見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる

グリゴリ

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3巻

3-1

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 第一章 王城パーティーとスタンピード襲来編しゅうらいへん


 クロードがクリエール王国最強のSランクパーティ『銀狼ぎんろうきば』を追放され、二年あまりが経過した。
 彼が追い出される理由となった超器用貧乏ちょうきようびんぼうなジョブ『万能者ばんのうしゃ』。これは一定の動作を複数回行う事でスキルや魔法を習得出来る特別なジョブだった。
 クロードは『万能者』を進化させ、さらなる力を身に付ける。
 そして、シルバーフェンリルのレイアやその子供である五つ子おおかみ達、レベルアップアナウンスが肉体を得た存在である少女――ナビーといった頼れる仲間と共に、冒険者パーティ『てん祝福しゅくふく』を結成。
 各地で活躍してAランクパーティとなり、勇者パーティの候補となったのだった。
 ところが、勇者パーティ候補として王城のパーティーへ招かれた『天の祝福』のもとに、モンスターの大群が四つのダンジョンを出て王都に迫っているとの急報がい込む。
『銀狼の牙』のリーダーだったシリウスが捕まり、彼の『魅了みりょう魔眼まがん』による支配を解かれたかつてのパーティメンバー、ケイト、マルティ、アイリと一緒に、クロードは王都の窮地きゅうちを救うべく動き出したのだった。


 *** 


 王城の会議室を出たクロードは、五つ子狼達を亜空間あくうかんから出し、『銀狼の牙』の面々に紹介した。
 現在、王都には東西南北全ての方角からモンスターが迫ってきており、『天の祝福』、シリウスが抜けた『銀狼の牙』、そして王国の騎士団と魔法師団で撃退げきたいしていく事になる。
 夜をてっしての戦いになるだろう。
 クロードはそれぞれの配置にく仲間達と別れ、レイアと五つ子狼の一匹、ボロを連れて担当場所へ向かっていった。


 クロード達が南門に着くと、既に到着していた騎士団と魔法師団の兵士達が慌ただしく働いていた。王都の外から順に第一、第二、第三の防衛ラインをき、南門を最終防衛ラインとするつもりのようだ。
 クロードは南門防衛の責任者達がいるという天幕に向かった。
 責任者の代表は第三騎士団の団長だ。
 クロードがどこでモンスターの大群を迎え撃てば良いか聞くと、男は面倒くさそうな顔をした。

「おお、これは、これは、小汚こぎたないお邪魔虫じゃまむしの冒険者とその従魔じゅうまではないか。やれやれ、今回の討伐戦、我々騎士団と魔法師団だけで事足りるというのに、こんな冒険者に救援を頼むなど……国王陛下はいったい何を考えておられるのか。私には理解出来んよ」

 嫌味を言い、南門の指揮官はさらに続ける。

「おっと、どこに行けば良いかだったな。お前達は我々エリートの邪魔でしかない。この最終防衛ラインである南門のはしっこで、指をくわえて我々の雄姿ゆうしを見ているが良い。ではまたな」

 南門の指揮官は、クロード達を天幕から追い出した。

『あの者は何様のつもりなのでしょうか。わたくし達は国王に頭を下げられたからこの戦いに参加するというのに、あまりにも失礼な態度です。それにどうでも良い事ですが、国王の事も馬鹿にしていると思います。あるじ様もそう思いませんか?』
「そうだね。あの物言いはいささか不愉快ふゆかいだね。まあ良いさ、最初は彼らだけで戦ってもらおう。彼らの実力ではモンスターの大群を抑えきれないだろうから必ず助けを求めてくると思うし、それまでは高みの見物といこう」

『念話』を使って怒りを伝えてくるレイアをなだめながら、クロードは南門の端に移動した。

『はあ~、みんなのところはどうなっているでしょうか。わたくし達と同じ対応をされていないと良いのですが。特に東門の防衛を担当するマールさんなんかは、あんな態度を取られたらもう戦わないなんて言い出しそうです』
「はは、まあ大丈夫じゃないかな。向こうの指揮官は騎士団長だから、ここの指揮官のような尊大そんだいな態度は取らないと思う。さあ、俺達の出番が来るまでテントの中でくつろいでいよう」

