260 / 312
番外編
賢い犬種だというのは知っていたが、どうにも強情なワンコだな。
しおりを挟む
あやめ大学1年秋口の話。
3話ほど続きます。
ーーーーーーーーーーーー
「ウァンッ」
「タロくん久しぶりだねー」
「あやめちゃん今帰り? 大学には慣れた?」
「いやー講義についていくので精一杯ですよ~」
ご近所さんとそこの愛犬タロくん(ボーダーコリー♂)に偶然会ったので、私はタロくんをワシワシ撫でながらご近所さんである加藤のおばちゃんとおしゃべりをしていた。
「この間はタロのためにおやつ手作りしてくれてありがとうね。大変だったでしょう?」
「いえいえ喜んでくれて、こちらとしても嬉しいです」
お行儀よくおすわりしているタロくんの健康具合を確認すると、目の潤みも鼻の状態も良好。今日も元気そうである。
「そうだ、あやめちゃん日曜暇かしら? 犬友の集まりがあるのよ。広いドッグランのある隣町のペットカフェに行くの。きっとあやめちゃんと一緒ならタロも喜ぶと思うのよね。一緒に来ない?」
まさかのお誘いに私は3秒位固まってしまった。
犬友の集まりって犬を飼っている人たちの交流会でしょう? なぜ私…喜ぶからって…おばちゃんとタロくんはいいだろうけど、他の人からは犬飼ってないのになんで? って思われちゃうよ。間違いなくわんわんハーレム形成するから、「うちのワンちゃんなのに」って飼い主さんたちから嫉妬買うかもしれないし。
「あー…いえ、私犬飼ってませんし…それにちょっと先約があって…」
「あらそう…残念だけど仕方がないわね…」
タロくんは犬友の集まり、ドッグランという言葉に反応したようだ。尻尾をパタタと楽しげに揺らし、キラキラした目で私を見上げてくるが、今からじゃないよ。君が行けるのは日曜日だ。
「そうだ、その犬会で配れるように、お菓子作ってあげようかタロくん」
タロくんの顔をワシワシしていると、何だか彼はワクワクした様子である。
「あらいいの? 勉強大変じゃない?」
「お菓子作るのが息抜きになりますんで大丈夫です。何匹くらいワンちゃん来るんですか?」
「ありがとうね、えぇっと…」
おばちゃんには、よく産地直送農産物をおすそ分けしてもらっているので、そのお礼も兼ねている。
おばちゃんは携帯を取り出すとピコピコボタン音を鳴らしていた。スマホは苦手だからと未だにガラケー愛用しているようである。メールと電話さえできれば問題ない人はそれで十分事足りるよね、料金安いし。
「今の所15匹くらいかしら」
「じゃあ1匹1枚で計算して、予備分まで作っておけば十分ですね」
他の人もおやつを持ってくる可能性はあるし、そんなに沢山はいらないであろう。この間おばちゃんに貰ったさつまいもでなにか作ろう。時期が時期だから干し芋もいいけど時間が足りない……ビスケットが一番かな。
その会話をしたのが水曜日の夕方である。
私とおばちゃんの足元でタロくんが落ち着かなそうにうろちょろしていたのが印象的であった。
日曜日の朝、私が土曜夜に作っておいたワンちゃん用のおやつを小分けにして、紙袋にまとめて入れたものを加藤のおばちゃんの家にお届けした。その際に家の奥から駆けてきたタロくんが、犬用バリアを飛び越えて私に突進してきたことを付け加えておく。
「こらタロ!」
らくらく跳躍していたよ。何のためのバリアなんだろう。尻尾を千切れそうなほど揺らして私を歓迎するタロくんは、叱責するおばちゃんの声が聞こえていないようだ。
タロくんは朝からハイテンションであった。
「今日いい天気で良かったね、楽しんできてねタロくん」
後ろ足で立ち上がったタロくんは私の膝にすがりついてきた。きれいな毛並みをワシワシ撫でているとタロくんは気持ちよさそうに目をつぶっていた。
…タロくんが油断したその隙におばちゃんが両手を広げてタロくんの体を捕獲する。
「ワウッ!? ワワワワン!」
「じゃあね」
「ありがとうね~こらタロッ暴れないの!」
私が手を振って加藤家を後にしようとすると、タロくんが必死に吠え始めた。おばちゃんの腕から逃れようと暴れているが、おばちゃんのほうが一枚上手である。がっしり捕獲している。
今日は遊びに来たんじゃないんだ。おやつを届けに来ただけなんだ。ごめんよ。この後彼氏が家まで迎えに来てくれるんだ。今日は先輩とデートの約束があるのだよ…ごめんね…!
