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帰宅
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とある夜。仕事はまだ片付かないままだが、残業をうるさく言われているので、中途半端な仕事に後ろ髪を引かれるのを振り払い、帰宅の途につく。電車を二本乗り継ぎ、自宅の最寄り駅まで戻って来たその男は、いつものように、駅前の飲み屋が並ぶ賑やかな通りをまっすぐ抜けて、先にあるコンビニエンスストアへ立ち寄る。お菓子売り場を一通り眺め、新作がないかを確認した後、いつもの弁当とタバコを一箱買った。店を出て道なりにしばらく進み、右の細い道に入る。傍に住宅がぎゅうぎゅうに並び、LED化工事が終わったばかりの、やけに明るい街路灯に照らされた静かな道を、早足で歩く。視界の隅に映り込んだ梅の花に、春の始まりを予感させられ、心が浮つくが、今は店内で蓄えた温もりが逃げない内にと、早足で家に向かって歩いていた。
「今夜はさみぃな……失敗した」
震える声で早口に独り言を呟き、黒い薄手のダウンジャケットをカサカサ振るわせる。人生は大小の失敗の連続だ。それを知り、認めて、次に活かすかどうかが成長に繋がる。そして……と、いつもの癖で思考を回すのを楽しみながら、自身の限界歩行速度で自宅を目指す。朝の寒さに合わせた服装だったが、この日は夕方から大幅に気温が下がり、今の服装が対応できる防寒能力を少し超えていた。天気予報を把握していたにもかかわらず、冬のコートで行くのはちょっと季節的にそぐわないなど考えた結果、選択を誤ったのだ。また、男は北国出身だからと、寒さには多少……いや、強いと思っていたのだが、そうではなかったという事もある。ちなみに、北国出身者は、歩くのが速い。男が二十八年住んでいた地域の冬は、雪で自転車が使えず、歩く事が多くなる。そして、都会とは違い、目的とする場所までが概ね遠く、道は雪と氷に覆われ歩き難い。それに加えて耳を千切らんとする寒さ。過酷な環境は、男を速く歩けるように育てた。ただ、地元にいた時は、それを感じることは少なかった。皆同じか、自分よりも速かった。
途中、マスクを外して眼鏡の曇りを払い、そのまま道なりに、角を右に左と数度曲がって、自宅のアパートに到着した。錆ついた鉄製の外階段を、音を立てないようにゆっくり上がり、二階の自室玄関前まで来たところで、ドアの傍に小さい段ボール箱を見つけ、荷物がちゃんと届いていた事に安心しつつ、鍵を開けてからその荷物を抱えて中に入り、ドアを閉めて鍵を掛け、無事、本日も帰宅が完了した。
部屋に入ると、入り口に設置した人感センサーライトが足元を照らしてくれる。
「ありがと。ただいま」
ライトに帰宅の挨拶を終え、部屋の照明器具のヒモを引く。明るくなった部屋を見渡し異変がないことをサッと確認し、荷物を手近なところに置いて、ジャケットをハンガーにかけ、服を全て脱ぎ洗濯物入れへ詰め込む。部屋は予約通りに起動していたエアコンのため暖かい。バスタオルを準備し、眼鏡を外して浴室へ。熱めのシャワーを浴びて冷えた身体を温め、全身を洗浄。上がりに身体を拭いて、水を一杯飲み、ドライヤーで髪を乾かす。そして、コンビニの袋から弁当を出し、電子レンジで温める。庫内が光る電子レンジを眺めながら、身体をストレッチし、温め完了のメロディが鳴り切る前に、電子レンジから弁当と、冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出して、部屋の中央にあるちゃぶ台へ移動。真新しいパンツを履き、寝巻きを着て、テレビを付けてニュース番組を選局。小さな音で流すだけで見る事はなく、弁当を黙々と食べる。飲み残りのお茶を片手に、傍らに置いてあったタバコの箱をもう片手でつかんで、台所へ。換気扇を回し、一服し始める。これが、この独身一人暮らしの男、山波尚之の帰宅における一連の儀式であり、以降オフタイムとなる。深く、ゆっくりと、煙と共に息を吐いた。
二本目のタバコを吸いながら、壁に掛かる時計を見て、その目線を部屋の入り口に置いた、小さな段ボール箱に移した。(三度目か……。いやぁ、今回は危なかったな……)タバコをもみ消し、台所のお湯で口を濯ぎながら手を洗い、入念に手についた水をタオルで拭って、その小さな段ボール箱を持ち、ちゃぶ台へと向かった。開封し、梱包材を丁寧にどけて、頼んだ商品である小冊子の束から、一冊、取り出す。パラパラとページをめくり中身をサッと見流して内容の確認を終えると、「やるかぁ」と小さい声で自分に言い聞かせる。時計は二十二時を過ぎていた。山波は届いた小冊子の一冊、一冊に、筆ペンで一言ずつ書いていく。
『さようなら』
山波は、ある専門学校で、ゲーム科グラフィック専攻の常勤講師として働いている。明日はその卒業式で、山波が担任を受け持ったクラスの学生を送り出す日だ。若い頃に、友人の手助けとしてグラフィックデザインの非常勤講師となり、後に金欠のため常勤として働くようになった。四十歳になった山波が、担任として卒業生を送り出すのは八度目になる。そして、この作業は三度目となる。
担当した卒業生に渡す予定の小冊子に、今回は『さようなら』と書く事にした。一度目は、一人一人に見合う一言を。二度目は、それらしい四文字熟語を。レアも入れてみた。これは大変だった。だから、三度目となる今回は、効率化をテーマに、挨拶を重要視する山波らしい一言と思わせつつ、ストレートな言葉で勝負することにした。"さようなら"は、未来に繋げる言葉だ。卒業生達のこの先が、良きものにつながっていくことを切に願う……などと思っている間に、すべての小冊子へ書き入れが終わった。
卒業式は、講師にとって業務完了、学生への役務提供終了を意味する。山波が勤める専門学校では、二年間で卒業だ。学生達は、この二年の内に、専門技術を学んで、就職レベルに到達しなければならない。二年という時間は、講師側からすると圧倒的に短い。プロとして活躍している講師達は、長い時間を費やして身に付けた技術、最前線で積んだ経験を、学生達に提供しているのだが、二年ーー、例えば、一単位の講義なら、半年かけて十八時間、一日もない時間しか、教えることはできない。一年で三十単位と少し、二年目も同じぐらいの講義時間となるが、二年目からは就職活動が始まる。就職活動できる時期は、前期に集中するため、結果、最初の一年で、ほぼ全てを教えるしかないのだから、可能な限り内容を凝縮して、効率化しても、時間が足りないとしか思わない。この講師、学校都合を学生達は受け止めなくてはならない。本当に大変だ。だから山波は、この怒涛の二年をやり切った学生達へ、せめてもの思い出として、山波が撮り溜めた写真を使い、独自に卒業アルバムを作り始めのだった。
コメントを入れ終え、完成した卒業アルバムを鞄に詰め、目覚ましを時間差で二回鳴るよう設定し、一服。エアコンを消して五時間後に付くようにタイマー予約をし、ライトを消して布団に入るーーが、思い出し、一度布団から出て、黒スーツと白ネクタイの準備し、また布団に入る。(六時起きだ。六時起き)こう唱えると、自然に起きられると、ネットで読んだことをいつものように実践し、以降、思考を止めて脱力し、体を布団に委ねて、眠気が来るのを待った……。
「今夜はさみぃな……失敗した」
震える声で早口に独り言を呟き、黒い薄手のダウンジャケットをカサカサ振るわせる。人生は大小の失敗の連続だ。それを知り、認めて、次に活かすかどうかが成長に繋がる。そして……と、いつもの癖で思考を回すのを楽しみながら、自身の限界歩行速度で自宅を目指す。朝の寒さに合わせた服装だったが、この日は夕方から大幅に気温が下がり、今の服装が対応できる防寒能力を少し超えていた。天気予報を把握していたにもかかわらず、冬のコートで行くのはちょっと季節的にそぐわないなど考えた結果、選択を誤ったのだ。また、男は北国出身だからと、寒さには多少……いや、強いと思っていたのだが、そうではなかったという事もある。ちなみに、北国出身者は、歩くのが速い。男が二十八年住んでいた地域の冬は、雪で自転車が使えず、歩く事が多くなる。そして、都会とは違い、目的とする場所までが概ね遠く、道は雪と氷に覆われ歩き難い。それに加えて耳を千切らんとする寒さ。過酷な環境は、男を速く歩けるように育てた。ただ、地元にいた時は、それを感じることは少なかった。皆同じか、自分よりも速かった。
途中、マスクを外して眼鏡の曇りを払い、そのまま道なりに、角を右に左と数度曲がって、自宅のアパートに到着した。錆ついた鉄製の外階段を、音を立てないようにゆっくり上がり、二階の自室玄関前まで来たところで、ドアの傍に小さい段ボール箱を見つけ、荷物がちゃんと届いていた事に安心しつつ、鍵を開けてからその荷物を抱えて中に入り、ドアを閉めて鍵を掛け、無事、本日も帰宅が完了した。
部屋に入ると、入り口に設置した人感センサーライトが足元を照らしてくれる。
「ありがと。ただいま」
