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Day‘s Eye 花嫁になったデイジー
約束を守れないオオカミ青年(※R18)
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頼まれた薬の製造をしていたら、あっという間に日が暮れてしまった。
暇をもてあそんだルルも還らずの森へ飛んでいってしまったし、テオと一緒に宿屋に行こうと町を歩いていた。
この工業地帯は出稼ぎに来た男性も多く、娼婦が街頭に立って客を取るという風習もあった。なので以前滞在した時は身を守るために夜になるとなるべく出かけないようにしていたのだが、今はテオがいるので安心して歩けた。
時折男性から向けられる視線にはテオが勝手に殺気を飛ばしてくれるので安心安全である。いざとなれば魔法使えるし、余裕だ。
「宿をとったらご飯いこう、この近くに安くて美味しいお店があるんだよ」
「…男の視線がうぜぇから、持ち帰って食べねぇ?」
「見たい人には勝手に見せとけばいいでしょ、あんたが側にいればなにも起きない。無視しなよ」
「だめだ。デイジーが減る」
減らないよ。
これだから獣人は。前から思っていたけどあんたは番に対しての評価が高すぎるんだよ。
テオは危ないからと私を持ち上げてしっかり私を抱きかかえた。そのせいで先程よりも注目が増した。
……番至上主義になったテオは面倒くさい。獣人のこういう行動を愛されていると羨ましがる女子もいるけど、それを上回る恥ずかしさがあるぞ。
「おろして」
「いやだ」
テオは頑なに私を手放さない。まぁいつものことだけど。宿に到着するまで私は注目を浴び続け、恥をかかされた。
テオが駄々をこねるので、以前通っていた飲食店で持ち帰り用として夕飯を注文して宿に戻ることにした。野生の勘なのかな。男たちの欲望の匂いというか雰囲気を感じ取ってめちゃくちゃ警戒しているみたいである。
私が以前利用していたお店はお昼から開いている大衆食堂だが、夜になると酒飲みが集まる店になるみたいだ。
お店に入ったときから注目が集まっていたが、私がテオの腕に守られるようにして入店したのでがっかりした様子を見せていた男性が何人か。……私は娼婦に見えるのだろうか…。できるだけ無駄に肌を見せないようにしているんだが。
あちこちから舐めるような視線を感じ取ったが、テオがぐるぐる言いながら辺りへガンを飛ばしていたので、馬鹿な真似をする人はいない。
「はい毎度あり。食べ終わった器は明日の朝にでも店の前に置いといてくれたらいいから」
「ありがとうございます。いこ、テオ」
包んでくれた料理の支払いを済ませると、周りに縄張り主張する犬のようにぐるぐるしているテオの手を引いて店を出る。
早く宿に戻って食事したら早く休もう。明日も朝から忙しい。注文分の薬の配達と、劇薬扱いの薬を困っている人のところへ持って行って色々説明しなきゃいけない。
曲がり角を曲がって、宿まで後もう少しという距離でちょっとした騒動と遭遇してしまった。
「いい加減にして! そんな胡散臭い、バカみたいに高いクリームなんかいらないわよ!」
「肌が白くなるのよ。安いものじゃない。あなたこういうお仕事しているから、いつまでも綺麗でいたいでしょう?」
「あたしのこと馬鹿にしてんの!? 冷やかしなら帰りな!」
町の角に立っていた露出の激しい娼婦に見覚えのある容器を差し出して押し付けようとする女性がギャンギャン騒いでいたのだ。
娼婦は迷惑そうに商売にならないからどこかに行けとあしらっているが、片方の女性は引かない。私が言うのも何だが、その人は夜の町にうろつくような女性に見えない。私よりも20歳くらい年上で、その辺の主婦って感じの身なりの女性はあしらわれて地面にベシャリと倒れ込んでいた。
