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番外編
アロハ、エコモマイ。ハワイアンロコモコはいかが?【後編】
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番外編【私のバイトは食べ物を提供するのが仕事! パパ活は取り扱っておりません!】に登場した沢渡君の従妹がでてきます。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「おまたせ。特製ロコモコでございます」
「唐揚げないの?」
「ウチハワイアンカフェなんだよ。いい加減にしろ唐揚げ星人」
ロコモコを頼んでおいて唐揚げはないのかとクレームをつけるなんざ、しょうもないカスハラをするんじゃない。ハンバーグだって美味しいだろうが。
「それより和真、あんた受験の勉強はしなくていいの?」
私は去年のこの時期、勉強の為に行きたかった大学祭の参加を断念したってのに。
「息抜き。それに、自分の進学先の学部も見学しておきたかったし」
「…あんた大学見学しなかったの?」
「うん」
大学見学せずにここに決めたのか。家から近くて、国立だからで決めたのかもしれんが……いくらなんでも適当すぎないか。受験もうすぐなのに……
そういえば和真は工学科志望だったっけ? したいこと何も決まってないけど大学に行くってスタンスだったのになにかしたいことでも見つかったのかな。
「おーい、アヤちゃーん!」
「あ。沢渡君」
和真がモリモリとロコモコを頬張っている姿を眺めながら、弟が工学部に選んだ理由を考えていると、店の外から懐かしい友人の声が聞こえた。
そうだ、文化祭に遊びに来るって言っていたんだった。進路が別々になった同じ高校の友人たちとは今でも連絡を取り合っているのだ。
私が彼を出迎えるために店から出ると、そこにはもうひとりお客様がいた。
「お久しぶりっす、あやっぺさん!」
「莉音ちゃん、久しぶりだね」
沢渡君は従妹の莉音ちゃんと一緒に遊びに来てくれたようだ。2人はもう既に文化祭を満喫しているようで、両手に食べ物を握っていた。
莉音ちゃんは体重のことなんか一切気にしていないのか、腕にビニール袋を提げている。それ全部食べ物なんでしょ…相変わらず食欲旺盛なJKである。
「あっ橘パイセンがいる! こんちゃーっす!」
「…沢渡お前…ちゃんと勉強してるのか?」
「感動の再会に水を差すような発言はナシですよパイセン」
高校の時もチャラかった沢渡君は大学に入ると自由度が増し、更にチャラくなった。中身は相変わらずのようだ。勉強しているかは定かじゃないが、大学生活を謳歌しているようで何よりである。
亮介先輩は後輩の風紀がますます派手になっていることが心配になっているようだが、もう大学生なんだ。大目に見てやってほしい。
沢渡君と莉音ちゃんを先輩たちのテーブル席横に案内すると、私は注文を確認して調理に戻った。
「君可愛いね、高校何年生?」
「…え、つか誰っすか?」
「波良さん、ナンパするの止めてもらっていいですか。警備員呼びますよ」
出来上がりの品を席に運んでいると、食事を終えた波良さんが堂々とJK莉音ちゃんをナンパしていた。莉音ちゃんは訝しんでおり、警戒心を隠さない。
あんた今さっきナンパを追い払ったくせに今度は自分がナンパ行為するんか。がっかりだわ。
「お待たせしました」
「わぁ! 美味しそう! あやっぺさん噂には聞いていましたが、料理上手なんですね!」
「口に合えば良いんだけどね」
ナンパにも波良さんにも興味のない莉音ちゃんは私が持ってきたロコモコに心奪われていた。
沢渡君も莉音ちゃんも美味しい美味しい言いながら食してくれた。彼らが美味しそうに食べてくれる姿を見てホッコリしたところで、私は仕事に戻ったのだが、このハワイアンカフェ、中々の大盛況のため食材が底をつきそうであった。
そろそろ新しいハンバーグのタネを作っておいたほうが良いだろう。卵も在庫が残り少ない。サラダ用の野菜もなくなるのが早い。
「私食材取ってきますね」
調理中の先輩にそう声を掛けて、私は台車を押して食材を保管している別室に移動した。前もって大学の生協に注文していた分だけで足りるであろうか。使い捨て容器の消費も激しい。
ハンバーグのタネを作っても作っても終わらない…! 私のバイト先は工場で作ったパテを焼いているだけなのでそこまでだけど、イチから作っているお店はさぞかし大変だろうな。一応ピークは過ぎたんだけど終わりが見えない…!
