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歳を重ねた夫婦の仮想旅行記
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――その青白い光には、確かに見覚えがあった。
『「来週、旅行にでも行かないか」と定年退職した夫が言った。』
「来週、旅行にでも行かないか」
或る朝、いつものようにふたりで朝食を食べていると、夫がそう言った。
「旅行? いいけど、どこに?」
そう訊くと、わかめの味噌汁を一口飲んで、彼は少し照れくさそうに笑う。
「旅行とは言い過ぎたな。実は、実際にその場所に行ったような体験ができるシミュレーターがつくば市にできたらしい。家からは少し遠いが、折角だし行ってみないか」
夫が会社を退職してから、3ヶ月程が経った。
定年到達するまで40年近くもの間毎日仕事を続けた彼は、ずっと家にいる私からすれば本当に努力の人だと思う。働いている間はまとまった休暇も多くは取れなかったから、旅好きの彼はきっと物足りなかっただろう。
「私は特に予定もないから大丈夫よ」
「そうか、それじゃあ予約しておこう」
彼はお椀を置いて、玉子焼きを口に入れると穏やかに微笑んだ。
好きなものを後に取っておく癖は昔から変わらない。そんな彼を見ながら、私も穏やかな気持ちで納豆ごはんを口に運んだ。
***
「若い頃は長期休みの度に旅行に行っていたな。今思えばよく体力が続いたものだと、我ながらびっくりするよ」
最寄り駅から電車を乗り継ぎ目的地に向かう道すがら、彼は記憶を辿るようにそんな話をする。
アメリカのグランド・キャニオン、イタリアのローマ、インドのタージ・マハルに中国の万里の長城、カンボジアのアンコールワット……お金がないから貧乏旅だったと、彼は遠くを眺めるような眼差しをした。
彼がこういう話をするのは久し振りだ。未知の世界の話に、私は心をときめかせる。
――というのも、私は海を越えたことがないのだ。
過去に事故に遭ったトラウマから、どうしても飛行機に乗ることができない。だから、新婚旅行の行き先も新幹線で行ける範囲にしてもらった。
「君の行きたい所に行こう」
彼がそう言ってくれたので、私は一度も行ったことのない京都を選んだ。
あの時観た秋の風景はとても美しいものだった。紅く染まった山々や、長年の歴史を感じさせながらも穏やかに佇む寺社など、全てが私の心を震わせた。
旅行が終わった後で、彼が学生時代に京都に行っていたことを知った。それなら別の場所を選んだのにと口を尖らせた私に、「君の行きたい所に僕も行きたかったんだ」と彼は言った。
「ねぇ、もう仕事も終わったんだから、また遠い国に旅行に行って来たらどう? 私はお留守番をしているから」
「それなら、君も一緒に行けばいい。時間があれば、船で海を渡ることだってできる」
「それはそうだけど、無理に私に合わせなくても――」
「僕がそうしたいから、いいんだよ。ふたりで同じ景色を観ることが大事なんだ」
その言葉を最後に、会話が終わる。
いつもそうだ。夫は私のことを第一に考える。
私の体の関係で子どもができないと告げた時も、「君がいれば僕はいいんだよ」と何事もないように言った。
その気遣いをありがたく感じる一方で、私と出逢わなければ彼にはもっと違う人生があったのではないかと、時々申し訳なく思う。
――いや、折角ふたりで出掛けているのだ。もっと楽しい気持ちで過ごさなければ、それこそ彼に申し訳が立たない。
「今日はどんな体験ができるのかしら、楽しみね」
自分を奮い立たせるように、明るい声を作る。
夫はそれを知ってか知らずか、「あぁ、楽しみだ」と言葉を被せた。
***
「それでは、こちらのヘッドセットを着けてください」
通されたのは、何もない部屋だった。
床も壁も天井でさえも真っ白で、それ故にやけに広く感じる。実際には、うちのリビングと大差ないくらいの広さだろう。
私たちはスタッフの人に渡されたヘッドセットを着け、ゴーグルの位置を調整する。思った以上にヘッドセットは軽く、着用のストレスはほとんどない。
これから何が始まるのだろう――私は内心ドキドキしながら、その場に立っていた。
「――それでは始めます。夢の旅行に、いってらっしゃいませ」
そうスタッフの人の声が響いた瞬間――ゴーグルの暗い色に塗り潰されていた視界が、一気に拓けた。
「――えっ」
思わず声が洩れる。
そこに広がっていたのは、青く澄み渡った空とその姿を鏡のように映し出す湖だった。その風景の美しさに足を踏み出すと、視界の下半分を占める湖面が波を打つ。
――これがバーチャル映像? 本当に?