その拍子に手から吹っ飛んだ容器がコロコロ転がって、私の足にぶつかった。屈んでそれを拾い上げると、それは昨日見たばかりのあの水銀含有疑いのある美白美容クリームと同じガラス容器だった。
「あっ、あなた! このクリーム使うと肌がとても白くなるの、あなたとても美人だもの、今のうちから対策を練っておいたほうがいいと思うのよね!」
まずい、矛先が私にやってきたぞ。
「私は自分で作れるので大丈夫です」
まぁはっきり断るけども。私は女性に近づいてクリーム容器を返却した。
それよりもだ、ビルケンシュトックでもこの怪しげなクリーム広まってるんだ…個人か組織ぐるみで行っているのかはわからないけど、あの商人あちこち飛んで回ってるんだろうな。私はあの胡散臭い商人の顔を思い浮かべて苦い表情を浮かべた。
私にも断られた女性はぐしゃっと顔を歪めた。
「そんな…! 購入代金すべて取り戻すまで帰ってくるなと言われたのに…!」
わぁぁ…! と泣き出した女性は聞いてもないのに勝手に身の上話をはじめた。何も夫と姑に追い出されたとか。
元はと言えば、家族の許可が出る前に高い化粧品を購入した上に、紹介料目的で美容クリーム販売商会の会員になったとか。その会員登録にも結構な金額がかかって、家の貯金はすっからかん。怒った夫と姑が追い出したのだそうだ。
「返品したいけど業者が見つからない……紹介料くれるって言ったのにくれない……誰も買ってくれないの…!」
そんな事私に言われても。
ため息をつくと、いつまでも地べたに座り込んだままの女性を呆れ半分の眼差しで見下ろした。
「…あなたの考え無しが原因でしょう。自分のことばかりじゃないですか。そっちのお姉さんのお仕事邪魔してるって全くわかってないですね」
家族も多大な被害を被っているのだ。被害者ぶるのはどうかと思うぞ。大変だからって周りに迷惑かけていいわけじゃない。
関わると面倒なので、夜警中の警らに女性を押し付けて、私とテオは宿に戻っていった。
■□■
宿で食事とお風呂を済ませて髪を乾かしながら先程のことを思い出していた。
水銀入りクリームと紹介料という単語。
……初等学生だった頃のあの怪しい商人と同じ商売をしている人間が今もいるんだなと……
「デイジー」
背後から巻き付いてきた腕に引き寄せられると私はベッドに運ばれた。城のベッドと比べると寝心地の悪いマットレスに安物のシーツの硬い感触が背中に伝わってくる。
「…昨晩は『そういう気分になれない』って断ってきたくせに」
「仕方ねぇじゃん」
しっぽフリフリしながら私の寝間着を緩めていくオオカミ。今日の気分は『そういう気分』らしい。多分この町の夜の雰囲気、周りの男達の空気に影響されたんだな。
明日も早いので早く休むつもりではあったが、旦那様がこれじゃ仕方ないので、彼の耳を引っ張って抱き寄せると小さく囁いた。
「1回だけだよ? 明日もすることたくさんあるんだから」
「うん」
そのとき確かにテオは頷いたはずだった。
部屋の外に声が漏れぬよう防音呪文を掛けると、テオはいつもどおり性急に、しかし私を傷つけぬよう優しく触れて来た。
乳房を両手で持ち上げると、テオはそこに顔を近づけた。ツンと主張する尖りを交代交代に舐ってきた。唇と舌でされる愛撫は優しすぎる。私はもっと強くしてほしくてテオの頭を抱きかかえた。
テオは私の口からおねだりを言わせたいみたいで焦らすように触れてくる。悔しいから意地でも言わないけど、じれったくて苦しくなる。
そうこうしていると徐々に体の中心が切なくなってきて体の奥にほしいと疼いて苦しくなってくるのだ。
私の身体がこんなはしたなくなってしまったのはテオのせいだ。私は元来こういうものに興味のない淡白な人間だったはずなのに……!