悲痛な声で引き留めようとするタロくんの声を背にして、私は罪悪感とともに家へ帰っていったのである。
──その一時間後のことだ。
『ワンッ!』
『こらっタロ! あやめちゃんは行かないのよ!』
家の外で加藤のおばちゃんが騒いでいる声が聞こえてきたのだ。デート前の身だしなみチェックをしていた私は鏡から顔を上げて立ち上がると、様子をうかがうために窓際に移動した。
レースカーテンを開けてみると、うちの家の前でタロくんがストライキを起こしていた。おばちゃんはリードを引っ張って動かそうとしているが、タロくんは地面に寝そべって動かない。
……もしかしてタロくんは私もドッグランに行くものだと思いこんでいるのではなかろうか…もしそうだとしたら、おやつを持っていったのはまずかったかな。
慌てて階下に降りると、玄関の扉を開けた。私が家から出てきたとわかると、タロくんは元気よく立ち上がって「ワフッ」と鳴いていた。まるで「遅いよ!」とでも言っているかのようだが、違うの、違うんだ、タロくん…
「ほらタロくん、ご主人を困らせちゃダメでしょ? おばちゃん、車に乗せたら良いのかな?」
「ごめんねあやめちゃん、出かける前だったんでしょ?」
ちょっと卑怯だが、車に一緒に乗るふりをしてタロくんとおばちゃんを車に乗せる作戦に切り替えた。
タロくんは中型犬。抱えて無理やり乗せることはできるが、暴れられたらかなり大変だろう。彼を騙す形にはなるが、きっとドッグランに到着したら友達のワンちゃんたちと遊ぶのに夢中になるはずだきっと…!
加藤のおばちゃんの家まで、私がリードを引っ張ってタロくんを連れて行く。タロくんは素直に誘導されていた。
おばちゃんが解錠した車の後部座席側の扉を開けてタロくんに乗るように促すと、タロくんは大人しく車に乗った。そのまま車の中にあった移動用キャリーケースにタロくんを入れて、その扉をしっかり施錠する。
「ワウッ!?」
「ごめんねタロくん。楽しんでおいで」
「ワワワワン! ギャウッギャヒーン!」
タロくんは賢い。私が車を降りようとする仕草を見せるとすぐに自分が騙されたことを悟っていた。
私を引き留めようと必死に吠えている。その声の悲痛なこと……胸がズキズキ痛んだ。
「こらタロ! ご近所に迷惑だから吠えないの」
「キャヒーン! ギャウウ、キャーン!」
永遠の別れというわけじゃない。また明日にでも再会するかもしれないというのにタロくんは永遠の別れのごとく鳴き叫ぶ。
加藤のおばちゃんの叱責する声が彼には届いていないらしい。キャリーケースの閉ざされた扉を開けようとがつがつとぶつかっている。カシャカシャとタロくんの爪がケージの扉にぶつかって、爪が剥がれてしまうんじゃないかと心配になる。
「……」
彼のそんな様子を見ているとなんだか可哀想になってきてしまった私は、ポケットに入れていたスマホを取り出した。
「…あ、もしもし先輩? …あの、実はですね…」
私のお迎えのために今こっちに向かっている彼氏様に電話をかけた私はこの事情を話した。先輩はすぐそこまで来ていたようで、加藤家前まで足を運んでくれた。
駐車された車の中で、悲痛な声で叫ぶタロくんの姿を見て、私と同じ心境に至ったようだ。タロくんはキャリーケースから出ようと必死に扉を爪でカシャカシャしたり、唸り声をあげてキャリーケースに歯を立てようとしている。そんなタロくんを見ていた先輩は苦笑い気味で頷いていた。
「いいぞ、このまま見送るのはなんだか可哀想だしな」
「ここまで来てくれたのにすみません…」
