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続編
混ぜるな危険。夏休みと恋と犬と。
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「先輩これあげます」
「……とうの昔に卒業したが」
「いいじゃないですか、部屋に飾るくらい」
水族館のお土産コーナーでお土産とは別にウミガメのぬいぐるみを購入した私はそれを亮介先輩に手渡したのだが、彼の反応はいまいちであった。
ちょっとファンシーなウミガメなのは大目に見てよ。
「いいからこれに私の名前をつけて可愛がってくださいよ」
「痛い奴じゃないか」
「とにかく返品不可です!」
先輩の鞄に無理やりウミガメぬいぐるみを押し込んで満足した私は先輩の手を引いて帰宅を促した。
先輩は鞄に入っているウミガメを覗き込んでちょっと困った顔をしているが、いいじゃない男の人がぬいぐるみを愛でたって。子供と女性だけのものじゃないんだから。
ベッドに置いて一緒に眠ってもいいのよ!
私はもうすぐ夏休みだけど先輩は7月下旬に前期試験を控えている。しかも夏休みに入れば私がゼミ通いになるので勉強漬けの毎日が待ってるのだ。
海に行くとか夏祭りに行くとか約束はしてるものの、遊んでばかりではいられない立場の私達。
まぁちょいちょいお勉強デートすることにしてるから全く会わないわけじゃないけど、前期の前はさすがに邪魔をしたくないので会うのを控えることにしている。
水族館を出ると帰りの電車に小一時間揺られて最寄りの駅まで向かう。駅に着くと、先輩に手を引かれていつものように家の前まで送ってもらった。
わざとゆっくり歩いていたつもりだったけど、あっという間に家に着いてしまった。……まだまだ一緒にいたいけど、我慢だ。
「亮介先輩、テスト勉強頑張ってくださいね!」
「お前も受験勉強しっかりしろよ。また連絡するから」
「はい!」
学生の本分は勉強。わかっているけどさみしい。
しかし、仕方のないことだ。
…次会えた時思いっきりイチャイチャするから良いんだもん。
それが私の原動力になるから。
☆★☆
翌々日。月曜日の放課後。
お土産に買った水族館クッキーを友人らに配っていた私は、お裾分けついでに保健室へ顔を出すと眞田先生の姿が見当たらない。
帰ったのかな? と一瞬思ったんだけど保健室の鍵が開いてるし、先生の鞄とか置きっぱなしだし。
もしかしたら職員室に行っているのかもしれないと思った私はあちこちうろちょろして先生の姿を探していたのだけど、その姿を中庭で発見した。
「あーヨシャヨシャシャー。何だお前かわいいなぁ~」
「ウチのマロンちゃんは柴犬コンテストでグランプリに輝いたこともありますのよ」
「だろうなぁ。どこをとっても健康的かつ美しい…やっぱ柴犬良いなぁ」
「………」
柴犬を前にデレデレ崩壊した顔で、もふもふボディを撫で回している姿を見てしまった私は見てはいけないものを見てしまった気分に陥った。塩顔イケメンも型無しである。
めっちゃデロデロ甘ったるい顔してる…
「キャフッ!」
「あっマロン!?」
眞田先生のしつこい撫で回しにひたすら耐えていた赤毛の柴犬は鬱陶しそうな表情をしていたが、私の姿を見つけると瞳を輝かせ、こちらに元気よく駆け寄ってきた。
「あらあやめさん! ごきげんよう」
「……こんにちは陽子さん…」
「キャフ! ウァンッ、カフッ」
「…マロンちゃんも久しぶり…」
私に飛びつくマロンちゃんの熱烈な反応。いつものことなので私はしゃがんで彼女を撫でた。
私はマロンちゃんに好かれていた。
いや、私は何故か異様に犬に好かれるんだよ。私も犬が好きなんだけど、こうも熱烈に好かれると私になにかあるんじゃないかと疑ってしまう。だって柴犬って主人に忠実な警戒心の強い犬なんだよ?
