16 / 46
《チームワーク》
しおりを挟む
今は地獄の門から近い場所に移動したところだ。ライとケイとルゥはそれぞれの力を合わせて巨大類人猿の狩りを行っている。現在は三体も現れてしまった。
ライが舌打ちを打つ。
「チッ、――わんさか出てくるなっ!」
ライは宙返りをしてから樹々に飛び去り大型類人猿を蹴散らしていく。だがなかなか倒れないでいた。短刀を引き抜いてから地面に移動する。
ケイが棍棒で大きく振りかぶった。
「うっっらぁぁぁぁっっっ!!!!!」
一体の巨大類人猿がドサリと倒れた。それからルゥが手に息吹を込める。
「風よ、我の力となりて――踊れっ!」
巨大類人猿が風の息吹で飛ばされる。しかし、飛ばされただけでは仕留められない。三体の類人猿はこちらへと向かってくる。
三人は互い合わせになった。それからライの合図で散る。――ライが一体の巨大類人猿に短刀を刻み込んだ。
「死ねっっっっっ!!!!」
短刀で大きく振りかぶった連撃は一体の巨大類人猿を仕留めた。それからふわりと風で巻き込ませ、怪物同士で衝突させる。――ルゥの風だ。
「風よ、――舞い上がれ!」
舞い上がった二体の類人猿が今度は三体目の類人猿に向かう。――ケイが待ち構えていた。
「これでぇ、終わりだぁぁぁぁっっっ!!!!」
棍棒で振り上げて三体目の類人猿の軸をブレさせる。――ライが素早い動きで抜刀した。
三体目は首筋に真一文字で刻み込み、血飛沫を上げさせた。二体目はルゥの風の息吹の衝突で頭蓋骨が割れているようだ。
三人は息を吐き出した。吐き出して吐き出して――倒れ込んだ。
「倒した……ぜぇ~!!!!」
ケイが気絶したように身体を地面に伏せれば、ライやルゥも笑い出す。これで何度目かという戦いを、三人は自身の経験値に刻み込んだのだ。
ルゥは参加しなかったが、ライとケイは三体の類人猿を捌き終えて水辺で身体を洗っていた。その頃、先に水浴びをしていたルゥは二人の衣服を洗濯していたのだ。
ルゥ自前の石鹸で洗ってから流水で洗い流し、風の息吹で乾かす。それをライとケイが礼を告げて衣服を着ていた。
捌かれた類人猿でさえもルゥはまだ苦手意識はあるが、ケイが作る料理は違う。今日の献立は類人猿の野草煮込みと地獄フナにルゥとライが取って来た果実あった。その果実をケイの手によって焼き菓子になって出されていた。ジャムも添えられている。
ルゥが金色の瞳を瞬かせた。
「うわぁっ~、美味しそう! さっすが、ケイだね!」
「えへへ。まぁ食べてよ。美味しいだろうからさ!」
スコーンのような菓子をルゥは小さな口で食んだ。――目を見開かせた。
「すっごい美味しい! ケイ、天才だよっ!」
「ありがと。えへへ~、嬉しいなぁ」
「俺も食うっ! ルゥ、寄こせっ!」
「え~、ライは類人猿の野草煮込み食べれば良いじゃん~」
「俺にも食わせろっ!」
「まぁまぁ二人とも……」
などと言いながら案外嬉しそうなケイではあった。
夕飯を終えてからライは二人に向けてニヒルに笑んだ。
「明日抜けたら、やっと、やっと地獄の門番だぞ」
「えっ、本当?」
ルゥの羽がバタついた。だが羽が折れているせいでギクシャクした動きになっている。ルゥが少し顔を歪めた。
「これで……僕の羽が治るかも、しれないね」
ライが強く頷いた。
「あぁ。お前の羽が治って、――あの野郎をぶっ飛ばせるぜ」
ライが拳を固めていた。
ライが舌打ちを打つ。
「チッ、――わんさか出てくるなっ!」
ライは宙返りをしてから樹々に飛び去り大型類人猿を蹴散らしていく。だがなかなか倒れないでいた。短刀を引き抜いてから地面に移動する。
ケイが棍棒で大きく振りかぶった。
「うっっらぁぁぁぁっっっ!!!!!」
一体の巨大類人猿がドサリと倒れた。それからルゥが手に息吹を込める。
「風よ、我の力となりて――踊れっ!」
巨大類人猿が風の息吹で飛ばされる。しかし、飛ばされただけでは仕留められない。三体の類人猿はこちらへと向かってくる。
三人は互い合わせになった。それからライの合図で散る。――ライが一体の巨大類人猿に短刀を刻み込んだ。
「死ねっっっっっ!!!!」