…いや、弱気になるんじゃない。
もう折り返し地点は過ぎている。最後まで頑張るぞ! 私は気合を入れ直して台車を押す手に力を込めた。
「あれー? さっきのロコモコの店の子じゃん」
「……」
人混みにぶつからないように用心して台車を押していると、先程のナンパ男に声を掛けられた。
私は聞こえないふりをしてそのまま歩を進めることにした。
「えー待ってよ、ねぇねぇ」
相手にするから相手が図に乗るのだ。無視だ、無視をしたらきっと相手も興味をなくすはず。そう思っていたけど、思いの外しつこく、諦めの悪いタイプだったようだ。
「ねーねー、さっきの男って彼氏?」
「……」
「ねぇ、無視しないでよ」
「…!」
私の無言の拒否を感じ取ってくれないナンパ男は、私の肩を掴んで強引に振り向かせてきたのだ。
「ねぇねぇ、文化祭なのにずっと仕事してだるくない? どっかにふけようよ」
「…困ります。それに私彼氏いるんで」
加減されずに握られた肩が痛い。私が痛みで顔を歪めても、相手はお構いなしだ。
「えー、じゃあアプリのID交換しようよ」
「なにがじゃあなんですか…お断りします」
掴まれた肩を動かして相手の手から逃れようとしたが、今度は二の腕を掴まれてしまった。
何故だ。私は毅然とした態度でお断りをしているのに、なぜこうもしつこく付きまとわれるのか。私はそんなにちょろそうに見えるのか。私は先輩一筋だと言うのに…!
「離してください。困ります!」
私は大きめの声ではっきり断ったが、学祭で賑わっている場所ではそれは全くの無駄にだったようだ。ちら、ちらと通りすがりの人がこちらに視線を向けたが、すぐに興味なさそうに視線をそらされた。
ダッシュで逃げるにも台車を押している現状では不利である。
取り敢えず掴まれた腕を振りほどこうとしていたのだが、「いいじゃんいいじゃん」とナンパ男が引っ張っていく。
大学内の、しかもこんな人の多いところでナンパされ強引に連れ拐われるとか…先輩にバレたら怒られちゃうじゃないか!
「いい加減に…っ!」
──ピュリリリリリリイ!
私が大声で怒鳴りつけようと大きく息を吸ったそのタイミングであった。
聞き覚えのある、甲高い警報音が鳴り渡ったのだ。それには先程まで関心がなさそうだった通行人も視線をこちらに集めてきていた。
「しつけーんだよ! あやっぺさんは嫌がってんだろ!」
ざっと足音を立てて現れたのは、セーラ服姿のJK莉音ちゃんである。
デジャブだ。
私はついこの間彼女に同じように救われた気がする。気がするんじゃなくて、真実なんだけどさ。
彼女は躊躇いもなく、ポケットに入れていた防犯ベルを鳴らすと、ナンパ男を睥睨しながら私の腕を引っ張ってきた。
「失せろよオッサン。これ以上の手出しはさせねーよ?」
お、オッサン……
いや、莉音ちゃんはピチピチのJKだもんね。
しかし莉音ちゃん、すごい威厳である。私歳上なのに負けてるわ……ギャル好きを豪語していたナンパ男は、ギャルである莉音ちゃんに睨まれ、怯んだ。
そうこうしている間に、騒ぎを聞きつけた大学警備の人と、亮介先輩がここに駆けつけてきて、ナンパ男は四面楚歌になっていた。
その渦中に私がいることに気づいた先輩が疲れた顔をしていて、私はそれに傷ついた。
「沢渡の従妹はしっかりしてるな」
「お褒めに預かり光栄っす!」
先輩に褒められた莉音ちゃんは、モリモリとハワイアンココナッツパンケーキ3段重ねを食べていた。これは私からの御礼の品である。
莉音ちゃんは偶然、たまたまお手洗いに向かうためにあそこを通りかかったそうだ。偶然でも助けてくれて本当にありがとう。まさか大学内であんな目に遭うとは思わなかったよ…