そう、例えば私も同類の犬と思われていたりとか……
興奮しすぎて咽ているマロンちゃんの背中を撫でながら私はそこにいた二人を見上げた。
ここの卒業生でもない陽子様が何故ここに居るのだろうか。
「おふたりともお知り合いだったんですね」
「いや今初めて会った。このわんこを連れて正門にいたからつい声を掛けてしまってな」
「マロンの美しさに気づいてくれて、本当に光栄ですわ。…あの男とは大違い」
陽子様はずっとマロンちゃんを慈愛の瞳で見つめていたのだけど、急に鋭利な刃物のような視線をここにはいない誰かに対して向けていた。
間先輩のことを言っているのだろうか。相変わらず仲宜しくないのね。
……そういえばマロンちゃんは間先輩を見るといつも唸っていて、間先輩もマロンちゃんを嫌っていたような気がする。忠実だからこそ主人に似てしまったのだろうか。
「…いえ、あんな男のことを思い出すのも時間のムダね…そうだわマロンちゃん、あやめさんとのツーショット写真を撮ってあげましょう」
「え?」
「ほらほらあやめさんこっちむいて…あー二人共可愛いー!」
…私も今めっちゃ犬に見られてるんだろうな…完全に犬を愛でる目だもの。
ちょっと、おい眞田先生まで写真取るな。いい加減訴えるぞ。
「たつ兄ー! …あれ、田端さんなにしてるの? …それに…どなた?」
そこに爽やか陸上ガールの三栗谷さんが登場し、私達を見比べて首を傾げていた。ですよね。私も不思議な組み合わせだと思っていたところだよ。
「彼女は勅使河原さん。今コロとマロンちゃんの写真を撮っていた所だよ」
「…たつ兄…まだ田端さんのことコロ扱いしてるの…? 女の子だって言ってるじゃないの…」
三栗谷さんは完全に呆れた目をしていた。もっと言ってくれ。私が言っても全然相手にしてくれないんだよこの犬好き。
眞田先生はというと三栗谷さんの指摘が聞こえないのか、マロンちゃんをワシワシ撫でていた(私を撫でる手は振り払っておいた)が、デレデレ顔から一変してしんみりした表情に変わっていた。
何処か寂しそうな表情をしていたので、私だけでなく、陽子様や三栗谷さんも眞田先生に注目していた。
「また犬飼いたいけど一人暮らしだからなぁ。寂しい思いさせるかもしれないし…」
「あら、言ってくださればうちの子と会わせて差し上げますよ?」
「!?」
陽子様の提案に眞田先生は目を輝かせて、二人は早速連絡先の交換を始めた。眞田先生を想う三栗谷さんの前でなんということでしょう…
私はちらりと彼女を伺ったが、三栗谷さんはやっぱりムッとした顔をしていた。嫉妬の火がメラメラ燃えている幻覚が見えるよ…
眞田先生と陽子様は同じ犬好きということで同じ匂いはしたけども、こうして遭遇してしまうとは。気が合うかもとは思ったけど…ここまで来たか……
さて、三栗谷さんはどうするのかな…
今の所二人は純粋に犬仲間になっただけのようだが、この後どうなるかは私も想像ができない。
今度ドッグランに一緒に行かないかとかデートらしき約束をしているし、それを見ている三栗谷さんがヤキモキしている。
……部外者の私は首突っ込まないほうが良いかな。
私そんな余裕ないしね。
テスト返却は全て終わり、受験生が多くを占める三年生は夏休みとは言えどしっかり勉学に励むようにと校長先生の長い話による圧力を受けながら終業式は終えた。
通知表でいい評価をもらった私は油断しないようにと担任に言われたが、言われなくても油断はしない。
だって成績落ちたら先輩と別れないといけなくなるかもしれないし、自分の努力不足でそうなるのだけは嫌。なにがなんでも維持する。
明日から夏休みだが私はゼミ通いが始まる。
日曜とか夏季休暇に休みはあるものの、みっちり勉強・勉強・勉強だ。
今頃先輩もテスト勉強を頑張っている頃だろう。
…うん、私も頑張らなきゃ。
自分も気合を入れ直して、高校三年の夏休みを迎えた。
「……とうの昔に卒業したが」
「いいじゃないですか、部屋に飾るくらい」
水族館のお土産コーナーでお土産とは別にウミガメのぬいぐるみを購入した私はそれを亮介先輩に手渡したのだが、彼の反応はいまいちであった。
ちょっとファンシーなウミガメなのは大目に見てよ。
「いいからこれに私の名前をつけて可愛がってくださいよ」
「痛い奴じゃないか」
「とにかく返品不可です!」
先輩の鞄に無理やりウミガメぬいぐるみを押し込んで満足した私は先輩の手を引いて帰宅を促した。
先輩は鞄に入っているウミガメを覗き込んでちょっと困った顔をしているが、いいじゃない男の人がぬいぐるみを愛でたって。子供と女性だけのものじゃないんだから。
ベッドに置いて一緒に眠ってもいいのよ!
