風の唄 森の声

坂井美月

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出会い④

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そんな事を言い合っていると、空が上空を見上げて
「嵐が来ますね」
と呟いた。
そんな空に美咲は吹き出して
「え?こんな晴天なのにですか?」
と笑い出す。
すると恭介も上空を見上げ
「山の天気は変わりやすいからな。急がないと、嵐になりそうだな」
そう呟いた。
「え!そうなんですか?」
驚く美咲の手を風太は掴むと
「家に案内するから、着いて来いよ!」
と言って微笑んだ。
美咲は不安が広がる胸を押さえ、笑顔を作って
「ありがとう、お願い出来る」
そう言って風太の家へと歩き出す。
チラリと恭介を見ると、修治と話しながら歩いていた。
その姿にホッとして、風太達の住む家へと
歩き出した。
一方、空は風太と楽しそうに歩く美咲を見つめて溜め息を吐く。
そして雲に覆われ始めた空を見上げて、必ずこの3人を、大龍神に見付からずに人間界へと帰さなければ…と心に誓っていた。
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