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EP51【ネジ&スパナはこれからも────】
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いよいよ、旅の支度が整った。荷物を縮小魔法(コンパクト・マジック)で小さくし、鞄へ入れたら準備は完了だ。忘れ物もなし、天候も良好。良い旅の始まりと言えるだろう。
だが────
「なんでお前がいるんだよ! ネジ!!」
「あら、悪いかしら?」
俺は隣で鼻歌を奏でている幼馴染を無視できなかった!
「私、スパナの旅についていくことにしたの!」
「はぁぁ⁉ そんなの聞いてねぇよ!!」
「言ってない」
言えよ! 大事なことだろ。
全力で一人旅するつもりだったから、荷物の中にエッチな本とか入れちゃったんじゃん!
「つか、お前、会社とか孤児院とか……パグリスにいなきゃダメなんじゃ」
「別にそうでもないわよ。社なら十分ケインに任せられるし、孤児院にはフレデリカさんがいるからね」
「けど、お前がついてくる理由なんて、」
「アンタが借金から逃げそうだから」
うっ……前科があるので、強く言い返せないぞ。
「素直に着いてきたいから言えば、まだ可愛げがあるのに……」
「あら? そう言って欲しかったの?」
ははっ……負け惜しみの一言ですら彼女には通用しないらしい。
「ねぇ、スパナ。貴方のワガママを、私は聞いてあげたんだから、今度は私のワガママを聞くべきだと思うの!」
確かにその通りだ。実に的を得ている的確な主張だと思う。
グッ! と親指を立ててネジは笑った。彼女らしく自信に溢れた、俺の大好きな表情だった。
「ったく、簡単には帰れねーし、これから大変なんだからな」
「大丈夫っ! 私にはとっても頼れる英雄さんがついてるんだもん」
これから俺が始める旅は過酷な場面あるだろう。一人では乗り越えられないような困難や挫折だってあるかもしれない。
けど、彼女がいるだけで心強かった。
俺たち二人ならジークの盾を砕いた時みたくに、何だってできる気がするのだから────
だが────
「なんでお前がいるんだよ! ネジ!!」
「あら、悪いかしら?」
俺は隣で鼻歌を奏でている幼馴染を無視できなかった!
「私、スパナの旅についていくことにしたの!」
「はぁぁ⁉ そんなの聞いてねぇよ!!」
「言ってない」
言えよ! 大事なことだろ。
全力で一人旅するつもりだったから、荷物の中にエッチな本とか入れちゃったんじゃん!
「つか、お前、会社とか孤児院とか……パグリスにいなきゃダメなんじゃ」
「別にそうでもないわよ。社なら十分ケインに任せられるし、孤児院にはフレデリカさんがいるからね」
「けど、お前がついてくる理由なんて、」
「アンタが借金から逃げそうだから」
うっ……前科があるので、強く言い返せないぞ。
「素直に着いてきたいから言えば、まだ可愛げがあるのに……」
「あら? そう言って欲しかったの?」
ははっ……負け惜しみの一言ですら彼女には通用しないらしい。
「ねぇ、スパナ。貴方のワガママを、私は聞いてあげたんだから、今度は私のワガママを聞くべきだと思うの!」
確かにその通りだ。実に的を得ている的確な主張だと思う。
グッ! と親指を立ててネジは笑った。彼女らしく自信に溢れた、俺の大好きな表情だった。
「ったく、簡単には帰れねーし、これから大変なんだからな」
「大丈夫っ! 私にはとっても頼れる英雄さんがついてるんだもん」
これから俺が始める旅は過酷な場面あるだろう。一人では乗り越えられないような困難や挫折だってあるかもしれない。
けど、彼女がいるだけで心強かった。
俺たち二人ならジークの盾を砕いた時みたくに、何だってできる気がするのだから────
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