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第2章
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「……兄、梁兄? 大丈夫ですか?」
誰かが俺の肩を揺する。声がする。若い男の声だ。
「んぁ……なんだ……?」
俺は目を開けた。そこにあったのは、電車の風景ではなかった。
「うわっ!」
思わず後ずさった。目の前にいたのは、コスプレみたいな長衣を着た若い青年だった。年齢は十八歳くらいだろうか。顔立ちは整っていて、明るい笑顔が印象的だ。
「どうしました、そんなに驚いて。まるで初めて会ったみたいな反応ですね」
青年は笑いながら言った。
俺は周囲を見回した。そこは香辛料の香りが漂う、人々の活気に満ちた大通りのようだった。石畳の道には麻の布を被せた屋台が並び、色とりどりの反物や陶器、果物などが所狭しと並べられている。
露店の前では商人たちが声高に商品の良さを叫び、買い物客たちと値段の交渉をしていた。風には白檀の甘い香りと、どこかで焼かれている肉の匂いが混ざっている。少年と同じような古代中国風の服を着た人々が行き交い、中には絹のような高級な衣装に身を包んだ役人らしき人々の姿も見えた。
そして俺自身も、露店のように見える場所に座り、何やら商品を売っていた様子だ。手元には青と白の模様が美しい陶器や、金糸で縁取られた高級そうな絹の布が並んでいる。
「あの……ここは……?」
「え、梁兄、本当に大丈夫ですか? ここは南辰国の楽安街ですよ。今日の朝から一緒に商売しているじゃないですか」
楽安街? 南辰国?
(マジか……こ、これって……『覇道演義』の世界!?)
俺の脳内は大パニック状態だった。異世界転生? それも自分がハマっていたゲームの世界に? 冗談じゃない!
でもこの状況、この景色……間違いなくゲームの世界だ。見上げれば丹塗りの城壁が見え、通りには兵士たちが警備して回っている。市場の活気は、画面越しに見ていたものとは比較にならないほど生々しい。
そして目の前の青年は……
「あの、君は……温修明?」
「はい、当たり前じゃないですか」
温修明は不思議そうな顔をした。
「梁兄、本当に調子悪いんですか?」
(やばい、マジでゲームの世界に来ちゃった! しかも俺は梁易安になってる!? 温修明まで実在するし! これはリアルに異世界転生パターンじゃないか!?)
内心でパニックになりながらも、俺は必死に平静を装った。
「あぁ、ちょっと朝から頭痛がしてな……少し混乱しているみたいだ」
「そうだったんですか、 気づかなくてすみません……何か薬を買ってきましょうか?」
「あ、いや、うーんと……お前が気にするようなことじゃない」
俺はなんとかごまかしつつ、改めて周囲の状況を確認した。目の前にはゴザのような敷物の上に、上質そうな絹の布が置かれている。自分が商人キャラ・梁易安になっていることを踏まえて考えて、これは自分の売り物であることはほぼ間違いないだろう。
そう考えているうちに、商品を見にきたお客らしい人がやってきた。もう内心パニックで冷や汗出まくりの状況だったが、ここまでくるとなるようになれの心境だ。俺はゲーム内での絹の価格帯を思い出しながら、客の相手をすることになった。
「いらっしゃいませ! こちらの絹織物はいかがですか? 南方からの直輸入で、通常の物より耐久性が高いんですよ」
お客は中年の女性で、服装から見て裕福な家の夫人といった風情だ。彼女は絹の手触りを確かめながら、値段を尋ねてきた。
「これはいくらかね?」
さあ困った。ゲーム内では銀貨とか金貨とかの単位で売り買いしていたけど、実際の価格感覚がわからない。どきどきしながらも、とりあえず大きめの数字を言ってみる。
「この上質な絹は銀貨五枚でございます」
女性は眉をひそめた。高すぎたか? と焦ったが、そこで温修明が自然な流れで会話に入ってきた。
「でも今日は特別ですよ、お客様。三枚でお分けします。どうぞご覧になってください」
「ふむ……」
女性は少し考え、「ではそれをいただこうか」と言った。
「ありがとうございます!」
温修明は嬉しそうに応じる。
「梁兄、包んでください!」
俺は慌てて絹を包み始めるが、どう包んでいいのかさっぱりわからない。しかし、手が勝手に動き、器用に布を包み始めた。
(体が覚えてる……?)