ダラダラと溢れんばかりに濡れた秘部をテオの太くて長い指が触れる。それだけで私の身体は甘く痺れた。
「んん…」
「デイジーを見てた男どもはデイジーのこんな姿想像しておっ立ててたんだぞ」
2人きりの夜なのにテオがそんな事言うので、私は興ざめしてしまいそうだった。
「…私のこと疑ってるの?」
「そうじゃねぇよ。思い出すと腹が立ってきた……俺の嫁さんなのに…!」
「あっ…!」
イライラしながら挿入された。
…私と致している最中に他所のどこの誰かもわからない男のことを思い出して嫉妬するとはどういう了見なのか。
ムカつくので、テオが奥まで侵入したところで思いっきり締め付けてやった。
「うっ…!?」
「私の旦那様は奥さんよりも他所の男にご執心なのかな?」
「くっ…ち、ちが…」
「違わない…さっさとイッちゃえば?」
腹が立つ。
私がわざとギュウギュウとテオの分身を締め付けて精を吐き出させようとしていると、テオは苦しそうに息を呑んでいた。さっさと排出してしまえばスッキリするだろうに何を堪えているのだか。
覆いかぶさって私の唇を塞いだテオ。口の中に長くて肉厚な舌が潜り込んできて、私の舌をとらえる。宥めるように、優しく愛情込めてキスされていると、私の身体の力が徐々に抜けていく。
「…悪かった、怒るなって」
深くつながったまま、何度も何度もキスをされ、私はすっかりほだされてしまった。
くっついていた口がゆっくり離れ、テオが身体を少し起こすと、ゆっくり腰を動かし始めた。
「ん…」
優しくゆっくり、熱杭がかき混ぜるように私の膣内を抉っていく。触れる場所が火傷してどろどろに溶けてしまいそうな錯覚に溺れた。彼の背中に爪を立てて高く喘ぐ。
中で弾けるテオの熱。
胎内に熱がじんわり広がった感覚に私は熱い息を漏らした。
あぁ、幸せだ。ずっとこうしてくっついていたい。ふわふわして幸せな気持ちに浸れるこの瞬間がとても幸せ……
このまま幸せな気持ちで眠りについたらきっと明日はスッキリ目覚めるだろう。そう思って私はゆっくり目を閉じたのだが……膣内に入ったままのテオの男根がムクムクと肥大化するのを感じ取ってバチッと目を開いた。
「えっ…」
「あと1回、もう1回だけ、な?」
「はぁ!? 約束と違う!」
テオは軽々と約束を違えて私を貪ってきた。
待てと言っても待たない、とんだ駄目狼である。あと1回と自分で言ったくせに、体勢を変えて更に求めてきた。
文句を吐き捨てていた私も最後らへんは力が出ずに、舌足らずに抵抗の意を示すだけ。
「デイジー…」
「むり…もうダメだって……」
「お前がエロくなるのは俺の前だけだもんな。くだらない嫉妬してゴメンな」
何か知らないがテオは自己完結して満足した様子で私の首筋にキスして、項に噛み付いてきた。なんなんだあんたは…全く…
私はただただされるがまま喘がされてそのまま絶頂とともに眠りの渦に引き込まれていったのである。
暇をもてあそんだルルも還らずの森へ飛んでいってしまったし、テオと一緒に宿屋に行こうと町を歩いていた。
この工業地帯は出稼ぎに来た男性も多く、娼婦が街頭に立って客を取るという風習もあった。なので以前滞在した時は身を守るために夜になるとなるべく出かけないようにしていたのだが、今はテオがいるので安心して歩けた。
時折男性から向けられる視線にはテオが勝手に殺気を飛ばしてくれるので安心安全である。いざとなれば魔法使えるし、余裕だ。
「宿をとったらご飯いこう、この近くに安くて美味しいお店があるんだよ」
「…男の視線がうぜぇから、持ち帰って食べねぇ?」
「見たい人には勝手に見せとけばいいでしょ、あんたが側にいればなにも起きない。無視しなよ」
「だめだ。デイジーが減る」
減らないよ。
これだから獣人は。前から思っていたけどあんたは番に対しての評価が高すぎるんだよ。
テオは危ないからと私を持ち上げてしっかり私を抱きかかえた。そのせいで先程よりも注目が増した。
……番至上主義になったテオは面倒くさい。獣人のこういう行動を愛されていると羨ましがる女子もいるけど、それを上回る恥ずかしさがあるぞ。
「おろして」
「いやだ」
テオは頑なに私を手放さない。まぁいつものことだけど。宿に到着するまで私は注目を浴び続け、恥をかかされた。
テオが駄々をこねるので、以前通っていた飲食店で持ち帰り用として夕飯を注文して宿に戻ることにした。野生の勘なのかな。男たちの欲望の匂いというか雰囲気を感じ取ってめちゃくちゃ警戒しているみたいである。
私が以前利用していたお店はお昼から開いている大衆食堂だが、夜になると酒飲みが集まる店になるみたいだ。
お店に入ったときから注目が集まっていたが、私がテオの腕に守られるようにして入店したのでがっかりした様子を見せていた男性が何人か。……私は娼婦に見えるのだろうか…。できるだけ無駄に肌を見せないようにしているんだが。
あちこちから舐めるような視線を感じ取ったが、テオがぐるぐる言いながら辺りへガンを飛ばしていたので、馬鹿な真似をする人はいない。