あまりのリアルさに、私はぽかんとその情景を見つめることしかできなかった。
「これはすごい、ボリビアにあるウユニ塩湖だな」
夫の声が聴こえる。振り返ると、ヘッドセットを着けた彼が隣に立っていた。
服装は家から着てきたもののままで、背景とは全くフィットしていない。それでも、まるで私たちはウユニ塩湖に実在しているかのように、その空間を体感できている。心なしか肌寒い感覚すらあった。
「ここは行くのも大変だし、辿り着いたところでこの絶景は運が良くないと観られないそうだ。そういう意味では、今回こうやって観ることができて良かったよ」
普段は落ち着いているのに、その声からは歓びの色が溢れている。それが微笑ましくて、「それは良かったね」と言いながら、私は思わず笑ってしまった。
「それにしても、思った以上にリアルだな。これは期待できそうだ」
「本当に、とても綺麗ね」
5分程その情景が続いただろうか――次に映し出されたのは、深い濃紺の世界だった。
どこだろうと思った矢先に、闇の中にさぁっと明るい緑色の光が射し、ゆらゆらとカーテンのように揺れ始める。
「今度はオーロラか。カナダのイエローナイフかな」
「オーロラなんて一生観られないと思っていたから、何だか感動しちゃう」
「僕も初めてだよ」
それからも、次から次に世界の絶景が映し出される。私たちは時を忘れてそれらを楽しんだ。
――しかし、その時間にも、いつか終わりは訪れる。
『お楽しみ頂き、ありがとうございます。次が最後の旅行先になります』
そうアナウンスが響いて、目の前に広がっていたペルーの天空都市マチュピチュがふっと姿を消した。
もう終わりか――名残惜しく思いつつも、私は最後の情景を待つ。
――そして、次の瞬間目の前に広がったのは、暗い灰色に塗り潰された空だった。
それを、青白く輝く丸い光が懸命に薄青色に染め上げている。
光は輝きを保ちながら、少しずつ山の端へとその身を近付けていく。ゆっくりと、ゆっくりと。
――まさか。
その正体に気付いた私は、思わず言葉を喪った。
この光景を観るのは、一体何十年振りだろうか。
――もう、二度と観ることはない。
そう諦めていた景色が、そこにはあった。
「――これが君の故郷の夕焼けなんだな」
夫の声がする。動けないままでいる私の肩を、彼がそっと抱き寄せた。
「話には聞いていたが、本当に青いんだな――火星の夕陽というやつは」
――あれはもう40年近く前のことだ。
私は両親と弟と共に宇宙旅行を楽しんでいた。数々の星を回り終え、火星に帰ろうとしたところで宇宙船にエンジントラブルが起き、この星――地球に不時着した。
幸いにも皆生命に別条はなかったが、その時のトラウマで私は宇宙船に乗ることができず、火星に帰る家族たちとは離れ離れになった。
予想だにせず地球に滞在することになった私は途方に暮れたが、日本政府とJAXAの計らいでそのまま地球で残りの生を全うすることが許され、現在に至る。
但し、地球人との生殖活動だけは禁じられた。以前も同様に他の惑星から迷い込んだ者がいたらしく、地球人と生殖活動を行った結果、母体諸共亡くなってしまったからだと説明を受けた。惑星間で子孫を残すことはやはり難しいということだろう。
だから、働いていた飲食店の常連客だった夫に告白をされた時にも、このひとと結婚することはできないと思っていた。
しかし、自分の正体を告げた私に、彼は目をぱちぱちと瞬かせたあとで、「そうか。でも僕は君が好きだから」と何事もないように言った。
「――とても綺麗だ」
隣から穏やかな声がする。
火星では、決して聴くことができないはずの声が。
胸の奥があたたかさに満ちていく――そんな感覚に揺さぶられ、私の両目がじわりと滲んだ。
「そうね。私にとっては当たり前の光景だったけれど――こうやってあなたと観ると、とても綺麗」
「それは良かった」
私は自分を抱き寄せる彼の顔を見上げる。
彼は少しだけ得意げな顔で、私に微笑んでみせた。
「言っただろう――ふたりで同じ景色を観ることが大事なんだって」
私は小さく頷き、彼の肩に身を預けながら前を向く。
青く輝く光は私たちに見守られながら、その身をそっと沈ませていった。
(了)
『「来週、旅行にでも行かないか」と定年退職した夫が言った。』
