太陽のデイジー 〜私、組織に縛られない魔術師を目指してるので。〜

スズキアカネ

文字の大きさ
23 / 209
Day's Eye 森に捨てられたデイジー

乙女心イコール複雑怪奇

しおりを挟む
 完売御礼。
 薬は各種多めに持っていったのだが、あっという間に捌けてしまったので、私はさっさと村へと帰宅した。途中、リック兄さんが友だちに声を掛けられていたので、そこで別れて私は一人で家までの道を歩いていた。
 私の手にはデイジーの花。それを見ていると自然と頬が緩んで一人で笑ってしまう。傍から見たら不審者そのものだけど止められない。

「おい、もう出歩いて大丈夫なのか?」

 私の足はピタリと止まる。
 ちらりと後ろを見たら、仕事途中っぽいテオの姿。おでこにタオルを巻いて汗だくになっている。そういえばここテオの職場のすぐ側だった。
 今日は比較的過ごしやすいが、工場の中は暑いのか、奴はめちゃくちゃ汗だくであった。テオは初等学校卒業後、村の外れにある工場に就職した。他の同級生も似た感じである。むしろ私みたいに進学している方が珍しいくらいなのだ。

 …そういえば、テオも私のお見舞いに来たらしい。『心配心配ってうるさいから部屋に入れてやったけど、お前の側から離れないもんで追い出すのが大変だった』とリック兄さんが話していたが…。こいつ、私が寝てるのをいいことになんかイタズラとかしてないでしょうね…。
 思わず疑いの眼差しを向けてしまう。

「お陰様でね。もう全快」
「そうか……で、その花どうした?」

 テオの視線は私の手元に集中した。テオのくせに花に意識が向くとか…驚きである。
 私は少しばかり優越感を抱いていた。このアホ犬にはさんざん「お前は男にもてねぇ」「誰にも相手にされない」とボロクソに詰られたことがあったので、少しばかり仕返しがしてやりたくなったのだ。

「男の子に貰ったのよ、いいでしょ」

 私は意地悪にふふんと笑って見せた。どうせこいつのことだ。「ばーか、そんなわけねーだろ」って、からかって終わるんだろうけど…

「はぁ!? 誰だよ!」

 意外と喰い付いてきた。
 少しびっくりしたが、テオの反応が面白かったので私は自信満々に答えてあげた。

「テオは知らない町の男の子よ。私も捨てたもんじゃないでしょ?」

 小さな男の子からの純粋なお礼なんだけどね。今までの仕返しも兼ねてからかってやっただけなのだけど……テオの喉奥からグルグルと唸る音が聞こえてきて、少し様子がおかしいことに気がついた。…なんだか奴が怒っているように見えるのだ。
 テオがすっと腕を伸ばして来たので私はサッと避ける。

「な、なにするの!」
「その花よこせ」
「いやよ!」

 何を思ったのか、花を奪おうとするので私は走って逃げる。テオはその後を追いかけてきた。あんた仕事中じゃないのか。いいのか私を追いかけたりして。
 あっこれなんか知ってる! 幼少期に逆戻りである。勘弁してよ私は獣人みたいに運動神経がいいわけじゃないんだからぁぁ!

 病み上がりの全力疾走は堪える。私の息はあっという間に切れた。もうすぐで捕まる、ってときに私の目の端にキラキラと光に反射する金色を見つけた。

「ミア!」

 彼女はこちらを静かに眺めていた。当然のことながら、最後に見た際どい衣装ではなくいつもの普段着。村の特産である頑丈な布で作られたワンピースはミアが着こなすと最先端の流行みたいに見えるからすごい。
 私らしくもなく大声を出したせいかミアはびっくりして目を丸くしていた。

「もう大丈夫なの?」

 実はあの時、ミアはガマガエルに違法薬物を嗅がされていたらしく、精神的にも身体的にも正常じゃなかったそうだ。部屋で嗅いだあの変な匂いの正体はそれだったようだ。
 私は一瞬しかあの場にいなかったのでなんともない。お医者さんの診断も受けて異常なしと言われているが、ミアは薬の効果を抜くために投薬治療を受けていたと聞いた。

 薬物を使用したのが一度だけだからミアは今こうして普通でいられるけど、何度も使用を繰り返すと依存して廃人になってしまう恐れのある薬のため使用が禁止されているのだ。
 あのガマガエルは前いた街でも同じように女の子を拉致して、薬漬けにしておもちゃにしていたそうだ。今までそれが露見されてこなかったのが驚きである。

 とりあえずガマガエルが苦役で他の囚人からボコボコにされたらいいなと私は陰ながら願っている。

「うん、もう大丈夫。デイジーこそ魔力使いすぎて昏睡していたんでしょ? それ知った時びっくりしちゃった」

 まいったな、魔法でミアをかっこよく助けました。で終わらせたかったのに、私が衰弱してぶっ倒れたことを村中の人が知っている。頑張って家まで耐えたのに恥ずかしい。私めちゃくちゃかっこ悪いじゃないか。
 魔力持ちの人間を診たことのある町のお医者さんにも、私はまだまだ成長期だから魔力が不安定なのもあって、無理すると身体に反動がでるから、考えなしに魔力を使っていたらまた衰弱するよと怒られてしまった。