短刀で大きく振りかぶった連撃は一体の巨大類人猿を仕留めた。それからふわりと風で巻き込ませ、怪物同士で衝突させる。――ルゥの風だ。
「風よ、――舞い上がれ!」
舞い上がった二体の類人猿が今度は三体目の類人猿に向かう。――ケイが待ち構えていた。
「これでぇ、終わりだぁぁぁぁっっっ!!!!」
棍棒で振り上げて三体目の類人猿の軸をブレさせる。――ライが素早い動きで抜刀した。
三体目は首筋に真一文字で刻み込み、血飛沫を上げさせた。二体目はルゥの風の息吹の衝突で頭蓋骨が割れているようだ。
三人は息を吐き出した。吐き出して吐き出して――倒れ込んだ。
「倒した……ぜぇ~!!!!」
ケイが気絶したように身体を地面に伏せれば、ライやルゥも笑い出す。これで何度目かという戦いを、三人は自身の経験値に刻み込んだのだ。
ルゥは参加しなかったが、ライとケイは三体の類人猿を捌き終えて水辺で身体を洗っていた。その頃、先に水浴びをしていたルゥは二人の衣服を洗濯していたのだ。
ルゥ自前の石鹸で洗ってから流水で洗い流し、風の息吹で乾かす。それをライとケイが礼を告げて衣服を着ていた。
捌かれた類人猿でさえもルゥはまだ苦手意識はあるが、ケイが作る料理は違う。今日の献立は類人猿の野草煮込みと地獄フナにルゥとライが取って来た果実あった。その果実をケイの手によって焼き菓子になって出されていた。ジャムも添えられている。
ルゥが金色の瞳を瞬かせた。
「うわぁっ~、美味しそう! さっすが、ケイだね!」
「えへへ。まぁ食べてよ。美味しいだろうからさ!」
スコーンのような菓子をルゥは小さな口で食んだ。――目を見開かせた。
「すっごい美味しい! ケイ、天才だよっ!」
「ありがと。えへへ~、嬉しいなぁ」
「俺も食うっ! ルゥ、寄こせっ!」
「え~、ライは類人猿の野草煮込み食べれば良いじゃん~」
「俺にも食わせろっ!」
「まぁまぁ二人とも……」
などと言いながら案外嬉しそうなケイではあった。
夕飯を終えてからライは二人に向けてニヒルに笑んだ。
「明日抜けたら、やっと、やっと地獄の門番だぞ」
「えっ、本当?」
ルゥの羽がバタついた。だが羽が折れているせいでギクシャクした動きになっている。ルゥが少し顔を歪めた。
「これで……僕の羽が治るかも、しれないね」
ライが強く頷いた。
「あぁ。お前の羽が治って、――あの野郎をぶっ飛ばせるぜ」
ライが拳を固めていた。
0
あなたにおすすめの小説
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ワケありなのに、執事がはなしてくれません!? ~庶子令嬢は、今日も脱出を試みる~
若松だんご
キャラ文芸
――お迎えに上がりました。ティーナお嬢さま。
そう言って、白い手袋をはめた手を胸に当て、うやうやしく頭を下げたアイツ。アタシのいた寄宿学校に、突然現れた見知らぬ謎の若い執事。手にしていたのは、兄の訃報。8つ年上の、異母兄が事故で亡くなったというもの。
――亡き異母兄さまに代わって、子爵家の相続人となりました。
え? は? 女子の、それも庶子だったアタシが?
兄さまは母を亡くしたアタシを妹として迎え入れてくれたけど、結局は庶子だし。兄さまのお母さまには嫌われてたからこうして寄宿学校に放り込まれてたアタシが? 下町育ちのアタシが? 女子相続人? 子爵令嬢として?
――つきましては、この先ともに子爵家を守り立ててゆける伴侶をお探しください。
いや、それ、絶対ムリ。子爵家ってオマケがついても、アタシを選んでくれる酔狂なヤツはいないって。
なんて思うアタシの周り。どうやらいろいろ狙われてるみたいで。海に突き落とされそうになったり、襲われたり。なんだかんだで命が危ない。
アタシ、このままじゃ殺される? なんかいろいろヤバくない? 逃げたほうがいいんじゃない?
「どうしましたか、マイ・レディ」
目の前で優雅に一礼するこの執事、キース。コイツが一番怪しいのよねえ。
※ 2024年1月に開催される、「第7回キャラ文芸大賞」にエントリーしました。コンテストでも応援いただけると幸いです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる