間違っていなかったと思う。
正直私は、悠木君とどうこうなりたいと考えているんじゃないから誤解されるのは困るなぁ。
「ねぇ、森宮さん、だっけ?」
下駄箱で靴を履き替えていると、知らない女子生徒に声をかけられた。……ネクタイの色からして同じ学年だけど…普通科の違うクラスの人だな。
彼女は馴れ馴れしく私に話しかけると、私の都合などお構いなしに話し始めた。
「生徒会役選のときも悠木君を弁護したりしてたけど、芸術鑑賞会でも一緒にいたよね?」
「…たまたまかな。あと鑑賞会のときは別に示し合わせたわけじゃなくて…」
一緒に行動しているみたいになったのは午後の博物館見学のときだ。ボッチ悠木君は一人になるのが嫌みたいで私についてきたんだよ。
私は人混みが好きじゃないので、人が少ない展示室をぐるぐる回っていたんだけど、勝手に後ろからついてきたのは悠木君だ。休憩スペースに座って余っていたパンを食べながら休憩しているときも、彼は隣でコーヒーとか飲んでくつろいでいた。
一緒に行動しようと誘ったわけでも、誘われたわけでもない。そこを勘違いしないでほしい。
「いや、偶然にしては親しそうに見えるし。あの悠木君だよ? …下心とかあるんでしょ?」
「ないよ」
私にもわからんよ。本命の桐生礼奈のことを放置しててもいいのかって聞いても、彼は曖昧な返事しか返さないし。
集合時間に各々のバスに戻るときも、ふつーにメガネと桐生礼奈と合流していたし。そん時彼女からガン見された私の気持ちがわかるかね。美人に探るような興味津々の目で見られてみなさいよ。とても怖いよ。
「どうやったら親しくなれるの?」
私としては別に普通にしているつもりだし……多分エンカウント率が高いせいかな。この女子にしてみたら悠木君はレアモンスター扱いなんだろう。
「うーん、私が物珍しいんじゃないかな。あっちで私は少し名前が広まってるみたいでね」
変な噂になってるんだ。と言うと彼女はにぱっと笑顔になる。
「え、じゃあさ紹介してよ、別に好きとかそんなんじゃないんでしょ?」
紹介ねぇ。
紹介以前に問題があるぞ。
「ていうか桐生さんって存在がいるでしょ? 悠木君と少し会話しただけで牽制されたもん」
同じクラスじゃないから一日一回遭遇するかしないかなんだけど、すれ違うと彼女の視線を感じるんだ。私めちゃくちゃ観察されてるのよ。
悠木君に近づこうとしたら間違いなく目をつけられるぞ。それでもいいのか?
「やっぱりあのふたり付き合ってるんだ!」
「付き合うっていうか……両片思いとかそんなんじゃない? 悠木君のそばに彼女がいる限り、難しいと思うなぁ」
それに面倒くさいので人の恋愛ごとには関わりたくない…とは言わない。
「そっかーマドンナじゃ勝ち目ないよねー」
その人はそれであっさり諦めてくれた。相手が悪いと悟ったのであろう。
みんなライバルがあの美女となると腰が引けちゃうんだろうなぁ。どんな着飾っても天然物の美女には勝てないってことよね。
□■□
もうすぐ2学期中間テストが行われるということで、学校中がピリ付き始めた。図書室や自習室は満員で、廊下を行き交う生徒らもなにか生き急いでいる風に見えた。
皆がテスト勉強に勤しんでいるところだが、私は今日もバイトである。今日はお弁当屋さんだ。今日のまかない弁当はなんだろうな。少しウキウキ気分で下駄箱に向かっていると、「森宮さん」と呼び止められた。
なんだ、また悠木君との関係性を疑う女子か? 面倒くさいけど呼ばれたので振り返ると、特進科の女子が3名ほどそこに立っていた。あぁ……私達特進科の王子様に近づかないで的なこと言われちゃうの?
「ちょっといい? 聞きたいことがあるの」
その「ちょっと」がちょっとじゃないのが女子の呼び出しなんだよね。ちょっとと言ったからには5分程度で終わらせてほしいな。
「…この後バイトだから手短にお願いしてもいいかな」
「バイト!?」
試験前なのに!? と誰かが恐怖におののいていた。大丈夫、勉強は普段からきちんとしてるから点数を落とすことはないさ。
「それで用件って何?」
「え、あ…えっと……森宮さん、普通科でいつもトップで、9月の学力テストでは1学年の中でも10位以内だったでしょ?」
てっきり悠木君のことかなと思ったら違った。試験のことか。
「…そうだけど、それがなにか?」
生意気だから点数落とせ! 特進科に華を持たせろ! とでも言いたいのだろうか。
「…たくさんバイト掛け持ちしてるのに……どうして成績維持できるのかなぁって」
「塾に通ってるの? どこの塾?」
「教科ごとの時間配分はどうしてる?」
あ、そっち……学年主任からの刺客ではないよね? 私の秘密を暴いてこいって命令されたってオチじゃないよね?
私は彼女たちの勢いに腰が引けつつも、別に隠していることじゃないので教えてあげる。
「塾には通ってないよ、自力で勉強してる」
「!?」
3人のうちの1人が口元を抑えてよろけている。顔色が悪いが大丈夫だろうか。
でも嘘じゃないよ。塾に行く暇なんてないもの。
「私のお姉ちゃんがここの特進科の卒業生なんだ」
私のお姉ちゃんは高校時代、学校の勉強とは別にいろんな勉強をしていた。学校の勉強も大事だけど、医者を志す彼女には学びたいことがたくさんありすぎた。
勉強時間を節約するために、彼女はある手段に出た。
「お姉ちゃん、当時の先輩たちから過去問もらってテストの出題傾向研究して対策を練ってから試験を受けてたの」
お姉ちゃんは私がバイトをする理由を理解しているので、その過去問や出題傾向を研究したノートを快くプレゼントしてくれた。特進科だけでなく、普通科のテスト範囲まで研究した資料はものすごい情報量なのだ。それを当てにして毎回勉強している。
「それを私にも伝授してくれて…」
今でもかなり重宝してるよ。
先生なりに毎年の出題範囲を変えてはいるだろうけど、やっぱりワンパターンと言うかね、先生の癖が出てくるんだなこれが。
……これはカンニングじゃない。勉強で得た結果なのでずるじゃないぞ。
これで疑問には答えられたかな、と思って彼女たちの顔を見比べると、彼女たちはハイパーバイブレーションタイムに移行したようだ。ガクガク震えて何事だろうかと私は後ずさる。
「もっ、もっ…森宮さん!!」
「ひぃ!」
ガッと手を握られた私はらしくもなく悲鳴を上げた。
だって彼女たちの顔が必死過ぎて怖かったんだもん。
「お願い! それを私達に伝授して!」
その言葉に私は口をへの字にした。
私のそれを悪い方に受け取ったのか、彼女たちは慌てて気を取り直す。
「もちろん、お姉さんの血と涙の結晶だもの、タダとは言わない!」
「コピー一部1000円でどうだ!」
「うーん…」
そんな事言われてもなぁ。
お姉ちゃんに聞かなきゃわかんないし、それが広まったら後々テスト対策が練りにくくなるかもしれないし……できれば黙っていてほしいし、大げさにしないでほしい。
「困る。それとバイト遅れるからもういい?」
「そこをなんとかぁ」
「森宮家の秘宝のことは誰にも言いませんからぁ」
「お情けを」
秘宝とは大げさな。
相当勉強に行き詰まっているらしい彼女らはそのまま泣いてしまいそうであった。もしかしたら成績が停滞して先生になんか言われたとかそんな感じなんだろうか。
私はワシワシと後頭部をかいてうーんと唸る。
「…普通科にランク下がっても別に死ぬわけじゃないよ?」
「嫌だー怒られるー!」
「うちの親にまたネチネチ言われる!」
「私は一生懸命にやってるのにー!」
特進科の生徒の成績が水準以下まで落ちたら、普通科に編入させられることになるが、別に普通科は怖い場所じゃないぞ。そう教えたけど、彼女たちが恐れているのはそれじゃないらしい。
…親に怒られる…だと。
勉強に関しては放任な両親に育てられた私には考えられない、スパルタな家庭で育ったらしい彼女たちは、親のお怒りに触れたくないがために意を決して私に救いを求めてきたようだ。
私は腕を組んでう~んと唸り、そして答えた。
「……明日の朝、返事する。まずはお姉ちゃんに許可もらわないと」
「! ホント!?」
「だめな場合もあるから期待はしないで。それと、この研究は外部に漏らしたくないからここだけの話にしてね。噂が広まったら先生に目をつけられて今後のテスト対策が取れなくなっちゃう」
私の言葉に彼女たちは赤べこのようにブンブン首を振っていた。
人の数だけドラマがある……目的があって勉強するのと、親に怒られるから死にもの狂いで勉強をする……やることは同じだけどなんとも切ないことである。
1
あなたにおすすめの小説
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
恋。となり、となり、隣。
雉虎 悠雨
恋愛
友人の部屋にルームシェアすることになった篠崎ゆきは、引っ越してから三ヶ月、家が変わった以外は今まで通りの日常を送っていた。隣は赤ちゃんがいる家族と一人暮らしの背の高いあまり表情のない男。
ある日、マンションに帰ってくると、隣の部屋の前でその部屋の男、目雲周弥が倒れていた。
そして泥酔していたのを介抱する。
その一ヶ月後、またも帰宅すると隣の部屋の前でうずくまっている。また泥酔したのかとゆきが近づくと、前回と様子が違い酷いめまいを起こしているようだった。
ゆきは部屋になんとか運び入れ、また介抱した。
そこからゆきの日常も目雲の日常も変化していく。
小説家になろうにも掲載しています
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
ヒ・ミ・ツ~許嫁は兄の親友~(旧:遠回りして気付いた想い)[完]
麻沙綺
恋愛
ごく普通の家庭で育っている女の子のはずが、実は……。
お兄ちゃんの親友に溺愛されるが、それを煩わしいとさえ感じてる主人公。いつしかそれが当たり前に……。
視線がコロコロ変わります。
なろうでもあげていますが、改稿しつつあげていきますので、なろうとは多少異なる部分もあると思いますが、宜しくお願い致します。
ヒロインになれませんが。
橘しづき
恋愛
安西朱里、二十七歳。
顔もスタイルもいいのに、なぜか本命には選ばれず変な男ばかり寄ってきてしまう。初対面の女性には嫌われることも多く、いつも気がつけば当て馬女役。損な役回りだと友人からも言われる始末。 そんな朱里は、異動で営業部に所属することに。そこで、タイプの違うイケメン二人を発見。さらには、真面目で控えめ、そして可愛らしいヒロイン像にぴったりの女の子も。
イケメンのうち一人の片思いを察した朱里は、その二人の恋を応援しようと必死に走り回るが……。
全然上手くいかなくて、何かがおかしい??
定時で帰りたい私と、残業常習犯の美形部長。秘密の夜食がきっかけで、胃袋も心も掴みました
藤森瑠璃香
恋愛
「お先に失礼しまーす!」がモットーの私、中堅社員の結城志穂。
そんな私の天敵は、仕事の鬼で社内では氷の王子と恐れられる完璧美男子・一条部長だ。
ある夜、忘れ物を取りに戻ったオフィスで、デスクで倒れるように眠る部長を発見してしまう。差し入れた温かいスープを、彼は疲れ切った顔で、でも少しだけ嬉しそうに飲んでくれた。
その日を境に、誰もいないオフィスでの「秘密の夜食」が始まった。
仕事では見せない、少しだけ抜けた素顔、美味しそうにご飯を食べる姿、ふとした時に見せる優しい笑顔。
会社での厳しい上司と、二人きりの時の可愛い人。そのギャップを知ってしまったら、もう、ただの上司だなんて思えない。
これは、美味しいご飯から始まる、少し大人で、甘くて温かいオフィスラブ。
ある日、憧れブランドの社長が溺愛求婚してきました
蓮恭
恋愛
恋人に裏切られ、傷心のヒロイン杏子は勤め先の美容室を去り、人気の老舗美容室に転職する。
そこで真面目に培ってきた技術を買われ、憧れのヘアケアブランドの社長である統一郎の自宅を訪問して施術をする事に……。
しかも統一郎からどうしてもと頼まれたのは、その後の杏子の人生を大きく変えてしまうような事で……⁉︎
杏子は過去の臆病な自分と決別し、統一郎との新しい一歩を踏み出せるのか?
【サクサク読める現代物溺愛系恋愛ストーリーです】
幸せのありか
神室さち
恋愛
兄の解雇に伴って、本社に呼び戻された氷川哉(ひかわさい)は兄の仕事の後始末とも言える関係企業の整理合理化を進めていた。
決定を下した日、彼のもとに行野樹理(ゆきのじゅり)と名乗る高校生の少女がやってくる。父親の会社との取引を継続してくれるようにと。
哉は、人生というゲームの余興に、一年以内に哉の提示する再建計画をやり遂げれば、以降も取引を続行することを決める。
担保として、樹理を差し出すのならと。止める両親を振りきり、樹理は彼のもとへ行くことを決意した。
とかなんとか書きつつ、幸せのありかを探すお話。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
自サイトに掲載していた作品を、閉鎖により移行。
視点がちょいちょい変わるので、タイトルに記載。
キリのいいところで切るので各話の文字数は一定ではありません。
ものすごく短いページもあります。サクサク更新する予定。
本日何話目、とかの注意は特に入りません。しおりで対応していただけるとありがたいです。
別小説「やさしいキスの見つけ方」のスピンオフとして生まれた作品ですが、メインは単独でも読めます。
直接的な表現はないので全年齢で公開します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる