記憶喪失少女

離月 あき

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リア…様?

私はしばらく長い髪の人を抱きしめていた。
涙を流しながら。
「あ、実は、バイオレット様!リア様が来ていただいたのです。」
「リア様…?」
「はい!バイオレット様の助けになるお人です。優しいですよ。」
誰なのだろうか。本当に優しいのだろうか。助けになってくれるのだろうか。
頭の中で不安がどんどん積み重なる。
「あ!来ましたよ!」
「…。」
長くて白い髪、目は鋭くて男みたいだ。
一一男みたい…?
私は男というものがそもそもわからないのにどうして思い浮かぶのだろう。
思い浮かぶたびに胸がずきんずきんと痛む。
「これは…バイオレット様!?」
そのリア様…?は、こちらをみて目を見開いている。
「あなたは誰ですか?」
「リア…です。一応男です。それより、突然なのですが昔の記憶を思い出せますか?」
何を言っているのだろうか?記憶?昔?
全部がわからない。
…聞いてみよう…。
「記憶って何?」
「はっ…!これは本当に…なのかもしれない…。」
「だから言ったでしょう?リア様?」
私の質問に一切答えてくれずおろおろしていたら、バンっ!っと大きい音がした。
「バイオレット!記憶喪失とはどういうことなの!?わたくしに詳しく教えなさい!」
「…バイオレット様のお母様です。」
長い髪の人がこっそりと教えてくれた。
「エラ様どうしたのですか?バイオレット様のことですか?
「えぇ。記憶喪失だと聞いて、心配…していたのですわ…。」
リア様の問いにお母様?という人が私をみていた。
その視線が鋭く、怖く…感じた。


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