 クロードはテントを取り出し、中に入る。

『さあ、ボロもテントに入りますよ』
『は~い、ママ。主様、オレ、お腹がいちゃった。中で何か食べて良い?』
「そうだね……俺達の出番が来るまでそれ程時間はかからないと思うから、何か簡単な物でも作ろうか」
『やった。じゃあ、早く早く!』

 クロードがキッチンで軽食を作り始めると、魔法が着弾したかのような音が遠くから聞こえてきた。

「お、どうやら第一防衛ラインで戦闘が始まったようだね。敵も王都まではまだ距離があるんだろう。よし、特製のオムレツが出来たよ。今のうちに食べちゃおう」


 クロード達がオムレツを食べている間にも、戦闘音はどんどん大きくなっていく。次第にモンスター達の雄叫おたけびも聞こえてきた。
 そんな中でもクロード達に動揺はない。
 オムレツを食べ続けているとテントの入り口が勢いよく開き、あの失礼な男――南門の指揮官が入ってきた。
 彼はぐクロードに近づき、料理をせていたテーブルをり倒した。そして命令してくる。

「何を呑気のんきにオムレツなんて食ってやがるんだ。さっさと外に出て最前線に行ってこい。お前達のようなゴミに出来るのは、前線に立って我々エリートのたてになる事くらいだろうが。オラオラ、さっさとしないか」

 先程とは真逆の事を言い、南門の指揮官はクロード達をテントから追い出した。辺りを見回して、口元をニヤリとゆがめる。
 南門の指揮官はテントを出ると、クロードに言い放った。

「このテントは中々の品のようだな。お前には勿体もったいないから、エリート中のエリートであるこの私がもらってやろう。ありがたく思うと良い」

 そう言ってテントを奪うと、南門の指揮官は天幕へ戻っていった。


 クロードとレイア、ボロは一般の兵士達に連れられて、第二防衛ラインにやって来た。空には月がのぼっているが、魔法でそこかしこに明かりがともされている。
 そこから見える第一防衛ラインはまさに地獄絵図じごくえずで、至るところに兵士の死体が転がっていた。そして、遺体いたいを踏みつけながらモンスターが進軍している。

「これはまた凄い有様だな。最初っから俺達を戦場に出しておけば良かったのに、自分達だけで戦功をあげたいって欲張よくばるからこんな事になるんだよ。はあ~、この戦いが終わった後が面倒くさそうだな。あの指揮官、絶対に何か言ってくるに違いない。俺達がモンスターを倒したって、どうせ自分の手柄にしようとするだろうしね。はあ~……」
『主様のおっしゃる通り、本当に人間って面倒くさいですね。あ、南門を飛び出して、誰かが走ってきますよ。こちらに手を振っていますが、誰でしょうか?』
「んん、本当だ。誰だろ? 見た事がない女性だけど」

 クロードとレイアがそんな話をしているうちに、見知らぬ女性は第二防衛ラインまでやって来た。そのままクロードに駆け寄り、声をかけてくる。

「お久しぶりです、クロードさん。二年程前に王都で顔を合わせて以来ですね」
「ええ? あなたとは初対面だと思いますが……」
「ああ、あの時は変装へんそうをしていたんでした。ちょっと待っていてくださいね」

 なぞの女性が右手の中指に指輪をはめた。すると、外見がみるみるうちに変化していく。
 やがて女性は、追放されたクロードの代わりに『銀狼の牙』に加入した男――アレックスの姿になった。