ライトに帰宅の挨拶を終え、部屋の照明器具のヒモを引く。明るくなった部屋を見渡し異変がないことをサッと確認し、荷物を手近なところに置いて、ジャケットをハンガーにかけ、服を全て脱ぎ洗濯物入れへ詰め込む。部屋は予約通りに起動していたエアコンのため暖かい。バスタオルを準備し、眼鏡を外して浴室へ。熱めのシャワーを浴びて冷えた身体を温め、全身を洗浄。上がりに身体を拭いて、水を一杯飲み、ドライヤーで髪を乾かす。そして、コンビニの袋から弁当を出し、電子レンジで温める。庫内が光る電子レンジを眺めながら、身体をストレッチし、温め完了のメロディが鳴り切る前に、電子レンジから弁当と、冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出して、部屋の中央にあるちゃぶ台へ移動。真新しいパンツを履き、寝巻きを着て、テレビを付けてニュース番組を選局。小さな音で流すだけで見る事はなく、弁当を黙々と食べる。飲み残りのお茶を片手に、傍らに置いてあったタバコの箱をもう片手でつかんで、台所へ。換気扇を回し、一服し始める。これが、この独身一人暮らしの男、山波尚之の帰宅における一連の儀式であり、以降オフタイムとなる。深く、ゆっくりと、煙と共に息を吐いた。
二本目のタバコを吸いながら、壁に掛かる時計を見て、その目線を部屋の入り口に置いた、小さな段ボール箱に移した。(三度目か……。いやぁ、今回は危なかったな……)タバコをもみ消し、台所のお湯で口を濯ぎながら手を洗い、入念に手についた水をタオルで拭って、その小さな段ボール箱を持ち、ちゃぶ台へと向かった。開封し、梱包材を丁寧にどけて、頼んだ商品である小冊子の束から、一冊、取り出す。パラパラとページをめくり中身をサッと見流して内容の確認を終えると、「やるかぁ」と小さい声で自分に言い聞かせる。時計は二十二時を過ぎていた。山波は届いた小冊子の一冊、一冊に、筆ペンで一言ずつ書いていく。
『さようなら』
山波は、ある専門学校で、ゲーム科グラフィック専攻の常勤講師として働いている。明日はその卒業式で、山波が担任を受け持ったクラスの学生を送り出す日だ。若い頃に、友人の手助けとしてグラフィックデザインの非常勤講師となり、後に金欠のため常勤として働くようになった。四十歳になった山波が、担任として卒業生を送り出すのは八度目になる。そして、この作業は三度目となる。
担当した卒業生に渡す予定の小冊子に、今回は『さようなら』と書く事にした。一度目は、一人一人に見合う一言を。二度目は、それらしい四文字熟語を。レアも入れてみた。これは大変だった。だから、三度目となる今回は、効率化をテーマに、挨拶を重要視する山波らしい一言と思わせつつ、ストレートな言葉で勝負することにした。"さようなら"は、未来に繋げる言葉だ。卒業生達のこの先が、良きものにつながっていくことを切に願う……などと思っている間に、すべての小冊子へ書き入れが終わった。
卒業式は、講師にとって業務完了、学生への役務提供終了を意味する。山波が勤める専門学校では、二年間で卒業だ。学生達は、この二年の内に、専門技術を学んで、就職レベルに到達しなければならない。二年という時間は、講師側からすると圧倒的に短い。プロとして活躍している講師達は、長い時間を費やして身に付けた技術、最前線で積んだ経験を、学生達に提供しているのだが、二年ーー、例えば、一単位の講義なら、半年かけて十八時間、一日もない時間しか、教えることはできない。一年で三十単位と少し、二年目も同じぐらいの講義時間となるが、二年目からは就職活動が始まる。就職活動できる時期は、前期に集中するため、結果、最初の一年で、ほぼ全てを教えるしかないのだから、可能な限り内容を凝縮して、効率化しても、時間が足りないとしか思わない。この講師、学校都合を学生達は受け止めなくてはならない。本当に大変だ。だから山波は、この怒涛の二年をやり切った学生達へ、せめてもの思い出として、山波が撮り溜めた写真を使い、独自に卒業アルバムを作り始めのだった。
コメントを入れ終え、完成した卒業アルバムを鞄に詰め、目覚ましを時間差で二回鳴るよう設定し、一服。エアコンを消して五時間後に付くようにタイマー予約をし、ライトを消して布団に入るーーが、思い出し、一度布団から出て、黒スーツと白ネクタイの準備し、また布団に入る。(六時起きだ。六時起き)こう唱えると、自然に起きられると、ネットで読んだことをいつものように実践し、以降、思考を止めて脱力し、体を布団に委ねて、眠気が来るのを待った……。
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