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続編
英恵さんとパンケーキ。私の強敵カロリーとの戦い。
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『実はな、母がまたお前に会いたがっているんだ』
「……英恵さんが?」
大学の前期試験がある為、会えなくなった亮介先輩から電話がかかってきたかと思えば、そんな事を言われた。
6月の下旬に会って以来だが、英恵さんは元気にしているだろうか。……多分先輩の話が聞きたいんだろうなぁ。
…うーん。私も受験が迫っているから、夏休みはほぼゼミ通いだし、2学期になったら時間作るのが更に難しくなるしなぁ……
「…わかりました。今回は私が場所を指定してもいいならお時間を作りますと伝えてもらえますか?」
私の返答にやっぱり何処か心配そうな先輩だったが、多分大丈夫だと思う。勘だけど。
先輩は当然のことながら前期試験前なので来れない。ていうか私が一人で大丈夫と念押ししておいた。
てなわけで、夏休みに入って最初の日曜日に私はある場所にて英恵さんと再び会うことになった。
☆★☆
「ここです英恵さん! お久しぶりです」
「…お久しぶりねあやめさん。お待たせしてしまったかしら?」
「いえいえとんでもない。こっちです。きっと英恵さんあのお店お好きだと思うんですよね」
私は駅前で英恵さんと待ち合わせをした。…外で会うとなんか変な感じがするな。いや、私が呼び出したんだけどさ。
英恵さんもすっかり夏仕様なお洋服だけどそこはかとなく滲み出るバリキャリな雰囲気。仕事ができる女の人格好いい。
挨拶もそこそこに、駅前のとあるお店へと英恵さんを連れてきた。
ここはSNS女子に人気のパンケーキ屋。以前私の誕生日に先輩に連れてきてもらったお店である。
「…パンケーキ屋さん?」
「亮介さんと前に来たことあるんですけど、美味しかったですよ」
店の扉を開けると店員さんに席へと案内してもらい、席についた。
今回は室内で食べるよ。今の時期は外めっちゃ暑いし、前来た時は先輩が店内の甘ったるい匂いに耐えられなさそうだったから外のテラス席で食べただけ。
こういうお店にはあまり来ないのか、ソワソワしていた英恵さんはメニューを見た途端に目を輝かせていた。
あぁやっぱり。好きだと思ったんだよね~。
様々なパンケーキの写真に目移りしているようでまた少し迷っていたようだが、注文するものが決まったようなので店員さんを呼んだ。
「アイスコーヒー2つと、黒ごまときな粉とクルミのパンケーキをお願いします」
「…私は季節の果物とパンケーキのホイップクリーム添え…ホイップは大盛りでお願いします」
私は夏休みに海に行くため現在ダイエット中なのだが、今正に太ろうとしていた。一応ヘルシーそうなメニューにしたけど……ホイップ乗ってないし。…海でビキニ着るのになぁ…なんでこの店にしたんだろう私。
だけど目の前の英恵さんにはそんな憂いはないらしく、ホイップ大盛りで注文していらした。
パンケーキが届くまでの間に英恵さんから先輩の最近の様子について聞かれたのだが、私はハッとして鞄からとある物を取り出した。
「そうだこれお土産です。クッキーなんですけど、この間亮介さんと水族館に行ってきたんです。皆さんで召し上がってください」
「…水族館…もしかして…隣の市の?」
「そうです。亮介さんが小さい頃、ご家族で行ったことがあると聞きました。亮介さん、ウミガメが好きみたいだったんでウミガメのぬいぐるみを買ってあげたんですよ」
先輩の前期試験が終わるまでは会えないけど、寂しくなったら部屋に飾ったウミガメのあやめを見て癒やされて欲しい。
私がその話をすると、英恵さんは目を丸くしていた。
「…ぬいぐるみ? …あの子に?」
「はい! だって水槽に齧りついていましたから。よほどウミガメが好きなんですね。私、気づかずに途中置いていっちゃいましたよ」
「……そう…今も好きなのね…ふふふ」
昔と変わらない先輩のウミガメ好きがおかしかったのか、英恵さんは小さく笑った。家族で水族館に行った思い出は先輩だけでなく英恵さんにとっても大事な思い出なのかもしれない。
「亮介さん言ってましたよ。忙しいご両親と珍しく出かけることが出来て嬉しかったって。…それと…ウミガメに見惚れててはぐれた時、お父さんが必死の形相で探し出してくれたって」
「あぁあれね。私も驚いたわ。あの人があんなに慌てる所を見たことがないから。私だけでなく恵介も驚いていた」
英恵さんは家族の大切な思い出を懐かしそうに思い出して、穏やかに微笑んでいる。
うん、やっぱり歩み寄り次第だな。これは二人がその気にならないと話にならないから私が茶々を入れることではないと思うけど。
「……亮介さん、お父さんに憧れているんでしょうね。亮介さんがその話をしている時、そんな気がしました」
憧憬というかなんというか。うまく表現できないんだけどさ。
私の言葉に英恵さんは眉を八の字にしてちょっとだけ苦笑いをしていた。
「…あの人もね、亮介に期待していたのよ。同じ職業を目指してくれて嬉しかったみたい。だから、あの時亮介に……でも今思えば、あの人なりの気遣いなのかもしれないわ」
「……え?」
英恵さんの意味深な言葉に私は訝しげにする。私は橘家のやり取りを全部知っているわけじゃないからわからないことが所々あるのだ。
私が話についていけていない様子に気づいた英恵さんは、私もうろ覚えなんだけどね、と前置きしてこう言った。
「自分の管理もできないくせに市民を守れるか。今の亮介には無理。諦めて別の道を目指せ」
「………」
「あの時、あの人はそう言ったの。…聞きようによっては突き放す言葉だったかもしれない……でもあの時一番辛かったのは亮介だもの。もしかしたら…脅しをかけて、負けるなって発破を掛けたつもりだったのかもしれないわ」
きついなぁ。
落ちた時にそんな事言われると凹むかもしれない。元気づけたいなら掛ける言葉は考えないと…ただでさえ橘家はコミュニケーション不足なのに…会ったことのない橘父よ、不器用か。
まぁ…それが本当に発破をかけるつもりだったのか、本心はわからないけどさ。
当事者じゃないのでなんともコメントしづらい。私が返答に困っていた所でパンケーキが届いた。店員さんナイスタイミング。
英恵さんも到着したパンケーキに目を輝かせて、早速ナイフとフォークで切り分けながら食べ始めた。
私は前回写真が取れなかったので撮影をしてから食べることにする。後で先輩に写真添付メール送るんだ。
生地に練り込まれた黒ごまの風味が鼻腔をくすぐる。それにクルミの歯ごたえがたまらない。上にきな粉(砂糖入り)が掛かってるからこれシロップなくても美味しいかも。
「英恵さん、私の少し食べられますか? 美味しいですよ」
「じゃあ私のも…」
「あ、私ホイップはちょっと。じゃあそのパイナップル一切れ貰ってもいいですか?」
ちょっとシェアしながら、パンケーキの美味しさに舌鼓を打つ。英恵さんは幸せそうにホイップの乗ったパンケーキを食べていたが……油分に気持ち悪くならないのだろうか。
英恵さんは驚異のスピードでパンケーキを完食して、物足りなさそうな顔をしていらっしゃった。
いやいや。結構な量食べましたよね、あなた。
そんな感じで今回も和やかにお話をしただけだ。最近の先輩の近況とか、私の進路の話とかね。
英恵さんのお仕事の話は守秘義務もあるから触りだけだけど、色々お話を聞かせてもらった。忙しいお仕事みたいね。
「別れろ」のわの字も出てこないし、反対している雰囲気もない。その上、この間私が作ってきたどら焼きが美味しかったと熱く語られた。
橘兄が言うには英恵さんは仕事から離れると省エネモードになると聞いていたけど、甘いものが入ると元気になる気がする。
私が受験生ということもあり、2時間くらいでお開きになったが、英恵さんは別れ際に「受験勉強頑張ってね」と声を掛けてくれた。
…先輩とお母さんは和解の可能性があるとして、お父さんは……。
…いつか会う機会はあるのだろうか?