「はい毎度あり。食べ終わった器は明日の朝にでも店の前に置いといてくれたらいいから」
「ありがとうございます。いこ、テオ」
包んでくれた料理の支払いを済ませると、周りに縄張り主張する犬のようにぐるぐるしているテオの手を引いて店を出る。
早く宿に戻って食事したら早く休もう。明日も朝から忙しい。注文分の薬の配達と、劇薬扱いの薬を困っている人のところへ持って行って色々説明しなきゃいけない。
曲がり角を曲がって、宿まで後もう少しという距離でちょっとした騒動と遭遇してしまった。
「いい加減にして! そんな胡散臭い、バカみたいに高いクリームなんかいらないわよ!」
「肌が白くなるのよ。安いものじゃない。あなたこういうお仕事しているから、いつまでも綺麗でいたいでしょう?」
「あたしのこと馬鹿にしてんの!? 冷やかしなら帰りな!」
町の角に立っていた露出の激しい娼婦に見覚えのある容器を差し出して押し付けようとする女性がギャンギャン騒いでいたのだ。
娼婦は迷惑そうに商売にならないからどこかに行けとあしらっているが、片方の女性は引かない。私が言うのも何だが、その人は夜の町にうろつくような女性に見えない。私よりも20歳くらい年上で、その辺の主婦って感じの身なりの女性はあしらわれて地面にベシャリと倒れ込んでいた。
その拍子に手から吹っ飛んだ容器がコロコロ転がって、私の足にぶつかった。屈んでそれを拾い上げると、それは昨日見たばかりのあの水銀含有疑いのある美白美容クリームと同じガラス容器だった。
「あっ、あなた! このクリーム使うと肌がとても白くなるの、あなたとても美人だもの、今のうちから対策を練っておいたほうがいいと思うのよね!」
まずい、矛先が私にやってきたぞ。
「私は自分で作れるので大丈夫です」
まぁはっきり断るけども。私は女性に近づいてクリーム容器を返却した。
それよりもだ、ビルケンシュトックでもこの怪しげなクリーム広まってるんだ…個人か組織ぐるみで行っているのかはわからないけど、あの商人あちこち飛んで回ってるんだろうな。私はあの胡散臭い商人の顔を思い浮かべて苦い表情を浮かべた。
私にも断られた女性はぐしゃっと顔を歪めた。
「そんな…! 購入代金すべて取り戻すまで帰ってくるなと言われたのに…!」
わぁぁ…! と泣き出した女性は聞いてもないのに勝手に身の上話をはじめた。何も夫と姑に追い出されたとか。
元はと言えば、家族の許可が出る前に高い化粧品を購入した上に、紹介料目的で美容クリーム販売商会の会員になったとか。その会員登録にも結構な金額がかかって、家の貯金はすっからかん。怒った夫と姑が追い出したのだそうだ。
「返品したいけど業者が見つからない……紹介料くれるって言ったのにくれない……誰も買ってくれないの…!」
そんな事私に言われても。
ため息をつくと、いつまでも地べたに座り込んだままの女性を呆れ半分の眼差しで見下ろした。
「…あなたの考え無しが原因でしょう。自分のことばかりじゃないですか。そっちのお姉さんのお仕事邪魔してるって全くわかってないですね」
家族も多大な被害を被っているのだ。被害者ぶるのはどうかと思うぞ。大変だからって周りに迷惑かけていいわけじゃない。
関わると面倒なので、夜警中の警らに女性を押し付けて、私とテオは宿に戻っていった。
■□■
宿で食事とお風呂を済ませて髪を乾かしながら先程のことを思い出していた。
水銀入りクリームと紹介料という単語。
……初等学生だった頃のあの怪しい商人と同じ商売をしている人間が今もいるんだなと……
「デイジー」
背後から巻き付いてきた腕に引き寄せられると私はベッドに運ばれた。城のベッドと比べると寝心地の悪いマットレスに安物のシーツの硬い感触が背中に伝わってくる。
「…昨晩は『そういう気分になれない』って断ってきたくせに」
「仕方ねぇじゃん」
しっぽフリフリしながら私の寝間着を緩めていくオオカミ。今日の気分は『そういう気分』らしい。多分この町の夜の雰囲気、周りの男達の空気に影響されたんだな。
明日も早いので早く休むつもりではあったが、旦那様がこれじゃ仕方ないので、彼の耳を引っ張って抱き寄せると小さく囁いた。
「1回だけだよ? 明日もすることたくさんあるんだから」
「うん」
そのとき確かにテオは頷いたはずだった。
部屋の外に声が漏れぬよう防音呪文を掛けると、テオはいつもどおり性急に、しかし私を傷つけぬよう優しく触れて来た。
乳房を両手で持ち上げると、テオはそこに顔を近づけた。ツンと主張する尖りを交代交代に舐ってきた。唇と舌でされる愛撫は優しすぎる。私はもっと強くしてほしくてテオの頭を抱きかかえた。
テオは私の口からおねだりを言わせたいみたいで焦らすように触れてくる。悔しいから意地でも言わないけど、じれったくて苦しくなる。
そうこうしていると徐々に体の中心が切なくなってきて体の奥にほしいと疼いて苦しくなってくるのだ。
私の身体がこんなはしたなくなってしまったのはテオのせいだ。私は元来こういうものに興味のない淡白な人間だったはずなのに……!
