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魔術師の少女2
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「なんだ、テメエは!?」
残る三人の男が一斉にルカを見る。男のうち二人が大振りのナイフを懐から取り出し、一人は腰の剣を抜いた。夕日を浴びて、刃がギラリと光る。
「その女の人から…離れろ」
ルカも怯むことなく、腰の剣を抜く。初級冒険者がよく使うタイプの片刃剣だ。切れ味は決して良くはないが、安価で使いやすい。
「ああ!?白馬に乗った正義の騎士気取りか!?」
「へへ、格好つけるのもいいが、ガキには大人の世界って奴を教えてやんねえと…な!」
男たちのうちひとりが、ルカに向かってナイフを突き出した。
「くっ…」
刃の切先が体に触れるその直前、ギリギリの所でかわした。やはりそれなりに腕が立つ相手のようだ。しかし、ルカは怯まず男に向かって体をぶつける。それと同時に剣を繰り出した。と言っても、刃部分ではない。剣の持ち手…柄を男の鳩尾にめり込ませたのだ。初伝剣技『柄撃ち』。
「うごおっ!」
という呻き声とあげ、男は前のめりになって倒れた。
「てめえっ!」
残った二人の男のうち、やや太り気味で背の高い男がいきり立ってルカに一歩踏み出した。しかし、もうひとりの男がそれを手で制す。剣を持っている人物だ。
「待て。油断するな」
「そうは言ってもよ、アニキ。こんなガキに…」
「ガキ相手に怪我してもつまらんだろう。確実にやるぞ」
アニキ、と言われている所を見るに剣を持った男がリーダー格なのだろう。背の高い男に指示を下す。
「お前は回り込め。前と後ろから同時に斬りかかるぞ」
「へ、へい!」
兄貴分に指示されて、背の高い男がルカの背後にゆっくりと回り込む。ルカとしてはそれを阻止したい所だったが、正面に立つリーダー格の男のプレッシャーがそれを許さない。下手に攻めても、攻撃を防がれてしまう。しかしこのまま挟み撃ちにされても勝機はない。
(くそうっ…いっそ無理にでも攻めるか…)
ルカがそう思ったその時、
「『風よ、我が敵を撃て』」
そんな詠唱が聞こえた。この場にいる全員が、一斉に詠唱の先へと視線を向ける。魔術詠唱を行っているのは、男たちに絡まれていた少女だった。そして、詠唱が終了し術が放たれる。
「ウィンド・ショック!」
初伝魔術『ウィンド・ショック』。風の力により敵を吹き飛ばす魔術だ。それが、背の高い男に向かって放たれる。
「はは!んなもん効くか!」
背の高い男は余裕の笑みを浮かべた。ウィンド・ショックは、風属性魔術の中でも威力が低い。一瞬だけ突風を作り出すのが関の山だ。本来なら小型の虫系モンスターを吹き飛ばす際に使用される魔術だった。背が高く、いかにも体重がありそうな男とは相性が悪い。だが、
「こんな魔術でごときで…えっ!?」
風が男の体にぶつかる。その肉体が浮いた…と思った瞬間には、5mほど後方へ吹き飛んでいた。そして、その先にあったレンガ製の塀に体が叩きつけられる。
「がっ…は…っ」
少なく見積もっても、男は80kg程度の体重があっただろう。それを一瞬で吹き飛ばすとは、初伝魔術の威力ではない。リーダー格の男は驚愕の表情で少女の顔を見る。
「て、てめえ…なにもんだ…!?」
その時、ルカは動いていた。リーダー格の男に向けて走り出す。
「ちいっ…!」
男はルカに向けて剣を振り下ろした。しかし、ルカはそれを受け止め、いなす。初伝剣技『捌き受け』。男の態勢が崩れた。その胴体に、渾身の力で横斬りを叩き込む。
「がふっ…」
と、男の口から呼気が漏れた。ルカが繰り出したのは、剣の刃部分ではなかった。それとは逆、刃のついていない峰《みね》部分での攻撃…いわゆる峰打《みねう》ちだ。男は、前のめりにどうっと倒れる。
しかし、男は倒れた後も意識を失ってはいなかった。憎々し気にルカを見上げる。だが、そこにはルカの突きつけた剣の切先があった。
「…まだ乱暴をするつもりですか?もしそうだと言うなら容赦しません」
ルカは言い放った。その言葉の意味は、男にもすぐに分かった。ルカは、男を殺そうとすれば殺す事ができたのだ。わざわざ峰打ちになどせず、刃で男の胴を両断すればいい。しかし、彼はそうしなかった。今もまだ男が生きているのは、ルカの慈悲のおかげなのだ。