本当に申し訳ない。
こんなことなら昨晩のうちにおやつを持っていっておけばよかったのに…デートは延期か……
「あっ、そうだ、あやめちゃんの彼氏くんも一緒に来たら良いじゃないの! ちょっとしたデートになると思うわよ!」
「いや、わんわんハーレムになって、会話どころじゃなくなると思います…」
「いいから、ふたりとも乗って乗って!」
加藤のおばちゃんは名案を思いついたとばかりに、私達の返事を待たずに乗るように促してきた。
だがちょっと待てよ。ワンちゃんの群れに私が入っていったら、ボロボロの姿になること間違いなしである。
「あの、その前に着替えてきてもいいですか?」
デート用の洋服をワンちゃん達にボロボロにされたらかなわん。私は一旦家に戻り、破けても構わない洋服に着替えてきた。
先日陽子様から献上された柴犬フード付きのマロンちゃんとのツーショットプリントシャツだが、もうすでに前回ワンちゃん達によって袖をボロボロにされた為、どんなに破けようと大いに構わない。それに歩きやすいスニーカーとデニムパンツでワンちゃん対策をしておく。
こうして先輩とのデートは急遽、加藤のおばちゃん達、犬友の会一同(※知らない人たち)の愛犬たちと会う事へと変更となったのである。
3話ほど続きます。
ーーーーーーーーーーーー
「ウァンッ」
「タロくん久しぶりだねー」
「あやめちゃん今帰り? 大学には慣れた?」
「いやー講義についていくので精一杯ですよ~」
ご近所さんとそこの愛犬タロくん(ボーダーコリー♂)に偶然会ったので、私はタロくんをワシワシ撫でながらご近所さんである加藤のおばちゃんとおしゃべりをしていた。
「この間はタロのためにおやつ手作りしてくれてありがとうね。大変だったでしょう?」
「いえいえ喜んでくれて、こちらとしても嬉しいです」
お行儀よくおすわりしているタロくんの健康具合を確認すると、目の潤みも鼻の状態も良好。今日も元気そうである。
「そうだ、あやめちゃん日曜暇かしら? 犬友の集まりがあるのよ。広いドッグランのある隣町のペットカフェに行くの。きっとあやめちゃんと一緒ならタロも喜ぶと思うのよね。一緒に来ない?」
まさかのお誘いに私は3秒位固まってしまった。
犬友の集まりって犬を飼っている人たちの交流会でしょう? なぜ私…喜ぶからって…おばちゃんとタロくんはいいだろうけど、他の人からは犬飼ってないのになんで? って思われちゃうよ。間違いなくわんわんハーレム形成するから、「うちのワンちゃんなのに」って飼い主さんたちから嫉妬買うかもしれないし。
「あー…いえ、私犬飼ってませんし…それにちょっと先約があって…」
「あらそう…残念だけど仕方がないわね…」
タロくんは犬友の集まり、ドッグランという言葉に反応したようだ。尻尾をパタタと楽しげに揺らし、キラキラした目で私を見上げてくるが、今からじゃないよ。君が行けるのは日曜日だ。
「そうだ、その犬会で配れるように、お菓子作ってあげようかタロくん」
タロくんの顔をワシワシしていると、何だか彼はワクワクした様子である。
「あらいいの? 勉強大変じゃない?」
「お菓子作るのが息抜きになりますんで大丈夫です。何匹くらいワンちゃん来るんですか?」
「ありがとうね、えぇっと…」
おばちゃんには、よく産地直送農産物をおすそ分けしてもらっているので、そのお礼も兼ねている。
おばちゃんは携帯を取り出すとピコピコボタン音を鳴らしていた。スマホは苦手だからと未だにガラケー愛用しているようである。メールと電話さえできれば問題ない人はそれで十分事足りるよね、料金安いし。
