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Day's Eye 森に捨てられたデイジー
未来の地図とズレている牽制
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「薬が日持ちするならまとめて購入できるんだけどなぁ」
「ごめんなさい、学校の関係で色々忙しくて…」
「いやいいんだ。デイジーは未来ある魔術師様になるんだ。沢山勉強しないとな!」
1年ぶりに町へ薬を売りに行くと、去年と変わらず警らのジムおじさんが歓迎してくれた。私の作った薬を気に入ってくれたらしく、即購入してくれた。ありがたいことである。
「デイジーは優秀らしいから、魔法省からスカウト受けるんじゃないか?」
「うぅーん…どうでしょうねぇ」
その問いに私は苦笑いを浮かべた。
私の目的は魔術師として高給取りになること。目的は変わらないのだが、ここ最近の事で考えが変わりつつある。
「自由業の魔術師になりたいなぁ、って考えてて」
「そうなのか。出世とかは考えないのか?」
「前はそう考えていたんですけど……今は自分の足で世界を見てみたいってのもあって、組織に縛られたくないなって思ってて…」
もちろん自分の立場を確固たるものにするべく、高等魔術師になることは諦めない。その地位が不安定な私の立場を盤石なものにしてくれるから。
だけど、魔法省や魔法庁所属になると組織に縛られるので話は別だ。それすなわち、上のものに押さえつけられる可能性があるということである。
組織に従うということは身分も生活も保証されることだ。だけど欠点もあるのだ。2学期に起きた事件を思い出すと。渋い気持ちが蘇る。
私は間違いなく潰される。
押さえつけられて、足を引っ張られて、いいように利用されるような気がしてならないのだ。それだけ自分の立場が弱いのだと理解できたから。
それに対して自由業は自由な分、不安定で自分の食い扶持は自分で稼がなきゃいけない。仕事を得るにも信用を一から得なきゃいけないので大変ではあろう。2、3年ほど魔法省で修行してから独立という手もあるが、今の私はそんな気になれなかった。
茨の道かもしれないが、頑張ってみようと思うのだ。
私のそんな心境を知る由もないジムおじさんは不思議そうな顔をしていたが、ニカッと笑っていた。
「まぁいいんじゃねぇか? 若いうちに旅するのも悪いことじゃねぇ! ただ。お前さんは女の子だからなぁ、親父さんたちは心配するだろうけどなぁ」
「そこは大丈夫。魔術でどうにでもなります。…私よりも強い魔術師に会わなければの話だけど」
「おっ、そうだったな」
私はそこそこ魔力に恵まれているらしいので、対抗する手段はいくらでもあるんだ。無茶さえしなければ衰弱することもない。
──これまで、私の世界は狭かった。
勉強ばかりしていた私は今まで視野が狭すぎたのだ。だからこそ庇護から離れて、いろんな世界で色んなものを見てみたい。
親元から離れ、誰の力も借りずに自分ひとりの力で生きてみたいのだ。
「頑張れよ。あ、でもできればちょくちょく里帰りして薬売ってくれたら助かるな」
「帰省のことはお母さんにも念押しされてるから、そうなったらなるべく帰るつもり」
家族は心配しつつも私の意志を尊重してくれている。その代わり条件はいくつか提示されたが。
定期的に帰省して元気な顔を見せること。
無理をしないこと。
ちゃんと食事と休養はとること。
……それが両親の出した条件だった。
「親にとっては子どもはいくつになっても子どもなんだよ」
「血がつながってないのにね」
「そりゃあよく言うじゃねぇか、生みの親より育ての親ってな」
お前さんはいい両親に巡り会えて幸せもんだなと頭をグリグリ撫でられる。
そうなんだ、私は恵まれている。
世間一般で私は捨て子扱いだが、それでも私は家族に恵まれて幸せに暮らしてきたんだ。それは紛うことなき事実だ。
今でもあの貴族連中の発言を思いだしては、はらわた煮えくり返りそうになるが、こうして認めてくれる人間がいるんだからよしとしよう。