先輩からは、「どうして大学で誘拐されかかるんだ? お前は幼稚園児以下か?」とひどい暴言を吐かれた。
違うもん、悪いのはナンパ男だもん。私悪くない。
「また助けられたな、お前も彼女を見習えよ」
「そうですね! 莉音ちゃんにはお礼を言っても返せないほどの恩が出来ました! ですけど弁解させてください。私はきっぱりお断りしましたよ!」
そこのとこ重要。無視しないでくれ。私はお断りしていたのよ。無視したけどダメだったのよ。
「もう常時首に防犯ベル提げたほうが良いんじゃないのか?」
「聞き捨てなりません! なんですかそれ!」
私が遺憾の意を表明していると、パンケーキの半分を食べきった莉音ちゃんが言った。
「あやっぺさんって優しい雰囲気があるから、男がイケるかもって思っちゃうのかもしれないですね。それで拒否された男がムキになってる気がします」
「えぇ!? それ私が悪いの!?」
そんな事言われてもどうしようもないよ! ギャルメイクを強化したほうが良いのか? 歩く紙やすりみたいな雰囲気を身に着けたほうが良いのか?
「それは一理あるかもしれないな」
「そんな!」
「紐買ってやるから、防犯ベルを首から提げろ」
「結局そこに行き着くんですか!?」
その後、本気で先輩が首に下げる用の紐を買ってこようとしたのでそれを阻止するのに手こずった。
首に防犯ベルを提げるのだけは勘弁して下さい。鞄にいつも付けてるんだよ。今回は間が悪かっただけだ。花の女子大生が防犯ベル首から提げるって……どんな画だよ!!
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「おまたせ。特製ロコモコでございます」
「唐揚げないの?」
「ウチハワイアンカフェなんだよ。いい加減にしろ唐揚げ星人」
ロコモコを頼んでおいて唐揚げはないのかとクレームをつけるなんざ、しょうもないカスハラをするんじゃない。ハンバーグだって美味しいだろうが。
「それより和真、あんた受験の勉強はしなくていいの?」
私は去年のこの時期、勉強の為に行きたかった大学祭の参加を断念したってのに。
「息抜き。それに、自分の進学先の学部も見学しておきたかったし」
「…あんた大学見学しなかったの?」
「うん」
大学見学せずにここに決めたのか。家から近くて、国立だからで決めたのかもしれんが……いくらなんでも適当すぎないか。受験もうすぐなのに……
そういえば和真は工学科志望だったっけ? したいこと何も決まってないけど大学に行くってスタンスだったのになにかしたいことでも見つかったのかな。
「おーい、アヤちゃーん!」
「あ。沢渡君」
和真がモリモリとロコモコを頬張っている姿を眺めながら、弟が工学部に選んだ理由を考えていると、店の外から懐かしい友人の声が聞こえた。
そうだ、文化祭に遊びに来るって言っていたんだった。進路が別々になった同じ高校の友人たちとは今でも連絡を取り合っているのだ。
私が彼を出迎えるために店から出ると、そこにはもうひとりお客様がいた。
「お久しぶりっす、あやっぺさん!」
「莉音ちゃん、久しぶりだね」
沢渡君は従妹の莉音ちゃんと一緒に遊びに来てくれたようだ。2人はもう既に文化祭を満喫しているようで、両手に食べ物を握っていた。
莉音ちゃんは体重のことなんか一切気にしていないのか、腕にビニール袋を提げている。それ全部食べ物なんでしょ…相変わらず食欲旺盛なJKである。
「あっ橘パイセンがいる! こんちゃーっす!」