私はもうすぐ夏休みだけど先輩は7月下旬に前期試験を控えている。しかも夏休みに入れば私がゼミ通いになるので勉強漬けの毎日が待ってるのだ。
海に行くとか夏祭りに行くとか約束はしてるものの、遊んでばかりではいられない立場の私達。
まぁちょいちょいお勉強デートすることにしてるから全く会わないわけじゃないけど、前期の前はさすがに邪魔をしたくないので会うのを控えることにしている。
水族館を出ると帰りの電車に小一時間揺られて最寄りの駅まで向かう。駅に着くと、先輩に手を引かれていつものように家の前まで送ってもらった。
わざとゆっくり歩いていたつもりだったけど、あっという間に家に着いてしまった。……まだまだ一緒にいたいけど、我慢だ。
「亮介先輩、テスト勉強頑張ってくださいね!」
「お前も受験勉強しっかりしろよ。また連絡するから」
「はい!」
学生の本分は勉強。わかっているけどさみしい。
しかし、仕方のないことだ。
…次会えた時思いっきりイチャイチャするから良いんだもん。
それが私の原動力になるから。
☆★☆
翌々日。月曜日の放課後。
お土産に買った水族館クッキーを友人らに配っていた私は、お裾分けついでに保健室へ顔を出すと眞田先生の姿が見当たらない。
帰ったのかな? と一瞬思ったんだけど保健室の鍵が開いてるし、先生の鞄とか置きっぱなしだし。
もしかしたら職員室に行っているのかもしれないと思った私はあちこちうろちょろして先生の姿を探していたのだけど、その姿を中庭で発見した。
「あーヨシャヨシャシャー。何だお前かわいいなぁ~」
「ウチのマロンちゃんは柴犬コンテストでグランプリに輝いたこともありますのよ」
「だろうなぁ。どこをとっても健康的かつ美しい…やっぱ柴犬良いなぁ」
「………」
柴犬を前にデレデレ崩壊した顔で、もふもふボディを撫で回している姿を見てしまった私は見てはいけないものを見てしまった気分に陥った。塩顔イケメンも型無しである。
めっちゃデロデロ甘ったるい顔してる…
「キャフッ!」
「あっマロン!?」
眞田先生のしつこい撫で回しにひたすら耐えていた赤毛の柴犬は鬱陶しそうな表情をしていたが、私の姿を見つけると瞳を輝かせ、こちらに元気よく駆け寄ってきた。
「あらあやめさん! ごきげんよう」
「……こんにちは陽子さん…」
「キャフ! ウァンッ、カフッ」
「…マロンちゃんも久しぶり…」
私に飛びつくマロンちゃんの熱烈な反応。いつものことなので私はしゃがんで彼女を撫でた。
私はマロンちゃんに好かれていた。
いや、私は何故か異様に犬に好かれるんだよ。私も犬が好きなんだけど、こうも熱烈に好かれると私になにかあるんじゃないかと疑ってしまう。だって柴犬って主人に忠実な警戒心の強い犬なんだよ?