…まぁ絶対にあの貴族連中のことは許さないけど。
私が喜びながら思い出し怒りしていたせいか、ジムおじさんがおっかなびっくりで手を引っ込めていた。
■□■
1年ぶりの薬販売の出だしはスロースターターだったが、以前利用してくれたお客さんがまとめ買いしてくれたので見事完売した。買ってくれた人が『遠くに住む親戚に送る』と言っていた。この町の人には私の作った薬が体にあっているようだ。良かった。
売上金を懐に収めて村へ戻ると、村の掲示板の前で人が群がっていた。その子達は初等学校時代の同級生で幼馴染の女の子たち。と言っても私は村に友達がいないので、そんなに仲良くない相手なのだが……
彼女たちは私の姿を目に映すと、皆一斉に目を細めた。その姿はまるで動物が警戒して敵を見るかのようで、私は身構えた。
「…デイジー、帰ってきてたんだ?」
その声音はどこか白々しく、友好的とはいえない。彼女たちとはもともと親しくはなかったが、敵対しているわけでもない、付かず離れずな間柄だったのに、しばらく会わないうちに心境の変化でも起きたのであろうか。
「うん、先週…」
「そうなんだぁ、そっかぁ…」
私は人間なので、獣人よりは五感が鈍い。だけどこの空気の悪さはわかる。悪意と言うか…それに似た別の感情を向けられている。
「あのさぁ、デイジーってテオのことどう思ってるの?」
唐突な質問に私は怪訝な顔をした。
なんなの藪から棒に。
「いじめっ子かなぁ」
今も昔も変わらない。
あいつはいじめっ子だ。ガキ大将だ。昔のように噛み付いたりはしなくなったが、未だに追いかけてくるし、髪の毛触って遊んでくるし、訳のわからないこと言って人のことを振り回すので、根本的に変わらない。
私は正直に答えたのに、彼女たちは変な顔をしていた。引いていると言うか、苛立っていると言うか、戸惑っていると言うか……その中にいた一人は苛立ちを露わに、私を睨みつけると、こう言った。
「なんとも思ってないなら、少しは遠慮してくれない?」
???
なにが? なにを?
話の意図が掴めないし、主語がないからついていけない。女子ってこういう所あるよね、大事なこと何も言っていないのに、相手がわかっているつもりでいてひとりで先走って怒り出すというか。
「私は何を遠慮すればいいの…?」
村から出てけってやつなら、予定では来年あたりに実現するし、今の時点でほぼ王都にいるからそこまでお邪魔になってないと思うのだけど…
少し前に騒動は起こしたけど、あれはミアを救出するためにしたことだ。…それ以外には目立ったことはしてないんだけどな…?
私が首を傾げてそう問いかけると、相手は歯を食いしばってこちらをギリギリ睨みつけてくる。怖い。
「違うわよ、そっちじゃない!」
「ねぇやめときなって」
「だって! この子がいるからいつまで経ってもテオは!」
テオ?
なぜここでテオが出るんだ。
私は困惑したまま彼女たちの顔を見比べた。そういえば彼女たちは初等学校時代からテオのことがカッコいい、素敵とはしゃいでいたな……
「…余計なお世話だけど、そういう横やりは野暮ってもんだよ」
斜め後ろからかけられた声に、彼女たちはビクッと肩を揺らし、尻尾をピンッと立たせてビックリしていた。
彼女たちの視線は私からその人物に集中する。そこにいたのは母親世代の女性。ちょうどお買い物帰りに通りかかったのか腕に買い物かごが提げられている。
「おばさん…!」
テオによく似た切れ長の、灰銀色の瞳でじろりと彼女たちの顔を見定める彼女はテオのお母さんである。
「私の知ってる範囲ではデイジーは一度も、うちの息子に色目を使ってないよ。…そういうことはテオ本人に言うんだね」
そう言って目を細めると、私以外の若い娘全員が気まずそうな顔をしてその場から走って逃げていった。さすがヒエラルキー上位の狼獣人である。ひと睨みであっという間に蹴散らしてしまった。
…私も一緒になって逃げたほうが良かったのであろうか…間違いなく置いていかれるけど。
…今さっきのは、もしかしなくとも…テオに近づくなっていう…アレなのかな?