「わ、わかった…も、もう手出しはしねえ…」
男は、ルカから視線を下げて地面に頭を擦り付けた。自分が優位に立っている時は強気に出るが、叩きのめされると途端に弱気になるタイプの人間らしい。
「だ、だから、頼む…み、見逃してくれ。わ、悪い事はもうやらねえよ」
「本当ですか?」
「ああ…。俺らもそこそこ腕が立つつもりでイキってたんだが…年下でこんな強ええ奴がいるんじゃ、悪さなんてできねえよ」
「…わかりました」
ルカは剣を収めた。リーダー格の男はよろよろと立ち上がると、他の仲間たちも起き上がらせ足早に去っていった。それを見送って、ルカは改めて少女に向き直る。
「大丈夫でしたか?」
「は、はいっ。危ない所を助けていただきありがとうございました!」
少女は、ルカに対して深々と頭を下げた。
「いえ、僕の方こそありがとうございました。魔術で援護してもらわなかったら勝てなかったかもしれません」
これはルカの本音だ。結果的には無傷で勝てたが、危うい勝負だった。
「それと、失礼ですけど…お姉さん、ひょっとしてこの町に来るのは初めてですか?」
「はい。私のお師匠様と一緒に今日到着したばかりです。けれど、はぐれてしまって…」
「そうですか…」
ルカは得心した。この町についてある程度知識があるなら、少女ひとりでこんな治安の悪い場所を歩いたりしないはずだからだ。
「えっと…もし良かったら、僕の泊まってる宿に来ませんか?」
「えっ?」
「この辺りは治安が悪いんです。そろそろ暗くなってくるし、この場所から離れた方がいいと思います」
「でも、お邪魔になるんじゃないですか?」
「大丈夫です。どうせ、僕は――」
どうせ、パーティを追放されて暇ですから。そんな自虐的な事を言いかけて、なんだか悲しくなって…言葉を飲み込んだ。
「とにかく、ここに長居しない方がいいです」
「わかりました」
少女は頷いた。そして、はっと何かを思い出したかのように口を開く。
「申し遅れました。私、クラリス・キャンベルと申します。魔術師です。駆け出しですけど」
その言葉を聞いてルカも自己紹介がまだだった事を思い出す。
「ごめんなさい、僕の方こそ名乗ってなくて。名前はルカ・ハークレイ。冒険者です。…一応、ですけど」
残る三人の男が一斉にルカを見る。男のうち二人が大振りのナイフを懐から取り出し、一人は腰の剣を抜いた。夕日を浴びて、刃がギラリと光る。
「その女の人から…離れろ」
ルカも怯むことなく、腰の剣を抜く。初級冒険者がよく使うタイプの片刃剣だ。切れ味は決して良くはないが、安価で使いやすい。
「ああ!?白馬に乗った正義の騎士気取りか!?」
「へへ、格好つけるのもいいが、ガキには大人の世界って奴を教えてやんねえと…な!」
男たちのうちひとりが、ルカに向かってナイフを突き出した。
「くっ…」
刃の切先が体に触れるその直前、ギリギリの所でかわした。やはりそれなりに腕が立つ相手のようだ。しかし、ルカは怯まず男に向かって体をぶつける。それと同時に剣を繰り出した。と言っても、刃部分ではない。剣の持ち手…柄を男の鳩尾にめり込ませたのだ。初伝剣技『柄撃ち』。
「うごおっ!」
という呻き声とあげ、男は前のめりになって倒れた。
「てめえっ!」
残った二人の男のうち、やや太り気味で背の高い男がいきり立ってルカに一歩踏み出した。しかし、もうひとりの男がそれを手で制す。剣を持っている人物だ。
「待て。油断するな」
「そうは言ってもよ、アニキ。こんなガキに…」
「ガキ相手に怪我してもつまらんだろう。確実にやるぞ」
アニキ、と言われている所を見るに剣を持った男がリーダー格なのだろう。背の高い男に指示を下す。
「お前は回り込め。前と後ろから同時に斬りかかるぞ」
「へ、へい!」
兄貴分に指示されて、背の高い男がルカの背後にゆっくりと回り込む。ルカとしてはそれを阻止したい所だったが、正面に立つリーダー格の男のプレッシャーがそれを許さない。下手に攻めても、攻撃を防がれてしまう。しかしこのまま挟み撃ちにされても勝機はない。
(くそうっ…いっそ無理にでも攻めるか…)
ルカがそう思ったその時、
「『風よ、我が敵を撃て』」
