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悲しい恋の物語③
国王としか会話を許されず、それ以外は薄暗い塔の中に閉じ込められていた少女にとって、青年との会話が唯一、自分が王の所有物では無く1人の人間だと思える貴重な時間になって行きました。
しかし、その楽しい時間は長くは続きませんでした。
他の塔の番人の密告により、少女との交流が国王に知られてしまい、青年は国境の門を見張る役割へと変えられてしまうのです。
初めて出来た友人を奪われ、少女は悲しみに明け暮れ、泣き暮らしておりました。
国王はこの時、嫉妬のあまりに自分の誤った選択をした事にまだ気付いてはおりません。引き裂かれた事により、少女は友情だと思っていたこの感情が、青年への淡い恋心だっと気付いてしまうのです。
少女は青年と引き離されてから、会っていた頃よりもずっと彼を想うようになるのです。
そして毎晩、少女は月に祈り続けます。
(どうかもう一度だけ、あの方に出会えますように…)
少女は成長するに従い、その美しさは見た者の心を奪う程になっていきました。
何も知らない国王は、自分の手元で国民の誰にも知られずに美しく育つ少女を手にするその日を心待ちにしておりました。
暴君となっていた国王。
全てが自分の思うようになると、そう信じていたのです。
どんなに敵対していた国の姫も、戦に負けて自分の国へと連れて来れば、自分の権力にひれ伏し従うようになる。
女など、強い男に抱かれれば、身も心も全て従うのだとそう考えていたのでございます。
国王には第一王妃の他に、3人の妻がおりました。全て自分が滅ぼした国の姫君で、唯一、手にする事の出来なかったのが、今、手元に置いている美しい少女の母国の民でした。
国を滅ぼし、根絶やしにする前。
国の女を連れ去ろうとすると、連れ去られるくらないならと、女達は皆、投身自殺をしてしまったのです。
国王が初めて落とした国で、唯一思い通りにならなかった女達が居た国の生き残り。
国王は少女を手にしたら、他国の女性を全て手に入れられた事になるとほくそ笑んでおりました。
そして、暴君となった国王は、いつしか少女が運命の相手だとそう思い込むようになっていたのです。
真実の愛を知らぬ愚かな王。
少女が自分に心を開かないのは、まだ幼く、自分の偉大さを知らぬからだと考え始めます。
贅沢な衣類を纏わせ、美しい装飾品を与え、あらゆる贅沢を少女に与えても、少女が王に微笑む事はありませんでした。
ある日、王が少女に
「お前が欲するものを与えようと。」
と言うと、少女は星を詠むのにあの部屋では星が良く見えない。
星を詠む為だけの場所が欲しいと、初めて王にお願いをしました。
王は少女の初めての願いに喜び、国で一番高い山に少女の為の神殿を作ります。
月一度、満月の夜に少女は神殿に篭り星を詠むようになると、少女の力はどんどんと増していきました。
少女は月の女神を守護神に迎え、他の王妃達から姫君しか産まれなかった国王に予言をこうするのです。
「間もなく、第一王妃が男の子を身篭る」と。
その時、少女も月の女神から二つの選択肢を告げられます。
国王の所有物として生きるのか?
ずっと会いたいと思っている青年と、短い時間でも彼と共に過ごすのか?
それは、自分のこの後の人生の選択でした。
少女は迷わず、青年と再び出会う選択を選びました。
しかし、その楽しい時間は長くは続きませんでした。
他の塔の番人の密告により、少女との交流が国王に知られてしまい、青年は国境の門を見張る役割へと変えられてしまうのです。
初めて出来た友人を奪われ、少女は悲しみに明け暮れ、泣き暮らしておりました。
国王はこの時、嫉妬のあまりに自分の誤った選択をした事にまだ気付いてはおりません。引き裂かれた事により、少女は友情だと思っていたこの感情が、青年への淡い恋心だっと気付いてしまうのです。
少女は青年と引き離されてから、会っていた頃よりもずっと彼を想うようになるのです。
そして毎晩、少女は月に祈り続けます。
(どうかもう一度だけ、あの方に出会えますように…)
少女は成長するに従い、その美しさは見た者の心を奪う程になっていきました。
何も知らない国王は、自分の手元で国民の誰にも知られずに美しく育つ少女を手にするその日を心待ちにしておりました。
暴君となっていた国王。
全てが自分の思うようになると、そう信じていたのです。
どんなに敵対していた国の姫も、戦に負けて自分の国へと連れて来れば、自分の権力にひれ伏し従うようになる。
女など、強い男に抱かれれば、身も心も全て従うのだとそう考えていたのでございます。
国王には第一王妃の他に、3人の妻がおりました。全て自分が滅ぼした国の姫君で、唯一、手にする事の出来なかったのが、今、手元に置いている美しい少女の母国の民でした。
国を滅ぼし、根絶やしにする前。
国の女を連れ去ろうとすると、連れ去られるくらないならと、女達は皆、投身自殺をしてしまったのです。
国王が初めて落とした国で、唯一思い通りにならなかった女達が居た国の生き残り。
国王は少女を手にしたら、他国の女性を全て手に入れられた事になるとほくそ笑んでおりました。
そして、暴君となった国王は、いつしか少女が運命の相手だとそう思い込むようになっていたのです。
真実の愛を知らぬ愚かな王。
少女が自分に心を開かないのは、まだ幼く、自分の偉大さを知らぬからだと考え始めます。
贅沢な衣類を纏わせ、美しい装飾品を与え、あらゆる贅沢を少女に与えても、少女が王に微笑む事はありませんでした。
ある日、王が少女に
「お前が欲するものを与えようと。」
と言うと、少女は星を詠むのにあの部屋では星が良く見えない。
星を詠む為だけの場所が欲しいと、初めて王にお願いをしました。
王は少女の初めての願いに喜び、国で一番高い山に少女の為の神殿を作ります。
月一度、満月の夜に少女は神殿に篭り星を詠むようになると、少女の力はどんどんと増していきました。
少女は月の女神を守護神に迎え、他の王妃達から姫君しか産まれなかった国王に予言をこうするのです。
「間もなく、第一王妃が男の子を身篭る」と。
その時、少女も月の女神から二つの選択肢を告げられます。
国王の所有物として生きるのか?
ずっと会いたいと思っている青年と、短い時間でも彼と共に過ごすのか?
それは、自分のこの後の人生の選択でした。
少女は迷わず、青年と再び出会う選択を選びました。
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