ダラダラと溢れんばかりに濡れた秘部をテオの太くて長い指が触れる。それだけで私の身体は甘く痺れた。
「んん…」
「デイジーを見てた男どもはデイジーのこんな姿想像しておっ立ててたんだぞ」
2人きりの夜なのにテオがそんな事言うので、私は興ざめしてしまいそうだった。
「…私のこと疑ってるの?」
「そうじゃねぇよ。思い出すと腹が立ってきた……俺の嫁さんなのに…!」
「あっ…!」
イライラしながら挿入された。
…私と致している最中に他所のどこの誰かもわからない男のことを思い出して嫉妬するとはどういう了見なのか。
ムカつくので、テオが奥まで侵入したところで思いっきり締め付けてやった。
「うっ…!?」
「私の旦那様は奥さんよりも他所の男にご執心なのかな?」
「くっ…ち、ちが…」
「違わない…さっさとイッちゃえば?」
腹が立つ。
私がわざとギュウギュウとテオの分身を締め付けて精を吐き出させようとしていると、テオは苦しそうに息を呑んでいた。さっさと排出してしまえばスッキリするだろうに何を堪えているのだか。
覆いかぶさって私の唇を塞いだテオ。口の中に長くて肉厚な舌が潜り込んできて、私の舌をとらえる。宥めるように、優しく愛情込めてキスされていると、私の身体の力が徐々に抜けていく。
「…悪かった、怒るなって」
深くつながったまま、何度も何度もキスをされ、私はすっかりほだされてしまった。
くっついていた口がゆっくり離れ、テオが身体を少し起こすと、ゆっくり腰を動かし始めた。
「ん…」
優しくゆっくり、熱杭がかき混ぜるように私の膣内を抉っていく。触れる場所が火傷してどろどろに溶けてしまいそうな錯覚に溺れた。彼の背中に爪を立てて高く喘ぐ。
中で弾けるテオの熱。
胎内に熱がじんわり広がった感覚に私は熱い息を漏らした。
あぁ、幸せだ。ずっとこうしてくっついていたい。ふわふわして幸せな気持ちに浸れるこの瞬間がとても幸せ……
このまま幸せな気持ちで眠りについたらきっと明日はスッキリ目覚めるだろう。そう思って私はゆっくり目を閉じたのだが……膣内に入ったままのテオの男根がムクムクと肥大化するのを感じ取ってバチッと目を開いた。
「えっ…」
「あと1回、もう1回だけ、な?」
「はぁ!? 約束と違う!」
テオは軽々と約束を違えて私を貪ってきた。
待てと言っても待たない、とんだ駄目狼である。あと1回と自分で言ったくせに、体勢を変えて更に求めてきた。
文句を吐き捨てていた私も最後らへんは力が出ずに、舌足らずに抵抗の意を示すだけ。
「デイジー…」
「むり…もうダメだって……」
「お前がエロくなるのは俺の前だけだもんな。くだらない嫉妬してゴメンな」
何か知らないがテオは自己完結して満足した様子で私の首筋にキスして、項に噛み付いてきた。なんなんだあんたは…全く…
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