そう、例えば私も同類の犬と思われていたりとか……
興奮しすぎて咽ているマロンちゃんの背中を撫でながら私はそこにいた二人を見上げた。
ここの卒業生でもない陽子様が何故ここに居るのだろうか。
「おふたりともお知り合いだったんですね」
「いや今初めて会った。このわんこを連れて正門にいたからつい声を掛けてしまってな」
「マロンの美しさに気づいてくれて、本当に光栄ですわ。…あの男とは大違い」
陽子様はずっとマロンちゃんを慈愛の瞳で見つめていたのだけど、急に鋭利な刃物のような視線をここにはいない誰かに対して向けていた。
間先輩のことを言っているのだろうか。相変わらず仲宜しくないのね。
……そういえばマロンちゃんは間先輩を見るといつも唸っていて、間先輩もマロンちゃんを嫌っていたような気がする。忠実だからこそ主人に似てしまったのだろうか。
「…いえ、あんな男のことを思い出すのも時間のムダね…そうだわマロンちゃん、あやめさんとのツーショット写真を撮ってあげましょう」
「え?」
「ほらほらあやめさんこっちむいて…あー二人共可愛いー!」
…私も今めっちゃ犬に見られてるんだろうな…完全に犬を愛でる目だもの。
ちょっと、おい眞田先生まで写真取るな。いい加減訴えるぞ。
「たつ兄ー! …あれ、田端さんなにしてるの? …それに…どなた?」
そこに爽やか陸上ガールの三栗谷さんが登場し、私達を見比べて首を傾げていた。ですよね。私も不思議な組み合わせだと思っていたところだよ。
「彼女は勅使河原さん。今コロとマロンちゃんの写真を撮っていた所だよ」
「…たつ兄…まだ田端さんのことコロ扱いしてるの…? 女の子だって言ってるじゃないの…」
三栗谷さんは完全に呆れた目をしていた。もっと言ってくれ。私が言っても全然相手にしてくれないんだよこの犬好き。
眞田先生はというと三栗谷さんの指摘が聞こえないのか、マロンちゃんをワシワシ撫でていた(私を撫でる手は振り払っておいた)が、デレデレ顔から一変してしんみりした表情に変わっていた。
何処か寂しそうな表情をしていたので、私だけでなく、陽子様や三栗谷さんも眞田先生に注目していた。
「また犬飼いたいけど一人暮らしだからなぁ。寂しい思いさせるかもしれないし…」
「あら、言ってくださればうちの子と会わせて差し上げますよ?」
「!?」
陽子様の提案に眞田先生は目を輝かせて、二人は早速連絡先の交換を始めた。眞田先生を想う三栗谷さんの前でなんということでしょう…
私はちらりと彼女を伺ったが、三栗谷さんはやっぱりムッとした顔をしていた。嫉妬の火がメラメラ燃えている幻覚が見えるよ…
眞田先生と陽子様は同じ犬好きということで同じ匂いはしたけども、こうして遭遇してしまうとは。気が合うかもとは思ったけど…ここまで来たか……
さて、三栗谷さんはどうするのかな…
今の所二人は純粋に犬仲間になっただけのようだが、この後どうなるかは私も想像ができない。
今度ドッグランに一緒に行かないかとかデートらしき約束をしているし、それを見ている三栗谷さんがヤキモキしている。
……部外者の私は首突っ込まないほうが良いかな。
私そんな余裕ないしね。
テスト返却は全て終わり、受験生が多くを占める三年生は夏休みとは言えどしっかり勉学に励むようにと校長先生の長い話による圧力を受けながら終業式は終えた。
通知表でいい評価をもらった私は油断しないようにと担任に言われたが、言われなくても油断はしない。
だって成績落ちたら先輩と別れないといけなくなるかもしれないし、自分の努力不足でそうなるのだけは嫌。なにがなんでも維持する。
明日から夏休みだが私はゼミ通いが始まる。
日曜とか夏季休暇に休みはあるものの、みっちり勉強・勉強・勉強だ。
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…うん、私も頑張らなきゃ。
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