「…沢渡お前…ちゃんと勉強してるのか?」
「感動の再会に水を差すような発言はナシですよパイセン」
高校の時もチャラかった沢渡君は大学に入ると自由度が増し、更にチャラくなった。中身は相変わらずのようだ。勉強しているかは定かじゃないが、大学生活を謳歌しているようで何よりである。
亮介先輩は後輩の風紀がますます派手になっていることが心配になっているようだが、もう大学生なんだ。大目に見てやってほしい。
沢渡君と莉音ちゃんを先輩たちのテーブル席横に案内すると、私は注文を確認して調理に戻った。
「君可愛いね、高校何年生?」
「…え、つか誰っすか?」
「波良さん、ナンパするの止めてもらっていいですか。警備員呼びますよ」
出来上がりの品を席に運んでいると、食事を終えた波良さんが堂々とJK莉音ちゃんをナンパしていた。莉音ちゃんは訝しんでおり、警戒心を隠さない。
あんた今さっきナンパを追い払ったくせに今度は自分がナンパ行為するんか。がっかりだわ。
「お待たせしました」
「わぁ! 美味しそう! あやっぺさん噂には聞いていましたが、料理上手なんですね!」
「口に合えば良いんだけどね」
ナンパにも波良さんにも興味のない莉音ちゃんは私が持ってきたロコモコに心奪われていた。
沢渡君も莉音ちゃんも美味しい美味しい言いながら食してくれた。彼らが美味しそうに食べてくれる姿を見てホッコリしたところで、私は仕事に戻ったのだが、このハワイアンカフェ、中々の大盛況のため食材が底をつきそうであった。
そろそろ新しいハンバーグのタネを作っておいたほうが良いだろう。卵も在庫が残り少ない。サラダ用の野菜もなくなるのが早い。
「私食材取ってきますね」
調理中の先輩にそう声を掛けて、私は台車を押して食材を保管している別室に移動した。前もって大学の生協に注文していた分だけで足りるであろうか。使い捨て容器の消費も激しい。
ハンバーグのタネを作っても作っても終わらない…! 私のバイト先は工場で作ったパテを焼いているだけなのでそこまでだけど、イチから作っているお店はさぞかし大変だろうな。一応ピークは過ぎたんだけど終わりが見えない…!
…いや、弱気になるんじゃない。
もう折り返し地点は過ぎている。最後まで頑張るぞ! 私は気合を入れ直して台車を押す手に力を込めた。
「あれー? さっきのロコモコの店の子じゃん」
「……」
人混みにぶつからないように用心して台車を押していると、先程のナンパ男に声を掛けられた。
私は聞こえないふりをしてそのまま歩を進めることにした。
「えー待ってよ、ねぇねぇ」
相手にするから相手が図に乗るのだ。無視だ、無視をしたらきっと相手も興味をなくすはず。そう思っていたけど、思いの外しつこく、諦めの悪いタイプだったようだ。
「ねーねー、さっきの男って彼氏?」
「……」
「ねぇ、無視しないでよ」
「…!」
私の無言の拒否を感じ取ってくれないナンパ男は、私の肩を掴んで強引に振り向かせてきたのだ。
「ねぇねぇ、文化祭なのにずっと仕事してだるくない? どっかにふけようよ」
「…困ります。それに私彼氏いるんで」
加減されずに握られた肩が痛い。私が痛みで顔を歪めても、相手はお構いなしだ。
「えー、じゃあアプリのID交換しようよ」
「なにがじゃあなんですか…お断りします」
掴まれた肩を動かして相手の手から逃れようとしたが、今度は二の腕を掴まれてしまった。
何故だ。私は毅然とした態度でお断りをしているのに、なぜこうもしつこく付きまとわれるのか。私はそんなにちょろそうに見えるのか。私は先輩一筋だと言うのに…!
