リーンカーネーション・ブレイブ~勇者に転生したけど、一人じゃ動けないんです~

甘味亭太丸

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第十六話 二人の御使い

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 孝也とネリーによる竜撃退が終わり、ゴシーシャによる宣戦布告がなされたのと時を同じくして、グランド・エンドを駆るヴィーダーはとある小島へと身を潜めていた。そこは、大陸からそう離れてはいない場所で、ぽつんと浮かぶものだった。別に、隠れ家というわけでもない、ただ目についたのがそこだったのだ。
 当然、その傍にはクレアの姿もあったが、彼女は依然としてヴィーダーを警戒し、無言のままだった。
 二人は、グランド・エンドから降り、砂浜にいた。ヴィーダーは一人、空を見上げ、クレアはグランド・エンドの影に隠れるようにして、ヴィーダーを睨み続けている。
 とはいえ、ヴィーダーもクレアに構っている暇も、余裕もないというのが正しい。彼は、焦っていた。そして困惑していた。

「ゴシーシャめ……ジャべラス様の仇は取らせてもらうぞ」

 苦々し気にヴィーダーは空を見上げていた。つい先ほどまで、その空には憎き仇ゴシーシャの幻影が写し出されていたからだ。
 その幻影も既に消え去っているのだが、仮面の奥に隠されたヴィーダーの眼には未だゴシーシャの影がはっきりと映りこんでいるようだった。

「しかし、厄介だな……零落した神々の力とはいえ、数が揃えば脅威となるか……グランド・エンドの神殺しは確実に働くが……」

 ちらりとグランド・エンドへと振り向く。その時、びくりとクレアが肩を震わせたが、ヴィーダーは無視した。
 グランド・エンドは戦闘機形態のまま着陸していた。そのボディの傷はない。だが、ヴィーダーは神々の力を得たゴシーシャとの戦闘から離脱していた。
 元のゴシーシャはどちらかといえば術者に近い存在であり、ルカーニアと比べると戦闘力がわずかに劣る。
 普通に戦えば、グランド・エンドの敵ではないのだが、今のゴシーシャには数多の神の力があった。それは、今まで彼らが倒してきた神の力、その神が守護、加護を与えていた土地の霊脈であり、ゴシーシャはその管理、調整を担当していた。
 ともすれば、それはジャべラスの次に、神の力に触れる機会が多く、なおかつ全権があると言えた。

「下らぬ野心が芽生えたか、それとも乱心したか……だが、驚きだな。ゴシーシャは術者ではあったが、よもや神々の力を制御できるとはな……偽とはいえ神というわけか」

 ヴィーダーが撤退を決めたのは、その部分に理由があった。よもや、ゴシーシャがそのような芸当を可能にするなどとは思えなかったのだ。力を取り込み過ぎれば、体が耐えられず、破裂するものだとばかり思っていたが、ゴシーシャは苦も無く、力を扱っていたようにも見える。
 それは、先ほど空に映し出された幻影を見ても明らかであった。天変地異を操るなど、今までのゴシーシャでは不可能な事だ。しかし、奴は、やってのけた。ならば、認めるしかない。今のゴシーシャは脅威たりえるのだと。

「だとしても、奴はこの手で始末せねばな……その後、奴から神の力を抜き出し、あの小娘を使えばジャべラス様を蘇らせることも出来るだろう……」

 仮面の中で、ヴィーダーは視線をクレアへと向けた。クレアは相変わらず、こちらをじっと睨みつけている。何一つ、痛くもかゆくも、恐ろしくもないが、いい加減煩わしいのも確かだった。

(小娘には利用価値がある。ジャべラス様復活までは、その命は我が手中よ。しかし、この小娘のどこにそのような力が……見た所、魔力は微弱。年相応か……神の加護はあるようだが、その殆どは自分の身を守る為のもの……)

 このような事態に陥る前、ジャべラスはクレアを連れてくるようにと指示をしていた。完全な復活にはクレアが必要なのだというが、具体的にどのような手段を取るのかは、聞かされていなかった。
 大方、生贄か何かであるのは間違いないのだが、ここで問題になるのは、ヴィーダーがいかなる方法で臨めばいいのか、それがわからないのだ。