「来週、旅行にでも行かないか」
或る朝、いつものようにふたりで朝食を食べていると、夫がそう言った。
「旅行? いいけど、どこに?」
そう訊くと、わかめの味噌汁を一口飲んで、彼は少し照れくさそうに笑う。
「旅行とは言い過ぎたな。実は、実際にその場所に行ったような体験ができるシミュレーターがつくば市にできたらしい。家からは少し遠いが、折角だし行ってみないか」
夫が会社を退職してから、3ヶ月程が経った。
定年到達するまで40年近くもの間毎日仕事を続けた彼は、ずっと家にいる私からすれば本当に努力の人だと思う。働いている間はまとまった休暇も多くは取れなかったから、旅好きの彼はきっと物足りなかっただろう。
「私は特に予定もないから大丈夫よ」
「そうか、それじゃあ予約しておこう」
彼はお椀を置いて、玉子焼きを口に入れると穏やかに微笑んだ。
好きなものを後に取っておく癖は昔から変わらない。そんな彼を見ながら、私も穏やかな気持ちで納豆ごはんを口に運んだ。
***
「若い頃は長期休みの度に旅行に行っていたな。今思えばよく体力が続いたものだと、我ながらびっくりするよ」
最寄り駅から電車を乗り継ぎ目的地に向かう道すがら、彼は記憶を辿るようにそんな話をする。
アメリカのグランド・キャニオン、イタリアのローマ、インドのタージ・マハルに中国の万里の長城、カンボジアのアンコールワット……お金がないから貧乏旅だったと、彼は遠くを眺めるような眼差しをした。
彼がこういう話をするのは久し振りだ。未知の世界の話に、私は心をときめかせる。
――というのも、私は海を越えたことがないのだ。
過去に事故に遭ったトラウマから、どうしても飛行機に乗ることができない。だから、新婚旅行の行き先も新幹線で行ける範囲にしてもらった。
「君の行きたい所に行こう」
彼がそう言ってくれたので、私は一度も行ったことのない京都を選んだ。
あの時観た秋の風景はとても美しいものだった。紅く染まった山々や、長年の歴史を感じさせながらも穏やかに佇む寺社など、全てが私の心を震わせた。
旅行が終わった後で、彼が学生時代に京都に行っていたことを知った。それなら別の場所を選んだのにと口を尖らせた私に、「君の行きたい所に僕も行きたかったんだ」と彼は言った。
「ねぇ、もう仕事も終わったんだから、また遠い国に旅行に行って来たらどう? 私はお留守番をしているから」
「それなら、君も一緒に行けばいい。時間があれば、船で海を渡ることだってできる」
「それはそうだけど、無理に私に合わせなくても――」
「僕がそうしたいから、いいんだよ。ふたりで同じ景色を観ることが大事なんだ」
その言葉を最後に、会話が終わる。
いつもそうだ。夫は私のことを第一に考える。
私の体の関係で子どもができないと告げた時も、「君がいれば僕はいいんだよ」と何事もないように言った。
その気遣いをありがたく感じる一方で、私と出逢わなければ彼にはもっと違う人生があったのではないかと、時々申し訳なく思う。
――いや、折角ふたりで出掛けているのだ。もっと楽しい気持ちで過ごさなければ、それこそ彼に申し訳が立たない。
「今日はどんな体験ができるのかしら、楽しみね」
自分を奮い立たせるように、明るい声を作る。
夫はそれを知ってか知らずか、「あぁ、楽しみだ」と言葉を被せた。
***
「それでは、こちらのヘッドセットを着けてください」
通されたのは、何もない部屋だった。
床も壁も天井でさえも真っ白で、それ故にやけに広く感じる。実際には、うちのリビングと大差ないくらいの広さだろう。
私たちはスタッフの人に渡されたヘッドセットを着け、ゴーグルの位置を調整する。思った以上にヘッドセットは軽く、着用のストレスはほとんどない。
これから何が始まるのだろう――私は内心ドキドキしながら、その場に立っていた。
「――それでは始めます。夢の旅行に、いってらっしゃいませ」
そうスタッフの人の声が響いた瞬間――ゴーグルの暗い色に塗り潰されていた視界が、一気に拓けた。
「――えっ」
思わず声が洩れる。
そこに広がっていたのは、青く澄み渡った空とその姿を鏡のように映し出す湖だった。その風景の美しさに足を踏み出すと、視界の下半分を占める湖面が波を打つ。
――これがバーチャル映像? 本当に?