「え、えええ!? ア、アレックスさんですよね? で、でも今さっきまで女の人だったのに。え、どういう事、いったいどうなっているんだ?」

 混乱のあまり頭を抱えてうなるクロードに、アレックスが事情を説明する。

「私は王国の諜報機関ちょうほうきかんに所属している諜報員なのです。『銀狼の牙』が勇者パーティ候補として相応ふさわしいか見極めるため、かつての私は国王陛下の命でパーティに潜入せんにゅうする事になりました。クロードさん、あなたと入れ替わる形でね。しかし、迷宮都市ゴルドで、リーダーのシリウスにパーティから追放されてしまいまして」

 そこで一度言葉を区切り、アレックスは頭を下げた。

「私はケイトさん達がシリウスの『魅了の魔眼』に洗脳されている真実を知りながら、何もしてあげられませんでした。そしてクロードさん、あなたにも。シリウスからあなたを追放する計画を聞かされていたにもかかわらず、真の目的のために利用してしまったのです。スキル『魔眼まがん』シリーズには隠蔽効果いんぺいこうかが存在します。彼が本当に『魔眼』持ちなのか、確かめるのに時間がかかってしまって。上司に相談しつつ、ケイトさん達を救うためにどう動くべきか悩んでいるうちに、パーティを追い出されてしまい……」
「そうだったんですか」

 クロードがアレックスの話に聞き入っていると、レイアが割り込んできた。

『あの、お話し中のところ申し訳ないのですが、モンスターの大群がこちらに迫ってきております。いかがいたしましょうか』

 レイアにうながされてクロードとアレックスが前方を見ると、モンスターの大群があと数百メートルの距離まで迫っていた。

「アレックスさん、話はまた今度にしましょう。まずはモンスター達を一匹残らず殲滅せんめつしないと」
「そうですね。それと、私の本当の名前はエルリナと言います。これからはそちらで呼んでください、クロードさん」

 アレックス改めエルリナは、中指にはめた指輪を外して女性の姿に戻った。
 クロードとレイア、ボロは兵士達の支援に向かったエルリナと別れ、一万は下らないらしいモンスターの大群に向かっていった。


 ***


 クロード達がモンスターの大群と相対していた頃――
 龍王国りゅうおうこくの元女王で現在はクロードの従魔であるエンシェントドラゴンのマールは、五つ子狼のレイ、『聖女せいじょ』のジョブを持つマルティと共に、東門の最終防衛ラインからモンスターの大群を観察していた。

「わたくし、これだけの数のモンスターを見るのは初めてですわ。『一万体はいる』と聞きましたが、こんなに多いんですのね」

 マルティはつばみ込み、緊張した様子で言う。人化していたマールがその呟きに答えた。

「マルティ、おぬしが緊張するのも当然の事。わしでさえこのような大群を見たのは、三百年以上生きてきて一度だけじゃ。その時はBランク以下のモンスターしかいなかったが、今回はAランク以上の高ランクモンスターもちらほらと見て取れる。ちと気合を入れて事に当たらないといけないかもしれないのじゃ」

 二人がモンスターの大群を見ながら話していると、天幕から東門の指揮官である騎士団長がやって来た。

「マール殿、マルティ殿、今回の討伐作戦にご協力いただき、まことにありがとうございました。正直に申しまして、あれ程の数のモンスターは我々騎士団と魔法師団では対応しきれないと考えております。あの大群の多くをあなた方に任せてしまう事になりましょうが、何卒よろしくお願いいたします」
「うむ、わかったのじゃ。わしも味方が散らばっていない方が大技を撃てるというもの。初撃はわしがブレスを放つ。それだけであの大群の半分程は消し飛ばす事が出来るはずじゃ。残りの半分はわしとレイでゆっくり倒して回るとするかの。騎士団と魔法師団は討ちらしたモンスターの討伐を、マルティはわしとレイ、兵士達の回復を任せる。心してかかるのじゃぞ」
「はい。皆様の手伝いは、わたくしにお任せくださいまし」
『うちもいっぱいモンスター倒してくるから、戦いが終わったら頭をでてくれる? マルティ』

 レイが口をはさむと、マルティは首をかしげた。

「わたくしでよろしいのですか? クロードさんに撫でてもらった方が、レイさんとしては嬉しいんじゃありませんの?」
勿論もちろんそうだけど、マルティにも撫でてもらいたいの。それと、もう一つ。この戦場に来るまでの間に、うちの事はレイちゃんって呼んでって言ったじゃん。ちゃんと呼んでくれないと、うち、怒っちゃうよ』
「わかりましたわ。それじゃあ、攻撃はマールさんとレイちゃんにお願いしますわね」
「うむ、任せるのじゃ」
『うん。ドンと任せてよ』

 マールとレイは、モンスターを蹴散らすべく第一防衛ラインに向かって歩き出した。


 ***


 クロード達とマール達がそれぞれ王都の南門と東門でモンスターを迎え撃っていた頃、時を同じくして西門でも防衛戦が始まろうとしていた。
 西門の第二防衛ライン。
 騎士団駐屯地ちゅうとんちにある会議用の大天幕には、クロードの幼馴染おさななじみであり『剣聖けんせい』のケイト、『天の祝福』の一員であるベロニカ、五つ子狼のリサの姿があった。
 西門の指揮官である魔法師団長が、ケイト達に作戦を伝える。

「それでは、ケイト殿、ベロニカ殿、大物はあなた達にお任せする事になる。必然的に最前線で戦ってもらう事になるが……我々魔法師団も騎士団も最善を尽くそう。王都を守るため、どうかよろしく頼む」

 魔法師団長は深々と頭を下げた。

「団長殿、頭を上げてくれ。私達はこれから共に戦う戦友だ。そのようにかしこまられては困る。こちらにはそういう態度に慣れていない者もいるからな」

 ベロニカはそう言うと、自分達のそばで大人しくお座りして話し合いが終わるのを待っていたリサを見た。
 魔法師団長はベロニカの視線を追ってリサを見て、そのあまりにも可愛らしい姿につい疑問を口にする。

「そ、その……先程からひかえているウルフは、本当に強いのか? この可愛い見た目からはとても想像がつかないのだが、戦場に出しても大丈夫なのか?」

 すると、今までだまっていたリサが声を上げた。

『あたくしの愛くるしさを理解出来た事はめてあげる。けど、あたくしの強さを疑われるのは、大変心外ですわね。まあ、その間違った認識も、数分後にはくつがえっているのでしょうけれど』

 それだけ言い、リサはほほふくらませてプイッとそっぽを向いてしまう。

「ははは、どうやら怒らせてしまったようだな。そこまで言うのなら実力を信じよう。それでは、ケイト殿、ベロニカ殿、そしてリサ殿、改めてよろしく」

 魔法師団長は苦笑すると、外で待機している部隊に指示を出すべく天幕を出ていった。


 ***


 場所は変わり、王都の北門防衛ラインの最前線。そこには、共に戦う者達に指示を出しているナビーと『賢者けんじゃ』のアイリ、その手伝いをする五つ子狼の二匹――イリアとハロがいた。

「そこの魔法士と騎士、ちょっとこっちに来てちょうだい」

 アイリが近くにいた魔法士と騎士に声をかける。声をかけられた二人は「いったいなんなんだ」と怪訝けげんな顔をしながら、アイリのそばにやって来た。
 一人が尋ねる。

「お呼びでしょうか、賢者様。なんなりとお申し付けください」
「ええ。あなた達がここの指揮をる隊長達……という認識で合っているかしら」
「はい」
「そう。それじゃあ、各部隊の隊員達に伝えておいてもらいたい事があるの。開戦してぐ、ナビーがあなた達に攻撃力上昇、防御力上昇、速度上昇、魔力強化の支援魔法をかけるわ。たまに急に自分が強くなった事に驚いてパニックを起こしちゃう人がいるから、ちゃんと言っておいてね」
「はい。わかりました。ただちに隊員全員に通達いたします」