(だが、まぁ良い。今は、ゴシーシャを潰すことが先決だ。このまま奴を野放しにしていては、ジャべラス様の世界が消滅する……ゴシーシャめ、理解しているのか? このまま霊脈をからせば、自分も死ぬのだぞ)

 力に溺れ、思考能力の欠如でも生じたのか、ゴシーシャの行動はあまりにも短絡的で、計画性を感じられない。そもそも、なぜゴシーシャがジャべラスを裏切ったのか、ヴィーダーにはそれがわからなかった。
 そのようなそぶりは、少なくとも見ていない。とはいえ、裏切りは裏切り。ならば、その罪は命を持って償うべきなのだ、と考えていると、ドサリと音が鳴った。

「む?」

 ヴィーダーの視界の端、グランド・エンドの影に隠れて、こちらを睨んでいたクレアが倒れているのが見えた。

「おい、何をしている」

 二人の間には距離があった。それに、クレアは砂浜にうつ伏せで倒れ伏しており、ぴくりとも動かない。
 煩わしいと思いながらも、ヴィーダーはクレアへと声をかけたが、返事は帰ってこない。それは、わかりきっていた事だ。さらってからというもの、クレアはこちらの問いかけにも応じないし、自ら言葉を発することもなかった。だから、この無視もその類だと思ったのだ。

「チッ……おい、起きろ。でなければ、縛り上げる」

 と、脅しを含めながら、ヴィーダーは魔力で形成した光の輪でクレアを包む。やはり、クレアは動かなかった。
 その瞬間、ヴィーダーはクレアの変化に気が付いた。

「貴様、まさか……!」

 思わず、ヴィーダーは駆け寄った。クレアは、息をしている。しかし、荒い。大きな呼吸を繰り返し、小さな声が漏れていた。力なく閉じられた瞳、ほんのわずかにだが紅潮した頬、まさかと思い、ヴィーダーはクレアの首筋に手をあてがう。
 だが、手袋を通してでは、いまいちわからなかった。

「えぇい、面倒臭い!」

 文句を言いながらも、ヴィーダーは手袋を外し、改めてクレアの首筋に手を当てた。熱い。かなり体温が上がっているのがわかる。見た所、クレアは特別体が弱そうにも思えなかった。肉付きも良いし、肌の色、張りもある。
 それでも、クレアは九歳の女の子である。連日連夜、衝撃的な事ばかり起きた彼女の体力は、限界に近く、今まで気丈に耐えていたせいか、精神的な疲れも生じていた。

「クソ、これだから人間は……」

 しかしながら、ヴィーダーはクレアの事情など知らない。彼にしてみれば、クレアが突然倒れたようにしか見えないのだ。さらに言えば、彼は焦っている。ジャべラスの事、ゴシーシャの事、そして滅びが加速する世界の事。これら大事の前に、この小娘は余計な手を煩わせてくれる。
 本来であれば、放っておくものだが、そうはいかない。クレアにはまだ生きていてもらわなければならない。主、父であるジャべラスの復活に必要なのだから。

「治癒の魔法なんぞ、私は使えぬぞ……」

 それに、これは恐らく疲労から来る風邪だ。放っておいても、治るはず……しかし、念には念をという言葉もある。万が一、風邪から余計な病を引き起こせば、ヴィーダーとて手が付けられない。彼は、そのようなものを感知させる術など知らない。というよりは、必要がなかった。
 今、この瞬間まではの話だが。

「この島には、何もない……大陸へ戻り、生き残った街を探し、薬を手に入れるしかあるまいか……」

 死なれては困る。故に、ヴィーダーはある種、苦渋の決断を下すしかなかった。
 ひとまず、グランド・エンドに乗り込む。コクピット内部、シートの後部にクレアを固定するように魔力光を編むのだが、その度に、クレアは苦し気で、つらそうな声を出した。それは、無意識からのものだ。