あまりのリアルさに、私はぽかんとその情景を見つめることしかできなかった。
「これはすごい、ボリビアにあるウユニ塩湖だな」
夫の声が聴こえる。振り返ると、ヘッドセットを着けた彼が隣に立っていた。
服装は家から着てきたもののままで、背景とは全くフィットしていない。それでも、まるで私たちはウユニ塩湖に実在しているかのように、その空間を体感できている。心なしか肌寒い感覚すらあった。
「ここは行くのも大変だし、辿り着いたところでこの絶景は運が良くないと観られないそうだ。そういう意味では、今回こうやって観ることができて良かったよ」
普段は落ち着いているのに、その声からは歓びの色が溢れている。それが微笑ましくて、「それは良かったね」と言いながら、私は思わず笑ってしまった。
「それにしても、思った以上にリアルだな。これは期待できそうだ」
「本当に、とても綺麗ね」
5分程その情景が続いただろうか――次に映し出されたのは、深い濃紺の世界だった。
どこだろうと思った矢先に、闇の中にさぁっと明るい緑色の光が射し、ゆらゆらとカーテンのように揺れ始める。
「今度はオーロラか。カナダのイエローナイフかな」
「オーロラなんて一生観られないと思っていたから、何だか感動しちゃう」
「僕も初めてだよ」
それからも、次から次に世界の絶景が映し出される。私たちは時を忘れてそれらを楽しんだ。
――しかし、その時間にも、いつか終わりは訪れる。
『お楽しみ頂き、ありがとうございます。次が最後の旅行先になります』
そうアナウンスが響いて、目の前に広がっていたペルーの天空都市マチュピチュがふっと姿を消した。
もう終わりか――名残惜しく思いつつも、私は最後の情景を待つ。
――そして、次の瞬間目の前に広がったのは、暗い灰色に塗り潰された空だった。
それを、青白く輝く丸い光が懸命に薄青色に染め上げている。
光は輝きを保ちながら、少しずつ山の端へとその身を近付けていく。ゆっくりと、ゆっくりと。
――まさか。
その正体に気付いた私は、思わず言葉を喪った。
この光景を観るのは、一体何十年振りだろうか。
――もう、二度と観ることはない。
そう諦めていた景色が、そこにはあった。
「――これが君の故郷の夕焼けなんだな」
夫の声がする。動けないままでいる私の肩を、彼がそっと抱き寄せた。
「話には聞いていたが、本当に青いんだな――火星の夕陽というやつは」
――あれはもう40年近く前のことだ。
私は両親と弟と共に宇宙旅行を楽しんでいた。数々の星を回り終え、火星に帰ろうとしたところで宇宙船にエンジントラブルが起き、この星――地球に不時着した。
幸いにも皆生命に別条はなかったが、その時のトラウマで私は宇宙船に乗ることができず、火星に帰る家族たちとは離れ離れになった。
予想だにせず地球に滞在することになった私は途方に暮れたが、日本政府とJAXAの計らいでそのまま地球で残りの生を全うすることが許され、現在に至る。
但し、地球人との生殖活動だけは禁じられた。以前も同様に他の惑星から迷い込んだ者がいたらしく、地球人と生殖活動を行った結果、母体諸共亡くなってしまったからだと説明を受けた。惑星間で子孫を残すことはやはり難しいということだろう。
だから、働いていた飲食店の常連客だった夫に告白をされた時にも、このひとと結婚することはできないと思っていた。
しかし、自分の正体を告げた私に、彼は目をぱちぱちと瞬かせたあとで、「そうか。でも僕は君が好きだから」と何事もないように言った。
「――とても綺麗だ」
隣から穏やかな声がする。
火星では、決して聴くことができないはずの声が。
胸の奥があたたかさに満ちていく――そんな感覚に揺さぶられ、私の両目がじわりと滲んだ。
「そうね。私にとっては当たり前の光景だったけれど――こうやってあなたと観ると、とても綺麗」
「それは良かった」
私は自分を抱き寄せる彼の顔を見上げる。
彼は少しだけ得意げな顔で、私に微笑んでみせた。
「言っただろう――ふたりで同じ景色を観ることが大事なんだって」
私は小さく頷き、彼の肩に身を預けながら前を向く。
青く輝く光は私たちに見守られながら、その身をそっと沈ませていった。
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