そんな詠唱が聞こえた。この場にいる全員が、一斉に詠唱の先へと視線を向ける。魔術詠唱を行っているのは、男たちに絡まれていた少女だった。そして、詠唱が終了し術が放たれる。
「ウィンド・ショック!」
初伝魔術『ウィンド・ショック』。風の力により敵を吹き飛ばす魔術だ。それが、背の高い男に向かって放たれる。
「はは!んなもん効くか!」
背の高い男は余裕の笑みを浮かべた。ウィンド・ショックは、風属性魔術の中でも威力が低い。一瞬だけ突風を作り出すのが関の山だ。本来なら小型の虫系モンスターを吹き飛ばす際に使用される魔術だった。背が高く、いかにも体重がありそうな男とは相性が悪い。だが、
「こんな魔術でごときで…えっ!?」
風が男の体にぶつかる。その肉体が浮いた…と思った瞬間には、5mほど後方へ吹き飛んでいた。そして、その先にあったレンガ製の塀に体が叩きつけられる。
「がっ…は…っ」
少なく見積もっても、男は80kg程度の体重があっただろう。それを一瞬で吹き飛ばすとは、初伝魔術の威力ではない。リーダー格の男は驚愕の表情で少女の顔を見る。
「て、てめえ…なにもんだ…!?」
その時、ルカは動いていた。リーダー格の男に向けて走り出す。
「ちいっ…!」
男はルカに向けて剣を振り下ろした。しかし、ルカはそれを受け止め、いなす。初伝剣技『捌き受け』。男の態勢が崩れた。その胴体に、渾身の力で横斬りを叩き込む。
「がふっ…」
と、男の口から呼気が漏れた。ルカが繰り出したのは、剣の刃部分ではなかった。それとは逆、刃のついていない峰《みね》部分での攻撃…いわゆる峰打《みねう》ちだ。男は、前のめりにどうっと倒れる。
しかし、男は倒れた後も意識を失ってはいなかった。憎々し気にルカを見上げる。だが、そこにはルカの突きつけた剣の切先があった。
「…まだ乱暴をするつもりですか?もしそうだと言うなら容赦しません」
ルカは言い放った。その言葉の意味は、男にもすぐに分かった。ルカは、男を殺そうとすれば殺す事ができたのだ。わざわざ峰打ちになどせず、刃で男の胴を両断すればいい。しかし、彼はそうしなかった。今もまだ男が生きているのは、ルカの慈悲のおかげなのだ。
「わ、わかった…も、もう手出しはしねえ…」
男は、ルカから視線を下げて地面に頭を擦り付けた。自分が優位に立っている時は強気に出るが、叩きのめされると途端に弱気になるタイプの人間らしい。
「だ、だから、頼む…み、見逃してくれ。わ、悪い事はもうやらねえよ」
「本当ですか?」
「ああ…。俺らもそこそこ腕が立つつもりでイキってたんだが…年下でこんな強ええ奴がいるんじゃ、悪さなんてできねえよ」
「…わかりました」
ルカは剣を収めた。リーダー格の男はよろよろと立ち上がると、他の仲間たちも起き上がらせ足早に去っていった。それを見送って、ルカは改めて少女に向き直る。
「大丈夫でしたか?」
「は、はいっ。危ない所を助けていただきありがとうございました!」
少女は、ルカに対して深々と頭を下げた。
「いえ、僕の方こそありがとうございました。魔術で援護してもらわなかったら勝てなかったかもしれません」
これはルカの本音だ。結果的には無傷で勝てたが、危うい勝負だった。
「それと、失礼ですけど…お姉さん、ひょっとしてこの町に来るのは初めてですか?」
「はい。私のお師匠様と一緒に今日到着したばかりです。けれど、はぐれてしまって…」
「そうですか…」
ルカは得心した。この町についてある程度知識があるなら、少女ひとりでこんな治安の悪い場所を歩いたりしないはずだからだ。
「えっと…もし良かったら、僕の泊まってる宿に来ませんか?」
「えっ?」
「この辺りは治安が悪いんです。そろそろ暗くなってくるし、この場所から離れた方がいいと思います」
「でも、お邪魔になるんじゃないですか?」
「大丈夫です。どうせ、僕は――」
どうせ、パーティを追放されて暇ですから。そんな自虐的な事を言いかけて、なんだか悲しくなって…言葉を飲み込んだ。
「とにかく、ここに長居しない方がいいです」
「わかりました」
少女は頷いた。そして、はっと何かを思い出したかのように口を開く。
「申し遅れました。私、クラリス・キャンベルと申します。魔術師です。駆け出しですけど」
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