「今の所15匹くらいかしら」
「じゃあ1匹1枚で計算して、予備分まで作っておけば十分ですね」
他の人もおやつを持ってくる可能性はあるし、そんなに沢山はいらないであろう。この間おばちゃんに貰ったさつまいもでなにか作ろう。時期が時期だから干し芋もいいけど時間が足りない……ビスケットが一番かな。
その会話をしたのが水曜日の夕方である。
私とおばちゃんの足元でタロくんが落ち着かなそうにうろちょろしていたのが印象的であった。
日曜日の朝、私が土曜夜に作っておいたワンちゃん用のおやつを小分けにして、紙袋にまとめて入れたものを加藤のおばちゃんの家にお届けした。その際に家の奥から駆けてきたタロくんが、犬用バリアを飛び越えて私に突進してきたことを付け加えておく。
「こらタロ!」
らくらく跳躍していたよ。何のためのバリアなんだろう。尻尾を千切れそうなほど揺らして私を歓迎するタロくんは、叱責するおばちゃんの声が聞こえていないようだ。
タロくんは朝からハイテンションであった。
「今日いい天気で良かったね、楽しんできてねタロくん」
後ろ足で立ち上がったタロくんは私の膝にすがりついてきた。きれいな毛並みをワシワシ撫でているとタロくんは気持ちよさそうに目をつぶっていた。
…タロくんが油断したその隙におばちゃんが両手を広げてタロくんの体を捕獲する。
「ワウッ!? ワワワワン!」
「じゃあね」
「ありがとうね~こらタロッ暴れないの!」
私が手を振って加藤家を後にしようとすると、タロくんが必死に吠え始めた。おばちゃんの腕から逃れようと暴れているが、おばちゃんのほうが一枚上手である。がっしり捕獲している。
今日は遊びに来たんじゃないんだ。おやつを届けに来ただけなんだ。ごめんよ。この後彼氏が家まで迎えに来てくれるんだ。今日は先輩とデートの約束があるのだよ…ごめんね…!
悲痛な声で引き留めようとするタロくんの声を背にして、私は罪悪感とともに家へ帰っていったのである。
──その一時間後のことだ。
『ワンッ!』
『こらっタロ! あやめちゃんは行かないのよ!』
家の外で加藤のおばちゃんが騒いでいる声が聞こえてきたのだ。デート前の身だしなみチェックをしていた私は鏡から顔を上げて立ち上がると、様子をうかがうために窓際に移動した。
レースカーテンを開けてみると、うちの家の前でタロくんがストライキを起こしていた。おばちゃんはリードを引っ張って動かそうとしているが、タロくんは地面に寝そべって動かない。
……もしかしてタロくんは私もドッグランに行くものだと思いこんでいるのではなかろうか…もしそうだとしたら、おやつを持っていったのはまずかったかな。
慌てて階下に降りると、玄関の扉を開けた。私が家から出てきたとわかると、タロくんは元気よく立ち上がって「ワフッ」と鳴いていた。まるで「遅いよ!」とでも言っているかのようだが、違うの、違うんだ、タロくん…
「ほらタロくん、ご主人を困らせちゃダメでしょ? おばちゃん、車に乗せたら良いのかな?」
「ごめんねあやめちゃん、出かける前だったんでしょ?」
ちょっと卑怯だが、車に一緒に乗るふりをしてタロくんとおばちゃんを車に乗せる作戦に切り替えた。
タロくんは中型犬。抱えて無理やり乗せることはできるが、暴れられたらかなり大変だろう。彼を騙す形にはなるが、きっとドッグランに到着したら友達のワンちゃんたちと遊ぶのに夢中になるはずだきっと…!