もしそうなら彼女たちはとんだ勘違いをしているぞ。私が近づくんじゃない、ヤツから近づいてくるんだ。
今となっては彼女たちはどこかへ消え去った後だ。否定すら出来なくて私は不完全燃焼に渋い顔をした。追いかけて訂正するのも間抜けだしな。
「デイジー」
おばさんに声を掛けられたので顔を上げると、彼女はいつもの快活な笑顔を見せた。
「町で薬売ってきたの? 評判聞いてるよー」
先程までの鋭い眼差しはどこへ行ったのだろう。普通に世間話を投げかけるように話しかけられたので、私としては少々調子が狂う。コクリと頷くと、彼女は更に笑みを深めた
「おばさん最近肌の衰え感じてるから、美容クリーム作って欲しいな」
「はぁ、いいですけど…予算はおいくらくらいで?」
おばさんの希望では1500リラ程度だという。市場に出回っている量産型の美容クリームと同じくらいの金額だな。
「わかりました。パッチテストもしなきゃいけないので、1週間位お時間ください」
「楽しみにしてるね」
美容クリームは専門外だが、そう難しいものではないのですぐに作れるだろう。確かここの森に美容成分が配合された草花が自生していたので明日はそれを採取しに行こう。
一個作るよりも沢山まとめて作ったほうが楽なので多めに作って販売すると、評判が評判を呼び、お肌の衰えを気にするお年頃の女性陣から注文が殺到するようになった。村から町までいろんな女性に注文された。
普通に作ったんだけど、市販のクリームよりも肌がもちもちして、シミや小じわが気にならなくなったとかそういう感想をいただく。きっと美容成分で使用した草花の効果発揮したんだね。
まぁ儲けになるからいいけど、私の専門は薬なんだよねぇ…。魔術師の卵ですし。
「ごめんなさい、学校の関係で色々忙しくて…」
「いやいいんだ。デイジーは未来ある魔術師様になるんだ。沢山勉強しないとな!」
1年ぶりに町へ薬を売りに行くと、去年と変わらず警らのジムおじさんが歓迎してくれた。私の作った薬を気に入ってくれたらしく、即購入してくれた。ありがたいことである。
「デイジーは優秀らしいから、魔法省からスカウト受けるんじゃないか?」
「うぅーん…どうでしょうねぇ」
その問いに私は苦笑いを浮かべた。
私の目的は魔術師として高給取りになること。目的は変わらないのだが、ここ最近の事で考えが変わりつつある。
「自由業の魔術師になりたいなぁ、って考えてて」
「そうなのか。出世とかは考えないのか?」
「前はそう考えていたんですけど……今は自分の足で世界を見てみたいってのもあって、組織に縛られたくないなって思ってて…」
もちろん自分の立場を確固たるものにするべく、高等魔術師になることは諦めない。その地位が不安定な私の立場を盤石なものにしてくれるから。
だけど、魔法省や魔法庁所属になると組織に縛られるので話は別だ。それすなわち、上のものに押さえつけられる可能性があるということである。
組織に従うということは身分も生活も保証されることだ。だけど欠点もあるのだ。2学期に起きた事件を思い出すと。渋い気持ちが蘇る。
私は間違いなく潰される。
押さえつけられて、足を引っ張られて、いいように利用されるような気がしてならないのだ。それだけ自分の立場が弱いのだと理解できたから。
それに対して自由業は自由な分、不安定で自分の食い扶持は自分で稼がなきゃいけない。仕事を得るにも信用を一から得なきゃいけないので大変ではあろう。2、3年ほど魔法省で修行してから独立という手もあるが、今の私はそんな気になれなかった。
茨の道かもしれないが、頑張ってみようと思うのだ。
私のそんな心境を知る由もないジムおじさんは不思議そうな顔をしていたが、ニカッと笑っていた。
「まぁいいんじゃねぇか? 若いうちに旅するのも悪いことじゃねぇ! ただ。お前さんは女の子だからなぁ、親父さんたちは心配するだろうけどなぁ」
「そこは大丈夫。魔術でどうにでもなります。…私よりも強い魔術師に会わなければの話だけど」
「おっ、そうだったな」
私はそこそこ魔力に恵まれているらしいので、対抗する手段はいくらでもあるんだ。無茶さえしなければ衰弱することもない。
──これまで、私の世界は狭かった。
勉強ばかりしていた私は今まで視野が狭すぎたのだ。だからこそ庇護から離れて、いろんな世界で色んなものを見てみたい。
親元から離れ、誰の力も借りずに自分ひとりの力で生きてみたいのだ。
「頑張れよ。あ、でもできればちょくちょく里帰りして薬売ってくれたら助かるな」
「帰省のことはお母さんにも念押しされてるから、そうなったらなるべく帰るつもり」
家族は心配しつつも私の意志を尊重してくれている。その代わり条件はいくつか提示されたが。
定期的に帰省して元気な顔を見せること。
無理をしないこと。
ちゃんと食事と休養はとること。
……それが両親の出した条件だった。
「親にとっては子どもはいくつになっても子どもなんだよ」
「血がつながってないのにね」
「そりゃあよく言うじゃねぇか、生みの親より育ての親ってな」
お前さんはいい両親に巡り会えて幸せもんだなと頭をグリグリ撫でられる。
そうなんだ、私は恵まれている。
世間一般で私は捨て子扱いだが、それでも私は家族に恵まれて幸せに暮らしてきたんだ。それは紛うことなき事実だ。
今でもあの貴族連中の発言を思いだしては、はらわた煮えくり返りそうになるが、こうして認めてくれる人間がいるんだからよしとしよう。
…まぁ絶対にあの貴族連中のことは許さないけど。
私が喜びながら思い出し怒りしていたせいか、ジムおじさんがおっかなびっくりで手を引っ込めていた。
■□■
1年ぶりの薬販売の出だしはスロースターターだったが、以前利用してくれたお客さんがまとめ買いしてくれたので見事完売した。買ってくれた人が『遠くに住む親戚に送る』と言っていた。この町の人には私の作った薬が体にあっているようだ。良かった。
売上金を懐に収めて村へ戻ると、村の掲示板の前で人が群がっていた。その子達は初等学校時代の同級生で幼馴染の女の子たち。と言っても私は村に友達がいないので、そんなに仲良くない相手なのだが……
彼女たちは私の姿を目に映すと、皆一斉に目を細めた。その姿はまるで動物が警戒して敵を見るかのようで、私は身構えた。
「…デイジー、帰ってきてたんだ?」
その声音はどこか白々しく、友好的とはいえない。彼女たちとはもともと親しくはなかったが、敵対しているわけでもない、付かず離れずな間柄だったのに、しばらく会わないうちに心境の変化でも起きたのであろうか。
「うん、先週…」
「そうなんだぁ、そっかぁ…」
私は人間なので、獣人よりは五感が鈍い。だけどこの空気の悪さはわかる。悪意と言うか…それに似た別の感情を向けられている。
「あのさぁ、デイジーってテオのことどう思ってるの?」
唐突な質問に私は怪訝な顔をした。
なんなの藪から棒に。
「いじめっ子かなぁ」
今も昔も変わらない。
あいつはいじめっ子だ。ガキ大将だ。昔のように噛み付いたりはしなくなったが、未だに追いかけてくるし、髪の毛触って遊んでくるし、訳のわからないこと言って人のことを振り回すので、根本的に変わらない。
私は正直に答えたのに、彼女たちは変な顔をしていた。引いていると言うか、苛立っていると言うか、戸惑っていると言うか……その中にいた一人は苛立ちを露わに、私を睨みつけると、こう言った。
「なんとも思ってないなら、少しは遠慮してくれない?」
???