「魔力を使いはじめて1年とちょっとだもん、仕方ないよ。大丈夫、すぐに扱いに慣れるから」

 ミアが気に病まないように私は拳を握って力強く宣言したけど、ミアの表情は曇ったままであった。

「…デイジーにすごい力があるのはわかってるの。だけどいつか自分を顧みずに無茶するんじゃないかって私心配だわ」

 その言葉に私は思わずきょとんとする。
 そんな大げさな。私だって自分の命は惜しい。好き好んで無茶なことはしないよ。

「大丈夫、私は高等魔術師になるんだもの。今の私は未熟だからぶっ倒れちゃったけど、二度と同じ轍を踏まないから心配しないで」

 そのために沢山勉強して、魔法魔術を会得して、正式な魔術師となって、上へ登りつめてみせるんだ。
 魔法魔術は時に相手を傷つけることもある。だからこそ、私は自分の力を私利私欲のためには使わない。人を守るために使うのだ。

「デイジー……あ」

 ミアが何かに気づいた表情を浮かべて顔を上げた。
 私は気づいていなかった。
 私の背後に奴が迫っていて、その手が迫っているのを。
 私が振り返ったときにはもう遅い──バッと手に持っていたものが奪われた。デイジーの花が奪われたのだ。

「…ちょっと! お花返してよ!」

 何すんだ、このいじめっ子テオめ!!

「うるせぇ! 男からもらったこんな草花いらねぇだろ!」
「いるよ! それ私と同じ名前の花なの! 本の栞にするから返してよっ!」

 奪われた花を取り返そうと腕を伸ばしたが、悔しいかな、年々広がっていく身長差が憎い。私はぴょんぴょん飛んでみせるが取り戻せない。
 14歳にもなろうって男がこんな子どもじみた嫌がらせするなんて恥ずかしいと思わないのか!

 私とテオはしばらくキィキィと言い合いしていたが、テオの職場の親方がテオがサボっていることに気づいて怒鳴りに来たことで解散となった。奪われた花は親方経由で返して貰った。
 テオはふてくされた顔をしてすごすごと持ち場に戻っていた。ざまぁみろ。

「全くもう! 少しは成長したかと思ったらあいつはっ」

 リボンをくれたり、重い荷物を持ってくれたりするから少しは大人になったのかな? と思ったらまぁた逆戻りすんだから!
 他の女子に向ける優しさを私にも向けたらどうなのよっ!

「……私はデイジーが羨ましいけどな」

 私がぷりぷりしていると、ミアがぽつりとそんなことを言った。
 私は耳を疑った。ミアは今なんと言った。

「テオがあんな風にムキになるのはデイジーだけだもの。…ずっと昔から、デイジーにだけ」
「…いや、あの、私いじめられ続けていたんですが」

 ミアさんあんた何言ってらっしゃるの? 私は幼少期から追いかけ回され、引っ倒され、噛みつかれ、髪を引っ張られ、からかわれ続けたんですよ? それを、羨ましいとか……

「私がもしも、他の男の子にお花を貰ったと言っても、テオはあんな態度とってくれないわ」
「……」

 そんな事を言うミアが遠い星の生物に見えた。
 乙女心は複雑怪奇である。私は同じ女であるはずなのに、彼女の言い分を全く理解できなかった。


■□■


「ほら」
「……」

 新学期が始まるため、学校へ向かう乗合馬車に荷物を詰めていると、毎度おなじみのお見送りに来たテオが花を突き出してきた。デイジーの花である。

「なによ、この間は草花って馬鹿にしてたくせに」
「あれは他の男から花をもらうお前が悪いんだろ!」
「はぁ? 別にいいじゃないそのくらい」

 テオはぶすくれた顔をして「よくねーよ」と反論してきた。花をもらうことの何が問題なんだ。面倒くさい奴だな。
 あの日、男の子に貰った花は栞にして、今は自習ノートに挟んでいる。もう奪わせないからな。

「虫付いてないのちゃんと確認したから受け取れよな」

 歯やらリボンやら花やら…ここ最近のこいつの中では贈り物がブームになっているのであろうか。…いらないって言っても、受け取らなきゃ無理やり押し付けてくるんだろうなぁ。

「はいはい、ありがと」

 私が素直に受け取るとテオはフンと鼻を鳴らしていた。なんか偉そうだなこいつ。

「テオお前な…小さい子どもがお礼に渡した花にいちいち嫉妬するんじゃないよ。男ならもっと広い心を持て」
「…は? 小さい子ども…?」
「じゃあいってきまーす」

 見かねたリック兄さんがテオを窘めようとしていたので、私はこれ以上絡まれないようにさっさと馬車に乗った。

「出してください」

 私が馭者のおじさんを促すと、ギィ、と音を立てて馬車の車輪が動き始めた。

「テメッデイジー! 俺のことおちょくったのか!?」

 負け犬がなんか吠えてる。私は乗合馬車の窓を開けて、テオに向けてべぇっと舌を出してやった。
 別に嘘はついてないからいいでしょ。

「いってきまーす!」

 腕を振って家族に行ってきますと叫ぶと、私は顔を引っ込めて席に着き直した。
 魔法魔術学校での新学期、新学年が始まる。お次は3学年に飛び級だ。教科書を開いて休みモードから学校モードに切り替える。移動時間も無駄にしない。
 さっさと勉強だ!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?

せいめ
恋愛
 政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。  喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。  そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。  その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。  閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。  でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。  家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。  その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。    まずは亡くなったはずの旦那様との話から。      ご都合主義です。  設定は緩いです。  誤字脱字申し訳ありません。  主人公の名前を途中から間違えていました。  アメリアです。すみません。    

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。 過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。 そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。 「パパ……私はあなたの娘です」 名乗り出るアンジェラ。 ◇ アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。 この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。 初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。 母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞  🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞 🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇‍♀️

余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~

流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。 しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。 けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

処理中です...