「静かにしろ。泣くな、喚くな、声を出すな。えぇい、なぜ私がこのような事を……」

 イライラが募る。仕方なく、ヴィーダーは魔力光でクレアを固定するのを諦めた。余計な体力を使わせて、万が一が起きては困る。仕方なく、ヴィーダーはクレアを膝に抱えることにした。

「これ以上、面倒事は起こしてくれるなよ……」

 ヴィーダーとしては、その呟きは本心であった。
 そんな主を乗せたグランド・エンドは上昇し、加速、再び大陸へと戻った。上空から見下ろす大陸の姿は、その殆どが灰色であった。
 生き残っているかもしれない街を探すのは、少し、骨が折れる。ヴィーダーはげんなりとした。

***

 クレアは目を覚ました瞬間、飛び起きた。
 倒れるものかとひたすらに我慢をしていたはずなのに。もし、そんなことになったら、自分の身がどうなっているかわからない。自分はさらわれの身なのだから。
 だから、体がだるく、頭がぼーっとしてきたことを理解しつつも、彼女は意識を保っていた。それも限界が来て、気を失った。

「うっ、ここは……」

 まだ少し体がほてっている気分だった。
 ぐるりと周りを見渡すと、そこは小さな部屋だった。そして、自分は真っ白なシーツをかぶせられていたようで、ベッドの上にいた。
 ここはどこだろうか。まさか、魔王の本拠地? しかし、それにしては人間の生活の空気を感じる。

「おぉ、目が覚めたのかい?」

 ガチャリと、部屋の扉が開く。クレアはシーツを手に、隠れるようにして身構えたが、扉の向うから現れたのは神父服を着た老人であった。その服装は、クレアも知っている。故郷の街にも、同じ服装をした神父がいた。と、なればここは教会だ。

「あ、あの、ここは?」

 しかし、故郷のではないのは確実だ。

「ここは、メラニアスだ」

 聞いたことのあるような、ないような名前だ。
 神父は、疑問符を浮かべるクレアに気が付いたのか、柔和な笑みを浮かべて「街、というよりは村だね」と説明した。

「田舎だよ、大陸の外れにある街だ。そして、ここは教会だ」

 神父は自分の服装を見せびらかすように手を広げた。

「ふむ、どうやら熱は下がっているようだね。顔色も良い……何か、飲むかね?」
「あ、あの、えと……」

 お構いなく、と答えようとした瞬間、ぐるるとお腹がなった。クレアは顔を真っ赤にした。

「はっはっは! それより食べ物という事だね、待ってなさい。念のため、お粥を用意しておいたのだよ、おーい!」

 神父は扉の向う側へと声をかけた。ややすると、若いシスターがお粥を盛った皿を運んできた。
 クレアはそれを受け取ると、お粥と神父たちを交互に見比べた。

「どうぞ」

 シスターがにこりと笑みを浮かべて、食事を促した。
 クレアは、恐るおそるとスプーンを掴み、お粥を口に運ぶ。特別、味もない質素なお粥だった。しかし、クレアにしてみれば川魚よりはおいしいものだった。
 気が付けば、ぺろりと平らげていた。

「フフフ、それだけ食欲があれば、大丈夫だろう。でも、今日は休みなさい」
「あの! その、変な事を聞きますけど、私、なんで、ここに?」

 自分は、ヴィーダーと名乗る仮面の男、魔王の手先に誘拐されていたはずだった。その後、魔王とは違う魔王みたいな怪物と戦う事になって、小さな島に逃げたのはずなのだ。
 そんなクレアの問いかけに、神父とシスターはきょとんとした顔を浮かべていたが、すぐに笑みを浮かべて、

「お兄さんが血相を変えて君を運んできたんだよ」
「え?」

 お兄さん?
 クレアは混乱した。自分に、兄などいない。

「しかし、なんだ、君のお兄さんはずいぶんとぶっきらぼうというか……あぁ、いや、悪くいうつもりはないんだが」
「あの、私に兄は……」

 その時だった。神父とシスターの間を割って入るように、一人の男が姿を現した。黒髪、黒い瞳、黒い見たこともない服装を着ていた。何もかもが黒で統一されているようだった。

「おっと、君か」

 神父は、一瞬だけ怪訝な顔をした。
 男の方も神父を一瞥したが、すぐに興味がなくなったのか、クレアへと視線を戻す。無表情で、かなり冷たい印象を受ける。
 クレアは、この男の事など知らなかった。一体誰だろう? と思った瞬間、男が口を開けた。

「目が覚めたか」
「……!」

 クレアは戦慄した。その声に聞き覚えがあった。仮面に遮られ、歪な、くぐもった声に重なって聞こえてくるもう一つの声にそっくりだった。
 男は、ヴィーダーだ。クレアは確信した。

「なら、良い」

 警戒するクレアをしり目に、ヴィーダーらしき男は踵をかえし、部屋から出ていく。シスターが彼を呼び止めたが、返事もなく、消えていった。

「なんですか、あの態度!」

 シスターは少し怒っていた。神父は「まぁまぁ」と彼女をなだめてから、苦笑気味にクレアを見た。

「随分と、個性的なお兄さんだね。まぁ、なんだ、今日は休みなさい。きっと、明日には元気になってるよ」
「なにかあったら、鈴、鳴らしてね」

 シスターはベッド横に置かれた棚を指さした。そこには少し大きい目のベルがあった。
 二人が去った後、クレアはベッドから降りると、窓の外を眺める。知らない風景が広がっていた。遠くには海が見える。そこは、確かに小さな街だった。協会はどうやら街の中央に位置しているらしい。

「あ……」

 それとなく外を眺めていると、クレアは気が付いてしまった。綺麗に見える海だが、よく見れば、海岸沿いが灰色に近い色をしていた。砂の色ではない。それは、故郷の街を覆ったあの色だった。灰色は、海岸の砂浜からこの街のすぐ近くまで侵食していた。
 この街は、遅かれ早かれ、故郷と同じになるのかもしれない。なら、何とかしてこの街の人たちを逃がさないといけない。そう思ったクレアは部屋から飛び出そうとした。

「どこへ行く」

 が、それは阻止される。

「うっ……」

 いつの間に部屋にいたのか、目の前にはヴィーダーらしき男が立っていた。
 クレアは思わず後ろへ下がる。だが、すぐに壁に当たった。
 男は感情のない目でクレアをみおろすと、ニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべ、手をかざす。黒い光が灯った。

「うわっ!」

 クレアは小さな悲鳴を上げて、目を瞑り、身構える。
 だが、衝撃は来なかった。恐るおそると目を開けると、男は手を降ろしていた。光も消えていた。

「フン、動けるようにはなったようだな」

 男はそう言いながら、どかりと椅子に座って、腕を組んだ。

「あなた……ヴィーダー?」

 思わず尋ねる。
 男はギロリと視線だけを向けて答えた。

「だったら、なんだ」
「なんで、ここに……」

 警戒は解かない。とはいえ、自分じゃこの男には太刀打ちできない。歯向かえば殺されるだろう。それでも、クレアは意を決していた。

「貴様に死なれると困る。貴様はジャべラス様復活の要だからな。ジャべラス様が復活なされれば、貴様などどうでもよいが、今は生きててもらわなければならん」
「……私を、助けてくれたの?」
「助ける? 冗談ではない。余計な手間を取らせてもらったばかりか、なぜ私が人間如きに……」

 ぶつぶつとヴィーダーは文句をこぼした。
 ひとしきり、愚痴を言い切った彼はわざとらしいため息と共に立ち上がり、扉を半分だけ開け放った状態、振り向かずにクレアへと話しかける。

「神父どもが一日は絶対安静だとぬかした。また倒れられても面倒なのでは、仕方なく、ここに滞在する。だが、覚えておけ、夜にはここを抜け出す。文句は許さん。邪魔をするなら、この街を、消す」

 ヴィーダーはそれだけ言い切って、消えていった。
 クレアは唖然としながら、それを見送った。
 なんだか、不思議な気分だった。
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