客の相手はほとんどハッタリとアドリブだったものの、現代のブラック企業で鍛えた営業トークが功を奏したのか、客に不審がられることなく商売することができた。それどころか、自分の営業トークを聞いた他の客がどんどん増えて客足が止まらない状況になってしまう始末である。
夕方になるころには商品の絹はほとんど売れてしまい、売上はかなりの金額になった。が、自分は当然、ドッと疲れてしまった。そりゃそうだ、ブラック企業勤めから異世界転生して真っ先にやることが仕事って、俺ってばどんだけ仕事に呪われているのか。
疲れ切ってうなだれる俺を、温修は心配そうにのぞき込んだ。
「大丈夫ですか、梁兄。今日はもう十分売れましたし、梁兄が体調悪いなら早めに宿に戻りましょう」
温修明は手際よく商品をまとめ始めた。俺も慌てて手伝う。動きながら、俺は改めて今の状況を整理していた。
(とりあえず、俺は梁易安として『覇道演義』の世界に来てしまった。隣にいるのは温修明で、今は南辰国の楽安街にいる。俺たちは流れの商人として品物を売っているらしい。とりあえず今夜は宿に泊まるらしいが……)
なんとか露店を片付け終え、売上金を数える。銀貨で計算すると、今日は42枚になった。ゲーム知識からすると、かなりの額だ。一般的な労働者の月給が銀貨5~10枚程度だった記憶がある。
「梁兄、明日からの予定とか、ちゃんと覚えてますか?」
温修明が心配そうに聞いてきた。
「あぁ……えっと、念のため確認してもらえると助かる」
「そうですか。じゃあ、念のため説明しますね」
温修明は荷物を肩に担ぎながら話し始めた。
「私たちは一週間前にここ楽安街に来て、毎日市場で商売をしています。宿はこの通りの奥の渓月樓というところに取っていて、明後日には西崑国の方へ向かう予定でしたよね?」
(西崑国か……ゲームだと商人キャラにとって一番有利な国だったよな)
強大な軍事力と自由な商業政策で知られる西崑国。三国志風のゲーム『覇道演義』の世界では、南辰、西崑、東越の三大国が覇権を争っているのだ。
「ああ、そうだったな」
会話をしながら、俺たちは露店をたたみ、言われた宿の方向へと歩き始めた。
「あと、何か確認しておくべきことはあるか?」
「そうですね……この前、梁兄が教えてくれた『税金の納め方』は改めて確認しておいたほうがいいでしょうね。明日、役所に納めに行かなきゃいけませんから」
「そうだな……」
俺は必死に頷きながら、頭の中でゲームの知識を総動員していた。
誰かが俺の肩を揺する。声がする。若い男の声だ。
「んぁ……なんだ……?」
俺は目を開けた。そこにあったのは、電車の風景ではなかった。
「うわっ!」
思わず後ずさった。目の前にいたのは、コスプレみたいな長衣を着た若い青年だった。年齢は十八歳くらいだろうか。顔立ちは整っていて、明るい笑顔が印象的だ。
「どうしました、そんなに驚いて。まるで初めて会ったみたいな反応ですね」
青年は笑いながら言った。
俺は周囲を見回した。そこは香辛料の香りが漂う、人々の活気に満ちた大通りのようだった。石畳の道には麻の布を被せた屋台が並び、色とりどりの反物や陶器、果物などが所狭しと並べられている。
露店の前では商人たちが声高に商品の良さを叫び、買い物客たちと値段の交渉をしていた。風には白檀の甘い香りと、どこかで焼かれている肉の匂いが混ざっている。少年と同じような古代中国風の服を着た人々が行き交い、中には絹のような高級な衣装に身を包んだ役人らしき人々の姿も見えた。
そして俺自身も、露店のように見える場所に座り、何やら商品を売っていた様子だ。手元には青と白の模様が美しい陶器や、金糸で縁取られた高級そうな絹の布が並んでいる。
「あの……ここは……?」
「え、梁兄、本当に大丈夫ですか? ここは南辰国の楽安街ですよ。今日の朝から一緒に商売しているじゃないですか」
楽安街? 南辰国?
(マジか……こ、これって……『覇道演義』の世界!?)
俺の脳内は大パニック状態だった。異世界転生? それも自分がハマっていたゲームの世界に? 冗談じゃない!
でもこの状況、この景色……間違いなくゲームの世界だ。見上げれば丹塗りの城壁が見え、通りには兵士たちが警備して回っている。市場の活気は、画面越しに見ていたものとは比較にならないほど生々しい。
そして目の前の青年は……
「あの、君は……温修明?」
「はい、当たり前じゃないですか」
温修明は不思議そうな顔をした。
「梁兄、本当に調子悪いんですか?」
(やばい、マジでゲームの世界に来ちゃった! しかも俺は梁易安になってる!? 温修明まで実在するし! これはリアルに異世界転生パターンじゃないか!?)
内心でパニックになりながらも、俺は必死に平静を装った。
「あぁ、ちょっと朝から頭痛がしてな……少し混乱しているみたいだ」
「そうだったんですか、 気づかなくてすみません……何か薬を買ってきましょうか?」
「あ、いや、うーんと……お前が気にするようなことじゃない」
俺はなんとかごまかしつつ、改めて周囲の状況を確認した。目の前にはゴザのような敷物の上に、上質そうな絹の布が置かれている。自分が商人キャラ・梁易安になっていることを踏まえて考えて、これは自分の売り物であることはほぼ間違いないだろう。
そう考えているうちに、商品を見にきたお客らしい人がやってきた。もう内心パニックで冷や汗出まくりの状況だったが、ここまでくるとなるようになれの心境だ。俺はゲーム内での絹の価格帯を思い出しながら、客の相手をすることになった。
「いらっしゃいませ! こちらの絹織物はいかがですか? 南方からの直輸入で、通常の物より耐久性が高いんですよ」
お客は中年の女性で、服装から見て裕福な家の夫人といった風情だ。彼女は絹の手触りを確かめながら、値段を尋ねてきた。
「これはいくらかね?」
さあ困った。ゲーム内では銀貨とか金貨とかの単位で売り買いしていたけど、実際の価格感覚がわからない。どきどきしながらも、とりあえず大きめの数字を言ってみる。
「この上質な絹は銀貨五枚でございます」
女性は眉をひそめた。高すぎたか? と焦ったが、そこで温修明が自然な流れで会話に入ってきた。
「でも今日は特別ですよ、お客様。三枚でお分けします。どうぞご覧になってください」
「ふむ……」
女性は少し考え、「ではそれをいただこうか」と言った。
「ありがとうございます!」
温修明は嬉しそうに応じる。
「梁兄、包んでください!」
俺は慌てて絹を包み始めるが、どう包んでいいのかさっぱりわからない。しかし、手が勝手に動き、器用に布を包み始めた。
(体が覚えてる……?)
客の相手はほとんどハッタリとアドリブだったものの、現代のブラック企業で鍛えた営業トークが功を奏したのか、客に不審がられることなく商売することができた。それどころか、自分の営業トークを聞いた他の客がどんどん増えて客足が止まらない状況になってしまう始末である。
夕方になるころには商品の絹はほとんど売れてしまい、売上はかなりの金額になった。が、自分は当然、ドッと疲れてしまった。そりゃそうだ、ブラック企業勤めから異世界転生して真っ先にやることが仕事って、俺ってばどんだけ仕事に呪われているのか。
疲れ切ってうなだれる俺を、温修は心配そうにのぞき込んだ。
「大丈夫ですか、梁兄。今日はもう十分売れましたし、梁兄が体調悪いなら早めに宿に戻りましょう」
温修明は手際よく商品をまとめ始めた。俺も慌てて手伝う。動きながら、俺は改めて今の状況を整理していた。
(とりあえず、俺は梁易安として『覇道演義』の世界に来てしまった。隣にいるのは温修明で、今は南辰国の楽安街にいる。俺たちは流れの商人として品物を売っているらしい。とりあえず今夜は宿に泊まるらしいが……)
なんとか露店を片付け終え、売上金を数える。銀貨で計算すると、今日は42枚になった。ゲーム知識からすると、かなりの額だ。一般的な労働者の月給が銀貨5~10枚程度だった記憶がある。
「梁兄、明日からの予定とか、ちゃんと覚えてますか?」
温修明が心配そうに聞いてきた。
「あぁ……えっと、念のため確認してもらえると助かる」
「そうですか。じゃあ、念のため説明しますね」
温修明は荷物を肩に担ぎながら話し始めた。
「私たちは一週間前にここ楽安街に来て、毎日市場で商売をしています。宿はこの通りの奥の渓月樓というところに取っていて、明後日には西崑国の方へ向かう予定でしたよね?」
(西崑国か……ゲームだと商人キャラにとって一番有利な国だったよな)
強大な軍事力と自由な商業政策で知られる西崑国。三国志風のゲーム『覇道演義』の世界では、南辰、西崑、東越の三大国が覇権を争っているのだ。
「ああ、そうだったな」
会話をしながら、俺たちは露店をたたみ、言われた宿の方向へと歩き始めた。
「あと、何か確認しておくべきことはあるか?」
「そうですね……この前、梁兄が教えてくれた『税金の納め方』は改めて確認しておいたほうがいいでしょうね。明日、役所に納めに行かなきゃいけませんから」
「そうだな……」
俺は必死に頷きながら、頭の中でゲームの知識を総動員していた。
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