「離してください。困ります!」
私は大きめの声ではっきり断ったが、学祭で賑わっている場所ではそれは全くの無駄にだったようだ。ちら、ちらと通りすがりの人がこちらに視線を向けたが、すぐに興味なさそうに視線をそらされた。
ダッシュで逃げるにも台車を押している現状では不利である。
取り敢えず掴まれた腕を振りほどこうとしていたのだが、「いいじゃんいいじゃん」とナンパ男が引っ張っていく。
大学内の、しかもこんな人の多いところでナンパされ強引に連れ拐われるとか…先輩にバレたら怒られちゃうじゃないか!
「いい加減に…っ!」
──ピュリリリリリリイ!
私が大声で怒鳴りつけようと大きく息を吸ったそのタイミングであった。
聞き覚えのある、甲高い警報音が鳴り渡ったのだ。それには先程まで関心がなさそうだった通行人も視線をこちらに集めてきていた。
「しつけーんだよ! あやっぺさんは嫌がってんだろ!」
ざっと足音を立てて現れたのは、セーラ服姿のJK莉音ちゃんである。
デジャブだ。
私はついこの間彼女に同じように救われた気がする。気がするんじゃなくて、真実なんだけどさ。
彼女は躊躇いもなく、ポケットに入れていた防犯ベルを鳴らすと、ナンパ男を睥睨しながら私の腕を引っ張ってきた。
「失せろよオッサン。これ以上の手出しはさせねーよ?」
お、オッサン……
いや、莉音ちゃんはピチピチのJKだもんね。
しかし莉音ちゃん、すごい威厳である。私歳上なのに負けてるわ……ギャル好きを豪語していたナンパ男は、ギャルである莉音ちゃんに睨まれ、怯んだ。
そうこうしている間に、騒ぎを聞きつけた大学警備の人と、亮介先輩がここに駆けつけてきて、ナンパ男は四面楚歌になっていた。
その渦中に私がいることに気づいた先輩が疲れた顔をしていて、私はそれに傷ついた。
「沢渡の従妹はしっかりしてるな」
「お褒めに預かり光栄っす!」
先輩に褒められた莉音ちゃんは、モリモリとハワイアンココナッツパンケーキ3段重ねを食べていた。これは私からの御礼の品である。
莉音ちゃんは偶然、たまたまお手洗いに向かうためにあそこを通りかかったそうだ。偶然でも助けてくれて本当にありがとう。まさか大学内であんな目に遭うとは思わなかったよ…
先輩からは、「どうして大学で誘拐されかかるんだ? お前は幼稚園児以下か?」とひどい暴言を吐かれた。
違うもん、悪いのはナンパ男だもん。私悪くない。
「また助けられたな、お前も彼女を見習えよ」
「そうですね! 莉音ちゃんにはお礼を言っても返せないほどの恩が出来ました! ですけど弁解させてください。私はきっぱりお断りしましたよ!」
そこのとこ重要。無視しないでくれ。私はお断りしていたのよ。無視したけどダメだったのよ。
「もう常時首に防犯ベル提げたほうが良いんじゃないのか?」
「聞き捨てなりません! なんですかそれ!」
私が遺憾の意を表明していると、パンケーキの半分を食べきった莉音ちゃんが言った。
「あやっぺさんって優しい雰囲気があるから、男がイケるかもって思っちゃうのかもしれないですね。それで拒否された男がムキになってる気がします」
「えぇ!? それ私が悪いの!?」
そんな事言われてもどうしようもないよ! ギャルメイクを強化したほうが良いのか? 歩く紙やすりみたいな雰囲気を身に着けたほうが良いのか?
「それは一理あるかもしれないな」
「そんな!」
「紐買ってやるから、防犯ベルを首から提げろ」
「結局そこに行き着くんですか!?」
その後、本気で先輩が首に下げる用の紐を買ってこようとしたのでそれを阻止するのに手こずった。
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