会ったとして私は何を言われてしまうんだろうか。お母さんはお母さんで初対面は緊張したけど、同性だからまだ大丈夫だった。しかし…お父さんはな…
橘兄と亮介先輩の父……どんな人なんだろうか。
想像するとドキドキしてきたぞ。別の意味で。
とりあえず先輩にメールで、英恵さんとパンケーキ食べた事を報告しておいた。
「……英恵さんが?」
大学の前期試験がある為、会えなくなった亮介先輩から電話がかかってきたかと思えば、そんな事を言われた。
6月の下旬に会って以来だが、英恵さんは元気にしているだろうか。……多分先輩の話が聞きたいんだろうなぁ。
…うーん。私も受験が迫っているから、夏休みはほぼゼミ通いだし、2学期になったら時間作るのが更に難しくなるしなぁ……
「…わかりました。今回は私が場所を指定してもいいならお時間を作りますと伝えてもらえますか?」
私の返答にやっぱり何処か心配そうな先輩だったが、多分大丈夫だと思う。勘だけど。
先輩は当然のことながら前期試験前なので来れない。ていうか私が一人で大丈夫と念押ししておいた。
てなわけで、夏休みに入って最初の日曜日に私はある場所にて英恵さんと再び会うことになった。
☆★☆
「ここです英恵さん! お久しぶりです」
「…お久しぶりねあやめさん。お待たせしてしまったかしら?」
「いえいえとんでもない。こっちです。きっと英恵さんあのお店お好きだと思うんですよね」
私は駅前で英恵さんと待ち合わせをした。…外で会うとなんか変な感じがするな。いや、私が呼び出したんだけどさ。
英恵さんもすっかり夏仕様なお洋服だけどそこはかとなく滲み出るバリキャリな雰囲気。仕事ができる女の人格好いい。
挨拶もそこそこに、駅前のとあるお店へと英恵さんを連れてきた。
ここはSNS女子に人気のパンケーキ屋。以前私の誕生日に先輩に連れてきてもらったお店である。
「…パンケーキ屋さん?」
「亮介さんと前に来たことあるんですけど、美味しかったですよ」
店の扉を開けると店員さんに席へと案内してもらい、席についた。
今回は室内で食べるよ。今の時期は外めっちゃ暑いし、前来た時は先輩が店内の甘ったるい匂いに耐えられなさそうだったから外のテラス席で食べただけ。
こういうお店にはあまり来ないのか、ソワソワしていた英恵さんはメニューを見た途端に目を輝かせていた。
あぁやっぱり。好きだと思ったんだよね~。
様々なパンケーキの写真に目移りしているようでまた少し迷っていたようだが、注文するものが決まったようなので店員さんを呼んだ。
「アイスコーヒー2つと、黒ごまときな粉とクルミのパンケーキをお願いします」
「…私は季節の果物とパンケーキのホイップクリーム添え…ホイップは大盛りでお願いします」
私は夏休みに海に行くため現在ダイエット中なのだが、今正に太ろうとしていた。一応ヘルシーそうなメニューにしたけど……ホイップ乗ってないし。…海でビキニ着るのになぁ…なんでこの店にしたんだろう私。
だけど目の前の英恵さんにはそんな憂いはないらしく、ホイップ大盛りで注文していらした。
パンケーキが届くまでの間に英恵さんから先輩の最近の様子について聞かれたのだが、私はハッとして鞄からとある物を取り出した。
「そうだこれお土産です。クッキーなんですけど、この間亮介さんと水族館に行ってきたんです。皆さんで召し上がってください」
「…水族館…もしかして…隣の市の?」
「そうです。亮介さんが小さい頃、ご家族で行ったことがあると聞きました。亮介さん、ウミガメが好きみたいだったんでウミガメのぬいぐるみを買ってあげたんですよ」
先輩の前期試験が終わるまでは会えないけど、寂しくなったら部屋に飾ったウミガメのあやめを見て癒やされて欲しい。
私がその話をすると、英恵さんは目を丸くしていた。
「…ぬいぐるみ? …あの子に?」
「はい! だって水槽に齧りついていましたから。よほどウミガメが好きなんですね。私、気づかずに途中置いていっちゃいましたよ」
「……そう…今も好きなのね…ふふふ」
昔と変わらない先輩のウミガメ好きがおかしかったのか、英恵さんは小さく笑った。家族で水族館に行った思い出は先輩だけでなく英恵さんにとっても大事な思い出なのかもしれない。
「亮介さん言ってましたよ。忙しいご両親と珍しく出かけることが出来て嬉しかったって。…それと…ウミガメに見惚れててはぐれた時、お父さんが必死の形相で探し出してくれたって」
「あぁあれね。私も驚いたわ。あの人があんなに慌てる所を見たことがないから。私だけでなく恵介も驚いていた」
英恵さんは家族の大切な思い出を懐かしそうに思い出して、穏やかに微笑んでいる。
うん、やっぱり歩み寄り次第だな。これは二人がその気にならないと話にならないから私が茶々を入れることではないと思うけど。
「……亮介さん、お父さんに憧れているんでしょうね。亮介さんがその話をしている時、そんな気がしました」
憧憬というかなんというか。うまく表現できないんだけどさ。
私の言葉に英恵さんは眉を八の字にしてちょっとだけ苦笑いをしていた。
「…あの人もね、亮介に期待していたのよ。同じ職業を目指してくれて嬉しかったみたい。だから、あの時亮介に……でも今思えば、あの人なりの気遣いなのかもしれないわ」
「……え?」
英恵さんの意味深な言葉に私は訝しげにする。私は橘家のやり取りを全部知っているわけじゃないからわからないことが所々あるのだ。
私が話についていけていない様子に気づいた英恵さんは、私もうろ覚えなんだけどね、と前置きしてこう言った。
「自分の管理もできないくせに市民を守れるか。今の亮介には無理。諦めて別の道を目指せ」
「………」
「あの時、あの人はそう言ったの。…聞きようによっては突き放す言葉だったかもしれない……でもあの時一番辛かったのは亮介だもの。もしかしたら…脅しをかけて、負けるなって発破を掛けたつもりだったのかもしれないわ」
きついなぁ。
落ちた時にそんな事言われると凹むかもしれない。元気づけたいなら掛ける言葉は考えないと…ただでさえ橘家はコミュニケーション不足なのに…会ったことのない橘父よ、不器用か。
まぁ…それが本当に発破をかけるつもりだったのか、本心はわからないけどさ。
当事者じゃないのでなんともコメントしづらい。私が返答に困っていた所でパンケーキが届いた。店員さんナイスタイミング。
英恵さんも到着したパンケーキに目を輝かせて、早速ナイフとフォークで切り分けながら食べ始めた。
私は前回写真が取れなかったので撮影をしてから食べることにする。後で先輩に写真添付メール送るんだ。
生地に練り込まれた黒ごまの風味が鼻腔をくすぐる。それにクルミの歯ごたえがたまらない。上にきな粉(砂糖入り)が掛かってるからこれシロップなくても美味しいかも。
「英恵さん、私の少し食べられますか? 美味しいですよ」
「じゃあ私のも…」
「あ、私ホイップはちょっと。じゃあそのパイナップル一切れ貰ってもいいですか?」
ちょっとシェアしながら、パンケーキの美味しさに舌鼓を打つ。英恵さんは幸せそうにホイップの乗ったパンケーキを食べていたが……油分に気持ち悪くならないのだろうか。
英恵さんは驚異のスピードでパンケーキを完食して、物足りなさそうな顔をしていらっしゃった。
いやいや。結構な量食べましたよね、あなた。
そんな感じで今回も和やかにお話をしただけだ。最近の先輩の近況とか、私の進路の話とかね。
英恵さんのお仕事の話は守秘義務もあるから触りだけだけど、色々お話を聞かせてもらった。忙しいお仕事みたいね。
「別れろ」のわの字も出てこないし、反対している雰囲気もない。その上、この間私が作ってきたどら焼きが美味しかったと熱く語られた。
橘兄が言うには英恵さんは仕事から離れると省エネモードになると聞いていたけど、甘いものが入ると元気になる気がする。
私が受験生ということもあり、2時間くらいでお開きになったが、英恵さんは別れ際に「受験勉強頑張ってね」と声を掛けてくれた。
…先輩とお母さんは和解の可能性があるとして、お父さんは……。
…いつか会う機会はあるのだろうか?
会ったとして私は何を言われてしまうんだろうか。お母さんはお母さんで初対面は緊張したけど、同性だからまだ大丈夫だった。しかし…お父さんはな…
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