 隊長達は頷き合い、急いでその場を去っていった。


 伝達を終えたアイリとナビーは、イリアとハロを連れてこれから戦場となる平原を一望する事が出来る第三防衛ラインの高台まで下がった。迫り来る一万ものモンスターの大群を観察する。
 ナビー達が戦場の様子をうかがい始めてから三十分程が経過した頃、平原の奥の方で土煙つちけむりが見えた。
 走ってきた偵察班ていさつはんの隊員は、モンスターの大群が第一防衛ラインに近づいてきた事を報告する。

「わかりました。では、手筈てはず通りにいきましょう。各部隊に戦闘準備をするように伝えてください」
「「はっ、承知しました」」

 ナビーは報告に来た偵察班の隊員と近くにいた騎士に指示を出し、支援魔法の発動準備に取りかかった。
 やがて、最前線の騎士達がモンスターの大群に向かって駆け出していく。魔法師団の魔法士はモンスターに攻撃魔法を撃ち込むべく、構えを取った。
 ナビーはそんな彼らに一斉に支援魔法をかける。
 騎士団と魔法師団全員にバフをかけ終えたナビーは、アイリとイリア、ハロを連れて第一防衛ラインを目指して移動を開始した。


 あっという間にナビー達は目的地に到着した。
 そのまま最前線に突っ込んでいくナビー、イリア、ハロと別れ、アイリは魔法師団に合流する。そして、モンスターの大群目がけて攻撃魔法を放つ。

「第三魔法部隊、あなた達だけ前に出すぎているから周りと足並みをそろえて。第二魔法部隊と第五魔法部隊は、最前線で戦っている騎士達にさらに支援魔法をかけてちょうだい。その他の部隊は攻撃魔法を継続して撃ち込みつつ、騎士達の援護をしなさい。では、行動開始!」

 アイリの指示を受けた魔法士達は、与えられた役割を果たすために各自準備に取りかかった。


 一方、最前線に向かったナビーとイリア、ハロは、モンスターの大群からおよそ百メートル程の距離まで接近していた。

「イリア、ハロ、準備は良いですね?」
『ええ、いつでも突っ込めるわよ』
『おいらもいつでも行けるよ。戦闘支援はおいらに任せてよ!』
「ええ、お二人ともよろしくお願いしますね。では、参りましょう」

 ナビーとイリアを前衛に、後ろをハロが追随ついずいする形でモンスターの大群へ近づいていく。
 まず、ナビーはオリハルコンの剣に、イリアは自らのつめに少量の魔力をまとわせた。そして魔力の性質をナビーは火に、イリアは風に変えて、大群の最前列にいるモンスター達を切りつける。
 ナビー達が放った火と風の斬撃ざんげき融合ゆうごうし、巨大な炎の竜巻たつまきとなってモンスターの大群を襲った。
 炎の竜巻は次々とモンスター達を吸い上げてちりへ変えていく。
 ナビーとイリアがモンスターを蹴散らす隣では、ハロが土魔法の『アースウォール』を発動して周囲の守りを固めていた。敵の攻撃をかいくぐり、ハロはナビー達に襲いかかろうとするモンスターを岩魔法の『ロックバレット』で的確に撃ち抜いていく。

「あら、初動は中々良い感じですね。イリア、これから群れの中に突っ込みますが、準備は良いですか? ハロは今まで通りに土魔法と岩魔法でサポートを行ってください。攻撃は余裕があったらで構いませんからね」
『ええ、わかったわ。私のこの爪でモンスターどもを蹴散らしてあげるわ』
『うん。おいらも頑張っちゃうよ!』
「ええ、二人とも頼りにしていますよ。では、突撃します!」
『『わかった(わ)』』

 真っ先にモンスターの群れに飛び込み、ナビーはオリハルコンの剣を振るう。イリアは自慢の鋭く頑丈な爪と牙で、群れの先頭にいるモンスターに飛びかかった。ウルフ系、ボア系、ベア系の低ランクモンスターを蹴散らしていく。
 ハロは二人の背中を守りながら、自らも魔法と爪、牙を使って適度にモンスター達を倒していった。 


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