なにが? なにを?
話の意図が掴めないし、主語がないからついていけない。女子ってこういう所あるよね、大事なこと何も言っていないのに、相手がわかっているつもりでいてひとりで先走って怒り出すというか。
「私は何を遠慮すればいいの…?」
村から出てけってやつなら、予定では来年あたりに実現するし、今の時点でほぼ王都にいるからそこまでお邪魔になってないと思うのだけど…
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私が首を傾げてそう問いかけると、相手は歯を食いしばってこちらをギリギリ睨みつけてくる。怖い。
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「ねぇやめときなって」
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テオ?
なぜここでテオが出るんだ。
私は困惑したまま彼女たちの顔を見比べた。そういえば彼女たちは初等学校時代からテオのことがカッコいい、素敵とはしゃいでいたな……
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斜め後ろからかけられた声に、彼女たちはビクッと肩を揺らし、尻尾をピンッと立たせてビックリしていた。
彼女たちの視線は私からその人物に集中する。そこにいたのは母親世代の女性。ちょうどお買い物帰りに通りかかったのか腕に買い物かごが提げられている。
「おばさん…!」
テオによく似た切れ長の、灰銀色の瞳でじろりと彼女たちの顔を見定める彼女はテオのお母さんである。
「私の知ってる範囲ではデイジーは一度も、うちの息子に色目を使ってないよ。…そういうことはテオ本人に言うんだね」
そう言って目を細めると、私以外の若い娘全員が気まずそうな顔をしてその場から走って逃げていった。さすがヒエラルキー上位の狼獣人である。ひと睨みであっという間に蹴散らしてしまった。
…私も一緒になって逃げたほうが良かったのであろうか…間違いなく置いていかれるけど。
…今さっきのは、もしかしなくとも…テオに近づくなっていう…アレなのかな?
もしそうなら彼女たちはとんだ勘違いをしているぞ。私が近づくんじゃない、ヤツから近づいてくるんだ。
今となっては彼女たちはどこかへ消え去った後だ。否定すら出来なくて私は不完全燃焼に渋い顔をした。追いかけて訂正するのも間抜けだしな。
「デイジー」
おばさんに声を掛けられたので顔を上げると、彼女はいつもの快活な笑顔を見せた。
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先程までの鋭い眼差しはどこへ行ったのだろう。普通に世間話を投げかけるように話しかけられたので、私としては少々調子が狂う。コクリと頷くと、彼女は更に笑みを深めた
「おばさん最近肌の衰え感じてるから、美容クリーム作って欲しいな」
「はぁ、いいですけど…予算はおいくらくらいで?」
おばさんの希望では1500リラ程度だという。市場に出回っている量産型の美容クリームと同じくらいの金額だな。
「わかりました。パッチテストもしなきゃいけないので、1週間位お時間ください」
「楽しみにしてるね」
美容クリームは専門外だが、そう難しいものではないのですぐに作れるだろう。確かここの森に美容成分が配合された草花が自生していたので明日はそれを採取しに行こう。
一個作るよりも沢山まとめて作ったほうが楽なので多めに作って販売すると、評判が評判を呼び、お肌の衰えを気にするお年頃の女性陣から注文が殺到するようになった。村から町までいろんな女性に注文された。
普通に作ったんだけど、市販のクリームよりも肌がもちもちして、シミや小じわが気にならなくなったとかそういう感想をいただく。きっと美容成分で使用した草花の効果発揮したんだね。
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