加藤のおばちゃんの家まで、私がリードを引っ張ってタロくんを連れて行く。タロくんは素直に誘導されていた。
おばちゃんが解錠した車の後部座席側の扉を開けてタロくんに乗るように促すと、タロくんは大人しく車に乗った。そのまま車の中にあった移動用キャリーケースにタロくんを入れて、その扉をしっかり施錠する。
「ワウッ!?」
「ごめんねタロくん。楽しんでおいで」
「ワワワワン! ギャウッギャヒーン!」
タロくんは賢い。私が車を降りようとする仕草を見せるとすぐに自分が騙されたことを悟っていた。
私を引き留めようと必死に吠えている。その声の悲痛なこと……胸がズキズキ痛んだ。
「こらタロ! ご近所に迷惑だから吠えないの」
「キャヒーン! ギャウウ、キャーン!」
永遠の別れというわけじゃない。また明日にでも再会するかもしれないというのにタロくんは永遠の別れのごとく鳴き叫ぶ。
加藤のおばちゃんの叱責する声が彼には届いていないらしい。キャリーケースの閉ざされた扉を開けようとがつがつとぶつかっている。カシャカシャとタロくんの爪がケージの扉にぶつかって、爪が剥がれてしまうんじゃないかと心配になる。
「……」
彼のそんな様子を見ているとなんだか可哀想になってきてしまった私は、ポケットに入れていたスマホを取り出した。
「…あ、もしもし先輩? …あの、実はですね…」
私のお迎えのために今こっちに向かっている彼氏様に電話をかけた私はこの事情を話した。先輩はすぐそこまで来ていたようで、加藤家前まで足を運んでくれた。
駐車された車の中で、悲痛な声で叫ぶタロくんの姿を見て、私と同じ心境に至ったようだ。タロくんはキャリーケースから出ようと必死に扉を爪でカシャカシャしたり、唸り声をあげてキャリーケースに歯を立てようとしている。そんなタロくんを見ていた先輩は苦笑い気味で頷いていた。
「いいぞ、このまま見送るのはなんだか可哀想だしな」
「ここまで来てくれたのにすみません…」
本当に申し訳ない。
こんなことなら昨晩のうちにおやつを持っていっておけばよかったのに…デートは延期か……
「あっ、そうだ、あやめちゃんの彼氏くんも一緒に来たら良いじゃないの! ちょっとしたデートになると思うわよ!」
「いや、わんわんハーレムになって、会話どころじゃなくなると思います…」
「いいから、ふたりとも乗って乗って!」
加藤のおばちゃんは名案を思いついたとばかりに、私達の返事を待たずに乗るように促してきた。
だがちょっと待てよ。ワンちゃんの群れに私が入っていったら、ボロボロの姿になること間違いなしである。
「あの、その前に着替えてきてもいいですか?」
デート用の洋服をワンちゃん達にボロボロにされたらかなわん。私は一旦家に戻り、破けても構わない洋服に着替えてきた。
先日陽子様から献上された柴犬フード付きのマロンちゃんとのツーショットプリントシャツだが、もうすでに前回ワンちゃん達によって袖をボロボロにされた為、どんなに破けようと大いに構わない。それに歩きやすいスニーカーとデニムパンツでワンちゃん対策をしておく。
こうして先輩とのデートは急遽、加藤のおばちゃん達、犬友の会一同(※知らない人たち)の愛犬たちと会う事へと変更となったのである。
10
あなたにおすすめの小説
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ヤンデレ旦那さまに溺愛されてるけど思い出せない
斧名田マニマニ
恋愛
待って待って、どういうこと。
襲い掛かってきた超絶美形が、これから僕たち新婚初夜だよとかいうけれど、全く覚えてない……!
この人本当に旦那さま?
って疑ってたら、なんか病みはじめちゃった……!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる