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女子○生とエッチがしたい。
そう思っているのは、こんなクリスマスに仕事が入っているからだろうか。

仕事場に来るまでに出会った青春の匂いがするカップルを見て、俺はどうにも我慢が効かなくなってしまっていた。
青々しい2人。
制服姿の男女が仲睦まじく手を繋ぎ、照れた様子ですれ違って行ったのだ。

あー、絶対あのあとエッチするやつ。
制服でラブラブエッチ。
うらやましい!

そんな思いを抱きながら職場へ着くと第2の地獄。
なんの変哲もない学校教師。
今日は学内の期末テストの再試験を担当する。
目の前にいるのは手を出してはいけないJK。
そしてまたかわいいのだ。

隣の席で遅い歩みで問題を解いている女の子。
美作瑠美(みまさかるみ)。

真面目で清楚。
しかしがり勉という風貌でもない。
少し長い前髪からは表情は読めず、黙々とテストに勤しむ姿が見えるだけ。
そんな存在。

そしてまた、いい娘なのだ。
愛想よく、理解よく、素直。
卑下するべき欲望をぶつけるなどもっての他の人物。

少し長めの黒い横髪を耳にかけながら、勉強に没頭する。

隣に座る彼女の横顔は、幼さは残るもののキリッとした美人であることが見てとれる。
長い指先。
きれいな肌。
艶かしくスカートからのびる脚。
どれをとっても芸術と言っていい。

俺のクラスの女の子達の中でも地味だが高レベルなのだろう。

しかも、今日はやけに彼女の姿にドキドキする。

よくよく見てみると、普段よりも化粧をしっかりしている。
唇はポッテリと主張され、瑞々しい。
目元も普段よりも濃い目の化粧を施しているようだ。

「どうしました?先生?」

「あ、い、いや……終わったら呼んでくれよ」

少し潤んだように見える目でこっちを見つめる。
反則だ。
思わずわけのわからないことを口走ってしまった。

「?はい」

「あはは…」

そうだ。
きっとこの後遊びにでもいくんだろう。
相手の男がうらやまぴー!

よく見ればスカートも普段より短めだ。
彼女は勝負を仕掛けてる。
という下らない妄想をする。

あー。
今日は制服もので一人でしよう。
風俗もいいが、どうせなら好みの女のAVにするか。

あーだめだ。
ムラムラしすぎて頭がおかしくなっている。

それもこれもあんな噂を聞いたせいだ。
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